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2部 2章
魔法の訓練
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私達は宿を出ると、ギルドへと向かった。
メリッサの要望に応え、戦い方を教えるためである。
これから先、どれだけの危険がメリッサに及ぶか分からないし、少しでも戦えるようになっていた方がいいよね。
「あ、ミオン」
「あら、カモメさん?今日はどうなされました?」
ギルドに行くと、顔なじみのミオンがいた為、そのカウンターへと行く。
………しかしミオン、いつもいるけどちゃんと休みとかとってるんだろうか?
「ちょっと、訓練所を借りたいんだけどいいかな?」
「ええ、もちろん構いませんよ」
「ありがと♪」
ミオンの許可をもらって私達は奥の訓練場へと入っていった。
メンバーはラリアスに残っている全員である。
メリッサは私と、レンとエリンシアはレンの新しい武器である銃とクロスボウの練習をするらしい。なんでもレンがちょっと改造してきたとのことだ。………若干不安なので、二人とはちょっと距離を離しておこう。
ローラは特にすることはないみたいだが、出来るだけ一人で行動をしたくないということで、私たちの近くで見学するらしい。
「それじゃ、特訓を開始するよ」
「はい!よろしくお願いします!」
メリッサは礼儀正しくお辞儀をする。
「メリッサは今まで、戦闘訓練とかはしたことあるの?」
「いえ……あ、でもジュダとアンバーに少しだけ剣を習ったことはあります……重くてまともに振れなかったですけど……」
「なるほど……じゃあ、魔法は?」
「いえ、私の天啓スキルは魔法とは無縁のものでしたので……私は魔法は使えません」
………ん?あれ?この大陸の人達って天啓スキルが無いと魔法が使えないのかな?
そういえば、私たちのご先祖を創ったのはディータとレナだ。そして、この大陸の人達を創ったのはまた別の女神という話である……となると……もしかして、天啓スキルが無いと魔法が使えなかったりする?
いや、使い方を知らないだけかもしれないよね……天啓スキルがある人は練習もせずに使えるらしいし……魔法の基礎を知らないだけなんじゃ?
よし、ものは試しだ。
「私達のいたところだと、魔力は誰にでもあって、魔法も誰でも練習すれば使えるものだったんだよ……だから、メリッサももしかしたら使えるかもしれないよ」
「ほ、本当ですか!!」
期待を持たせてしまって使えませんでしたってなるとちょっと可哀想かもと思ったけど、チャレンジしないでいるよりはいいと思うので素直にそう言ってみた。
「まあ、もちろん。その人の魔力量によるところがあるんだけど……それでも、魔法が得意じゃないクオンだって簡単な風の魔法を使えたりするしね」
……まあ、クオンの場合その簡単な風の魔法で空を走ったりするんだけど……器用すぎるよ。
私も昔、真似してみたが上手く制御できず、最終的には足場にした風の魔法を踏み外して落っこちた。
いいもん、私は空を飛べるもん!
「お願いします!魔法の使い方を教えてください!」
「りょーかい♪」
ということで、とりあえず、メリッサに魔法鍛錬を施すことにした。
まあ、武器での戦い方を教えるなら私よりクオンの方がいいだろうしね。
「それじゃ、まずは自分の魔力を確認するところから始めようか」
「はい!」
そう言うと、私は自分の周りに魔力を展開させる。
すると、私の周囲に黒いオーラ状のものが漂い始めた。
「これが魔力だよ……あ、私のは黒いけど、普通は青い魔力をしてるから、これの青バージョンが魔力だね」
「は、はい……」
そう言っても、メリッサには実感がないようで、自分の手や体を見ながら戸惑ったように答えた。
「先ずはイメージからかな……そうだね、目を閉じて、自分が水の中にいるイメージを思い浮かべてみて」
「水の中……」
「そしたら、その水を自分の周りにだけ凝縮させてみて」
「凝縮……自分の体の周りに……」
ゆっくりとメリッサが自分の周囲に集中してく。
「今度は自分の周りの水に、自分の体の中に巡るエネルギーを混ぜ合わせる感じ……出来る?」
「混ぜ合わせる……エネルギー……」
「……お」
