12 / 260
防御壁部隊の定期訓練
しおりを挟む
今日は防御壁部隊の定期訓練の日だ。
防御壁部隊は、ユグドラの安全を守る自衛部隊だ。主にユグドラ内の詰所や防御壁にいて、ユグドラの街への人の出入りをチェックしたり、森から来る魔獣や魔物を退けたりしている。
防御壁部隊はランクの高い魔物が多く所属するため、定期訓練では互いの連携を確かめることをメインにしている。
三大魔女のダリルも防御壁部隊に所属しているが、彼の場合は、防御壁にさらに防御結界を施すことが仕事だ。今回の訓練には参加していない。
今日のレイは、午前はウィルフレッドから剣の稽古をつけてもらい、午後はエルネストについて、定期訓練で傷ついた防御壁部隊員へ治癒魔術をかける練習だ。
どちらもユグドラの樹の裏手にある訓練場で行う。
レイは長い黒髪を動きやすいようにポニーテールにし、白い半袖シャツに汚れてもいい茶色のパンツ姿だ。
ウィルフレッドはカールの入った金髪を、後頭部で団子にまとめて邪魔にならないようにしている。いつもの動きやすいくたびれたシャツと、リラックスパンツに傷のついたミドルブーツだ。
「レイは本当に剣を使ったこと無いんだな」
レイは、剣の握り方から持ち方、姿勢、振り方など基本的なことを、ウィルフレッドから習っている。
さりげなく防御壁部隊員たちが、ちらちらとレイを見ては、ほっこりしている。ユグドラには子供がほぼいないため、珍しいようだ。
(……日本でこんなもの振り回してたら、銃刀法違反で捕まっちゃうな……)
「全く無いです。元々いた所は魔物もいないですし、平和で必要なかったんです」
「そっか。まあ、必要なかったならやらないか。こっちでは、女も男も最低限自衛できるぐらいは何かしら扱えるな。管理者は仕事で世界中を旅することが多いし、出来といて損はないぞ」
「……世界を旅。なんだか楽しそうですね」
「リリスの加護もあるし、ある程度魔術や剣を扱えるようになったら、この世界に慣れるためにも、しばらく冒険者やるのもいいかもな」
「冒険者!」
レイの瞳がきらりと煌めいた。
(ファンタジーのお約束!! ちょっと怖いけど、気になるかも!)
レイのテンションが上がったのを見て、ウィルフレッドは「これはありかも」と考え始めた。
「ほら、素振り、軸がブレてるぞ!」
「はいっ!」
レイは気合いを入れ直して、素振りを再開した。
防御壁部隊員たちは、レイをちら見していたのがバレて、エイドリアンに「集中しろ!!」と叱られていた。
エイドリアンは防御壁部隊の隊長で、管理者だ。フォレストエイプという、レイの元の世界でいうゴリラのような魔物が、人型に変身しているのだ。
エイドリアンの人型は、黒髪の短髪で、太い眉がキリッとしていて、とても男らしい顔立ちだ。かなりの大柄で、ボディビルダーのように筋肉質だ。
人型は好きなように姿を決められるそうなのだが、何故だかこの方がしっくりくるらしい。
一時間半ほど剣の練習をして、「少し休憩するか」とウィルフレッドから声がかかった。
「せっかくだから、防御壁部隊の戦闘訓練も見学するか」
「やった!」
レイは素振りしつつも、ずっと向こうの訓練が気になっていたのだ。
こっちはマンツーマンのため、集中力が欠けようものなら、即、ウィルフレッドから注意が入っていたのだ。
防御壁部隊の戦闘訓練は、三人一組でチームを組み、勝ち抜き戦を行なっているようだ。相手チームを倒すか、降参させるか、審判役のエイドリアンが止めることで勝敗が決まるシンプルなものだ。
隊員たちはレイが見ているので、いいところを見せようと張り切っている。
蝙蝠型の羽を持つ魔物が超音波の魔術で敵チームを足止めしたり、サイのような魔物が魔術で訓練場に三メートルほどの土壁を作ったり、鷹のような羽を持つ魔物が仲間を竜巻の風魔術で巻き上げて、上空から敵チームを攻撃させたり、リザード型の魔物が毒霧のようなもので敵を錯乱させたり……結構、遠慮なく魔術も使って激しい攻防が続いている。
