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序章
第5話 ダンジョンギルド
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翌朝、スッキリ目覚め、朝ごはんを食べた俺はギルドに行く準備をしていた。
「レイクさん! やっぱり私も行きたい」
「ちょっと、ノンノお嬢様! ダメですよ」
「え~、付いていっていいですよね? レイクさん」
ノンノちゃんは、上目遣いで聞いてきた。これに勝てる男はいないだろう。
「わ、分かった。付いてきていいよ」
「本当!? やったー!!」
「え、いいんですか!?」
「構いません。嫌じゃないですから」
「そうですか? では、今日1日ノンノお嬢様をお願いします」
「はい。任せてください」
今日は、ノンノちゃんとギルドに行くことになった。
「ノンノちゃん。ちょっと聞きたいんだけどいいかな?」
「はい、何ですか?」
「俺さ、ギルドの場所が分からないんだけど。ノンノちゃん分かる?」
「もちろんです! 私に着いて来てください」
ノンノちゃんの後を追うように着いて行く。大通りから外れてどんどん裏道に入って行く。
「ノ、ノンノちゃん? 大丈夫、本当に道間違えてない?」
「は、はい! 大丈夫です。私のお父さんが領主をしているんですよ。道を間違えるはず無いですよ」
「そんなこと言ってるけど、なんか囲まれちゃったよ?」
「ふぇ?」
俺は今、一本道を歩いていた。そして、入って来た道から5人、出口を塞ぐように人が5人、計10人の人が出て来た。
「聞こえたぜ。そこのお前、ここの領主の娘なんだって?」
「誰だ、お前ら?」
「俺らは、スラムの住民さ。入って来たやつを見つけて殺す。それが俺らの仕事だ」
「そうか。それで、何の用だ?」
少し、挑発するような感じで返した。
「俺らの為に、そいつをよこせ」
「嫌って言ったら?」
「そんなもん、決まってるだろ。殺して奪う!
それだけだ!!」
計10人のスラムの殺し屋は、なんの作戦も立てずに突っ込んで来た。
「少し、目を瞑って居てくれるか?」
「え? わ、分かった!」
ノンノちゃんは目をぎゅっとした。
「良い子だ。後で何か買ってあげるよ」
さて、こいつらの相手だ。きっと、これを誰か見てるだろうから、殺さずに倒すことにした。
「スキル:隠密・みねうち」
スキルを発動すると、スラムの殺し屋は俺のことを見失った。
「何!? あいつ、どこ行った!!」
「だが、チャンスだ。そいつを攫っちまえ」
「お、う?」
1人の首が飛んだ。
「どこから攻撃しやがった!!」
「くそ、一体どこ、から?」
もう1人。一人ひとり殺るのは面倒だ。まとめて殺るか。
「スキル:バインド・物体変形・抜刀」
「声が聞こえたぞ!!」
「どこだ!! ん? うぉ!」
「な、何だこれ!?」
「引き寄せられる!!」
8人の盗賊を1か所に集め、剣の形を刀に変えた。そして、一閃。
「おし、これでいいか」
「レイクさん、もう開けていい?」
「少し、移動してからにしようか」
ノンノちゃんを連れて、大通りに向かって歩いて行った。
「もう、開けていいぞ」
「は、はい。あれ? さっきの人達は?」
「追い払ったぞ。さ、ギルドに向かおうか」
「は、はい! やっぱりレイクさんは凄いや」
「ん? 何か言ったか?」
「い、いえ、別に」
「そうか?」
それからは、1度も迷わずにダンジョンギルド作成所に着くことが出来た。
ダンジョンギルドの看板は探検帽の背景に松明と剣が交差しているような絵だった。
中に入ると、ギルドを作ろうとしている人がちらほらと見え、後はドロップアイテムを換金している人が数人見えた。
「えっと、ダンジョンギルドを作る受付は、あれか」
「あ、待ってくださ~い」
俺の後ろをノンノちゃんはキョロキョロしながらついてきていた。
「ここで、ギルドを作れるか?」
「はい! では、こちらの個室で行いますので、付いてきてください」
受付嬢に連れられて、1つの部屋の中に入る。
