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2部 2章
別行動
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私達はエリンシア達と別れるとアンリエッタのいる領主の館まで戻ってきていた。
戻る途中にギルドマスターのフランクにはある程度の事を説明している。
だが、フランクも王女であるメリッサを見たことがないようで、半信半疑というところであった。
「それでは、エリンシアさんがメリッサさんを追う者の一人を捕らえたと?」
「ああ、今はうちのギルドでそいつを見張ってくれている、目が覚めたら尋問すると言っていた」
「そう……でも、それなら少なくともメリッサさんが狙われているのは確かですね」
「それだけじゃねぇ、奴らは闇の魔女殿も殺そうとしているらしい」
「な、なぜです!?」
「私がこの子を助けたからみたい」
「そう……ですか」
深刻そうな顔をするアンリエッタ……私が狙われると何かマズいことでもあるの?
「随分、深刻そうな顔をするのね?カモメが狙われるとマズいことでもあるの?」
私が思った疑問と同じことをディータが思ったようで、アンリエッタに問う。
「魔女様の強さはその男も十分に承知していると思うのです……でも、それを承知のうえで魔女様をも殺そうとするということは………」
「それだけ、敵が強大ということだね」
アンリエッタの続きをクオンが言う。
そっか、少なくとも私を殺してメリッサを奪える自信がなければ私との力の差を見たところで諦めるよね……。
つまり、敵はあの男と捕まえた女の人だけじゃないのは確かということだ……。
そしてその敵は強大……少なくとも邪鬼を倒した私を殺そうと思えるほどは大きな存在であるということだ。
「ちっ、レンシアの可能性が高くなってくるぜ……」
フランクが嫌そうに言う。
つまり、これはレンシアからの侵略の可能性も十分にあるということだ。
そして、それはつまり……。
「もし、レンシアの侵略なら、完全に後手に回っているわね」
その通りである、メリッサの言う通りであるのならばメリッサの父、この国の王様はすでに別人にすり替わられている……この時点でアンダールシアは敗北が決定していると言っても過言ではないのだ。
「そんな……」
「でもなぜレンシアはそんな回りくどい手を使ってきたのでしょう?」
「同盟を潰すためじゃないかな?」
「……クオン?」
「この間、図書館でこの大陸の地図を見たんだけど、この国アンダールシアの北西にレンシアはある。そしてアンダールシアの西にヴァルガン。少し離れているけど東にローランシアがあるということは……」
あ、そっか、このアンダールシアを落とししまえば、東と西で同盟が別れちゃうんだ……。
「そうね、そうなれば両国の間でやり取りをするのですら敵国を通らなければならなくなる」
「もしくはレンシアの北側を思いっきり遠回りをするか……だね」
それでは、連携なんて殆どとれないだろう……ん?ってことは……。
「レンシアは他の二つの国も狙っているってこと?」
「恐らくね」
「レンシアっていうのはそれほど強力な国なの?」
同盟を分断したとしても二国同時に相手にすることになるのは変わりがない。
だとしたら、レンシアはその二国と同時に相手できるほど強いということになる。
「わかりません……ここ最近で勢力を伸ばしているのは確かなのですが……」
「少なくとも王が変わる前はそんなに軍事力がある国じゃなかったんだけどな」
そういえば、レンシアも王様が変わって、新しい王様になってから他国を侵略し始めたって言ってたね。
うーん、その王様に力があるってこと?
「それでどうする?もし戦争になれば一般人も巻き込むことになると思うけど」
「そんなっ……お父様の愛した国民が傷つくなんて……そんなのっ」
だが、すでに敵は国に入っている……そして、王様に成り代わっているというのであれば、最低でも王都の戦いは避けられない……それにもし、他の同盟との戦争になれば多くの命が失われるだろう。
「何にしても情報が少ないわね」
「アンリエッタさん…ヴァルガンからの使者が来るとしたらどれくらいになりますか?」
「こちらの使者が向こうの国に着くのに2日……あちらも準備などがあるでしょうからこちらに来るまでの時間を合わせると早くても5日はかかるかと」
「では、ここからアンダールシアの王都までは?」
「そちらも2日くらいでしょうか……」
「そうですか……」
「どうしたの、クオン?」
クオン、何か考えがあるのかな?