(すごい、すごい、すごい! もしも自分がこれをくらったら、ひとたまりも無いかも。それにしても……)
レイはアクション映画もかくやの大迫力の戦闘に、目をキラキラさせて大興奮だ。
「毎回、訓練ってこんな感じなんですか? かなり激しいですよね」
「そうだよ~、あいつら本当に加減ってものを知らないんだ」
白衣を羽織ったエルネストが、急に声をかけてきた。
「お、エルネスト! 午後からよろしくな」
「よろしくお願いします!」
「ああ、よろしくね、レイ」
淡い黄色の瞳を三日月型に細めて、エルネストがにこりと笑った。
「レイ、今日は解毒もやってみようか。ちょうど毒ってる隊員もいるし」
エルネストはぐいっと親指を、毒を受けた隊員の方へ向けた。
「やり方を教えるから、ちょっとこっち来て。あと、前回の治癒院の時よりも大きな怪我をしてる隊員に、治癒魔術をかけてもらうから」
「じゃあ、エルネスト、後はよろしくな。レイも頑張れよ!」
ウィルフレッドはレイを預けると、自分の仕事を片付けにユグドラの樹に戻って行った。
エルネストはやはりスパルタだった。簡単に解毒魔術のやり方を教えてもらった後は、ひたすら実践だ。
レイは早速、毒霧をくらった隊員に解毒魔術をかけ始めた。教えてもらった通りに解毒魔術をかけると、腫れていた患部がおさまって、苦しげだった隊員の顔も和らいでいった。
隊員にありがとうと感謝を言われている間にも、どんどんエルネストから「次の患者だよ!」とレイの治癒担当の患者が送りこまれてきた。
夕方になる頃には一通り治癒魔術がかけ終わり、本日の定期訓練も終了になった。
レイは午前は初めての剣の稽古で体を動かし、午後は治癒や解毒魔術の手伝いと魔力をたっぷり使って忙しかったため、瞼も重そうに、少しうとうとし始めていた。
今にも眠りこけそうなレイの様子を、隊員たちはじっと微笑ましそうに見ていた。ユグドラでは子供は少なく、特に人間の子供は珍しい。今はレイぐらいしかいないのだ。
「レイ、自分の部屋に戻れそう?」
エルネストが確認してきた。
「たぶん、大丈夫、です……」
言いながら半分目を閉じて、ふらふら揺れている。
そこへ、エイドリアンが「しょうがねーな」とレイをおんぶしてくれた。
その瞬間、隊員たちからブーイングがあがった。
「俺が送ります!」「いや、俺が送る!」「隊長だけずるい!」と騒いでいる。
「お前らは訓練場の土を戻しておけ! きっちりな!!」
エイドリアンはドスの効いた声で命令し、部下たちをひと睨みして黙らせた。
彼は元は大陸の西の方の森で、いくつもの群れを束ねる大ボスだった。フォレストエイプは通常Aランク魔物だが、エイドリアンはSランクになっている。
さまざまな魔術を受けた訓練場の地面は割れていたり、穴が空いていたり、誰かが魔術で生成した壁や岩や瓦礫でボコボコになっていた。
Sランク魔物の隊長に凄みを利かせて睨まれ、隊員たちは残念そうにぶうぶう言いながら訓練場の復旧に取りかかった。
「エイドリアン、珍しいね。君が手助けするなんて。部下たちだったら訓練場に放置でしょ」
エルネストが淡い黄色の瞳を、面白いものを見つけたとばかりに輝かせながら、近づいて来た。
レイは、エイドリアンがおんぶしてすぐに寝入っていた。かなり大柄なエイドリアンに背負われて、レイはいつもよりも小さく見える。
「人間の子供をおんぶするなんて滅多にないからな。お前こそ、付いて来なくていいぞ」
「ウィルに今日の報告だよ」
やや恥ずかしそうに言い訳を呟くエイドリアンを、エルネストが面白そうに見つめていた。
***
レイは気がついたら自分の部屋で寝ていた。
起きようとして動こうとすると、何だか体全体が重くて痛い……久々の筋肉痛だ。
(……あ、誰かがここまで運んで来てくれたんだ!)
今の体は子供だが、レイは元々は成人だ。記憶は治癒魔術をかけ終わったところで途切れている。
(この歳で寝落ちなんて……!)