「お客様はギルドを作られるという事で良いですか?」
「はい、それで良いですよ」
「ギルドを作る条件は1つです」
「お金、ですよね」
「そうです。で、お客様は持ってるんですか? 何も持ってないようですが……」
俺は、スキルを発動してお金の入った袋を取り出した。
「な、なな、なな何ですか今の!?」
「スキルの詮索は?」
「あ! ご、ご法度です」
「で、これでいいだろう?」
「は、はい。大丈夫です。では、こちらの紙に記入をお願いします」
俺が書く欄は2つ。ギルド長の名前とギルドの名前だ。ギルド長の名前はいつでも変えることが出来るが、ギルドの名前は一度それに決めたらもう二度と変えることは出来ない。
「名前は、レイクっと。ギルドの名前はこれだな」
「これで、大丈夫ですか?」
「はい。大丈夫です」
「では、これからよろしくお願いします。『フェニックス』のレイクさん」
「はい。と、言っても、自分はダンジョンテールマルクからですけどね」
「え!? そうなんですか!? そんなお金を用意できてるなら、相当なダンジョンの攻略者なのかと思ってましたよ」
「あはは、嫌だなー。人を外見で判断しちゃいけないですよ」
遂に自分のギルドを持つことが出来た。
「あ、人が増えるときは週一で纏めてダンジョンギルド作成所に申し出をして下さいね」
「分かってます。それでは、そのうち会いましょうね」
「はい。待ってますよ。他のダンジョンを攻略してここに来る時を」
そして、俺はダンジョンギルド作成所を後にした。
「私、ずっと空気でした」
「ん、あ、ごめんごめん」
「別に良いです。気にして無いですから」
ノンノちゃんはぷいっと顔を背けてしまった。
「あー、ほら、さっき約束したこと覚えてる?」
「好きなもの、買ってくれるってやつですか?」
「そうそう。何でもいいよ」
「では、レイクさんが選んでください。私、レイクさんに選んでほしいです」
「え、えぇ。そうだなぁ」
俺は悩んだ。お別れしたら次いつ会えるか分からないからな。直ぐに無くなっちゃう食べ物とか消耗品じゃなくて、ずっと形に残るものがいいかな。
「そうだな。ノンノちゃんが大人になっても付けていられるものがいいよな。よし、ノンノちゃん着いて来て」
「? は、はい」
ノンノちゃんを連れて来たのは、魔石屋さんだ。ダンジョンでドロップした魔石を買い取り売っているお店のことだ。
「どれがいいかな」
俺は、店の中を歩いて見て回り良さげな物を購入するつもりだ。
「お、これ良いじゃないか」
「お客さん。良いものに目をつけるな。それは、大きさこそ小さいですが、物で言えば、そこにある大きい魔石より上等なものですよ」
「これ、買うよ。いくらだ?」
「金貨4枚だ」
「実はこれな、この可愛らしいお嬢様に付けるんだよ。分かるだろ?」
店主は少し考え、、、
「そうですね。では、金貨2枚で」
「ふーん。ま、良いか。ほい、金貨2枚」
まけてくれたぜ。
「じゃ、ちょっとこれでやりたい事があるから、渡すのは今日の夜でも良いか?」
「はい! 楽しみにしています!」
俺とノンノちゃんはそのまま、どこかのお店に入り昼飯を食べて屋敷に戻った。
「じゃ、俺は作業してるから夕飯まで部屋に篭ってるよ」
「そ、その作業見てちゃ、ダメ、ですか?」
ノンノちゃんは、うるうるした目でこちらを見つめている。だが、
「ごめんな、今回は1人でやらないといけないんだ」
「そう、ですか。では、完成を楽しみにしていますね」
そう言って、ノンノちゃんは迎えに来ていたシュシュさんと遊びに行った。
「あ、すみません。ここに、防音の作業場ってありますか?」
「はい。ありますよ。ご案内します」
近くにいたメイドさんに声をかけて連れて来てもらった。そこは、地下にある部屋のようだ。
「ここは、周りが石で囲まれているため外に音が漏れる心配はありません!」
「そうか、ありがとうな。あ、そうだ、夕飯の時間になったら呼びに来てくれるか?」
「はい。分かりました。では、失礼します」
そして、俺は部屋に1人になった。
