299 / 361
2部 2章
幕開け
しおりを挟む
私達は、襲われていた少女と一緒に宿屋まで戻ってきていた。
最初はギルドに連れて行った方がいいかなと思ったんだけど、どんな理由があるか分からないしまずは事情を聴いた方がいいと思ったのだ。
「それで、どうして襲われてたの?……あ、その前に私はカモメ。こっちはクオン。冒険者をやってるよ……あなたは?」
「私の名前はメリッサ=Q=アンダールシアです」
「うん、メリッサだね。メリッサはなんであの男に襲われてたの?」
「それは……私がこの国の王女だからです」
「え?王女……?」
「はい、私のお父様はこの国の王……ドラゴア=フォン=アンダールシアです」
「王女様がなんでこんなところに?護衛もつけず」
クオンの言う通りだ、このラリアスの街は辺境である。そりゃあ、視察とかくらいはするのかもしれないけれど、王様でなく王女様がそれも護衛をつけずに来るなんて普通じゃないだろう。
「護衛はいました……信頼できる護衛が……ですが……」
「あ……もしかして、あいつに?」
「はい……」
「それじゃあ、君は何かの用でこの街に来た時にあいつに襲われたのかい?」
「……違います。私が最初に襲われたのはアンダールシア城です……それからこのラリアスに逃げてきました」
「お城で襲われた……?」
ちょ、ちょっと待って……お城で襲われてそのままお城から逃げ出したってことは、お城が安全じゃないってことだよね?
「お城で何かあったの?」
「……はい。ある日、お父様が別人のようになってしまいました……いいえ、あれは姿かたちがお父様なだけの別人です」
「王様が?」
「はい、お父様は民を大事にする立派な王でした……レンシアから宣戦布告されても民の事を考え、戦争にならないよう努力をしておりました。とはいえ、何もせずに降伏しても待っているのは悲惨な毎日……そんな思いを民にはさせられないと、必死に他の国に協力を取り付け、レンシアが手を出せないようにしていたのです……ですが、その日、お父様は急にレンシアに降伏すると言い始めました。まるで、人が変わったように自国の民の事など気にせず、レンシアこそ至高の国だと言い始めたのです……それをおかしいと思ったお母様は兵や護衛隊長達に調査を命じました……そして……あの男が現れたのです」
あの男……さっきメリッサを襲っていた男か……。
人を殺しなれている、殺すことに何も感じないような冷たい眼をしていた。
熟練の暗殺者といったところだろうか?
「あの男は私の目の前で……お母様を……」
必死に声を絞り出しながら話してくれるメリッサに、私は自分の母親が私を庇って殺されたときの事を思い出した……。
「お母様は私を逃がしました、私の護衛であり、護衛隊長でもあるジュダと副隊長のアンバーに命令して……そして、私はこの辺境のラリアスに逃げてきたんです……でも」
「その男がこの街までやってきていたってことね」
「ディータ」
ディータが話の途中で入ってくる。
どうやら、話自体は最初から聞いていたようだ。
「カモメの灯りの魔法が見えたから何かあったのかと思って戻ってきたのよ……悪かったわね立ち聞きをしてしまって」
「カモメ様……この方は?」
「私のパーティメンバーのディータ。信用できる人だから大丈夫だよ」
「はい……ディータさんの言う通り、あの男が再び私達を襲いました……その時、護衛の二人も……」
「そう……」
「闇の魔女様……お願いです……このままではアンダールシアが滅んでしまうかもしれません!父も母も……兄のように慕っていた人たちも失い……王女としての力ももうないかもしれない私です……でも、私は父と母が愛したこの国の民を見捨てるなんて真似できないんです……お願いします……無茶なことを言っているのは分かっています……ですが………‥助けてください」
民の為……か。
この子、立派な王女様なんだね……、だって……。
「民を見捨てられない?父親や母親の仇じゃなくて?」
そう、ディータの言う通りだ、もし私だったら、国民の事より相手を許せないという気持ちが先に出るだろう。
「もちろん、仇を討ちたい気持ちもあります……ありすぎるほどに……ですが、私の私怨よりも大事なことがあります……あるんです……私にはお父様たちが大事にしたこの国こそが宝物なんです……お父様もお母様もジュダもアンバーも失って……その上、この国まで失いたくありません」
「はは……耳が痛いな」
同じく……私もクオンも自分の家族を殺した相手の事を忘れることはない。
そいつを倒して仇を討った今でも、その相手の事を許せないのだ。
もし、それと大事なものを天秤にかけられたとき、私はこの子みたいに私怨に走らずにいられるのだろうか?わかんないけど……私はこの子がすごいなと思った。
「ま、国を助けるついでに仇も討てるでしょうよ……ね、カモメ」
