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8章
人形
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「あらぁん、それを兵士ちゃん達に振りかければいいのぉん?」
ディータが、どうやって兵士たちに眠らせる粉をふりまこうかと考えていると、レディが何かを想いつたいのか言ってくる。
「ええ、何かいい手はある?」
「任せてぇん♪」
レディは徐に青髪の少女から眠らせる粉を取ると、そこから粉を手で掴み自分の目の前に振りまく。
「ちょ、レディ、誰もいないところに撒いてどうするのよ?」
「こうするのよぉん!」
そう言うと、レディは持っていた斧を、思いっきり振り、目の前に散布した眠らせる粉を兵士たちの方へと吹き飛ばす。
「皆ぁ!私の前には来ないでねぇん!」
「……なんつー豪快な」
呆れた表情で言う、ディータ。
だが、眠り粉は美味い具合に各国の兵士たちの元へと届いた。
かなりの広い範囲に届いている為、一回、斧を振るたびに数百の兵士たちが眠りへと落ちる。
結果、ものの数分で操られていた兵士たちは全員、眠りへとおちるのであった。
「何とかなったわね……」
「みたいだね」
「それにしても、よくこんな薬がありましたわね?」
「そこの青髪が持っていたのよ」
ディータがそう言うと、その場にいた者の視線がディータの横で蹲っている青髪の少女に行く。
「怖いです怖いです怖いです」
「ちょっと大丈夫なんですの、その方」
「さっきからこの調子よ……よっぽど兵士たちに追いかけられたのが堪えたのかしらね」
「うう、そりゃ堪えますよぉ……いきなり周りにいた人が襲い掛かってくるんですから……」
まあ、それもそうか……。
でも、都合よく、良いアイテムを持っていくれたおかげで助かった。
これで、外にいるみんなの心配は無くなったね。
私はそう思うと、安堵の息を漏らしながら、目の前にいる、リーンに向き直る。
「どうやら、何とかなったみたいだね」
「うーん、ああも簡単に対処されちゃうとは思いませんでしたねぇ……あの青髪の子、許せませんねぇ」
「こっちはあの子に感謝かな……それに、あなたはあの子にもう何も出来ないよ……ここで倒させてもらうからね」
「おー、すごい自信ですねえ」
自信とかそう言うのとは少し違う。
私はここでリーンを倒さないといけないだけだ。
「確かに、この結界から抜け出すのは難しそうですねぇ、仮に壊してもすぐディータさん達が張り直すでしょうし」
「そう言う事、だから私も全力で戦えるんだもん」
そう、仮に私やリーンの魔法でこの結界が壊れたりしても、すぐさま、ディータ達が新しい結界を張り直してくれる。だから、思う存分、全力で攻撃が出来るのだ。
「なるほど……じゃあ、やっぱり、ディータさん達に死んでもらった方が楽ですねぇ」
「させないよ……アンタは私が倒すんだから」
「ふふふ、でも、さっきの時もそうでしたけど、カモメさんもこの結界から出れませんよね?」
それはそうだ、私が出れるくらいの間、結界に穴が開いたらリーンも一緒に出てしまうかもしれない。
だから、さっきだってここから出れなかったのだ。
「何がいいたいの?」
「私の手駒はさっきの兵士だけじゃないってことですよ♪」
そう言うと、リーンが指を鳴らす。
そして、その合図をきっかけにしたのか、突如、炎が外で結界を張っているディータの方へと飛んできた。
「させませんわ!!」
その炎をエリンシアが魔弾でかき消す。
「誰ですの!!」
エリンシアが遠くに向かって叫ぶ。
そこには遠くでよく見えないが、確かに人影が二つ、こちらに向かって歩いてきていた。
「ふふふふふふ」
「まだ、仲間が居たんだ……」
「念の為に作っていた人形です……あなた達と戦うことになったら使おうと思っていたんですよ……ふふふふふふふ、とっておきですよ♪」
いやらしい笑いをするリーン。
リーンは自分が死んだふりをして逃げることが目的だと思っていた為……いや、実際そうだったはずだ。
だが、それでもリーンは念の為を用意していたのだ。
く……リーン一人を倒せば終わると思っていたのは油断だったのかな……。
「さあ、私の人形ちゃん、そこにいる邪魔な女神二人を殺しちゃってください!」