顎に手を当てながら何かを考えている。
「カモメ、僕は少し別行動をとって情報を集めてこようと思う」
「王都へいくつもり?」
「うん、今の王都がどうなっているのかも調べたいし、お城の状況も調べておきたい」
そりゃ、確かに敵の情報がわかるに越したことはないけど……。
「でも、いくらクオンでも危険なんじゃ……」
「かもしれない……でも、今の状況じゃ勝ち目がないと思うんだ」
「根暗坊主の言うとおりね……確かに敵の戦力も解らず、こちらの主城は落とされたも同然……この状況では勝ち目がないでしょうね」
確かにそうかもしれないけれど……。
王都に一般人もいるとなると、お城事吹き飛ばすなんてマネも出来ないし……かといって、普通に戦っては物量で負けるだろう……仮に私達が協力して敵の大将を倒しに行っても、敵の大将に辿り着く前にこちらの街が落とされる。
「でも、心配だよ……」
「ありがとうカモメ……大丈夫、無理はしないよ」
「うん……」
クオンが単身動くのであればそうそう後れを取ることはないだろう……でも、敵の力は未知数……もし敵の中にこの間の邪鬼くらいの敵がいた場合、クオンも無事で済むとは限らない。
もちろん、クオンの事だから敵に見つからないようにするのだろうけど……。
「なら、私も根暗坊主について行くわ」
「え、君が?」
「私も根暗坊主と二人なんてつまらないけど、情報収集なら私の方が適任よ」
「……え、どこが?」
うーんと、私もクオンの意見に賛成かな……ディータに情報収集って向いてないような?
人と話すのそんなに得意じゃないよね?よく相手を怒らせてるし。
「人から聞くのはアナタに任せるわよ、私は……よっとっ」
ディータの姿が人間の姿から人形のような姿に変わる。
ソウルイーターの姿だ、久しぶりに見たね。
「この格好なら隠れやすいから私は城の中に潜入するわ」
「でも、見つかったら……」
「あら、忘れたの?それ程得意じゃないけど私も空間魔法は使えるのよ?」
そうだ、ディータは女神の体が死んだとき自分の魂を異空間に移動させて死を免れたのだ。
そして、リーナのように空間を利用し移動することも出来る。
「それじゃ、王都やレンシアにも移動できるのですか!?」
その話を聞いたアンリエッタが驚きの表情で聞いてきた。
「さすがにそこまで便利ではないわ、行ったことのない場所だと上手くイメージできず空間を繋げられないし、送れたとしても二人が限度ね……私は繊細な魔法って苦手なのよ」
そういえば、物を壊す方が得意だと言っていたね。
でも二人を移動できるのなら帰りはディータの空間魔法でここに帰ってくることが出来るということだ。
「だが、二人がいなくなるということはその間、この街の戦力が一気に下がるということになるが……」
「そうね、でも大丈夫でしょう……カモメもエリンシアもいるからね」
「うん、二人が危険を冒して頑張ってくれるんだもん……私も頑張るよ!」
「ええ♪」
私は自分の胸を軽く戦い、任せてと言う。
確かにフランクの言う通り今、戦力を低下させるのは危険を伴うだろう。
また、あの暗殺者が来るかもしれないし、今度はもっと大人数でくるかもしれない。
その時にメリッサを護れるか……ううん、メリッサだけじゃないこの街の人も護らないと……。
「カモメ、一人で気負わないようにね……エリンシアやレンもいる。それにフランクさんやクルードさんシルネアさんも頼っていいと思う」
「あ、うん……そうだね」
てへへと頭を掻きながら私は笑った。
なぁーんで、私が気負ってるのクオンにはすぐバレちゃうんだろ……でも、ありがとう。
「それじゃ、根暗坊主行くわよ!」
「根暗坊主って言うなぬいぐるみ!」
「あら、いい度胸じゃない!」
「ぬいぐるみが凄んでも怖くないよ!」
二人してがるるるると唸りあう……まったく、仲がいいんだか悪いんだか……。
そのまま唸りあいながら二人一緒に部屋から出ていった。
…………二人とも、無理はしないでね。
私は二人が出ていった扉を見ながら心から祈るのであった。
戻る途中にギルドマスターのフランクにはある程度の事を説明している。
だが、フランクも王女であるメリッサを見たことがないようで、半信半疑というところであった。
「それでは、エリンシアさんがメリッサさんを追う者の一人を捕らえたと?」
「ああ、今はうちのギルドでそいつを見張ってくれている、目が覚めたら尋問すると言っていた」
「そう……でも、それなら少なくともメリッサさんが狙われているのは確かですね」
「それだけじゃねぇ、奴らは闇の魔女殿も殺そうとしているらしい」
「な、なぜです!?」
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「そう……ですか」
深刻そうな顔をするアンリエッタ……私が狙われると何かマズいことでもあるの?
