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6章
『魔』と『闇』
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「……やっと見つけた」
再び、場面が切り替わると、そこにはリーンが一人暗闇の中で立っていた。
(ここって、竜の秘宝で入った私の精神世界と同じような……)
そう、ここは恐らくリーンの精神世界なのだろう。
そして、そのリーンに語り掛けるのはやはり『世界』であった。
「慈愛の女神よ、何か私に聞きたいことがあるのですね?」
カモメも聞いた声――――――――世界の声だ。
「ええ、なぜ私の竜達にあんなことをするの?」
「―――――――私は何もしておりません」
世界が答えるも、その答えに納得がいかないのか慈愛の女神と呼ばれたリーンは舌打ちをする。
(なんか、さっきまでと全然雰囲気が違う……どうしちゃったんだろう?)
カモメの思った通り、リーンの様子が先ほどまでと全然違っていた。
先ほどまでは、大人しく優しい女性、まさに聖母のようなまなざしを浮かべる女性だったのだ。
それなのに、今はまるですべてを憎んでいるかのような鋭く怖い眼をしている。
優しく微笑んでいた口元はへの字曲がり、微笑みなど知らないかのようであった。
「惚けるな!貴方以外に竜達が住む場所に魔物を出現させるなんてこと出来る筈がないでしょう!」
「いいえ、私ではありません。私は世界を見守る者……あなた方に何かをすることはありません」
「嘘よ!」
「本当です」
世界の言葉を信じられないのか、リーンは小さく歯ぎしりをする。
「なら、質問を変えましょう……誰が私の竜達を襲っているというの?」
「それは……『魔』と呼ばれるものです」
『魔』……?
一体何の事だろう?……普通に考えたら魔物とか魔族とかのことかな?
でも、魔物自身が襲い掛かってくることに納得がいっていないリーンにそんなことを言っても信じるとは思えないけど……。
「ふざけてるの?」
「いいえ、ふざけておりません……事実です。現にあなたもすでに『魔』に侵され始めています」
「何ですって?」
「なぜ、あなたはここにいるのですか?」
初めて世界のほうから質問が来る。
それにしてもリーンが『魔』に侵されているというのはどういうことだろう?
確かに、リーンの様子がおかしいのはカモメにも理解できた、しかし『魔』に侵されるということはこのリーンの変わりようは単に不幸が続いて暴走しているだけというわけじゃないのだろうか?
「私がここにいるのは貴方を殺す為……違う、違うわ、なぜ竜達を傷つけるか聞くためよ!」
(今殺すって……)
少なくとも、カモメが見てきた中に世界が直接竜達に危害を加えいる場面はなかった筈だ。
世界が竜達に危害を加えているとなぜかリーンは思い込んでいるのではないだろうか?
そうでなければ今の段階で世界を殺すなどという言葉が出てくるはずがない。
「私は竜達を傷つけてなどおりません、むしろ、あなた達を見守っています。だからこそ、こうやってあなたとも話をしているのです」
「嘘を吐くな!他に誰がやるというの!」
「『魔』の浸食はすでに取り返しのつかないところまで進んでいるのですね」
他に誰が……先ほど『世界』は竜達を襲っているのは『魔』だ、と答えた。
それなのに、そのことがすでにリーンの記憶から無くなっているのかリーンは再び、誰がやったのかと問う。
(まただ……)
再びカモメはリーンの中に広がる黒くザラっとしたものを感じた。
(もしかして……これが『魔』)
胸のあたりを抑えながら、リーンの中に広がっていく黒いものに不快感を覚えながらカモメは二人の話に再び耳を傾ける。
「『魔』に染まった者、それを私達は『闇』と呼びます。闇に堕ちた者たちはやがて世界を憎むようになる……今の貴方のように」
「私が誰かに操られている?はっ、そんなわけがない!ちっ、これ以上の話は無駄ね、いいわ……私の竜にこれ以上危害を加えるのならあなたを滅ぼすだけよ」
「………」
(な、何言ってるの?)
話が全然噛み合っていない、ううん、違う。何かがリーンの中で勝手に話を出来上げているのだ。
きっと、今までの会話はリーンの中では噛み合っているように思っている……ううん、思わされている。
あの黒い何かが、リーンの記憶を改ざんしているんだ。
カモメはなぜか、そう感じた。
リーンはあの黒い『魔』と呼ばれるものに体も記憶も思考もすべてを乗っ取られ始めているのではと……。
「残念です」
世界の人と事を最後に、場面はまたも切り替わった。
次は竜達がまるで別人のように暴れていた。
「セカイ、コロス」
「コロスコロス」
竜達は何を考えているのか、木をブレスで焼き払ったり、岩を砕いたりしている。
まるで、この大地を壊そうとでもしているかのように……いや、きっとそうなんだろう。
もし、世界を殺すとするのならこの大地をすべて壊すしかないのだ。
そして、そんな竜達を見つめる眼差しが二つある。
一つは冷徹に、護るべきものとしてみていた竜達を唯の道具にしか見えなくなっているリーンのもの。
彼女はすでに彼女ではなくなっているのではないだろうか?
竜達を愛し、慈しんだ『慈愛の女神』はすでにここにはいないそう思えるほど冷酷なまなざしをしていた。
もう一つは、アークミスラである。
彼はリーンに操られることなくその光景を見ている。
そして、その手にはカモメが使わせてもらった竜の秘宝が握られていた。
恐らく彼を救ったのは『世界』なのだろう。
そして、再び、場面が切り替わると、今度はリーンとすべての竜達が戦っていた。
「なぜ、私を裏切る!!」
「貴方はリーン様ではない!リーン様の体を使ってリーン様の誇りを傷つけるな!」
アークミスラが吠えると、その手に持っていた剣をリーンへと突き刺した。
「何だこれは!?」
「『魔』よ『闇』に堕ちし者よ!この世界の剣で無へと帰るがいい!」
「ぐああああああ!!……まだだ、私は世界を壊すまで滅びぬ!」
風穴を開けられたお腹を押さえながらリーンは自分の隣に黒い穴を出現させる。
そして、その穴の中に消えると、その場には傷ついたドラゴンたちだけが残された。
ドラゴンたちはリーンを取り逃がしてしまったのだった。
そして、場面がまたも切り替わると、そこには一人の男の前に跪く、リーンの姿があった。
「あなた様の力でこの世界を救うのです……そのためには別の世界に進行する必要があります」
「お前が言う、闇に飲まれた世界か?」
「はい、あの世界から広がる闇が今この世界を飲み込もうとしているのです、あの世界は『闇』に堕ちた、そして、今度はこの世界をも浸食しようとしている。そのせいでこの世界の人々が苦しんでいるのです」
リーンは男にそんな話をしている。
考えるにあの黒い穴の先には別の世界につながっていたのだろう、となればここは別の世界で目の前の男とは別の世界の住人という事だ。そして、この世界の人々に私たちの世界を壊させようとしているというのだろうか?
「つまり、その世界を壊せば我々の世界は救われるのだな?」
「はい、ですがそのためには今あの世界に生きる者を殺し、一度その世界を手に入れなければなりません」
「どういうことだ?」
「世界を壊すにはその世界の住人でなければ出来ないという事です……魔王様」
(魔王!?魔王ってもしかして……)
ディータ達が戦った魔王と言うのはこの男の事なのだろうか?
それじゃ、魔王をこの世界にけしかけたのはこのリーンって言う女神ってこと?
「いいだろう、ならば異世界を手に入れる!この魔王の威信にかけてな!」
「さすがです、魔王様」
そう言うと、魔王はその場を離れ、すぐさま異世界に進行する準備を始めるのだった。
そして、その場に残ったリーンは口元を歪めている。
「おバカな魔王様、世界を壊すのに住人でなければならない訳がないのに……でも、そうでも言わないと私の手で世界を殺せなくなっちゃうものね……うふふ」
そこに佇むのはすでに慈愛の女神の面影など一片も残っていない悪女の姿であった。
その姿に、カモメは背筋を凍らせるのであった。
再び、場面が切り替わると、そこにはリーンが一人暗闇の中で立っていた。
(ここって、竜の秘宝で入った私の精神世界と同じような……)
そう、ここは恐らくリーンの精神世界なのだろう。
そして、そのリーンに語り掛けるのはやはり『世界』であった。
「慈愛の女神よ、何か私に聞きたいことがあるのですね?」
カモメも聞いた声――――――――世界の声だ。
「ええ、なぜ私の竜達にあんなことをするの?」
「―――――――私は何もしておりません」
世界が答えるも、その答えに納得がいかないのか慈愛の女神と呼ばれたリーンは舌打ちをする。
(なんか、さっきまでと全然雰囲気が違う……どうしちゃったんだろう?)
カモメの思った通り、リーンの様子が先ほどまでと全然違っていた。
先ほどまでは、大人しく優しい女性、まさに聖母のようなまなざしを浮かべる女性だったのだ。
それなのに、今はまるですべてを憎んでいるかのような鋭く怖い眼をしている。
優しく微笑んでいた口元はへの字曲がり、微笑みなど知らないかのようであった。
「惚けるな!貴方以外に竜達が住む場所に魔物を出現させるなんてこと出来る筈がないでしょう!」
「いいえ、私ではありません。私は世界を見守る者……あなた方に何かをすることはありません」
「嘘よ!」
「本当です」
世界の言葉を信じられないのか、リーンは小さく歯ぎしりをする。
「なら、質問を変えましょう……誰が私の竜達を襲っているというの?」
「それは……『魔』と呼ばれるものです」
『魔』……?
一体何の事だろう?……普通に考えたら魔物とか魔族とかのことかな?
でも、魔物自身が襲い掛かってくることに納得がいっていないリーンにそんなことを言っても信じるとは思えないけど……。
「ふざけてるの?」
「いいえ、ふざけておりません……事実です。現にあなたもすでに『魔』に侵され始めています」
「何ですって?」
「なぜ、あなたはここにいるのですか?」
初めて世界のほうから質問が来る。
それにしてもリーンが『魔』に侵されているというのはどういうことだろう?
確かに、リーンの様子がおかしいのはカモメにも理解できた、しかし『魔』に侵されるということはこのリーンの変わりようは単に不幸が続いて暴走しているだけというわけじゃないのだろうか?
「私がここにいるのは貴方を殺す為……違う、違うわ、なぜ竜達を傷つけるか聞くためよ!」
(今殺すって……)
少なくとも、カモメが見てきた中に世界が直接竜達に危害を加えいる場面はなかった筈だ。
世界が竜達に危害を加えているとなぜかリーンは思い込んでいるのではないだろうか?
そうでなければ今の段階で世界を殺すなどという言葉が出てくるはずがない。
「私は竜達を傷つけてなどおりません、むしろ、あなた達を見守っています。だからこそ、こうやってあなたとも話をしているのです」
「嘘を吐くな!他に誰がやるというの!」
「『魔』の浸食はすでに取り返しのつかないところまで進んでいるのですね」
他に誰が……先ほど『世界』は竜達を襲っているのは『魔』だ、と答えた。
それなのに、そのことがすでにリーンの記憶から無くなっているのかリーンは再び、誰がやったのかと問う。
(まただ……)
再びカモメはリーンの中に広がる黒くザラっとしたものを感じた。
(もしかして……これが『魔』)
胸のあたりを抑えながら、リーンの中に広がっていく黒いものに不快感を覚えながらカモメは二人の話に再び耳を傾ける。
「『魔』に染まった者、それを私達は『闇』と呼びます。闇に堕ちた者たちはやがて世界を憎むようになる……今の貴方のように」
「私が誰かに操られている?はっ、そんなわけがない!ちっ、これ以上の話は無駄ね、いいわ……私の竜にこれ以上危害を加えるのならあなたを滅ぼすだけよ」
「………」
(な、何言ってるの?)