「うん、そうだね」
「……え?」
「あら、鈍いわね。私達、星空の太陽のリーダー、カモメはその依頼を受けるということよ」
「アンダールシアを取り返したら報酬は期待してるよ、メリッサ♪」
「はい!!」
さて、依頼は受けたはいいがどうするか……国が乗っ取られたなんてのはかなり大ごとである……私達だけでなんとかなるとは思えない。それに、さっきのメリッサの言いようではこの事件の裏にはレンシアが関わっている可能性が高い。
………となると、一国を敵に回す可能性があるのか。
うーん、こういうのを考えるのは苦手だ……とりあえず、クオンとディータの意見を聞いてみよっと。
「クオン、ディータ……私達はどう動いたら良いのかな?」
「そうだね、まずはアンリエッタに相談するのが良いかもしれない……僕たちだけで戦うには大きすぎる相手だ。それにこの街も巻き込まれる可能性もある」
「そうね、アンダールシアがレンシアに降伏すれば、この国は従国になるわ……そうなれば、この街にも影響がでるでしょうね」
「そっか、いっそツァインの皆にも協力してもらう?」
「それは駄目よ。魔の海から来た国が戦争を起こせば、他の国も黙っていないでしょう。大陸中の戦争になりかねないわ」
「むぅ……」
とはいえ、このラリアスの街の戦力じゃどうにもならないよね……うーん。
「さっき、メリッサのお父さんは他の国と協力してこの国にレンシアが手を出せないようにしていたとい言っていたね」
「はい、クオン様。お父様は獣王国ヴェルガンと東の大国ローランシアと同盟を組むことでレンシアを牽制していました」
「なら、その同盟国に協力を頼むのが一番いいかしらね」
「うん、まずはアンリエッタに協力を頼んで、その二つの国と話し合いが出来るようにしてもらおう」
「了解、そうと決まれば早速、アンリエッタの所に行こう」
「はい!」
私達は席を立ちあがり、宿を後にした。
「そういえば、エリンシアとレンはどこへ行ったの?」
最初はギルドの訓練場を借りて練習しているのかなと思ったが、私の灯りの魔法に気づいていないところを見るとこの街にいないのかもしれない。
「あの二人は練習ついでに討伐の依頼も受けていたから、街の外に行っているはずよ」
「そうなんだ……まあ、夜には戻ってくるだろうし、二人には後で伝えようか」
あの二人ならメリッサに協力することを拒んだりはしないだろうし、大丈夫だろう。
最初はギルドに連れて行った方がいいかなと思ったんだけど、どんな理由があるか分からないしまずは事情を聴いた方がいいと思ったのだ。
「それで、どうして襲われてたの?……あ、その前に私はカモメ。こっちはクオン。冒険者をやってるよ……あなたは?」
「私の名前はメリッサ=Q=アンダールシアです」
「うん、メリッサだね。メリッサはなんであの男に襲われてたの?」
「それは……私がこの国の王女だからです」
「え?王女……?」
「はい、私のお父様はこの国の王……ドラゴア=フォン=アンダールシアです」
「王女様がなんでこんなところに?護衛もつけず」
クオンの言う通りだ、このラリアスの街は辺境である。そりゃあ、視察とかくらいはするのかもしれないけれど、王様でなく王女様がそれも護衛をつけずに来るなんて普通じゃないだろう。
「護衛はいました……信頼できる護衛が……ですが……」
「あ……もしかして、あいつに?」
「はい……」
「それじゃあ、君は何かの用でこの街に来た時にあいつに襲われたのかい?」
「……違います。私が最初に襲われたのはアンダールシア城です……それからこのラリアスに逃げてきました」
「お城で襲われた……?」
ちょ、ちょっと待って……お城で襲われてそのままお城から逃げ出したってことは、お城が安全じゃないってことだよね?
「お城で何かあったの?」
「……はい。ある日、お父様が別人のようになってしまいました……いいえ、あれは姿かたちがお父様なだけの別人です」
「王様が?」
「はい、お父様は民を大事にする立派な王でした……レンシアから宣戦布告されても民の事を考え、戦争にならないよう努力をしておりました。とはいえ、何もせずに降伏しても待っているのは悲惨な毎日……そんな思いを民にはさせられないと、必死に他の国に協力を取り付け、レンシアが手を出せないようにしていたのです……ですが、その日、お父様は急にレンシアに降伏すると言い始めました。まるで、人が変わったように自国の民の事など気にせず、レンシアこそ至高の国だと言い始めたのです……それをおかしいと思ったお母様は兵や護衛隊長達に調査を命じました……そして……あの男が現れたのです」
あの男……さっきメリッサを襲っていた男か……。
人を殺しなれている、殺すことに何も感じないような冷たい眼をしていた。
熟練の暗殺者といったところだろうか?