「さて、ノンノちゃんの為に頑張りますか」
そして、俺はノンノちゃんの為のネックレス作りを開始した。
「レイクさん! やっぱり私も行きたい」
「ちょっと、ノンノお嬢様! ダメですよ」
「え~、付いていっていいですよね? レイクさん」
ノンノちゃんは、上目遣いで聞いてきた。これに勝てる男はいないだろう。
「わ、分かった。付いてきていいよ」
「本当!? やったー!!」
「え、いいんですか!?」
「構いません。嫌じゃないですから」
「そうですか? では、今日1日ノンノお嬢様をお願いします」
「はい。任せてください」
今日は、ノンノちゃんとギルドに行くことになった。
「ノンノちゃん。ちょっと聞きたいんだけどいいかな?」
「はい、何ですか?」
「俺さ、ギルドの場所が分からないんだけど。ノンノちゃん分かる?」
「もちろんです! 私に着いて来てください」
ノンノちゃんの後を追うように着いて行く。大通りから外れてどんどん裏道に入って行く。
「ノ、ノンノちゃん? 大丈夫、本当に道間違えてない?」
「は、はい! 大丈夫です。私のお父さんが領主をしているんですよ。道を間違えるはず無いですよ」
「そんなこと言ってるけど、なんか囲まれちゃったよ?」
「ふぇ?」
俺は今、一本道を歩いていた。そして、入って来た道から5人、出口を塞ぐように人が5人、計10人の人が出て来た。
「聞こえたぜ。そこのお前、ここの領主の娘なんだって?」
「誰だ、お前ら?」
「俺らは、スラムの住民さ。入って来たやつを見つけて殺す。それが俺らの仕事だ」
「そうか。それで、何の用だ?」
少し、挑発するような感じで返した。
「俺らの為に、そいつをよこせ」
「嫌って言ったら?」
「そんなもん、決まってるだろ。殺して奪う!
それだけだ!!」
計10人のスラムの殺し屋は、なんの作戦も立てずに突っ込んで来た。
「少し、目を瞑って居てくれるか?」
「え? わ、分かった!」
ノンノちゃんは目をぎゅっとした。
「良い子だ。後で何か買ってあげるよ」
さて、こいつらの相手だ。きっと、これを誰か見てるだろうから、殺さずに倒すことにした。
「スキル:隠密・みねうち」
スキルを発動すると、スラムの殺し屋は俺のことを見失った。
「何!? あいつ、どこ行った!!」
「だが、チャンスだ。そいつを攫っちまえ」
「お、う?」
1人の首が飛んだ。
「どこから攻撃しやがった!!」
「くそ、一体どこ、から?」
もう1人。一人ひとり殺るのは面倒だ。まとめて殺るか。
「スキル:バインド・物体変形・抜刀」
「声が聞こえたぞ!!」
「どこだ!! ん? うぉ!」
「な、何だこれ!?」
「引き寄せられる!!」
8人の盗賊を1か所に集め、剣の形を刀に変えた。そして、一閃。
「おし、これでいいか」
「レイクさん、もう開けていい?」
「少し、移動してからにしようか」
ノンノちゃんを連れて、大通りに向かって歩いて行った。
「もう、開けていいぞ」
「は、はい。あれ? さっきの人達は?」
「追い払ったぞ。さ、ギルドに向かおうか」
「は、はい! やっぱりレイクさんは凄いや」
「ん? 何か言ったか?」
「い、いえ、別に」
「そうか?」
それからは、1度も迷わずにダンジョンギルド作成所に着くことが出来た。
ダンジョンギルドの看板は探検帽の背景に松明と剣が交差しているような絵だった。
中に入ると、ギルドを作ろうとしている人がちらほらと見え、後はドロップアイテムを換金している人が数人見えた。
「えっと、ダンジョンギルドを作る受付は、あれか」
「あ、待ってくださ~い」
俺の後ろをノンノちゃんはキョロキョロしながらついてきていた。
「ここで、ギルドを作れるか?」
「はい! では、こちらの個室で行いますので、付いてきてください」
受付嬢に連れられて、1つの部屋の中に入る。
「お客様はギルドを作られるという事で良いですか?」
「はい、それで良いですよ」
「ギルドを作る条件は1つです」
「お金、ですよね」
「そうです。で、お客様は持ってるんですか? 何も持ってないようですが……」