「随分、深刻そうな顔をするのね?カモメが狙われるとマズいことでもあるの?」
私が思った疑問と同じことをディータが思ったようで、アンリエッタに問う。
「魔女様の強さはその男も十分に承知していると思うのです……でも、それを承知のうえで魔女様をも殺そうとするということは………」
「それだけ、敵が強大ということだね」
アンリエッタの続きをクオンが言う。
そっか、少なくとも私を殺してメリッサを奪える自信がなければ私との力の差を見たところで諦めるよね……。
つまり、敵はあの男と捕まえた女の人だけじゃないのは確かということだ……。
そしてその敵は強大……少なくとも邪鬼を倒した私を殺そうと思えるほどは大きな存在であるということだ。
「ちっ、レンシアの可能性が高くなってくるぜ……」
フランクが嫌そうに言う。
つまり、これはレンシアからの侵略の可能性も十分にあるということだ。
そして、それはつまり……。
「もし、レンシアの侵略なら、完全に後手に回っているわね」
その通りである、メリッサの言う通りであるのならばメリッサの父、この国の王様はすでに別人にすり替わられている……この時点でアンダールシアは敗北が決定していると言っても過言ではないのだ。
「そんな……」
「でもなぜレンシアはそんな回りくどい手を使ってきたのでしょう?」
「同盟を潰すためじゃないかな?」
「……クオン?」
「この間、図書館でこの大陸の地図を見たんだけど、この国アンダールシアの北西にレンシアはある。そしてアンダールシアの西にヴァルガン。少し離れているけど東にローランシアがあるということは……」
あ、そっか、このアンダールシアを落とししまえば、東と西で同盟が別れちゃうんだ……。
「そうね、そうなれば両国の間でやり取りをするのですら敵国を通らなければならなくなる」
「もしくはレンシアの北側を思いっきり遠回りをするか……だね」
それでは、連携なんて殆どとれないだろう……ん?ってことは……。
「レンシアは他の二つの国も狙っているってこと?」
「恐らくね」
「レンシアっていうのはそれほど強力な国なの?」
同盟を分断したとしても二国同時に相手にすることになるのは変わりがない。
だとしたら、レンシアはその二国と同時に相手できるほど強いということになる。
「わかりません……ここ最近で勢力を伸ばしているのは確かなのですが……」
「少なくとも王が変わる前はそんなに軍事力がある国じゃなかったんだけどな」
そういえば、レンシアも王様が変わって、新しい王様になってから他国を侵略し始めたって言ってたね。
うーん、その王様に力があるってこと?
「それでどうする?もし戦争になれば一般人も巻き込むことになると思うけど」
「そんなっ……お父様の愛した国民が傷つくなんて……そんなのっ」
だが、すでに敵は国に入っている……そして、王様に成り代わっているというのであれば、最低でも王都の戦いは避けられない……それにもし、他の同盟との戦争になれば多くの命が失われるだろう。
「何にしても情報が少ないわね」
「アンリエッタさん…ヴァルガンからの使者が来るとしたらどれくらいになりますか?」
「こちらの使者が向こうの国に着くのに2日……あちらも準備などがあるでしょうからこちらに来るまでの時間を合わせると早くても5日はかかるかと」
「では、ここからアンダールシアの王都までは?」
「そちらも2日くらいでしょうか……」
「そうですか……」
「どうしたの、クオン?」
クオン、何か考えがあるのかな?
