天使の依頼

第1章 天使の依頼 全55話

47.ボランティアかバイトか

「確かに、皆さんの言うことも一理あります。私は子ども食堂はボランティアでやることにします」


　私が宣言すると、



「それは困るわ。私はバイトしないと生活できないの。ボランティアなんてしてる余裕ないのよ」


「それはわかるわ。ボランティアするかどうかは個人の自由でいいと思う」


「やめて。一人がそうすると、他の人にも影響が出るのよ」


　天使側のはずのお店の子が反論してきた。それを見てほくそ笑む悪魔の親分。


（えーっ、これが狙いだったの？　ボランティアをけしかけて、私たちを争わせるのが目的だったのね。はあ、まじ気分悪いわ）


　でも、どちらの意見も間違いじゃない。どうすればいいんだろう。