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流行性の恋1〜Revenge〜
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「そんな! まだそんな時期じゃなかったはずです!!」
ユグドラからの急な呼び出しの内容に、レイは憤っていた。
ユグドラの樹、中層階の会議室に、レイの声が響く。
ダンッ! と強くテーブルを打った両拳は、プルプルと震えていた。
「こっちでも想定外よ。まさか恋の精霊と黒歴史の精霊が付き合っちゃうだなんて」
ミランダが困ったように肩をすくめて説明した。美女は憂い顔も艶やかで、悩ましい。
豊かな金髪はゆったりとまとめ上げられていて、細長い足は優雅に組まれている。
「下手したら、悪夢のC型が毎年の恒例行事になってしまいそうだね」
フェリクスも困ったように眉を下げている。
本日は非番のためか、大司教の服装ではなく、シンプルなニットに細身のパンツ姿だ。誕生日の時にレイにプレゼントしてもらったシグネットリングは、左手の小指に肌身離さずつけられている。
普段は教会勤めなためか、私服を着ていても、上品で落ち着いた雰囲気だ。
フェリクスは、昨年の流行性の恋の時も作戦に参加したため、今回も呼ばれたようだ。
ロマニアC型——別名「悪夢のC型」は、恋の精霊と黒歴史の精霊が巻き起こす流行性の恋だ。
通常の流行性の恋では、純粋に「恋する気持ち」がキュンッと高まり、人も亜人も魔物も動物たちも、雄しべや雌しべでさえも、ありとあらゆる生き物の恋心が刺激されるのだ。
そして、生き物たちに恋の季節が訪れる。
だが、ここに黒歴史の精霊が絡んでくると、厄介なことになる——黒歴史の精霊の影響で、通常ではあり得ないような言動をとってしまい、快復後に死にたくなるほど恥ずかしくなってしまうのだ。
悪夢のC型は、通常であれば、あと数十年は流行らないはずだった。
だが——
昨年、黒歴史の精霊の素顔を初めて見た恋の精霊が、ギャップ萌えから恋に落ちてしまった。——恋は突然なのである。
ユグドラでの謹慎期間中に、恋の精霊が猛アプローチした結果、押し負けた黒歴史の精霊と付き合うことになってしまったのだ。
悪夢のC型は流行後、毎回、自らを儚んで死を選ぶ者が増えてしまうため、管理者としても要注意の恋だ。
管理者たちは、恋の精霊と黒歴史の精霊を捕獲し、ユグドラで隔離することで、悪夢のC型の影響を抑えるのだ。
「前回の反省も踏まえて、今回は捕縛員を増やすわ。昨年だって大変だったのに、二人が付き合って連携なんてされたら、目も当てられないわ」
ミランダが、ぷっくりと赤く艶やかな唇を尖らす。
「レイは昨年同様、餌役ね。今回は捕縛員を大量投入して、早急に片をつけましょう!」
「お願いします!!」
ミランダの意見に、レイは力強く頷いた。
昨年の悪夢のC型では、餌役として男装したレイは、罹患した女の子たちに迫られまくり、大変な目にあったのだ。早期解決は重要課題である。
「そうすると、捕縛員はどうする? 誰を連れて行くんだ?」
ウィルフレッドが軽く挙手をして、尋ねた。
カールの入った金髪は後頭部で団子にまとめられ、着古しすぎた元々は白かったシャツを着ている。本日も安定のくたびれ具合だ。
「黒歴史の精霊は司るものの性質上、初対面の者には警戒して近づかないかもしれないね」
「そうなると、恋の精霊の方を狙った方がいいですね」
フェリクスの説明に、レイは相槌を打った。
「そうね……確か、恋の精霊は面食いだったわ。黒歴史の精霊の素顔が美形なのを見て、一目惚れしたみたいなの」
ミランダは、細い顎先に指先を添えると、思い返すように語った。
「恋の精霊は面食い……それなら、見目の良い者を捕縛員にするのはどうだい?」
「確かに、それなら恋の精霊も食い付くだろうな」
フェリクスの意見に、ウィルフレッドも頷く。
「今回はその線でいってみましょうか」
レイもみんなの意見に頷いた。
「じゃあ、追加の捕縛員はどうやって決めようか?」
フェリクスは、三人を見回して尋ねた。
「それなら、私はシェリーの意見も聞きたいです!」
レイは、ハイッと勢いよく挙手して意見を述べた。
「うん? なぜシェリー??」
フェリクスとウィルフレッドが、小首を傾げた。
「女子の貴重な意見が欲しいです。恋の精霊の好みは『面食い』としか分かりませんので、できるだけイケメンのバリエーションを揃えておきたいんです」
悪夢のC型の仕事は、メンタルが鬼おろしの如くゴリゴリと削られるので、レイは初っ端から総力戦の構えだ。
できるだけイケメンのバリエーションを揃えて、早々に恋の精霊を落とすのだ。
ミランダも彼女の意見に共感したのか、うんうんと頷いている。
「……イケメンのバリエーション……」