体に引っ張られて子供っぽくなっている自分が悔しくて、筋肉痛を言い訳に、レイは一日ふて寝することにした。
防御壁部隊は、ユグドラの安全を守る自衛部隊だ。主にユグドラ内の詰所や防御壁にいて、ユグドラの街への人の出入りをチェックしたり、森から来る魔獣や魔物を退けたりしている。
防御壁部隊はランクの高い魔物が多く所属するため、定期訓練では互いの連携を確かめることをメインにしている。
三大魔女のダリルも防御壁部隊に所属しているが、彼の場合は、防御壁にさらに防御結界を施すことが仕事だ。今回の訓練には参加していない。
今日のレイは、午前はウィルフレッドから剣の稽古をつけてもらい、午後はエルネストについて、定期訓練で傷ついた防御壁部隊員へ治癒魔術をかける練習だ。
どちらもユグドラの樹の裏手にある訓練場で行う。
レイは長い黒髪を動きやすいようにポニーテールにし、白い半袖シャツに汚れてもいい茶色のパンツ姿だ。
ウィルフレッドはカールの入った金髪を、後頭部で団子にまとめて邪魔にならないようにしている。いつもの動きやすいくたびれたシャツと、リラックスパンツに傷のついたミドルブーツだ。
「レイは本当に剣を使ったこと無いんだな」
レイは、剣の握り方から持ち方、姿勢、振り方など基本的なことを、ウィルフレッドから習っている。
さりげなく防御壁部隊員たちが、ちらちらとレイを見ては、ほっこりしている。ユグドラには子供がほぼいないため、珍しいようだ。
(……日本でこんなもの振り回してたら、銃刀法違反で捕まっちゃうな……)
「全く無いです。元々いた所は魔物もいないですし、平和で必要なかったんです」
「そっか。まあ、必要なかったならやらないか。こっちでは、女も男も最低限自衛できるぐらいは何かしら扱えるな。管理者は仕事で世界中を旅することが多いし、出来といて損はないぞ」
「……世界を旅。なんだか楽しそうですね」
「リリスの加護もあるし、ある程度魔術や剣を扱えるようになったら、この世界に慣れるためにも、しばらく冒険者やるのもいいかもな」
「冒険者!」
レイの瞳がきらりと煌めいた。
(ファンタジーのお約束!! ちょっと怖いけど、気になるかも!)
レイのテンションが上がったのを見て、ウィルフレッドは「これはありかも」と考え始めた。
「ほら、素振り、軸がブレてるぞ!」
「はいっ!」
レイは気合いを入れ直して、素振りを再開した。
防御壁部隊員たちは、レイをちら見していたのがバレて、エイドリアンに「集中しろ!!」と叱られていた。
エイドリアンは防御壁部隊の隊長で、管理者だ。フォレストエイプという、レイの元の世界でいうゴリラのような魔物が、人型に変身しているのだ。
エイドリアンの人型は、黒髪の短髪で、太い眉がキリッとしていて、とても男らしい顔立ちだ。かなりの大柄で、ボディビルダーのように筋肉質だ。
人型は好きなように姿を決められるそうなのだが、何故だかこの方がしっくりくるらしい。
一時間半ほど剣の練習をして、「少し休憩するか」とウィルフレッドから声がかかった。
「せっかくだから、防御壁部隊の戦闘訓練も見学するか」
「やった!」
レイは素振りしつつも、ずっと向こうの訓練が気になっていたのだ。
こっちはマンツーマンのため、集中力が欠けようものなら、即、ウィルフレッドから注意が入っていたのだ。
防御壁部隊の戦闘訓練は、三人一組でチームを組み、勝ち抜き戦を行なっているようだ。相手チームを倒すか、降参させるか、審判役のエイドリアンが止めることで勝敗が決まるシンプルなものだ。
隊員たちはレイが見ているので、いいところを見せようと張り切っている。
蝙蝠型の羽を持つ魔物が超音波の魔術で敵チームを足止めしたり、サイのような魔物が魔術で訓練場に三メートルほどの土壁を作ったり、鷹のような羽を持つ魔物が仲間を竜巻の風魔術で巻き上げて、上空から敵チームを攻撃させたり、リザード型の魔物が毒霧のようなもので敵を錯乱させたり……結構、遠慮なく魔術も使って激しい攻防が続いている。