ゆっくりと近づいてくる二つの人影……段々とその姿が見えてくる……のだが……。
「………え?」
私は……ううん、私たちはその姿に見覚えがある。
「じい……ニャ?」
この戦いに参加していたが、コロを失ったショックから立ち直れず、殆ど戦えていなかったミャアが、こちらに歩いてくる二人の姿を見て動く。
「………あの方は」
そして、もう一人の方を見てエリンシアが驚きの声を上げる。
ううん、驚いているのはエリンシアだけじゃない、私とクオン、そしてディータとレナもだ。
その五人はその人の姿を知っている。
「ふふふ、懐かしい姿ですよねぇ、あなた達の為に作ったんですよ、そっくりでしょう」
「………アンタ」
怒りがこみあげてくる……、リーンはおふざけ半分であの姿の人形を用意したのだ。
自分が殺したコロを……そして、もう一人、私たちが尊敬し憧れ……大好きだった『お父さん』の姿をした人形を。
「ヴィクトールさん……」
クオンがその人の名前を口にする。
私たちがまだ少年少女だった頃、私のお父さんで英雄とまでよばれた男性。
ヴィクトール=トゥエリア……そのお父さんと同じ姿をした男、そして私たちの仲間であり、皆を癒してくれたコロ……先の戦いでその命を落とした彼もその時のままの姿でこちらに歩いてくるのだ。
眼には何の光も持たず、まるで唯の屍のような表情で……。
「うふふふふ、久しぶりに会えて嬉しいですか?嬉しいでしょう?うふふふふ」
「あったまきた!!」
以前、『世界』と戦った時にもお父さんの姿をした人形は出てきた、『世界』が私を殺す為に用意したものだ……その『世界』と元はひとつだった『魔』なのだ、同じことが出来てもおかしくはない。
だが、『世界』が使った人形の時より、腹が立つ……リーンは悪意の塊で面白半分に私のお父さんとコロを侮辱しているのだ……。
「……って、ちょ、きゃ!?」
私は一気にリーンの懐に踏み込んで強化した身体でバトーネを振るい、リーンを薙ぎ払った。
「あたた、いきなり酷いですねぇ」
「うるさい、アンタは絶対許さないよ」
よくもお父さんをコロを……侮辱してくれたね。
しかもその二人にクオン達を襲わせようとするなんて……。
私は怒りに燃えるその瞳でリーンを睨み付けるのだった。
ディータが、どうやって兵士たちに眠らせる粉をふりまこうかと考えていると、レディが何かを想いつたいのか言ってくる。
「ええ、何かいい手はある?」
「任せてぇん♪」
レディは徐に青髪の少女から眠らせる粉を取ると、そこから粉を手で掴み自分の目の前に振りまく。
「ちょ、レディ、誰もいないところに撒いてどうするのよ?」
「こうするのよぉん!」
そう言うと、レディは持っていた斧を、思いっきり振り、目の前に散布した眠らせる粉を兵士たちの方へと吹き飛ばす。
「皆ぁ!私の前には来ないでねぇん!」
「……なんつー豪快な」
呆れた表情で言う、ディータ。
だが、眠り粉は美味い具合に各国の兵士たちの元へと届いた。
かなりの広い範囲に届いている為、一回、斧を振るたびに数百の兵士たちが眠りへと落ちる。
結果、ものの数分で操られていた兵士たちは全員、眠りへとおちるのであった。
「何とかなったわね……」
「みたいだね」
「それにしても、よくこんな薬がありましたわね?」
「そこの青髪が持っていたのよ」
ディータがそう言うと、その場にいた者の視線がディータの横で蹲っている青髪の少女に行く。
「怖いです怖いです怖いです」
「ちょっと大丈夫なんですの、その方」
「さっきからこの調子よ……よっぽど兵士たちに追いかけられたのが堪えたのかしらね」
「うう、そりゃ堪えますよぉ……いきなり周りにいた人が襲い掛かってくるんですから……」
まあ、それもそうか……。
でも、都合よく、良いアイテムを持っていくれたおかげで助かった。
これで、外にいるみんなの心配は無くなったね。
私はそう思うと、安堵の息を漏らしながら、目の前にいる、リーンに向き直る。
「どうやら、何とかなったみたいだね」
「うーん、ああも簡単に対処されちゃうとは思いませんでしたねぇ……あの青髪の子、許せませんねぇ」
「こっちはあの子に感謝かな……それに、あなたはあの子にもう何も出来ないよ……ここで倒させてもらうからね」
「おー、すごい自信ですねえ」
自信とかそう言うのとは少し違う。
私はここでリーンを倒さないといけないだけだ。
