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5章
大魔鬼
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「エリンシア!!」
「解っておりますわ!こんな大量の魔鬼、外へ出すわけにはまいりませんわ!」
目の前の地下部屋を埋め尽くすように現れた魔鬼達、この魔鬼達が地上に出て市民を襲い始めればラインハルト達の避難は失敗に終わるだろう。
いくらラインハルトがいるとはいえ、この数を相手にして逃げることは出来ない。ましてや、王子も一緒となると市民を守る余裕はないなだろう。
エリンシア達は地下部屋の扉の前に陣を取り、襲い来る魔鬼達を迎撃し始めた。
「これは……力を温存とか考えている場合ではありませんわね!」
「そうね、こいつらはここで全滅させるわよ!」
エリンシアは銃をディータは闇の魔法で魔鬼達に襲い掛かる。
二人の全力攻撃であれば、いくら魔物よりも強力な魔鬼と言えども恐れることはない……そう思っていたのだが……。
エリンシアの弾丸を喰らった魔鬼が地面へ倒れると、後ろにいた魔鬼が、その倒れた魔鬼を食べ始めた。
「な、何をしてますの……」
「失敗作……と言ったところなのかしら?生きてる魔鬼も共食いを始めたわね」
ディータの言う通り、まだ倒れていない魔鬼同士も共食いを始めていた。
その光景を気味悪がりながらも止めることをせず、しばらく傍観していたエリンシア達だが、異変に気付く。
「なんか、大きくなってない?」
「ワタクシもそう思いましたわ……」
共食いを始めた魔鬼達が一回り大きく見えるのだ。
いや、確実に大きくなっている。共食いを始めた魔鬼の数が片手で足りる頃になると、魔鬼の大きさは元の倍くらいになっていた。
だが、それでも共食いは終わらない。最後の一匹になるまで続けようというのか、数の少なくなった魔鬼達は依然、お互いを食べ始めた。
「これはマズいんじゃありませんの?」
「ええ、嫌な感じね」
最後の一匹になった時には、その大きさは元の三倍くらいになり、かなり広く天井の高い地下室であったが、ギリギリの大きさにまでなっていた。
そして、その邪悪さも数倍に跳ね上がっており、エリンシアとディータですら戦慄するほどであった。
「数が減って楽になったわね」
「おほほほ、本当ですわね」
軽口をたたく二人であるが、その表情には焦りが見える。
二人の背中には不安と緊張からか一筋の汗が流れ落ちていた。
「グオオオオオオオ!!!」
今までの魔鬼のような甲高い声ではなく、低い地獄の悪魔のような声が地下部屋に響き渡る。
「エリンシア!全力で行くわよ!」
「解りましたわ!!」
武器を構え、魔法の準備をする二人、だが、そこにその場にいる者とは違う声が聞こえる。
「エ……リ゛ンシア゛……」
「……え?」
声はしゃがれ、まともな言葉とも言い難い声が、エリンシアの耳に届いた。
「どうしたの、エリンシア?」
「いえ、そんな筈ありませんわね……なんでもありませんわ!」
気のせいだ、その人物の声がこんなところで聞こえるわけがない。そう思い戦いに集中し直すエリンシア。二人が再び構えた時、目の前の大きな魔鬼、あえて表現を変えるなら『大魔鬼』とでも言える存在がエリンシア達に向かい歩き始めた。
「図体が大きい分、動きが鈍いわね!闇の刃!」
「食べ過ぎでお腹が重いんじゃありませんの!聖滅弾!!」
巨大なため、命中を定める必要もなく、エリンシア達の攻撃が当たる……だが。
「嘘でしょ!?」
「怯みもしませんわね……」
直撃したはずである、現に当たった場所からは血のような緑の液体が出たのだが、大魔鬼はその攻撃に怯むこともない……いや、攻撃されたと認識しているかも解らないほどそのまま、行進を続けていた。
そして、今しがた傷つけ血が出ていた場所も次の瞬間には自然治癒をしましたと言わんばかりの回復力で塞がってしまっている。
「これは……」
「ちょっとおデタラメ過ぎますわね……」
大魔鬼が二人に近づくと、その巨大な腕を振るう。
二人はその攻撃を躱すが、唯、振っただけの腕の攻撃の風圧で二人は弾き飛ばされてしまった。
「くっ」
「やってくれますわね」