(すごい、すごい、すごい! もしも自分がこれをくらったら、ひとたまりも無いかも。それにしても……)
レイはアクション映画もかくやの大迫力の戦闘に、目をキラキラさせて大興奮だ。
「毎回、訓練ってこんな感じなんですか? かなり激しいですよね」
「そうだよ~、あいつら本当に加減ってものを知らないんだ」
白衣を羽織ったエルネストが、急に声をかけてきた。
「お、エルネスト! 午後からよろしくな」
「よろしくお願いします!」
「ああ、よろしくね、レイ」
淡い黄色の瞳を三日月型に細めて、エルネストがにこりと笑った。
「レイ、今日は解毒もやってみようか。ちょうど毒ってる隊員もいるし」
エルネストはぐいっと親指を、毒を受けた隊員の方へ向けた。
「やり方を教えるから、ちょっとこっち来て。あと、前回の治癒院の時よりも大きな怪我をしてる隊員に、治癒魔術をかけてもらうから」
「じゃあ、エルネスト、後はよろしくな。レイも頑張れよ!」
ウィルフレッドはレイを預けると、自分の仕事を片付けにユグドラの樹に戻って行った。
エルネストはやはりスパルタだった。簡単に解毒魔術のやり方を教えてもらった後は、ひたすら実践だ。
レイは早速、毒霧をくらった隊員に解毒魔術をかけ始めた。教えてもらった通りに解毒魔術をかけると、腫れていた患部がおさまって、苦しげだった隊員の顔も和らいでいった。
隊員にありがとうと感謝を言われている間にも、どんどんエルネストから「次の患者だよ!」とレイの治癒担当の患者が送りこまれてきた。
夕方になる頃には一通り治癒魔術がかけ終わり、本日の定期訓練も終了になった。
レイは午前は初めての剣の稽古で体を動かし、午後は治癒や解毒魔術の手伝いと魔力をたっぷり使って忙しかったため、瞼も重そうに、少しうとうとし始めていた。
今にも眠りこけそうなレイの様子を、隊員たちはじっと微笑ましそうに見ていた。ユグドラでは子供は少なく、特に人間の子供は珍しい。今はレイぐらいしかいないのだ。
「レイ、自分の部屋に戻れそう?」
エルネストが確認してきた。
「たぶん、大丈夫、です……」
言いながら半分目を閉じて、ふらふら揺れている。
そこへ、エイドリアンが「しょうがねーな」とレイをおんぶしてくれた。
その瞬間、隊員たちからブーイングがあがった。
「俺が送ります!」「いや、俺が送る!」「隊長だけずるい!」と騒いでいる。
「お前らは訓練場の土を戻しておけ! きっちりな!!」
エイドリアンはドスの効いた声で命令し、部下たちをひと睨みして黙らせた。
彼は元は大陸の西の方の森で、いくつもの群れを束ねる大ボスだった。フォレストエイプは通常Aランク魔物だが、エイドリアンはSランクになっている。
さまざまな魔術を受けた訓練場の地面は割れていたり、穴が空いていたり、誰かが魔術で生成した壁や岩や瓦礫でボコボコになっていた。
Sランク魔物の隊長に凄みを利かせて睨まれ、隊員たちは残念そうにぶうぶう言いながら訓練場の復旧に取りかかった。
「エイドリアン、珍しいね。君が手助けするなんて。部下たちだったら訓練場に放置でしょ」
エルネストが淡い黄色の瞳を、面白いものを見つけたとばかりに輝かせながら、近づいて来た。
レイは、エイドリアンがおんぶしてすぐに寝入っていた。かなり大柄なエイドリアンに背負われて、レイはいつもよりも小さく見える。
「人間の子供をおんぶするなんて滅多にないからな。お前こそ、付いて来なくていいぞ」
「ウィルに今日の報告だよ」
やや恥ずかしそうに言い訳を呟くエイドリアンを、エルネストが面白そうに見つめていた。
***
レイは気がついたら自分の部屋で寝ていた。
起きようとして動こうとすると、何だか体全体が重くて痛い……久々の筋肉痛だ。
(……あ、誰かがここまで運んで来てくれたんだ!)
今の体は子供だが、レイは元々は成人だ。記憶は治癒魔術をかけ終わったところで途切れている。
(この歳で寝落ちなんて……!)
