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2部 1章
邪鬼来襲
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私たちが門へ到着すると、そこにはクオンの姿と、その足元に十数個の魔石が落ちていた。
「あいつ、魔物を一瞬で……」
「それだけじゃねぇよ、さっきのすごいのは一体何だ!?……魔物が一瞬で吹っ飛んじまった」
その周りには、慌てふためき、状況が理解できていない兵士の人達がいた。
どうやら、まだギルドマスターや冒険者の人達は到着していないようだ……集めるのに時間がかかってるのかな……仕方ないよね、決まった場所にいない冒険者たちだ、特にCランクの二人には必ず協力してもらいたいだろうし、きっと探し回っているんだろう。
私がそんなことを考えていると、森から来た第二波の魔物たちがだんだんと近づいてくる。
第二波はさっきより数が少ない、見たところさっきの半分くらいだろうか?
この様子だと、それ程、魔物数を集められなかったのかな?
「さっきより少ないね」
「だね、ここで数を減らす意味はないと思うけど……何かの罠かな?」
「なっ、少ないってお前たち何言ってんだ!どう見ても500匹はいるじゃねぇか!あんなのが街に来たらひとたまりもねぇぞ!!」
先ほど魔物たちを殲滅したのが私とは思っていないのだろう、兵士の人達が慌てた様子でそう言う。
そうか……この街の戦力ではあの数の魔物でも脅威になる……。
やっぱりもっと、数を減らしておかないと……。
「もう一発、合成魔法を撃つよ!」
「分かったわ、でも気をつけなさい、まだ邪鬼は出てきていない、魔力を使いすぎないようにね」
「解ってる……けどっ!」
ディータの言う通りだ、邪鬼の事を考えるとあまり魔力を使いすぎるわけにはいかない……でも、あの魔物の数を減らさないと街が大変なことになっちゃうもん……後の事を考えるわけにもいかないよね。
「黒炎滅撃!!」
「まったく、仕方ない子ね……まあ、そこが良いところだけれどね」
「カモメが後先を考えたら、世界の終わりだよ」
「ですわね、そしてワタクシたちはそんなカモメさんが好きなんですわよ」
「そうね」
なんかひどいこと言われた気がするが、とりあえず、私の魔法は再び魔物を殲滅する。
これで第二波もあらかた片付いたはずだ。
「おいおい、今のマジかよ」
「すごい……」
後ろから聞いたことのある声が聞こえた、私が後ろを振り向くと、そこにはクルードとシルネアの姿があった。
「ギルドマスターに聞いて急いできてみりゃ、すげぇもんを見たぜ……」
「魔物たちが一瞬で消滅しちゃいました……」
「ああ、俺もびっくりしたぜ……魔を倒したってのも本当なのかもな……」
クルードとシルネアの後にギルドマスターも続いてきた。
そのさらに後ろには恐らく冒険者だろう数十人の人達が、様々な武器を手に門へと向かってきている。
「マスター、あれって、この間ギルドに入った魔女だよな?…‥なんなんだよ、今の!」
「魔物が一瞬で消えちまった……」
「ああ、その通り、あいつらはこの間、冒険者ギルドに登録したFランク冒険者だ……だが、それだけじゃねぇ、あいつらは……いや、あの『闇の魔女とその一行』は魔を滅ぼした英雄さ!」
「どういうこと……?魔って……魔の海の?」
英雄って……私はただの冒険者なんだけど……はうう……出来れば普通の冒険がしたいのに……これってまた普通じゃいられなくなるよね……言ったの失敗だったかなぁ……いや、結局、言わずに魔物を退治しても同じように言われたかもしれないし、変わらないかな……。
「あいつら、そんなにすごかったのかよ……なあ、シルネア」
「うん……っ!」
「ん、どうしたシルネア?っておい、どこに行くんだ!」
これで第二波もなんとかなりそうだね……でも、そろそろ邪鬼も黙っていないだろう。
邪鬼はいつ現れるのか……ちゃんと森を見ておかないとね。
「随分とやってくれたなぁ、嬢ちゃん……やっぱ、あん時やっとくべきだったか?」
「え!?」
突如、現れた影……それは私の隣にいきなり現れた。
そんな、ちゃんと森から出てくる敵を見ていたのに……見逃した?ううん、私だけならともく、クオンやディータ、エリンシアの眼までかいくぐるなんて……もしかして、そういう魔法が存在する?
いや、それより、すぐに逃げないと……っ、いや……駄目だ、もうよけられないっ!
―――――――邪鬼の戦鎌が私の首を狙う。
そして、その鎌はすでに私の首をとらえていた。
駄目っ!
「カモメ!!」
クオンが叫ぶ、私は逃げられないことを悟り、目を瞑る。
だが、目を瞑ると同時に、私の体に衝撃が走った。
何かが私にぶつかり、邪鬼の鎌から逃れさせたのだ。
「……え?」
「大丈夫ですか、カモメさん!」
シルネアだ……シルネアが、私に飛びついて、鎌から逃れさせてくれたのだ。
あの位置から、私を助けたの?……近くにいたクオンですら反応できなかったのに……シルネアには邪鬼が見えていたってこと?
どうしてシルネアが私を助けられたのか分からないが、シルネアのおかげでどうやら命拾いをしたようである。
「うん、大丈夫だよ、ありがとうシルネア」
「よかった」
ホッとしたような顔で、私を案じてくれるシルネア。
「ちっ、ハズしたか、だがよっ」
邪鬼が次の攻撃を放とうとする……が。
「……させない」
振り上げた邪鬼の戦鎌をクオンが剣で受け止めた。
そして……
「ちっ」
「逃がさない!」
「ぐあっ!」
クオンから離れようとした邪鬼へ向かい、クオンが剣を振り上げる。
その攻撃は邪鬼に届き、邪鬼に傷を負わせるのであった。
「あいつ、魔物を一瞬で……」
「それだけじゃねぇよ、さっきのすごいのは一体何だ!?……魔物が一瞬で吹っ飛んじまった」
その周りには、慌てふためき、状況が理解できていない兵士の人達がいた。
どうやら、まだギルドマスターや冒険者の人達は到着していないようだ……集めるのに時間がかかってるのかな……仕方ないよね、決まった場所にいない冒険者たちだ、特にCランクの二人には必ず協力してもらいたいだろうし、きっと探し回っているんだろう。
私がそんなことを考えていると、森から来た第二波の魔物たちがだんだんと近づいてくる。
第二波はさっきより数が少ない、見たところさっきの半分くらいだろうか?
この様子だと、それ程、魔物数を集められなかったのかな?
「さっきより少ないね」
「だね、ここで数を減らす意味はないと思うけど……何かの罠かな?」
「なっ、少ないってお前たち何言ってんだ!どう見ても500匹はいるじゃねぇか!あんなのが街に来たらひとたまりもねぇぞ!!」
先ほど魔物たちを殲滅したのが私とは思っていないのだろう、兵士の人達が慌てた様子でそう言う。
そうか……この街の戦力ではあの数の魔物でも脅威になる……。
やっぱりもっと、数を減らしておかないと……。
「もう一発、合成魔法を撃つよ!」
「分かったわ、でも気をつけなさい、まだ邪鬼は出てきていない、魔力を使いすぎないようにね」
「解ってる……けどっ!」
ディータの言う通りだ、邪鬼の事を考えるとあまり魔力を使いすぎるわけにはいかない……でも、あの魔物の数を減らさないと街が大変なことになっちゃうもん……後の事を考えるわけにもいかないよね。
「黒炎滅撃!!」
「まったく、仕方ない子ね……まあ、そこが良いところだけれどね」
「カモメが後先を考えたら、世界の終わりだよ」
「ですわね、そしてワタクシたちはそんなカモメさんが好きなんですわよ」
「そうね」
なんかひどいこと言われた気がするが、とりあえず、私の魔法は再び魔物を殲滅する。
これで第二波もあらかた片付いたはずだ。
「おいおい、今のマジかよ」
「すごい……」
後ろから聞いたことのある声が聞こえた、私が後ろを振り向くと、そこにはクルードとシルネアの姿があった。
「ギルドマスターに聞いて急いできてみりゃ、すげぇもんを見たぜ……」
「魔物たちが一瞬で消滅しちゃいました……」
「ああ、俺もびっくりしたぜ……魔を倒したってのも本当なのかもな……」
クルードとシルネアの後にギルドマスターも続いてきた。
そのさらに後ろには恐らく冒険者だろう数十人の人達が、様々な武器を手に門へと向かってきている。
「マスター、あれって、この間ギルドに入った魔女だよな?…‥なんなんだよ、今の!」
「魔物が一瞬で消えちまった……」
「ああ、その通り、あいつらはこの間、冒険者ギルドに登録したFランク冒険者だ……だが、それだけじゃねぇ、あいつらは……いや、あの『闇の魔女とその一行』は魔を滅ぼした英雄さ!」
「どういうこと……?魔って……魔の海の?」
英雄って……私はただの冒険者なんだけど……はうう……出来れば普通の冒険がしたいのに……これってまた普通じゃいられなくなるよね……言ったの失敗だったかなぁ……いや、結局、言わずに魔物を退治しても同じように言われたかもしれないし、変わらないかな……。
「あいつら、そんなにすごかったのかよ……なあ、シルネア」
「うん……っ!」
「ん、どうしたシルネア?っておい、どこに行くんだ!」
これで第二波もなんとかなりそうだね……でも、そろそろ邪鬼も黙っていないだろう。
邪鬼はいつ現れるのか……ちゃんと森を見ておかないとね。
「随分とやってくれたなぁ、嬢ちゃん……やっぱ、あん時やっとくべきだったか?」
「え!?」
突如、現れた影……それは私の隣にいきなり現れた。
そんな、ちゃんと森から出てくる敵を見ていたのに……見逃した?ううん、私だけならともく、クオンやディータ、エリンシアの眼までかいくぐるなんて……もしかして、そういう魔法が存在する?
いや、それより、すぐに逃げないと……っ、いや……駄目だ、もうよけられないっ!
―――――――邪鬼の戦鎌が私の首を狙う。
そして、その鎌はすでに私の首をとらえていた。
駄目っ!
「カモメ!!」
クオンが叫ぶ、私は逃げられないことを悟り、目を瞑る。
だが、目を瞑ると同時に、私の体に衝撃が走った。
何かが私にぶつかり、邪鬼の鎌から逃れさせたのだ。
「……え?」
「大丈夫ですか、カモメさん!」
シルネアだ……シルネアが、私に飛びついて、鎌から逃れさせてくれたのだ。
あの位置から、私を助けたの?……近くにいたクオンですら反応できなかったのに……シルネアには邪鬼が見えていたってこと?
どうしてシルネアが私を助けられたのか分からないが、シルネアのおかげでどうやら命拾いをしたようである。
「うん、大丈夫だよ、ありがとうシルネア」
「よかった」
ホッとしたような顔で、私を案じてくれるシルネア。
「ちっ、ハズしたか、だがよっ」
邪鬼が次の攻撃を放とうとする……が。
「……させない」
振り上げた邪鬼の戦鎌をクオンが剣で受け止めた。
そして……
「ちっ」
「逃がさない!」
「ぐあっ!」
クオンから離れようとした邪鬼へ向かい、クオンが剣を振り上げる。
その攻撃は邪鬼に届き、邪鬼に傷を負わせるのであった。
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