顎に手を当てながら何かを考えている。
「カモメ、僕は少し別行動をとって情報を集めてこようと思う」
「王都へいくつもり?」
「うん、今の王都がどうなっているのかも調べたいし、お城の状況も調べておきたい」
そりゃ、確かに敵の情報がわかるに越したことはないけど……。
「でも、いくらクオンでも危険なんじゃ……」
「かもしれない……でも、今の状況じゃ勝ち目がないと思うんだ」
「根暗坊主の言うとおりね……確かに敵の戦力も解らず、こちらの主城は落とされたも同然……この状況では勝ち目がないでしょうね」
確かにそうかもしれないけれど……。
王都に一般人もいるとなると、お城事吹き飛ばすなんてマネも出来ないし……かといって、普通に戦っては物量で負けるだろう……仮に私達が協力して敵の大将を倒しに行っても、敵の大将に辿り着く前にこちらの街が落とされる。
「でも、心配だよ……」
「ありがとうカモメ……大丈夫、無理はしないよ」
「うん……」
クオンが単身動くのであればそうそう後れを取ることはないだろう……でも、敵の力は未知数……もし敵の中にこの間の邪鬼くらいの敵がいた場合、クオンも無事で済むとは限らない。
もちろん、クオンの事だから敵に見つからないようにするのだろうけど……。
「なら、私も根暗坊主について行くわ」
「え、君が?」
「私も根暗坊主と二人なんてつまらないけど、情報収集なら私の方が適任よ」
「……え、どこが?」
うーんと、私もクオンの意見に賛成かな……ディータに情報収集って向いてないような?
人と話すのそんなに得意じゃないよね?よく相手を怒らせてるし。
「人から聞くのはアナタに任せるわよ、私は……よっとっ」
ディータの姿が人間の姿から人形のような姿に変わる。
ソウルイーターの姿だ、久しぶりに見たね。
「この格好なら隠れやすいから私は城の中に潜入するわ」
「でも、見つかったら……」
「あら、忘れたの?それ程得意じゃないけど私も空間魔法は使えるのよ?」
そうだ、ディータは女神の体が死んだとき自分の魂を異空間に移動させて死を免れたのだ。
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「それじゃ、王都やレンシアにも移動できるのですか!?」
その話を聞いたアンリエッタが驚きの表情で聞いてきた。
「さすがにそこまで便利ではないわ、行ったことのない場所だと上手くイメージできず空間を繋げられないし、送れたとしても二人が限度ね……私は繊細な魔法って苦手なのよ」
そういえば、物を壊す方が得意だと言っていたね。
でも二人を移動できるのなら帰りはディータの空間魔法でここに帰ってくることが出来るということだ。
「だが、二人がいなくなるということはその間、この街の戦力が一気に下がるということになるが……」
「そうね、でも大丈夫でしょう……カモメもエリンシアもいるからね」
「うん、二人が危険を冒して頑張ってくれるんだもん……私も頑張るよ!」
「ええ♪」
私は自分の胸を軽く戦い、任せてと言う。
確かにフランクの言う通り今、戦力を低下させるのは危険を伴うだろう。
また、あの暗殺者が来るかもしれないし、今度はもっと大人数でくるかもしれない。
その時にメリッサを護れるか……ううん、メリッサだけじゃないこの街の人も護らないと……。
「カモメ、一人で気負わないようにね……エリンシアやレンもいる。それにフランクさんやクルードさんシルネアさんも頼っていいと思う」
「あ、うん……そうだね」
てへへと頭を掻きながら私は笑った。
なぁーんで、私が気負ってるのクオンにはすぐバレちゃうんだろ……でも、ありがとう。
「それじゃ、根暗坊主行くわよ!」
「根暗坊主って言うなぬいぐるみ!」
「あら、いい度胸じゃない!」
「ぬいぐるみが凄んでも怖くないよ!」
二人してがるるるると唸りあう……まったく、仲がいいんだか悪いんだか……。
そのまま唸りあいながら二人一緒に部屋から出ていった。
…………二人とも、無理はしないでね。
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