体に引っ張られて子供っぽくなっている自分が悔しくて、筋肉痛を言い訳に、レイは一日ふて寝することにした。
13
お気に入りに追加
147
あなたにおすすめの小説
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
「魔物肉は食べられますか?」異世界リタイアは神様のお情けです。勝手に召喚され馬鹿にされて追放されたのでスローライフを無双する。
太も歩けば右から落ちる(仮)
ファンタジー
その日、和泉春人は、現実世界で早期リタイアを達成した。しかし、八百屋の店内で勇者召喚の儀式に巻き込まれ異世界に転移させられてしまう。
鑑定により、春人は魔法属性が無で称号が無職だと判明し、勇者としての才能も全てが快適な生活に関わるものだった。「お前の生活特化笑える。これは勇者の召喚なんだぞっ。」最弱のステータスやスキルを、勇者達や召喚した国の重鎮達に笑われる。
ゴゴゴゴゴゴゴゴォ
春人は勝手に召喚されながら、軽蔑されるという理不尽に怒り、王に暴言を吐き国から追放された。異世界に嫌気がさした春人は魔王を倒さずスローライフや異世界グルメを満喫する事になる。
一方、乙女ゲームの世界では、皇后陛下が魔女だという噂により、同じ派閥にいる悪役令嬢グレース レガリオが婚約を破棄された。
華麗なる10人の王子達との甘くて危険な生活を悪役令嬢としてヒロインに奪わせない。
※春人が神様から貰った才能は特別なものです。現実世界で達成した早期リタイアを異世界で出来るように考えてあります。
春人の天賦の才
料理 節約 豊穣 遊戯 素材 生活
春人の初期スキル
【 全言語理解 】 【 料理 】 【 節約 】【 豊穣 】【 遊戯化 】【 マテリア化 】 【 快適生活スキル獲得 】
ストーリーが進み、春人が獲得するスキルなど
【 剥ぎ取り職人 】【 剣技 】【 冒険 】【 遊戯化 】【 マテリア化 】【 快適生活獲得 】 【 浄化 】【 鑑定 】【 無の境地 】【 瀕死回復Ⅰ 】【 体神 】【 堅神 】【 神心 】【 神威魔法獲得 】【 回路Ⅰ 】【 自動発動 】【 薬剤調合 】【 転職 】【 罠作成 】【 拠点登録 】【 帰還 】 【 美味しくな~れ 】【 割引チケット 】【 野菜の種 】【 アイテムボックス 】【 キャンセル 】【 防御結界 】【 応急処置 】【 完全修繕 】【 安眠 】【 無菌領域 】【 SP消費カット 】【 被ダメージカット 】
≪ 生成・製造スキル ≫
【 風呂トイレ生成 】【 調味料生成 】【 道具生成 】【 調理器具生成 】【 住居生成 】【 遊具生成 】【 テイルム製造 】【 アルモル製造 】【 ツール製造 】【 食品加工 】
≪ 召喚スキル ≫
【 使用人召喚 】【 蒐集家召喚 】【 スマホ召喚 】【 遊戯ガチャ召喚 】
異世界でお取り寄せ生活
マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。
突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。
貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。
意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。
貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!?
そんな感じの話です。
のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。
※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
~前世の知識を持つ少女、サーラの料理譚~
あおいろ
ファンタジー
その少女の名前はサーラ。前世の記憶を持っている。
今から百年近くも昔の事だ。家族の様に親しい使用人達や子供達との、楽しい日々と美味しい料理の思い出だった。
月日は遥か遠く流れて過ぎさり、ー
現代も果てない困難が待ち受けるものの、ー
彼らの思い出の続きは、人知れずに紡がれていく。
婚約者が王子に加担してザマァ婚約破棄したので父親の騎士団長様に責任をとって結婚してもらうことにしました
山田ジギタリス
恋愛
女騎士マリーゴールドには幼馴染で姉弟のように育った婚約者のマックスが居た。
でも、彼は王子の婚約破棄劇の当事者の一人となってしまい、婚約は解消されてしまう。
そこで息子のやらかしは親の責任と婚約者の父親で騎士団長のアレックスに妻にしてくれと頼む。
長いこと男やもめで女っ気のなかったアレックスはぐいぐい来るマリーゴールドに推されっぱなしだけど、先輩騎士でもあるマリーゴールドの母親は一筋縄でいかなくて。
脳筋イノシシ娘の猪突猛進劇です、
「ザマァされるはずのヒロインに転生してしまった」
「なりすましヒロインの娘」
と同じ世界です。
このお話は小説家になろうにも投稿しています
25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい
こばやん2号
ファンタジー
とある会社に勤める25歳のOL重御寺姫(じゅうおんじひめ)は、漫画やアニメが大好きなオタク女子である。
社員旅行の最中謎の光を発見した姫は、気付けば異世界に来てしまっていた。
頭の中で妄想していたことが現実に起こってしまったことに最初は戸惑う姫だったが、自身の知識と持ち前の性格でなんとか異世界を生きていこうと奮闘する。
オタク女子による異世界生活が今ここに始まる。
※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる