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最後の戦い1
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あと少しで完結します。
ーーーーー
俺が、指名手配されてから1ヶ月が経った。その間、俺は自分の力を試す過程で、物凄い力を手に入れたことに気づいた。
「なぁ、ミイナは、どこにいるんだ?」
「ミイナは、こっちだ」
人型のルガーノに連れられやって来たのは、1つの小屋だった。
「ここにいるのか?」
「うん。でも、もう……」
「分かってる」
俺が手に入れた力は2つだ。1つはさっきあった通り、破壊の力だ。そして、もう1つ。
「よし。やるか」
「ご主人様、何をするんですか?」
「まぁ、見ておけ」
俺は、ミイナの死体に手をかざした。
「力を貸してくれよ」
魔力を手に集めると、白い光が溢れ出て来た。
「っく!」
「ご主人様!」
「お主! 大丈夫か!?」
「……少し、きついな。だけど、このぐらいの辛さなら、ミイナの為ならなんだってもんだよ!」
魔力を集めてから10分後。白い光が目を潰すほどの光量を放ち始めた。
「生き、かえれぇぇぇぇ!!!」
その光がミイナの体を包み込んだ。俺の体の中から、何かが抜けていくのを感じた。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「ん、ここは?」
「っ! ミイナ!!」
意識を取り戻したミイナに、感極まって抱きついた。
「え、な、なな、何? ど、どうしたの?」
「良かった! 生き返って良かったよ!!」
「生き返った? え、私死んだの!?」
「キャスに殺されて、ミイナ死んじゃったんだよ。それを、ご主人様が生き返らせたんだよ」
「そうなの? ありがとう! お兄ちゃん!!」
「おう、また、一緒に、くら、せる、な」
そして俺は、意識を失った。
「ちょっと、お兄ちゃん!」
「お主!」
「ご主人様!!」
「あ、大丈夫。寝てるだけみたい」
「そっか。良かった」
「ミイナを生き返らせたんだ、相当な消耗だろうな」
「ご主人様のあれは、どんな魔法なのかな?」
「あれは、魔法なんかじゃないよ」
「何か知ってるおるのか?」
「うん」
ミイナはポツポツと話し始めた。
「お兄ちゃんはね、元は神様なの。お兄ちゃん自身はまだ分かってないんだけど、さっきも見たでしょ? あれは、お兄ちゃんの部下の力の一端を借りただけ。多分だけど、側近の2人の力なんだと思う。その力を使って私を助けてくれたの。でも、人間の体じゃ一回使っただけでも相当な疲労なんだと思うよ。だからはあれは魔法なんかじゃないの。本当に、神の力なんだよ。まさか、お兄ちゃんがそうだとは思わなかったけど」
「確かに、お主。少し前によく分からないみたいな事を言っていたよな」
「そ、私がいた元の世界の自宅に本があってね。そこに、私たちは神の眷属の家系だって、書いてあったの。その本の最後のページに、いずれ本当の神が生まれる。って書いあった」
「ご主人様。凄いですね」
「今の一件で、お兄ちゃんが遠くにいっちゃったね」
それから、私たちはお兄ちゃんが起きるまでガールズトークで盛り上がっていた。
「ん、んん。あれ? 俺いつ寝た?」
「あ、お兄ちゃん。起きた?」
「あ、あぁ」
俺は、未だに信じることが出来ていなかった。ミイナが生き返ったなんて。
「私は、生きてるよ」
「ああ」
外はもう暗くなっていたので、夕飯を食べて眠らないついた。
ミイナを生き返らせる少し前。勇者と魔王は対峙していた。剣を持ってではなく。ペンを持っていた。
「では、ここにナツメ討伐協定を締結する」
「魔王、そして勇者諸君。異論は無いな?」
「もちろん」
「我もだ」
「では、明日。ナツメ討伐を開始する!」
ーーーーー
俺が、指名手配されてから1ヶ月が経った。その間、俺は自分の力を試す過程で、物凄い力を手に入れたことに気づいた。
「なぁ、ミイナは、どこにいるんだ?」
「ミイナは、こっちだ」
人型のルガーノに連れられやって来たのは、1つの小屋だった。
「ここにいるのか?」
「うん。でも、もう……」
「分かってる」
俺が手に入れた力は2つだ。1つはさっきあった通り、破壊の力だ。そして、もう1つ。
「よし。やるか」
「ご主人様、何をするんですか?」
「まぁ、見ておけ」
俺は、ミイナの死体に手をかざした。
「力を貸してくれよ」
魔力を手に集めると、白い光が溢れ出て来た。
「っく!」
「ご主人様!」
「お主! 大丈夫か!?」
「……少し、きついな。だけど、このぐらいの辛さなら、ミイナの為ならなんだってもんだよ!」
魔力を集めてから10分後。白い光が目を潰すほどの光量を放ち始めた。
「生き、かえれぇぇぇぇ!!!」
その光がミイナの体を包み込んだ。俺の体の中から、何かが抜けていくのを感じた。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「ん、ここは?」
「っ! ミイナ!!」
意識を取り戻したミイナに、感極まって抱きついた。
「え、な、なな、何? ど、どうしたの?」
「良かった! 生き返って良かったよ!!」
「生き返った? え、私死んだの!?」
「キャスに殺されて、ミイナ死んじゃったんだよ。それを、ご主人様が生き返らせたんだよ」
「そうなの? ありがとう! お兄ちゃん!!」
「おう、また、一緒に、くら、せる、な」
そして俺は、意識を失った。
「ちょっと、お兄ちゃん!」
「お主!」
「ご主人様!!」
「あ、大丈夫。寝てるだけみたい」
「そっか。良かった」
「ミイナを生き返らせたんだ、相当な消耗だろうな」
「ご主人様のあれは、どんな魔法なのかな?」
「あれは、魔法なんかじゃないよ」
「何か知ってるおるのか?」
「うん」
ミイナはポツポツと話し始めた。
「お兄ちゃんはね、元は神様なの。お兄ちゃん自身はまだ分かってないんだけど、さっきも見たでしょ? あれは、お兄ちゃんの部下の力の一端を借りただけ。多分だけど、側近の2人の力なんだと思う。その力を使って私を助けてくれたの。でも、人間の体じゃ一回使っただけでも相当な疲労なんだと思うよ。だからはあれは魔法なんかじゃないの。本当に、神の力なんだよ。まさか、お兄ちゃんがそうだとは思わなかったけど」
「確かに、お主。少し前によく分からないみたいな事を言っていたよな」
「そ、私がいた元の世界の自宅に本があってね。そこに、私たちは神の眷属の家系だって、書いてあったの。その本の最後のページに、いずれ本当の神が生まれる。って書いあった」
「ご主人様。凄いですね」
「今の一件で、お兄ちゃんが遠くにいっちゃったね」
それから、私たちはお兄ちゃんが起きるまでガールズトークで盛り上がっていた。
「ん、んん。あれ? 俺いつ寝た?」
「あ、お兄ちゃん。起きた?」
「あ、あぁ」
俺は、未だに信じることが出来ていなかった。ミイナが生き返ったなんて。
「私は、生きてるよ」
「ああ」
外はもう暗くなっていたので、夕飯を食べて眠らないついた。
ミイナを生き返らせる少し前。勇者と魔王は対峙していた。剣を持ってではなく。ペンを持っていた。
「では、ここにナツメ討伐協定を締結する」
「魔王、そして勇者諸君。異論は無いな?」
「もちろん」
「我もだ」
「では、明日。ナツメ討伐を開始する!」
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