フェリクスは、お年頃の義娘の言葉を、蜂蜜のようにとろりと濃い黄金眼を丸くして、呆然と呟いていた。
結局、今年の餌役は、レイ(ダミー)、イケメン多数(本名)ということになった。
レイは例年通りに、悪夢のC型の流行地点を歩き回る予定だ。恋や黒歴史の精霊に、管理者が例年通りの対応をしているように見せかけるためだ。
一方で、イケメン捕縛員が今年の大本命だ。集中的に恋の精霊の捕縛を狙う。恋の精霊を先に確保して悪夢のC型の勢いを削ぎ、黒歴史の精霊を全員で追う予定だ。
(うまくいくといいけど……)
レイは、仕事前から早くも疲労感を感じていた。
今年も大事なむすめに変な虫がつくことを危惧した義父フェリクスと師匠ウィルフレッドに押し切られ、昨年と同様に男装をすることになってしまったのであった。
***
「女子だけで率直な意見交換がしたい」という理由で、フェリクスとウィルフレッドは、一旦、会議室から出ることになった。
恋の精霊の好みについて、いまいち感覚が掴めていないフェリクスとウィルフレッドは、増員メンバーの選抜については、彼女たちに完全に任せることにした。適材適所である。
二人の代わりに呼ばれたのは、ユグドラの樹のお手伝いエルフ、シェリーだ。
今日は女子だけの話し合いということで、紅茶とクッキーを用意していた。
シェリーは、小麦色の髪をシニヨンにまとめ、緑色の瞳は、久々の女子会——もとい会議にキラキラと輝いていた。
メイド服のようなワンピースは、春の芽吹きのような若草色で、可愛らしい白いエプロンをかけている。
自然の色を身に宿すエルフなので、非常にしっくりと似合っていた。
「それじゃあ、僕たちは団欒室の方で待ってるね。会議が終わったらおいで」
「分かりました!」
フェリクスは、レイの頭を優しくポンッと撫でた。
レイも久々の義父とのふれあいに、にっこにこの笑顔だ。
「おっと。レイ、リボンが曲がってるぞ」
「えっ!?」
ウィルフレッドの指摘に、レイは思わず、自分のポニーテールのリボンに手を伸ばした。
何やらクイッと頭の上のリボンがいじられる感覚がした。
「直しといたぞ」
ウィルフレッドが、パッとレイのリボンから手を放した。
「? ありがとうございます?」
レイは、ウィルフレッドの珍しすぎる行動を不思議に思いながらも、とりあえずお礼を言っておいた。
「じゃあな。結果が出たら教えてくれ」
ウィルフレッドは、軽く手をあげて、フェリクスと共に団欒室へと向かって行った。
ユグドラからの急な呼び出しの内容に、レイは憤っていた。
ユグドラの樹、中層階の会議室に、レイの声が響く。
ダンッ! と強くテーブルを打った両拳は、プルプルと震えていた。
「こっちでも想定外よ。まさか恋の精霊と黒歴史の精霊が付き合っちゃうだなんて」
ミランダが困ったように肩をすくめて説明した。美女は憂い顔も艶やかで、悩ましい。
豊かな金髪はゆったりとまとめ上げられていて、細長い足は優雅に組まれている。
「下手したら、悪夢のC型が毎年の恒例行事になってしまいそうだね」
フェリクスも困ったように眉を下げている。
本日は非番のためか、大司教の服装ではなく、シンプルなニットに細身のパンツ姿だ。誕生日の時にレイにプレゼントしてもらったシグネットリングは、左手の小指に肌身離さずつけられている。
普段は教会勤めなためか、私服を着ていても、上品で落ち着いた雰囲気だ。
フェリクスは、昨年の流行性の恋の時も作戦に参加したため、今回も呼ばれたようだ。
ロマニアC型——別名「悪夢のC型」は、恋の精霊と黒歴史の精霊が巻き起こす流行性の恋だ。
通常の流行性の恋では、純粋に「恋する気持ち」がキュンッと高まり、人も亜人も魔物も動物たちも、雄しべや雌しべでさえも、ありとあらゆる生き物の恋心が刺激されるのだ。
そして、生き物たちに恋の季節が訪れる。
だが、ここに黒歴史の精霊が絡んでくると、厄介なことになる——黒歴史の精霊の影響で、通常ではあり得ないような言動をとってしまい、快復後に死にたくなるほど恥ずかしくなってしまうのだ。
悪夢のC型は、通常であれば、あと数十年は流行らないはずだった。
だが——
昨年、黒歴史の精霊の素顔を初めて見た恋の精霊が、ギャップ萌えから恋に落ちてしまった。——恋は突然なのである。
ユグドラでの謹慎期間中に、恋の精霊が猛アプローチした結果、押し負けた黒歴史の精霊と付き合うことになってしまったのだ。
悪夢のC型は流行後、毎回、自らを儚んで死を選ぶ者が増えてしまうため、管理者としても要注意の恋だ。
管理者たちは、恋の精霊と黒歴史の精霊を捕獲し、ユグドラで隔離することで、悪夢のC型の影響を抑えるのだ。
「前回の反省も踏まえて、今回は捕縛員を増やすわ。昨年だって大変だったのに、二人が付き合って連携なんてされたら、目も当てられないわ」
ミランダが、ぷっくりと赤く艶やかな唇を尖らす。
「レイは昨年同様、餌役ね。今回は捕縛員を大量投入して、早急に片をつけましょう!」
「お願いします!!」
ミランダの意見に、レイは力強く頷いた。
昨年の悪夢のC型では、餌役として男装したレイは、罹患した女の子たちに迫られまくり、大変な目にあったのだ。早期解決は重要課題である。
「そうすると、捕縛員はどうする? 誰を連れて行くんだ?」
ウィルフレッドが軽く挙手をして、尋ねた。
カールの入った金髪は後頭部で団子にまとめられ、着古しすぎた元々は白かったシャツを着ている。本日も安定のくたびれ具合だ。
「黒歴史の精霊は司るものの性質上、初対面の者には警戒して近づかないかもしれないね」
「そうなると、恋の精霊の方を狙った方がいいですね」
フェリクスの説明に、レイは相槌を打った。
「そうね……確か、恋の精霊は面食いだったわ。黒歴史の精霊の素顔が美形なのを見て、一目惚れしたみたいなの」
ミランダは、細い顎先に指先を添えると、思い返すように語った。
「恋の精霊は面食い……それなら、見目の良い者を捕縛員にするのはどうだい?」
「確かに、それなら恋の精霊も食い付くだろうな」
フェリクスの意見に、ウィルフレッドも頷く。
「今回はその線でいってみましょうか」
レイもみんなの意見に頷いた。
「じゃあ、追加の捕縛員はどうやって決めようか?」
フェリクスは、三人を見回して尋ねた。
「それなら、私はシェリーの意見も聞きたいです!」
レイは、ハイッと勢いよく挙手して意見を述べた。
「うん? なぜシェリー??」
フェリクスとウィルフレッドが、小首を傾げた。
「女子の貴重な意見が欲しいです。恋の精霊の好みは『面食い』としか分かりませんので、できるだけイケメンのバリエーションを揃えておきたいんです」
悪夢のC型の仕事は、メンタルが鬼おろしの如くゴリゴリと削られるので、レイは初っ端から総力戦の構えだ。
できるだけイケメンのバリエーションを揃えて、早々に恋の精霊を落とすのだ。
ミランダも彼女の意見に共感したのか、うんうんと頷いている。
「……イケメンのバリエーション……」
フェリクスは、お年頃の義娘の言葉を、蜂蜜のようにとろりと濃い黄金眼を丸くして、呆然と呟いていた。
結局、今年の餌役は、レイ(ダミー)、イケメン多数(本名)ということになった。
レイは例年通りに、悪夢のC型の流行地点を歩き回る予定だ。恋や黒歴史の精霊に、管理者が例年通りの対応をしているように見せかけるためだ。
一方で、イケメン捕縛員が今年の大本命だ。集中的に恋の精霊の捕縛を狙う。恋の精霊を先に確保して悪夢のC型の勢いを削ぎ、黒歴史の精霊を全員で追う予定だ。
(うまくいくといいけど……)
レイは、仕事前から早くも疲労感を感じていた。
今年も大事なむすめに変な虫がつくことを危惧した義父フェリクスと師匠ウィルフレッドに押し切られ、昨年と同様に男装をすることになってしまったのであった。
***
「女子だけで率直な意見交換がしたい」という理由で、フェリクスとウィルフレッドは、一旦、会議室から出ることになった。
恋の精霊の好みについて、いまいち感覚が掴めていないフェリクスとウィルフレッドは、増員メンバーの選抜については、彼女たちに完全に任せることにした。適材適所である。
二人の代わりに呼ばれたのは、ユグドラの樹のお手伝いエルフ、シェリーだ。
今日は女子だけの話し合いということで、紅茶とクッキーを用意していた。
シェリーは、小麦色の髪をシニヨンにまとめ、緑色の瞳は、久々の女子会——もとい会議にキラキラと輝いていた。
メイド服のようなワンピースは、春の芽吹きのような若草色で、可愛らしい白いエプロンをかけている。
自然の色を身に宿すエルフなので、非常にしっくりと似合っていた。
「それじゃあ、僕たちは団欒室の方で待ってるね。会議が終わったらおいで」
「分かりました!」
フェリクスは、レイの頭を優しくポンッと撫でた。
レイも久々の義父とのふれあいに、にっこにこの笑顔だ。
「おっと。レイ、リボンが曲がってるぞ」
「えっ!?」
ウィルフレッドの指摘に、レイは思わず、自分のポニーテールのリボンに手を伸ばした。
何やらクイッと頭の上のリボンがいじられる感覚がした。
「直しといたぞ」
ウィルフレッドが、パッとレイのリボンから手を放した。
「? ありがとうございます?」
レイは、ウィルフレッドの珍しすぎる行動を不思議に思いながらも、とりあえずお礼を言っておいた。
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ウィルフレッドは、軽く手をあげて、フェリクスと共に団欒室へと向かって行った。
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