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流行性の恋2
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「かわいい! なかなか少年っぽくて、いいじゃない!」
「これなら大丈夫そうだね」
「ああ、これならバレそうにないな」
お手伝いエルフのシェリーにお願いして、レイを少年っぽくしてもらった。
長い黒髪はまとめて帽子の中にしまい、白いシャツに、ブラウンのズボンを履き、黒色のサスペンダーで吊っている。黒の革靴を履き、ちょっといい所の坊っちゃんが、お忍びで街に来ているような雰囲気だ。
元々レイは女の子顔というよりも、男の子顔寄りだ。アーモンド型の目は涼やかで、幼さもあって少しだけ丸みはあるが、全体的な顔のパーツは直線寄りでシュッとしている。
きちんと男の子らしい格好をすれば、それなりに少年に見えてしまうのだ。黒い髪や瞳も、強そうに見えてしまう原因でもある。
「こんなので大丈夫なんでしょうか……」
レイは男装姿に少し戸惑って、鏡の中の自分の姿を見ている。
「むしろ、こっちの方がいいかもね。レイは元が整ってるからモテそうだし、慣れてなくてちょっと隙がある感じも、恋や黒歴史の精霊をおびき出すにはちょうどいいんじゃない?」
ミランダの「モテそう」の言葉に、フェリクスとウィルフレッドはぴくりと反応したが、男装を推した手前、何も言えずにいた。
「今回の悪夢のC型の流行地点は、ルルコスタっていう港町よ。レイにはルルコスタの街中を、あちこち歩きまわって欲しいの。私たちは隠れてレイを見張りつつ、恋や黒歴史の精霊が現れたら捕まえるわ」
ミランダはそう言いながら、ルルコスタのガイドブックを手渡してきた。
「おお!」
レイの目がきらりと光った。
ガイドブックに描かれているルルコスタの風景は、レイの元の世界でいうサントリーニ島のような雰囲気だ。パラパラとガイドブックをめくれば、ルルコスタは島ではなく、大陸と地続きの港町のようだ。
白い壁のかわいらしい建物が海に面した斜面に立ち並び、青い海と青い空に映えている絵が描かれている。
(すっごく素敵な所! 任務だけど行くのが楽しみ!)
レイのテンションは上がった。
「ルルコスタは観光地でもあるから、海は綺麗だし、街並みもかわいくて素敵な所よ。あと、海鮮料理が有名かしら。あまり観光に集中しすぎるのはアレだけど、少しぐらいなら楽しんできても大丈夫よ。自然に振る舞って、恋と黒歴史をおびき寄せるのが今回の任務だし」
破格の初任務に、レイの心はさらに踊った。
「いいんですか!? わあ! 観光名所に美味しいお店ガイドも載ってますね。どこから行こうか迷っちゃいますね!」
頬を上気させてガイドブックを覗き込むレイに、ミランダは少し苦笑いだ。
「本当に困ったら教会を訪れるといいよ。恋の精霊も黒歴史の精霊も、教会にだけは手を出さないから。ルルコスタの教会はここにあるから、いざという時のために覚えておくといいよ」
フェリクスが、ガイドブック内のマップを、長い指で差しながら教えてくれた。
ガイドブックにはルルコスタの教会の絵も描かれており、白い壁に青い丸屋根、ステンドグラスのはめられた可愛らしい建物だ。
この世界では、教会の信徒は流行性の恋に罹らないことで有名だ。
人間側からは長年謎だとされてきた。一説には聖神アウロンの加護であるとか、癒しの女神サーナーティアに信徒の祈りが通じているのだなど、実しやかに噂されている。
実際には、教会は先代魔王のものであり、それに楯突いたり害を与えるということは、恋や黒歴史の精霊の死を意味する。さすがに彼らも自重しているのだ。
ある意味、聖神アウロン、こと先代魔王フェリクスの加護の効果ではある。
「そうそう、もし恋や黒歴史の精霊が直接接触してきたら、これを使って」
ミランダは淡いグレー色の玉を三つ、レイに手渡した。グレー色の玉はよく見ると、細かく魔術陣が描かれているが、少し離れると、縞々模様がついているようにしか見えない。