「あの男は私の目の前で……お母様を……」
必死に声を絞り出しながら話してくれるメリッサに、私は自分の母親が私を庇って殺されたときの事を思い出した……。
「お母様は私を逃がしました、私の護衛であり、護衛隊長でもあるジュダと副隊長のアンバーに命令して……そして、私はこの辺境のラリアスに逃げてきたんです……でも」
「その男がこの街までやってきていたってことね」
「ディータ」
ディータが話の途中で入ってくる。
どうやら、話自体は最初から聞いていたようだ。
「カモメの灯りの魔法が見えたから何かあったのかと思って戻ってきたのよ……悪かったわね立ち聞きをしてしまって」
「カモメ様……この方は?」
「私のパーティメンバーのディータ。信用できる人だから大丈夫だよ」
「はい……ディータさんの言う通り、あの男が再び私達を襲いました……その時、護衛の二人も……」
「そう……」
「闇の魔女様……お願いです……このままではアンダールシアが滅んでしまうかもしれません!父も母も……兄のように慕っていた人たちも失い……王女としての力ももうないかもしれない私です……でも、私は父と母が愛したこの国の民を見捨てるなんて真似できないんです……お願いします……無茶なことを言っているのは分かっています……ですが………‥助けてください」
民の為……か。
この子、立派な王女様なんだね……、だって……。
「民を見捨てられない?父親や母親の仇じゃなくて?」
そう、ディータの言う通りだ、もし私だったら、国民の事より相手を許せないという気持ちが先に出るだろう。
「もちろん、仇を討ちたい気持ちもあります……ありすぎるほどに……ですが、私の私怨よりも大事なことがあります……あるんです……私にはお父様たちが大事にしたこの国こそが宝物なんです……お父様もお母様もジュダもアンバーも失って……その上、この国まで失いたくありません」
「はは……耳が痛いな」
同じく……私もクオンも自分の家族を殺した相手の事を忘れることはない。
そいつを倒して仇を討った今でも、その相手の事を許せないのだ。
もし、それと大事なものを天秤にかけられたとき、私はこの子みたいに私怨に走らずにいられるのだろうか?わかんないけど……私はこの子がすごいなと思った。
「ま、国を助けるついでに仇も討てるでしょうよ……ね、カモメ」
「うん、そうだね」
「……え?」
「あら、鈍いわね。私達、星空の太陽のリーダー、カモメはその依頼を受けるということよ」
「アンダールシアを取り返したら報酬は期待してるよ、メリッサ♪」
「はい!!」
さて、依頼は受けたはいいがどうするか……国が乗っ取られたなんてのはかなり大ごとである……私達だけでなんとかなるとは思えない。それに、さっきのメリッサの言いようではこの事件の裏にはレンシアが関わっている可能性が高い。
………となると、一国を敵に回す可能性があるのか。
うーん、こういうのを考えるのは苦手だ……とりあえず、クオンとディータの意見を聞いてみよっと。
「クオン、ディータ……私達はどう動いたら良いのかな?」
「そうだね、まずはアンリエッタに相談するのが良いかもしれない……僕たちだけで戦うには大きすぎる相手だ。それにこの街も巻き込まれる可能性もある」
「そうね、アンダールシアがレンシアに降伏すれば、この国は従国になるわ……そうなれば、この街にも影響がでるでしょうね」
「そっか、いっそツァインの皆にも協力してもらう?」
「それは駄目よ。魔の海から来た国が戦争を起こせば、他の国も黙っていないでしょう。大陸中の戦争になりかねないわ」
「むぅ……」
とはいえ、このラリアスの街の戦力じゃどうにもならないよね……うーん。
「さっき、メリッサのお父さんは他の国と協力してこの国にレンシアが手を出せないようにしていたとい言っていたね」
「はい、クオン様。お父様は獣王国ヴェルガンと東の大国ローランシアと同盟を組むことでレンシアを牽制していました」
「なら、その同盟国に協力を頼むのが一番いいかしらね」
「うん、まずはアンリエッタに協力を頼んで、その二つの国と話し合いが出来るようにしてもらおう」
「了解、そうと決まれば早速、アンリエッタの所に行こう」
「はい!」
私達は席を立ちあがり、宿を後にした。
「そういえば、エリンシアとレンはどこへ行ったの?」
最初はギルドの訓練場を借りて練習しているのかなと思ったが、私の灯りの魔法に気づいていないところを見るとこの街にいないのかもしれない。
「あの二人は練習ついでに討伐の依頼も受けていたから、街の外に行っているはずよ」
「そうなんだ……まあ、夜には戻ってくるだろうし、二人には後で伝えようか」
あの二人ならメリッサに協力することを拒んだりはしないだろうし、大丈夫だろう。
0
お気に入りに追加
124
あなたにおすすめの小説
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
残滓と呼ばれたウィザード、絶望の底で大覚醒! 僕を虐げてくれたみんなのおかげだよ(ニヤリ)
SHO
ファンタジー
15歳になり、女神からの神託の儀で魔法使い(ウィザード)のジョブを授かった少年ショーンは、幼馴染で剣闘士(ソードファイター)のジョブを授かったデライラと共に、冒険者になるべく街に出た。
しかし、着々と実績を上げていくデライラとは正反対に、ショーンはまともに魔法を発動する事すら出来ない。
相棒のデライラからは愛想を尽かされ、他の冒険者たちからも孤立していくショーンのたった一つの心の拠り所は、森で助けた黒ウサギのノワールだった。
そんなある日、ショーンに悲劇が襲い掛かる。しかしその悲劇が、彼の人生を一変させた。
無双あり、ザマァあり、復讐あり、もふもふありの大冒険、いざ開幕!
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる