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6章
アークミスラの願い
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「ものすごい勢いで地面にめり込みましたけど、ディータさん大丈夫なんですの…?」
自分が戦っている後ろで凄まじい轟音が鳴り響いたと思い見てみると、そこには胸に風穴を開けた魔族と見事に全身が地面に埋まっているディータの姿があった。
「まあ、ディータさんなら大丈夫ですわね……それより……」
「ハハッ、良いのを貰っちまったなぁ!何を焦ってるか知らないが動きが悪くなってるぜ?」
「ワタクシとしたことが未熟ですわね……ですが、のんびりとしていられませんわ……一気に決めますわよ!」
力強い言葉と共にエリンシアの身体を光が静かに漂い始める。
―――――――――光祝福。
大魔鬼との戦いで習得した、エリンシアの奥の手である。
「出来れば消耗の激しい光祝福」は使いたくなかったのですけれど、仕方ありませんわね」
「なっ……ぐほおっ!!」
そう呟いたエリンシアがその次の瞬間、その場から消えナックルの目の前に現れる。
そして、拳を鳩尾に叩き込んだ。
先ほどまでの一撃より強力なその一撃にナックルの意識は一瞬飛ぶ。
「な、何が……」
飛んだ意識が戻り、目の焦点が合ったその時、目の前には魔導銃を向けるエリンシアの姿があった。
「……あ」
次の瞬間、その魔導銃から放たれた光の一撃に、ナックルの姿は跡形もなく消えるのであった。
「……ふうっ」
ナックルの消滅を確認したエリンシアは光祝福を解く。
短時間であったのにかなり消耗をしたのかエリンシアは肩で息をしていた。
「あら、そっちも片付いたみたいね」
背後から聞こえてきた声に、エリンシアは振り向くとそこには顔中泥だらけのディータがフヨフヨと浮いていた。
「あらあら、随分泥だらけですわね……ですが、そちらも終わったみたいですわね……」
「ええ、なんとかね」
「身体張っておりましたわね……!!っ……危ないですわ!」
身体に風穴の開いたフランが体中を蠢かせ、盛り上がった場所から蔓のようなものを無数に伸ばし、ディータへ襲い掛かっていた。
それを見たエリンシアは咄嗟にディータ助けようと手を伸ばすが、蔓のスピードは速く間に合いそうにない。ディータはエリンシアの声で背後から迫りくる蔓に気付くが、油断をしていた為、避けることも出来なかった。
――――――そして。
赤い血が地面へと飛び散るのであった。
「……なっ!」
エリンシアはその光景に驚愕の声を上げる。
なぜなら、その光景はディータが蔓に貫かれ、その体から赤い血を流している……と言うわけではなかった。
いや、フランの蔓のようなものに貫かれてはいるのだ……ただ、その貫かれている人物がディータではなくアークミスラだったのだ。
「なっ、アークミスラ、アンタ何をやってるのよ!」
「なんとなくな……」
「なんとなくって、馬鹿!」
フランの蔓に貫かれ、無数の傷を負ったアークミスラがその場に倒れる。
「闇の女神……殺せず……無念」
アークミスラを貫いたフランは、すべての力を使い切ったのか、消滅をした。
「くっ、この傷……私の治療魔法じゃ……」
「ふっ、この傷は治せんだろう……気にするな」
「気にするわよ!なんで私を庇ったのよ!」
「……贖罪かもしれんな」
「贖罪?」
「ああ……私は我らが女神が『魔』に染まった時、彼女を止めることが出来なかった」
リーンが世界を壊そうとした時、彼ら竜族は世界の言葉を信じ、彼女を倒すために戦った。
だが、結局彼女を止めることは出来ず、今に至っているのだ。
「我々はリーン様を殺すことで止めようとした……だが、その選択は間違いだったのかもしれん」
「でも、それは仕方のないことでしょう?」
「ハハハ、では闇の女神殿はカモメ殿を殺すのか?恐らく今、カモメ殿は『魔』に飲まれている……断言しよう」
「そんなことするわけないでしょう!」
「そうだ、貴方も、そこの人間もきっと他の方法をとる……我らはそれが出来なかった……我らはリーン様を恐れてしまったのだ……そして、我が身可愛さに、殺すという方法を選んでしまった……それまで受けた恩も忘れ、彼女を正気に戻そうともせず……私は……それをずっと後悔していたのだ……あの方の優しい笑顔を思い出すたびに心を締め付けられる思いであった……。」
そう語る、アークミスラの表情はいつもの威厳のあるものではなく、寂しそうに、悲しそうにしている。
その表情はまるで少年の様にも見えた。
「アークミスラ……」
「だから、闇の女神よ、我らの過ちを繰り返してはならん。カモメ殿を『魔』から解放してやってくれ」