ほんの少し……ほんの少しだが、メリッサの周りに魔力があふれ出し始めた。
実際のところ、別に自分の周りに水をイメージする必要はない。ただ、自分の中にあるエネルギーと、自分の外にあるエネルギーは別物であることを理解してほしかったのだ。
そして、自分の中を駆け巡るエネルギーこそが魔力である。
気とは違い、魔力は自分の体の中でも異質の力を持っている。その為、一度掴んでしまえば操りやすくなる。
「なんとなく……なんとなくですけれど……これが魔力なんでしょうか?」
「うん、眼を空けてごらん」
「……あ」
メリッサが目を開けると、自分の体の周りを淡い光が包んでいることを確認する。
「それが魔力だよ」
「魔力……私にもあるんだ……」
「うん♪」
どうやら、人としての創りは私たちとこっちの大陸でも大差はないようだ。
と、すると、使い方を知らないだけということなのだろう……でも、それは仕方がない天啓スキルなんて便利なものがあればこんな風に基礎を練習する必要がないのだから、誰も基礎を練習しようとは思わないだろう。いや、基礎が必要だとすら思わないのかもしれない。
「それじゃ、今日はその魔力を扱えるようになることを練習しようか」
「はい!よろしくお願いします」
「じゃ、その状態のまま2時間ね♪」
「……え?」
「もし、その状態が解けたら10分追加だから頑張って♪」
「そ、そんな……あ」
「はい、さっそく10分追加だね♪」
私がそう言うと、メリッサは涙目になる。
でも、駄目だよ……追加は取り消ししませーん♪
「頑張ってね、メリッサ♪後、2時間と10分!」
「ま、魔女様……これ結構集中力がいるのですけど……二時間も?」
「そ、二時間と10分ね。それくらいは出来るようにならないと戦いで魔法を使うなんて無理だから頑張ってね!」
「は……はい」
結局その日は、二時間魔力を展開することだけで終わってしまった。
いや、合計にすると8時間くらいやってたかな?
がんばれ、メリッサ!負けるなメリッサ!私の特訓は始まったばかりだよ!
終わったころには涙目のメリッサが、疲れ果て地面に寝ころんでいた。
ちょっと可哀そうかなと思うけど、今のメリッサの魔力だと魔法を使うには少し少ないのだ……ちょっと無理やりにでも増やすためには魔力を限界まで使わせる必要があったのだ。仕方ないよね♪
メリッサの要望に応え、戦い方を教えるためである。
これから先、どれだけの危険がメリッサに及ぶか分からないし、少しでも戦えるようになっていた方がいいよね。
「あ、ミオン」
「あら、カモメさん?今日はどうなされました?」
ギルドに行くと、顔なじみのミオンがいた為、そのカウンターへと行く。
………しかしミオン、いつもいるけどちゃんと休みとかとってるんだろうか?
「ちょっと、訓練所を借りたいんだけどいいかな?」
「ええ、もちろん構いませんよ」
「ありがと♪」
ミオンの許可をもらって私達は奥の訓練場へと入っていった。
メンバーはラリアスに残っている全員である。
メリッサは私と、レンとエリンシアはレンの新しい武器である銃とクロスボウの練習をするらしい。なんでもレンがちょっと改造してきたとのことだ。………若干不安なので、二人とはちょっと距離を離しておこう。
ローラは特にすることはないみたいだが、出来るだけ一人で行動をしたくないということで、私たちの近くで見学するらしい。
「それじゃ、特訓を開始するよ」
「はい!よろしくお願いします!」
メリッサは礼儀正しくお辞儀をする。
「メリッサは今まで、戦闘訓練とかはしたことあるの?」
「いえ……あ、でもジュダとアンバーに少しだけ剣を習ったことはあります……重くてまともに振れなかったですけど……」
「なるほど……じゃあ、魔法は?」
「いえ、私の天啓スキルは魔法とは無縁のものでしたので……私は魔法は使えません」
………ん?あれ?この大陸の人達って天啓スキルが無いと魔法が使えないのかな?
そういえば、私たちのご先祖を創ったのはディータとレナだ。そして、この大陸の人達を創ったのはまた別の女神という話である……となると……もしかして、天啓スキルが無いと魔法が使えなかったりする?
いや、使い方を知らないだけかもしれないよね……天啓スキルがある人は練習もせずに使えるらしいし……魔法の基礎を知らないだけなんじゃ?