「これに魔力を込めると、大きく展開して、目の前の人物を捕縛することができるの。手乗りサイズだから、ポケットに入れておいたり、怪しい人物が近づいてきたら手に握っておくといいかもね。予備用に、もう一つ付けとくわ」
「分かりました。もし恋や黒歴史の精霊が近づいてきたら、これを使いますね」
レイは手渡された玉を、ズボンの左右のポケットに分けて入れた。シュッとスムーズに取り出せるように、少しだけ練習した。
レイたちは、転移魔術でルルコスタから少し離れた場所にやって来た。
「わあ! すっごい綺麗!」
遠目から見ても、ルルコスタの白い街並みは美しい。
潮の香り混じりの湿った風が吹き抜けて、レイのルルコスタへの期待感をくすぐった。
レイ以外のメンバーは動きやすく、観光地ルルコスタで目立ちすぎないような格好をしている。
ミランダは豊かな金髪をアップにし、ゆったりした大きめの白いTシャツに、青色のショートパンツ、編み上げのサンダルを履いている。胸元には黒いサングラスがかかっている。
抜群のスタイルの良さが輝いている。
フェリクスは珍しくラフな格好だ。
青系統の質の良いストライプシャツに、爽やかな白のハーフパンツとブラウンのサンダル姿だ。
普段はきっちりした服装が多いせいか、まだどこか上品さを醸し出していて、上流階級のおじ様がバカンスに来ているような雰囲気だ。
ウィルフレッドは、むしろいつもよりも綺麗めだ。
動きやすさとラクさを追求した普段の彼のスタイルは、「着れればいいだろう」といつもどこか締まらない。
今日は黒のTシャツを細身のパンツに合わせ、シルバーのバングルと指輪をしている。カールのかかった金髪は、ハーフアップの団子にし、エルフの長い尖った耳は、変身魔術で人間の耳のように小さく丸くなっている。
(目立たないとは一体……???)
レイは三人の眩しさに目を細めた。
確かに、服装的にはバカンスに来ている感が出ている。だが、本体がみんな見目麗しすぎるため、結局目立ってしまっている。
「今のレイは、男の子の格好をしてるんだから、言葉遣いとか仕草とか気をつけてね。私たちはレイの後に街に入って、少し離れたところから見てるから」
「了解です! 恋と黒歴史の精霊、捕まえてやりましょう!」
レイを餌役に、恋の精霊と黒歴史の精霊の捕獲作戦が始まった。
「これなら大丈夫そうだね」
「ああ、これならバレそうにないな」
お手伝いエルフのシェリーにお願いして、レイを少年っぽくしてもらった。
長い黒髪はまとめて帽子の中にしまい、白いシャツに、ブラウンのズボンを履き、黒色のサスペンダーで吊っている。黒の革靴を履き、ちょっといい所の坊っちゃんが、お忍びで街に来ているような雰囲気だ。
元々レイは女の子顔というよりも、男の子顔寄りだ。アーモンド型の目は涼やかで、幼さもあって少しだけ丸みはあるが、全体的な顔のパーツは直線寄りでシュッとしている。
きちんと男の子らしい格好をすれば、それなりに少年に見えてしまうのだ。黒い髪や瞳も、強そうに見えてしまう原因でもある。
「こんなので大丈夫なんでしょうか……」
レイは男装姿に少し戸惑って、鏡の中の自分の姿を見ている。
「むしろ、こっちの方がいいかもね。レイは元が整ってるからモテそうだし、慣れてなくてちょっと隙がある感じも、恋や黒歴史の精霊をおびき出すにはちょうどいいんじゃない?」
ミランダの「モテそう」の言葉に、フェリクスとウィルフレッドはぴくりと反応したが、男装を推した手前、何も言えずにいた。
「今回の悪夢のC型の流行地点は、ルルコスタっていう港町よ。レイにはルルコスタの街中を、あちこち歩きまわって欲しいの。私たちは隠れてレイを見張りつつ、恋や黒歴史の精霊が現れたら捕まえるわ」
ミランダはそう言いながら、ルルコスタのガイドブックを手渡してきた。
「おお!」
レイの目がきらりと光った。
ガイドブックに描かれているルルコスタの風景は、レイの元の世界でいうサントリーニ島のような雰囲気だ。パラパラとガイドブックをめくれば、ルルコスタは島ではなく、大陸と地続きの港町のようだ。
白い壁のかわいらしい建物が海に面した斜面に立ち並び、青い海と青い空に映えている絵が描かれている。
(すっごく素敵な所! 任務だけど行くのが楽しみ!)