「もちろんよ……どんな手を使っても助け出すわ」
「頼もしいな……では、闇の女神よ……我を喰え」
「………は?」
「先刻、言っていたな、その体は魂を喰う事で力を増すと……竜族の長の私を喰えばそなたの力は以前の時並みに戻るであろう」
「馬鹿なことを言わないでっ!私はそんなことしないわ……自分が元の力を取り戻すために貴方の命を奪うなんて……」
「其方の為ではない……カモメ殿の為だ……あの純粋な少女が助かるのであれば私のこの尽きかけの命くらい喜んで捧げよう……」
先ほど、カモメを助ける為ならなんでもすると言ったディータであるが、やはり、魔石以外のものから魂の力を吸い取るというのは抵抗がある。
魔石は確かに魂の残骸ともいえる物である為、それを食べればディータの力は少しだけ戻るのだが、やはり、残骸程度のものしか戻らない。それに引き換え、命が尽きかけているとはいえ、生きているアークミスラの魂をそのまま取り込めばディータの力は一気に戻るだろう。
「このまま死ぬよりも、其方の力になれるほうが私も嬉しいのだ……闇の女神よ」
「余からも頼むのじゃ……」
「ラガナ……アンタ、ベリットとか言う魔物の相手をしていたんじゃなかったの?」
「とっくに倒したのじゃ」
ラガナが指を指した方向をみると、そこには四肢がバラバラになり、消滅を始めているベリットの姿があった。
「そ、そう」
「じっさま……余の言えた義理ではないがじっさまの心残りは余が晴らすのじゃ……約束するのじゃ」
アークミスラの無念、それは恐らく、リーンを止めることが出来なかったという事だろう。
ラガナはアークミスラの代わりにリーンを止めると約束したのだ。
「ふんっ、変わり者のお前では頼りにはならんが……頼むとしようか」
「頼まれたのじゃ」
「さあ、闇の女神よ、これで私の最後の心残りも消えた……私が死ぬ前に頼む」
「ああ、もうっ……解ったわよ……その代わり、私もその最後の心残り手を貸すからねっ!」
「ありがとう」
そう言うと、ディータはアークミスラに近づくと、光を放ち、アークミスラから光の粒子のようなものを取り込んだ……恐らくそれが、アークミスラの魂の粒子だったのだろう。
巨大なドラゴンから小さなソウルイーターが魂を喰う。
そのような状況であるはずであるのに……それ見ていたエリンシアにはその光景はなんだか美しく見えていたのだった。
そして、光の粒子が全てディータに取り込まれると、ディータの身体が光り輝き……その光が止んだそこには、一人の長い黒髪の女性が立っていた。
自分が戦っている後ろで凄まじい轟音が鳴り響いたと思い見てみると、そこには胸に風穴を開けた魔族と見事に全身が地面に埋まっているディータの姿があった。
「まあ、ディータさんなら大丈夫ですわね……それより……」
「ハハッ、良いのを貰っちまったなぁ!何を焦ってるか知らないが動きが悪くなってるぜ?」
「ワタクシとしたことが未熟ですわね……ですが、のんびりとしていられませんわ……一気に決めますわよ!」
力強い言葉と共にエリンシアの身体を光が静かに漂い始める。
―――――――――光祝福。
大魔鬼との戦いで習得した、エリンシアの奥の手である。
「出来れば消耗の激しい光祝福」は使いたくなかったのですけれど、仕方ありませんわね」
「なっ……ぐほおっ!!」
そう呟いたエリンシアがその次の瞬間、その場から消えナックルの目の前に現れる。
そして、拳を鳩尾に叩き込んだ。
先ほどまでの一撃より強力なその一撃にナックルの意識は一瞬飛ぶ。
「な、何が……」
飛んだ意識が戻り、目の焦点が合ったその時、目の前には魔導銃を向けるエリンシアの姿があった。
「……あ」
次の瞬間、その魔導銃から放たれた光の一撃に、ナックルの姿は跡形もなく消えるのであった。
「……ふうっ」
ナックルの消滅を確認したエリンシアは光祝福を解く。
短時間であったのにかなり消耗をしたのかエリンシアは肩で息をしていた。
「あら、そっちも片付いたみたいね」
背後から聞こえてきた声に、エリンシアは振り向くとそこには顔中泥だらけのディータがフヨフヨと浮いていた。
「あらあら、随分泥だらけですわね……ですが、そちらも終わったみたいですわね……」
「ええ、なんとかね」
「身体張っておりましたわね……!!っ……危ないですわ!」
身体に風穴の開いたフランが体中を蠢かせ、盛り上がった場所から蔓のようなものを無数に伸ばし、ディータへ襲い掛かっていた。
それを見たエリンシアは咄嗟にディータ助けようと手を伸ばすが、蔓のスピードは速く間に合いそうにない。ディータはエリンシアの声で背後から迫りくる蔓に気付くが、油断をしていた為、避けることも出来なかった。
――――――そして。
赤い血が地面へと飛び散るのであった。
「……なっ!」
エリンシアはその光景に驚愕の声を上げる。
なぜなら、その光景はディータが蔓に貫かれ、その体から赤い血を流している……と言うわけではなかった。
いや、フランの蔓のようなものに貫かれてはいるのだ……ただ、その貫かれている人物がディータではなくアークミスラだったのだ。
「なっ、アークミスラ、アンタ何をやってるのよ!」
「なんとなくな……」
「なんとなくって、馬鹿!」
フランの蔓に貫かれ、無数の傷を負ったアークミスラがその場に倒れる。
「闇の女神……殺せず……無念」
アークミスラを貫いたフランは、すべての力を使い切ったのか、消滅をした。
「くっ、この傷……私の治療魔法じゃ……」
「ふっ、この傷は治せんだろう……気にするな」
「気にするわよ!なんで私を庇ったのよ!」
「……贖罪かもしれんな」
「贖罪?」
「ああ……私は我らが女神が『魔』に染まった時、彼女を止めることが出来なかった」
リーンが世界を壊そうとした時、彼ら竜族は世界の言葉を信じ、彼女を倒すために戦った。
だが、結局彼女を止めることは出来ず、今に至っているのだ。
「我々はリーン様を殺すことで止めようとした……だが、その選択は間違いだったのかもしれん」
「でも、それは仕方のないことでしょう?」
「ハハハ、では闇の女神殿はカモメ殿を殺すのか?恐らく今、カモメ殿は『魔』に飲まれている……断言しよう」
「そんなことするわけないでしょう!」
「そうだ、貴方も、そこの人間もきっと他の方法をとる……我らはそれが出来なかった……我らはリーン様を恐れてしまったのだ……そして、我が身可愛さに、殺すという方法を選んでしまった……それまで受けた恩も忘れ、彼女を正気に戻そうともせず……私は……それをずっと後悔していたのだ……あの方の優しい笑顔を思い出すたびに心を締め付けられる思いであった……。」
そう語る、アークミスラの表情はいつもの威厳のあるものではなく、寂しそうに、悲しそうにしている。
その表情はまるで少年の様にも見えた。
「アークミスラ……」
「だから、闇の女神よ、我らの過ちを繰り返してはならん。カモメ殿を『魔』から解放してやってくれ」
「もちろんよ……どんな手を使っても助け出すわ」
「頼もしいな……では、闇の女神よ……我を喰え」
「………は?」
「先刻、言っていたな、その体は魂を喰う事で力を増すと……竜族の長の私を喰えばそなたの力は以前の時並みに戻るであろう」
「馬鹿なことを言わないでっ!私はそんなことしないわ……自分が元の力を取り戻すために貴方の命を奪うなんて……」
「其方の為ではない……カモメ殿の為だ……あの純粋な少女が助かるのであれば私のこの尽きかけの命くらい喜んで捧げよう……」
先ほど、カモメを助ける為ならなんでもすると言ったディータであるが、やはり、魔石以外のものから魂の力を吸い取るというのは抵抗がある。
魔石は確かに魂の残骸ともいえる物である為、それを食べればディータの力は少しだけ戻るのだが、やはり、残骸程度のものしか戻らない。それに引き換え、命が尽きかけているとはいえ、生きているアークミスラの魂をそのまま取り込めばディータの力は一気に戻るだろう。
「このまま死ぬよりも、其方の力になれるほうが私も嬉しいのだ……闇の女神よ」
「余からも頼むのじゃ……」
「ラガナ……アンタ、ベリットとか言う魔物の相手をしていたんじゃなかったの?」
「とっくに倒したのじゃ」
ラガナが指を指した方向をみると、そこには四肢がバラバラになり、消滅を始めているベリットの姿があった。
「そ、そう」
「じっさま……余の言えた義理ではないがじっさまの心残りは余が晴らすのじゃ……約束するのじゃ」
アークミスラの無念、それは恐らく、リーンを止めることが出来なかったという事だろう。
ラガナはアークミスラの代わりにリーンを止めると約束したのだ。
「ふんっ、変わり者のお前では頼りにはならんが……頼むとしようか」
「頼まれたのじゃ」
「さあ、闇の女神よ、これで私の最後の心残りも消えた……私が死ぬ前に頼む」
「ああ、もうっ……解ったわよ……その代わり、私もその最後の心残り手を貸すからねっ!」
「ありがとう」
そう言うと、ディータはアークミスラに近づくと、光を放ち、アークミスラから光の粒子のようなものを取り込んだ……恐らくそれが、アークミスラの魂の粒子だったのだろう。
巨大なドラゴンから小さなソウルイーターが魂を喰う。
そのような状況であるはずであるのに……それ見ていたエリンシアにはその光景はなんだか美しく見えていたのだった。
そして、光の粒子が全てディータに取り込まれると、ディータの身体が光り輝き……その光が止んだそこには、一人の長い黒髪の女性が立っていた。
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