「確かに、この結界から抜け出すのは難しそうですねぇ、仮に壊してもすぐディータさん達が張り直すでしょうし」
「そう言う事、だから私も全力で戦えるんだもん」
そう、仮に私やリーンの魔法でこの結界が壊れたりしても、すぐさま、ディータ達が新しい結界を張り直してくれる。だから、思う存分、全力で攻撃が出来るのだ。
「なるほど……じゃあ、やっぱり、ディータさん達に死んでもらった方が楽ですねぇ」
「させないよ……アンタは私が倒すんだから」
「ふふふ、でも、さっきの時もそうでしたけど、カモメさんもこの結界から出れませんよね?」
それはそうだ、私が出れるくらいの間、結界に穴が開いたらリーンも一緒に出てしまうかもしれない。
だから、さっきだってここから出れなかったのだ。
「何がいいたいの?」
「私の手駒はさっきの兵士だけじゃないってことですよ♪」
そう言うと、リーンが指を鳴らす。
そして、その合図をきっかけにしたのか、突如、炎が外で結界を張っているディータの方へと飛んできた。
「させませんわ!!」
その炎をエリンシアが魔弾でかき消す。
「誰ですの!!」
エリンシアが遠くに向かって叫ぶ。
そこには遠くでよく見えないが、確かに人影が二つ、こちらに向かって歩いてきていた。
「ふふふふふふ」
「まだ、仲間が居たんだ……」
「念の為に作っていた人形です……あなた達と戦うことになったら使おうと思っていたんですよ……ふふふふふふふ、とっておきですよ♪」
いやらしい笑いをするリーン。
リーンは自分が死んだふりをして逃げることが目的だと思っていた為……いや、実際そうだったはずだ。
だが、それでもリーンは念の為を用意していたのだ。
く……リーン一人を倒せば終わると思っていたのは油断だったのかな……。
「さあ、私の人形ちゃん、そこにいる邪魔な女神二人を殺しちゃってください!」
ゆっくりと近づいてくる二つの人影……段々とその姿が見えてくる……のだが……。
「………え?」
私は……ううん、私たちはその姿に見覚えがある。
「じい……ニャ?」
この戦いに参加していたが、コロを失ったショックから立ち直れず、殆ど戦えていなかったミャアが、こちらに歩いてくる二人の姿を見て動く。
「………あの方は」
そして、もう一人の方を見てエリンシアが驚きの声を上げる。
ううん、驚いているのはエリンシアだけじゃない、私とクオン、そしてディータとレナもだ。
その五人はその人の姿を知っている。
「ふふふ、懐かしい姿ですよねぇ、あなた達の為に作ったんですよ、そっくりでしょう」
「………アンタ」
怒りがこみあげてくる……、リーンはおふざけ半分であの姿の人形を用意したのだ。
自分が殺したコロを……そして、もう一人、私たちが尊敬し憧れ……大好きだった『お父さん』の姿をした人形を。
「ヴィクトールさん……」
クオンがその人の名前を口にする。
私たちがまだ少年少女だった頃、私のお父さんで英雄とまでよばれた男性。
ヴィクトール=トゥエリア……そのお父さんと同じ姿をした男、そして私たちの仲間であり、皆を癒してくれたコロ……先の戦いでその命を落とした彼もその時のままの姿でこちらに歩いてくるのだ。
眼には何の光も持たず、まるで唯の屍のような表情で……。
「うふふふふ、久しぶりに会えて嬉しいですか?嬉しいでしょう?うふふふふ」
「あったまきた!!」
以前、『世界』と戦った時にもお父さんの姿をした人形は出てきた、『世界』が私を殺す為に用意したものだ……その『世界』と元はひとつだった『魔』なのだ、同じことが出来てもおかしくはない。
だが、『世界』が使った人形の時より、腹が立つ……リーンは悪意の塊で面白半分に私のお父さんとコロを侮辱しているのだ……。
「……って、ちょ、きゃ!?」
私は一気にリーンの懐に踏み込んで強化した身体でバトーネを振るい、リーンを薙ぎ払った。
「あたた、いきなり酷いですねぇ」
「うるさい、アンタは絶対許さないよ」
よくもお父さんをコロを……侮辱してくれたね。
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私は怒りに燃えるその瞳でリーンを睨み付けるのだった。
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