よし、ものは試しだ。
「私達のいたところだと、魔力は誰にでもあって、魔法も誰でも練習すれば使えるものだったんだよ……だから、メリッサももしかしたら使えるかもしれないよ」
「ほ、本当ですか!!」
期待を持たせてしまって使えませんでしたってなるとちょっと可哀想かもと思ったけど、チャレンジしないでいるよりはいいと思うので素直にそう言ってみた。
「まあ、もちろん。その人の魔力量によるところがあるんだけど……それでも、魔法が得意じゃないクオンだって簡単な風の魔法を使えたりするしね」
……まあ、クオンの場合その簡単な風の魔法で空を走ったりするんだけど……器用すぎるよ。
私も昔、真似してみたが上手く制御できず、最終的には足場にした風の魔法を踏み外して落っこちた。
いいもん、私は空を飛べるもん!
「お願いします!魔法の使い方を教えてください!」
「りょーかい♪」
ということで、とりあえず、メリッサに魔法鍛錬を施すことにした。
まあ、武器での戦い方を教えるなら私よりクオンの方がいいだろうしね。
「それじゃ、まずは自分の魔力を確認するところから始めようか」
「はい!」
そう言うと、私は自分の周りに魔力を展開させる。
すると、私の周囲に黒いオーラ状のものが漂い始めた。
「これが魔力だよ……あ、私のは黒いけど、普通は青い魔力をしてるから、これの青バージョンが魔力だね」
「は、はい……」
そう言っても、メリッサには実感がないようで、自分の手や体を見ながら戸惑ったように答えた。
「先ずはイメージからかな……そうだね、目を閉じて、自分が水の中にいるイメージを思い浮かべてみて」
「水の中……」
「そしたら、その水を自分の周りにだけ凝縮させてみて」
「凝縮……自分の体の周りに……」
ゆっくりとメリッサが自分の周囲に集中してく。
「今度は自分の周りの水に、自分の体の中に巡るエネルギーを混ぜ合わせる感じ……出来る?」
「混ぜ合わせる……エネルギー……」
「……お」
ほんの少し……ほんの少しだが、メリッサの周りに魔力があふれ出し始めた。
実際のところ、別に自分の周りに水をイメージする必要はない。ただ、自分の中にあるエネルギーと、自分の外にあるエネルギーは別物であることを理解してほしかったのだ。
そして、自分の中を駆け巡るエネルギーこそが魔力である。
気とは違い、魔力は自分の体の中でも異質の力を持っている。その為、一度掴んでしまえば操りやすくなる。
「なんとなく……なんとなくですけれど……これが魔力なんでしょうか?」
「うん、眼を空けてごらん」
「……あ」
メリッサが目を開けると、自分の体の周りを淡い光が包んでいることを確認する。
「それが魔力だよ」
「魔力……私にもあるんだ……」
「うん♪」
どうやら、人としての創りは私たちとこっちの大陸でも大差はないようだ。
と、すると、使い方を知らないだけということなのだろう……でも、それは仕方がない天啓スキルなんて便利なものがあればこんな風に基礎を練習する必要がないのだから、誰も基礎を練習しようとは思わないだろう。いや、基礎が必要だとすら思わないのかもしれない。
「それじゃ、今日はその魔力を扱えるようになることを練習しようか」
「はい!よろしくお願いします」
「じゃ、その状態のまま2時間ね♪」
「……え?」
「もし、その状態が解けたら10分追加だから頑張って♪」
「そ、そんな……あ」
「はい、さっそく10分追加だね♪」
私がそう言うと、メリッサは涙目になる。
でも、駄目だよ……追加は取り消ししませーん♪
「頑張ってね、メリッサ♪後、2時間と10分!」
「ま、魔女様……これ結構集中力がいるのですけど……二時間も?」
「そ、二時間と10分ね。それくらいは出来るようにならないと戦いで魔法を使うなんて無理だから頑張ってね!」
「は……はい」
結局その日は、二時間魔力を展開することだけで終わってしまった。
いや、合計にすると8時間くらいやってたかな?
がんばれ、メリッサ!負けるなメリッサ!私の特訓は始まったばかりだよ!
終わったころには涙目のメリッサが、疲れ果て地面に寝ころんでいた。
ちょっと可哀そうかなと思うけど、今のメリッサの魔力だと魔法を使うには少し少ないのだ……ちょっと無理やりにでも増やすためには魔力を限界まで使わせる必要があったのだ。仕方ないよね♪
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