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2部 3章
ローブの骸骨
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「させないっ!」
集落の入り口近くにある通りで、エルフの石像に近寄る骨たちを斬り裂いていくクオン。
ここでも、次々に骸骨や鎧の骸骨が現れていた。
クオンはその骸骨達を一体、一体、確実に斬り裂いていく。
鎧の骸骨でさえ、その鎧の隙間を付かれ五体を斬り裂かれる。
(相棒、この調子なら問題なさそうだな)
「うん、それほど強い敵でなくてよかった。」
もし強大な敵が来ていたら、エルフたちを護れたかは分からない。
それでも、この次から次へと沸いてくる敵は危険ではあるが敵単体の強さがこの程度であるのなら問題はないだろう。メリッサやローラが心配ではあるが、あの二人ならこの鎧の骸骨相手でもなんとか出来るはずだ。
そう思いながらも次々と骸骨を消滅させていくクオンだったのだが……。
(相棒、あぶねぇ!!)
クレイジュの叫び声に反応し、咄嗟にその場を飛びのくクオン。
先ほどまでクオンがいた場所には、大きなクレーターが出来ていた。
「今のは……」
(上だ、相棒!)
クレイジュの言葉にクオンは上空を見た。
そこにはローブを羽織った骸骨がいた……手には杖を持っており、空いている方の手をこちらにかざしている。
その掌から赤い球体状のエネルギーが発生すると、こちらに向かってそれを放ってきた。
「ちっ!」
クオンはそれを後ろに飛びのいて回避する。
そして、空中を風の足場を作って翔けるとローブの骸骨に向かってクレイジュを振るった。
だが、ローブを羽織った骸骨はクオンの剣を手にしていた杖で受け止める。
「なっ!?」
空中で止まったクオンに対して、またも空いている手から赤い光球を出して放ってきた。
クオンはそれを器用に空中でバク転しながら躱す。
(相棒……アイツ強ぇぜ)
「ああ……」
……マズいことになった。
ディータや僕の所ならまだいい……だけど、レンやローラやメリッサの所にこいつと同じくらいの個体が現れたら果たして無事でいてくれるだろうか……。
エルフたちを護るためとはいえ、戦力を分散したのは失敗だったかもしれない。
いや、そんなこと考えている暇はない。
エルフたちを見捨てると言う選択肢はない……それなら、こういう状況になることは考えていたはずだ。
なら、一刻も早くこいつを倒して、他の皆の助けに行かないと……。
そう思ったクオンの目の前で……いつも冷静なクオンが目を見開くようなことが起きる。
(こりゃあ、俺たちもヤバいかもしれないぜ相棒……)
「三体……」
ローブを羽織った骸骨が新たに二体出現したのだ……合計三体である。
クオンの一撃を軽々と止める骸骨が3体……クオンとしてもこの状況はマズい……幸い、他の骸骨が現れていないのが救いである。この状況で他の骸骨が現れればエルフを護れないからだ。
そうならなかったのは、不幸中の幸いであった。
恐らく、敵も無尽蔵に骸骨を召喚できると言う訳ではないのだろう……この強い個体を召喚している間は他の骸骨を出せないという制限でもあるのかもしれない。
……いや、そうであってほしい……とクオンは心の中で願った。
クオンがそう考えている間にも骸骨達はこちらに向かって赤い光球を放ってくる。
クオンはその攻撃を躱しながら、一体の骸骨の懐へと潜り込み、クレイジュを横に薙ぎった。
だが、その攻撃も敵は簡単に杖で受け止める。
クオンもそれは予想していたのだろう。
受け止められた瞬間、さらにもう一歩敵の懐に踏み込み、たいあたりをする。
体当たりの衝撃で、骸骨はバランスを崩したのか、後ろへとよろめいた。
その隙を逃さず、クオンはクレイジュをまたも振るう。
だが、それを残りの二体のローブの骸骨が、杖を前にして受け止めた。
その攻撃が受け止められた瞬間、舌打ちをしながら、クオンは後ろへと飛んだ。
「しっかり、仲間のフォローをしてくるのか……」
(知能が無いと言う訳ではないみたいだな)
厄介この上ない……こうなったら全力で行くべきだろうか……輝竜秘力を使えばあの杖ごと敵を斬り裂くことも出来るだろう……だけどもし使えば、その後はまともに戦闘が出来ない可能性がある。まだまだ、クオン自身があの力を使いこなせていないため、体力の消費が激しいのだ。
「敵がどれほど来るか分からないのに力尽きるわけにはいかないよね……」
何とかして、輝竜秘力を使わずにあの三体を倒さなければ……そう思うクオンであった。
集落の入り口近くにある通りで、エルフの石像に近寄る骨たちを斬り裂いていくクオン。
ここでも、次々に骸骨や鎧の骸骨が現れていた。
クオンはその骸骨達を一体、一体、確実に斬り裂いていく。
鎧の骸骨でさえ、その鎧の隙間を付かれ五体を斬り裂かれる。
(相棒、この調子なら問題なさそうだな)
「うん、それほど強い敵でなくてよかった。」
もし強大な敵が来ていたら、エルフたちを護れたかは分からない。
それでも、この次から次へと沸いてくる敵は危険ではあるが敵単体の強さがこの程度であるのなら問題はないだろう。メリッサやローラが心配ではあるが、あの二人ならこの鎧の骸骨相手でもなんとか出来るはずだ。
そう思いながらも次々と骸骨を消滅させていくクオンだったのだが……。
(相棒、あぶねぇ!!)