話が全然噛み合っていない、ううん、違う。何かがリーンの中で勝手に話を出来上げているのだ。
きっと、今までの会話はリーンの中では噛み合っているように思っている……ううん、思わされている。
あの黒い何かが、リーンの記憶を改ざんしているんだ。
カモメはなぜか、そう感じた。
リーンはあの黒い『魔』と呼ばれるものに体も記憶も思考もすべてを乗っ取られ始めているのではと……。
「残念です」
世界の人と事を最後に、場面はまたも切り替わった。
次は竜達がまるで別人のように暴れていた。
「セカイ、コロス」
「コロスコロス」
竜達は何を考えているのか、木をブレスで焼き払ったり、岩を砕いたりしている。
まるで、この大地を壊そうとでもしているかのように……いや、きっとそうなんだろう。
もし、世界を殺すとするのならこの大地をすべて壊すしかないのだ。
そして、そんな竜達を見つめる眼差しが二つある。
一つは冷徹に、護るべきものとしてみていた竜達を唯の道具にしか見えなくなっているリーンのもの。
彼女はすでに彼女ではなくなっているのではないだろうか?
竜達を愛し、慈しんだ『慈愛の女神』はすでにここにはいないそう思えるほど冷酷なまなざしをしていた。
もう一つは、アークミスラである。
彼はリーンに操られることなくその光景を見ている。
そして、その手にはカモメが使わせてもらった竜の秘宝が握られていた。
恐らく彼を救ったのは『世界』なのだろう。
そして、再び、場面が切り替わると、今度はリーンとすべての竜達が戦っていた。
「なぜ、私を裏切る!!」
「貴方はリーン様ではない!リーン様の体を使ってリーン様の誇りを傷つけるな!」
アークミスラが吠えると、その手に持っていた剣をリーンへと突き刺した。
「何だこれは!?」
「『魔』よ『闇』に堕ちし者よ!この世界の剣で無へと帰るがいい!」
「ぐああああああ!!……まだだ、私は世界を壊すまで滅びぬ!」
風穴を開けられたお腹を押さえながらリーンは自分の隣に黒い穴を出現させる。
そして、その穴の中に消えると、その場には傷ついたドラゴンたちだけが残された。
ドラゴンたちはリーンを取り逃がしてしまったのだった。
そして、場面がまたも切り替わると、そこには一人の男の前に跪く、リーンの姿があった。
「あなた様の力でこの世界を救うのです……そのためには別の世界に進行する必要があります」
「お前が言う、闇に飲まれた世界か?」
「はい、あの世界から広がる闇が今この世界を飲み込もうとしているのです、あの世界は『闇』に堕ちた、そして、今度はこの世界をも浸食しようとしている。そのせいでこの世界の人々が苦しんでいるのです」
リーンは男にそんな話をしている。
考えるにあの黒い穴の先には別の世界につながっていたのだろう、となればここは別の世界で目の前の男とは別の世界の住人という事だ。そして、この世界の人々に私たちの世界を壊させようとしているというのだろうか?
「つまり、その世界を壊せば我々の世界は救われるのだな?」
「はい、ですがそのためには今あの世界に生きる者を殺し、一度その世界を手に入れなければなりません」
「どういうことだ?」
「世界を壊すにはその世界の住人でなければ出来ないという事です……魔王様」
(魔王!?魔王ってもしかして……)
ディータ達が戦った魔王と言うのはこの男の事なのだろうか?
それじゃ、魔王をこの世界にけしかけたのはこのリーンって言う女神ってこと?
「いいだろう、ならば異世界を手に入れる!この魔王の威信にかけてな!」
「さすがです、魔王様」
そう言うと、魔王はその場を離れ、すぐさま異世界に進行する準備を始めるのだった。
そして、その場に残ったリーンは口元を歪めている。
「おバカな魔王様、世界を壊すのに住人でなければならない訳がないのに……でも、そうでも言わないと私の手で世界を殺せなくなっちゃうものね……うふふ」
そこに佇むのはすでに慈愛の女神の面影など一片も残っていない悪女の姿であった。
その姿に、カモメは背筋を凍らせるのであった。
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