レイのテンションは上がった。
「ルルコスタは観光地でもあるから、海は綺麗だし、街並みもかわいくて素敵な所よ。あと、海鮮料理が有名かしら。あまり観光に集中しすぎるのはアレだけど、少しぐらいなら楽しんできても大丈夫よ。自然に振る舞って、恋と黒歴史をおびき寄せるのが今回の任務だし」
破格の初任務に、レイの心はさらに踊った。
「いいんですか!? わあ! 観光名所に美味しいお店ガイドも載ってますね。どこから行こうか迷っちゃいますね!」
頬を上気させてガイドブックを覗き込むレイに、ミランダは少し苦笑いだ。
「本当に困ったら教会を訪れるといいよ。恋の精霊も黒歴史の精霊も、教会にだけは手を出さないから。ルルコスタの教会はここにあるから、いざという時のために覚えておくといいよ」
フェリクスが、ガイドブック内のマップを、長い指で差しながら教えてくれた。
ガイドブックにはルルコスタの教会の絵も描かれており、白い壁に青い丸屋根、ステンドグラスのはめられた可愛らしい建物だ。
この世界では、教会の信徒は流行性の恋に罹らないことで有名だ。
人間側からは長年謎だとされてきた。一説には聖神アウロンの加護であるとか、癒しの女神サーナーティアに信徒の祈りが通じているのだなど、実しやかに噂されている。
実際には、教会は先代魔王のものであり、それに楯突いたり害を与えるということは、恋や黒歴史の精霊の死を意味する。さすがに彼らも自重しているのだ。
ある意味、聖神アウロン、こと先代魔王フェリクスの加護の効果ではある。
「そうそう、もし恋や黒歴史の精霊が直接接触してきたら、これを使って」
ミランダは淡いグレー色の玉を三つ、レイに手渡した。グレー色の玉はよく見ると、細かく魔術陣が描かれているが、少し離れると、縞々模様がついているようにしか見えない。
「これに魔力を込めると、大きく展開して、目の前の人物を捕縛することができるの。手乗りサイズだから、ポケットに入れておいたり、怪しい人物が近づいてきたら手に握っておくといいかもね。予備用に、もう一つ付けとくわ」
「分かりました。もし恋や黒歴史の精霊が近づいてきたら、これを使いますね」
レイは手渡された玉を、ズボンの左右のポケットに分けて入れた。シュッとスムーズに取り出せるように、少しだけ練習した。
レイたちは、転移魔術でルルコスタから少し離れた場所にやって来た。
「わあ! すっごい綺麗!」
遠目から見ても、ルルコスタの白い街並みは美しい。
潮の香り混じりの湿った風が吹き抜けて、レイのルルコスタへの期待感をくすぐった。
レイ以外のメンバーは動きやすく、観光地ルルコスタで目立ちすぎないような格好をしている。
ミランダは豊かな金髪をアップにし、ゆったりした大きめの白いTシャツに、青色のショートパンツ、編み上げのサンダルを履いている。胸元には黒いサングラスがかかっている。
抜群のスタイルの良さが輝いている。
フェリクスは珍しくラフな格好だ。
青系統の質の良いストライプシャツに、爽やかな白のハーフパンツとブラウンのサンダル姿だ。
普段はきっちりした服装が多いせいか、まだどこか上品さを醸し出していて、上流階級のおじ様がバカンスに来ているような雰囲気だ。
ウィルフレッドは、むしろいつもよりも綺麗めだ。
動きやすさとラクさを追求した普段の彼のスタイルは、「着れればいいだろう」といつもどこか締まらない。
今日は黒のTシャツを細身のパンツに合わせ、シルバーのバングルと指輪をしている。カールのかかった金髪は、ハーフアップの団子にし、エルフの長い尖った耳は、変身魔術で人間の耳のように小さく丸くなっている。
(目立たないとは一体……???)
レイは三人の眩しさに目を細めた。
確かに、服装的にはバカンスに来ている感が出ている。だが、本体がみんな見目麗しすぎるため、結局目立ってしまっている。
「今のレイは、男の子の格好をしてるんだから、言葉遣いとか仕草とか気をつけてね。私たちはレイの後に街に入って、少し離れたところから見てるから」
「了解です! 恋と黒歴史の精霊、捕まえてやりましょう!」
レイを餌役に、恋の精霊と黒歴史の精霊の捕獲作戦が始まった。
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