俺は、スキルを発動してお金の入った袋を取り出した。
「な、なな、なな何ですか今の!?」
「スキルの詮索は?」
「あ! ご、ご法度です」
「で、これでいいだろう?」
「は、はい。大丈夫です。では、こちらの紙に記入をお願いします」
俺が書く欄は2つ。ギルド長の名前とギルドの名前だ。ギルド長の名前はいつでも変えることが出来るが、ギルドの名前は一度それに決めたらもう二度と変えることは出来ない。
「名前は、レイクっと。ギルドの名前はこれだな」
「これで、大丈夫ですか?」
「はい。大丈夫です」
「では、これからよろしくお願いします。『フェニックス』のレイクさん」
「はい。と、言っても、自分はダンジョンテールマルクからですけどね」
「え!? そうなんですか!? そんなお金を用意できてるなら、相当なダンジョンの攻略者なのかと思ってましたよ」
「あはは、嫌だなー。人を外見で判断しちゃいけないですよ」
遂に自分のギルドを持つことが出来た。
「あ、人が増えるときは週一で纏めてダンジョンギルド作成所に申し出をして下さいね」
「分かってます。それでは、そのうち会いましょうね」
「はい。待ってますよ。他のダンジョンを攻略してここに来る時を」
そして、俺はダンジョンギルド作成所を後にした。
「私、ずっと空気でした」
「ん、あ、ごめんごめん」
「別に良いです。気にして無いですから」
ノンノちゃんはぷいっと顔を背けてしまった。
「あー、ほら、さっき約束したこと覚えてる?」
「好きなもの、買ってくれるってやつですか?」
「そうそう。何でもいいよ」
「では、レイクさんが選んでください。私、レイクさんに選んでほしいです」
「え、えぇ。そうだなぁ」
俺は悩んだ。お別れしたら次いつ会えるか分からないからな。直ぐに無くなっちゃう食べ物とか消耗品じゃなくて、ずっと形に残るものがいいかな。
「そうだな。ノンノちゃんが大人になっても付けていられるものがいいよな。よし、ノンノちゃん着いて来て」
「? は、はい」
ノンノちゃんを連れて来たのは、魔石屋さんだ。ダンジョンでドロップした魔石を買い取り売っているお店のことだ。
「どれがいいかな」
俺は、店の中を歩いて見て回り良さげな物を購入するつもりだ。
「お、これ良いじゃないか」
「お客さん。良いものに目をつけるな。それは、大きさこそ小さいですが、物で言えば、そこにある大きい魔石より上等なものですよ」
「これ、買うよ。いくらだ?」
「金貨4枚だ」
「実はこれな、この可愛らしいお嬢様に付けるんだよ。分かるだろ?」
店主は少し考え、、、
「そうですね。では、金貨2枚で」
「ふーん。ま、良いか。ほい、金貨2枚」
まけてくれたぜ。
「じゃ、ちょっとこれでやりたい事があるから、渡すのは今日の夜でも良いか?」
「はい! 楽しみにしています!」
俺とノンノちゃんはそのまま、どこかのお店に入り昼飯を食べて屋敷に戻った。
「じゃ、俺は作業してるから夕飯まで部屋に篭ってるよ」
「そ、その作業見てちゃ、ダメ、ですか?」
ノンノちゃんは、うるうるした目でこちらを見つめている。だが、
「ごめんな、今回は1人でやらないといけないんだ」
「そう、ですか。では、完成を楽しみにしていますね」
そう言って、ノンノちゃんは迎えに来ていたシュシュさんと遊びに行った。
「あ、すみません。ここに、防音の作業場ってありますか?」
「はい。ありますよ。ご案内します」
近くにいたメイドさんに声をかけて連れて来てもらった。そこは、地下にある部屋のようだ。
「ここは、周りが石で囲まれているため外に音が漏れる心配はありません!」
「そうか、ありがとうな。あ、そうだ、夕飯の時間になったら呼びに来てくれるか?」
「はい。分かりました。では、失礼します」
そして、俺は部屋に1人になった。
「さて、ノンノちゃんの為に頑張りますか」
そして、俺はノンノちゃんの為のネックレス作りを開始した。
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