クレイジュの叫び声に反応し、咄嗟にその場を飛びのくクオン。
先ほどまでクオンがいた場所には、大きなクレーターが出来ていた。
「今のは……」
(上だ、相棒!)
クレイジュの言葉にクオンは上空を見た。
そこにはローブを羽織った骸骨がいた……手には杖を持っており、空いている方の手をこちらにかざしている。
その掌から赤い球体状のエネルギーが発生すると、こちらに向かってそれを放ってきた。
「ちっ!」
クオンはそれを後ろに飛びのいて回避する。
そして、空中を風の足場を作って翔けるとローブの骸骨に向かってクレイジュを振るった。
だが、ローブを羽織った骸骨はクオンの剣を手にしていた杖で受け止める。
「なっ!?」
空中で止まったクオンに対して、またも空いている手から赤い光球を出して放ってきた。
クオンはそれを器用に空中でバク転しながら躱す。
(相棒……アイツ強ぇぜ)
「ああ……」
……マズいことになった。
ディータや僕の所ならまだいい……だけど、レンやローラやメリッサの所にこいつと同じくらいの個体が現れたら果たして無事でいてくれるだろうか……。
エルフたちを護るためとはいえ、戦力を分散したのは失敗だったかもしれない。
いや、そんなこと考えている暇はない。
エルフたちを見捨てると言う選択肢はない……それなら、こういう状況になることは考えていたはずだ。
なら、一刻も早くこいつを倒して、他の皆の助けに行かないと……。
そう思ったクオンの目の前で……いつも冷静なクオンが目を見開くようなことが起きる。
(こりゃあ、俺たちもヤバいかもしれないぜ相棒……)
「三体……」
ローブを羽織った骸骨が新たに二体出現したのだ……合計三体である。
クオンの一撃を軽々と止める骸骨が3体……クオンとしてもこの状況はマズい……幸い、他の骸骨が現れていないのが救いである。この状況で他の骸骨が現れればエルフを護れないからだ。
そうならなかったのは、不幸中の幸いであった。
恐らく、敵も無尽蔵に骸骨を召喚できると言う訳ではないのだろう……この強い個体を召喚している間は他の骸骨を出せないという制限でもあるのかもしれない。
……いや、そうであってほしい……とクオンは心の中で願った。
クオンがそう考えている間にも骸骨達はこちらに向かって赤い光球を放ってくる。
クオンはその攻撃を躱しながら、一体の骸骨の懐へと潜り込み、クレイジュを横に薙ぎった。
だが、その攻撃も敵は簡単に杖で受け止める。
クオンもそれは予想していたのだろう。
受け止められた瞬間、さらにもう一歩敵の懐に踏み込み、たいあたりをする。
体当たりの衝撃で、骸骨はバランスを崩したのか、後ろへとよろめいた。
その隙を逃さず、クオンはクレイジュをまたも振るう。
だが、それを残りの二体のローブの骸骨が、杖を前にして受け止めた。
その攻撃が受け止められた瞬間、舌打ちをしながら、クオンは後ろへと飛んだ。
「しっかり、仲間のフォローをしてくるのか……」
(知能が無いと言う訳ではないみたいだな)
厄介この上ない……こうなったら全力で行くべきだろうか……輝竜秘力を使えばあの杖ごと敵を斬り裂くことも出来るだろう……だけどもし使えば、その後はまともに戦闘が出来ない可能性がある。まだまだ、クオン自身があの力を使いこなせていないため、体力の消費が激しいのだ。
「敵がどれほど来るか分からないのに力尽きるわけにはいかないよね……」
何とかして、輝竜秘力を使わずにあの三体を倒さなければ……そう思うクオンであった。
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