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僕の家族
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「父様」
「どうした?」
「僕の家族について聞きたいんです」
「家族? あぁ、契約獣達の事か」
「そうです」
「良いぞ。最初はクロか。クロは猫だな」
「そうですね。猫です」
特に言うことは無い。みたいな顔してますよ、父様。
「次に契約獣にしたのがモフラだよな」
「はい」
「モフラの正式名が幸運スライムだ。そいつを見る事が出来たらこれから一生いい事が起きるって言われてるな。まさか、そんなやつと契約するとは、流石だな」
「へー、そうなんですね。最近モフラの毛がさらにもふもふになって来て、みんなの体をブラッシングしたいんですよね」
「そうだな。あ、やるなら外でやってくれよ。中でやると毛が凄いことになるからな」
「分かってますよ」
腕を組みながらうんうんと父様は頷いている。
「そんで、次がシルバーウルフのルルだな」
「はい」
「シルバーウルフ。こいつはウルフ種の頂点に立つ魔物だ。なんで、そんな奴を捨てたのか気にはなる。が、こいつは凄い強い。それに、今はまだ小さいがこれから成長すれば、乗ることも出来るぞ」
「乗れるんですか!?」
「あぁ、乗れるぞ。スピードも中々だ」
「楽しみです!! 父様! ありがとうございます!!」
そのまま、毛繕いをする為に道具を持って行こうとしたが、ふと気になった事があったので、聞いてみることにした。
「父様」
「ん? どうした?」
「父様と母様は、昔何をしていたんですか?」
「気になるか?」
「はい。とても気になります」
「だったら、母さんも呼ぶか」
そして、僕、父様、母様、クロとモフラとルルが談話室に集まった。
「俺は昔国王直属の騎士をやっていたんだ」
「私は、冒険者で世界を旅してたわね」
「それで、2人はどうやって結ばれたんですか?」
2人は顔を見合わせて喋り出した。
「昔、俺が騎士をしていた国に飛竜の大群が現れたんだ。数が20体ぐらいだったかな」
「あの時は驚いたわね。まさに、世界の終わりかと思ったわ」
「その時は、その国にいる騎士と冒険者と傭兵が力を合わせてなんとか、10体の飛竜を倒して、残りは逃げていったんだ」
「けどね。その後直ぐに、ドラゴンが攻めて来たのよ。こっちは飛竜との戦闘で怪我人も出てたし、魔力も底を尽きてスキル1つ打つことすら出来なかったの」
「あれは、地獄絵図だったよ。国の中は飛竜との戦闘で死んだ人々と瓦礫で埋められた道、そこに現れたドラゴン。あぁ、俺はここで死ぬんだな。そう思ってたんだ」
「あれは、奇跡だったわ。いきなり空が虹色に輝いたかと思えば、私たちの魔力が回復して、怪我も疲労も全て消え去っていったんだもの」
「そして、ドラゴンをなんとか追い払って、祝勝会で俺と母さんが出会って結婚したんだよ。その時は、知らなかったんだが、俺と母さんの2人で飛竜の8体を倒して、ドラゴンにダメージを与えたのも俺と母さんの2人だったんだよな」
うん。なんか、もの凄くカッコいい!!
「父様、母様!! カッコいいです!! 僕も将来は誰かを助ける事が出来るでしょうか?」
「あぁ、なれるさ」
「なんたって、私たちの息子ですからね」
「どうした?」
「僕の家族について聞きたいんです」
「家族? あぁ、契約獣達の事か」
「そうです」
「良いぞ。最初はクロか。クロは猫だな」
「そうですね。猫です」
特に言うことは無い。みたいな顔してますよ、父様。
「次に契約獣にしたのがモフラだよな」
「はい」
「モフラの正式名が幸運スライムだ。そいつを見る事が出来たらこれから一生いい事が起きるって言われてるな。まさか、そんなやつと契約するとは、流石だな」
「へー、そうなんですね。最近モフラの毛がさらにもふもふになって来て、みんなの体をブラッシングしたいんですよね」
「そうだな。あ、やるなら外でやってくれよ。中でやると毛が凄いことになるからな」
「分かってますよ」
腕を組みながらうんうんと父様は頷いている。
「そんで、次がシルバーウルフのルルだな」
「はい」
「シルバーウルフ。こいつはウルフ種の頂点に立つ魔物だ。なんで、そんな奴を捨てたのか気にはなる。が、こいつは凄い強い。それに、今はまだ小さいがこれから成長すれば、乗ることも出来るぞ」
「乗れるんですか!?」
「あぁ、乗れるぞ。スピードも中々だ」
「楽しみです!! 父様! ありがとうございます!!」
そのまま、毛繕いをする為に道具を持って行こうとしたが、ふと気になった事があったので、聞いてみることにした。
「父様」
「ん? どうした?」
「父様と母様は、昔何をしていたんですか?」
「気になるか?」
「はい。とても気になります」
「だったら、母さんも呼ぶか」
そして、僕、父様、母様、クロとモフラとルルが談話室に集まった。
「俺は昔国王直属の騎士をやっていたんだ」
「私は、冒険者で世界を旅してたわね」
「それで、2人はどうやって結ばれたんですか?」
2人は顔を見合わせて喋り出した。
「昔、俺が騎士をしていた国に飛竜の大群が現れたんだ。数が20体ぐらいだったかな」
「あの時は驚いたわね。まさに、世界の終わりかと思ったわ」
「その時は、その国にいる騎士と冒険者と傭兵が力を合わせてなんとか、10体の飛竜を倒して、残りは逃げていったんだ」
「けどね。その後直ぐに、ドラゴンが攻めて来たのよ。こっちは飛竜との戦闘で怪我人も出てたし、魔力も底を尽きてスキル1つ打つことすら出来なかったの」
「あれは、地獄絵図だったよ。国の中は飛竜との戦闘で死んだ人々と瓦礫で埋められた道、そこに現れたドラゴン。あぁ、俺はここで死ぬんだな。そう思ってたんだ」
「あれは、奇跡だったわ。いきなり空が虹色に輝いたかと思えば、私たちの魔力が回復して、怪我も疲労も全て消え去っていったんだもの」
「そして、ドラゴンをなんとか追い払って、祝勝会で俺と母さんが出会って結婚したんだよ。その時は、知らなかったんだが、俺と母さんの2人で飛竜の8体を倒して、ドラゴンにダメージを与えたのも俺と母さんの2人だったんだよな」
うん。なんか、もの凄くカッコいい!!
「父様、母様!! カッコいいです!! 僕も将来は誰かを助ける事が出来るでしょうか?」
「あぁ、なれるさ」
「なんたって、私たちの息子ですからね」
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