地下の部屋は頑丈に作られているのか、それだけの衝撃を受けても崩れることはない。
それを見た二人はお互いに頷きあうと、全力の一撃を放った。
「今、私が使える最大の呪文よ!闇魔滅砲!!!」
「こちらも全力全開ですわ!!聖滅全力魔弾!!」
二人の最大攻撃が同時に大魔鬼へと襲い掛かる。
大魔鬼はその巨体から攻撃を避けることも出来ず、直撃を受ける。
「どうよ!」
ディータの攻撃は大魔鬼の右腕を消し飛ばし、エリンシアの攻撃は大魔鬼のどてっ腹に風穴を開けた。
「ワタクシ達に掛かればただ大きいだけの魔鬼なんて敵ではありませんわ!」
脅威であろう大魔鬼ではあるが、動きが鈍ければ倒す方法はある、そう言うエリンシアであったが、次の瞬間――――――絶句した。
魔鬼は消し飛ばされた右腕、風穴の空いた腹を一瞬で元に戻してしまったのだ。
「デタラメ過ぎるでしょ……」
「どうやって倒せと言うんですの……」
呆然とする二人、だが、瞬時に生えた腕が、エリンシアに襲い掛かる。
「エリンシア!」
「しまっ……きゃああああ!!」
理不尽な状況に動きを止めてしまったエリンシアはまとも大魔鬼の攻撃を喰らってしまい、床を跳ね壁へと叩き付けられた。
そして、そのエリンシアに止めを刺そうと、近づく大魔鬼。
「させない!!闇魔滅砲!!!」
そうはさせじと、今度は足を消し飛ばすディータだが、大魔鬼は左足の膝から下が無くなろうとも、気にせず歩く。そして次の一歩の時には消し飛ばされた左足はまた生えていた。
「そんな!エリンシア、逃げて!」
「くっ……」
思いっきり壁に叩きつけられたエリンシアはそのダメージからすぐに動くことが出来ない。
そして……大魔鬼はエリンシアの元に辿り着くと拳を握り天高く持ち上げた。
―――――――そして、エリンシア目掛けて振り下ろすのであった。
「エリンシア!!!!」
大魔鬼の拳はエリンシアのいた場所に正確に振り下ろされる。
だが、振り下ろされたときにはエリンシアはその場にいなかった。
エリンシアが避けたのではない、何者かがエリンシアを抱え、その場を離れたのだ。
「だ、誰ですの?」
「エ゛……エリンジア゛」
「……え?」
エリンシアにはその声に聞き覚えがある……いや、間違うわけもない。子供の頃から何度も聞いた声なのだ。多少、しゃがれ、聞き取りにくい喋り方だとしても、間違うわけがなかった。
「おとう……さま?」
「ブジ……カ?」
しっかりとした背広は所々破れているが、それは父親のお気に入りの服の一つである。エリンシアには見慣れた服であった。
「お父様なぜこのような場所に!……え……そんな……」
戦う力のない父親がなぜこんな危険な場所にいるのだろう、自分を助ける為?そう思い、父親に問いただそうとしたエリンシアだったが、その父親の姿を見て、絶望する。
なぜなら、今、自分を助けた父親は、いつもの青い瞳ではなく、その色は赤。そして色白であった肌はどす黒く変わっていたのだ……そう、その姿は先ほど何十匹も現れた魔鬼の姿そのものであった。
「嘘!いやですわ、お父様!!」
「ズ……マナイ゛……」
魔鬼に成り果てながらも正気を保っているエリンシアの父アレクセイは悲しそうな表情を浮かべるも、エリンシアを見ることはなかった。
そして、獲物を逃がしたことに気付いた大魔鬼が再び、エリンシアの方へと歩き始めるのであった。
「解っておりますわ!こんな大量の魔鬼、外へ出すわけにはまいりませんわ!」
目の前の地下部屋を埋め尽くすように現れた魔鬼達、この魔鬼達が地上に出て市民を襲い始めればラインハルト達の避難は失敗に終わるだろう。
いくらラインハルトがいるとはいえ、この数を相手にして逃げることは出来ない。ましてや、王子も一緒となると市民を守る余裕はないなだろう。
エリンシア達は地下部屋の扉の前に陣を取り、襲い来る魔鬼達を迎撃し始めた。
「これは……力を温存とか考えている場合ではありませんわね!」
「そうね、こいつらはここで全滅させるわよ!」
エリンシアは銃をディータは闇の魔法で魔鬼達に襲い掛かる。
二人の全力攻撃であれば、いくら魔物よりも強力な魔鬼と言えども恐れることはない……そう思っていたのだが……。
エリンシアの弾丸を喰らった魔鬼が地面へ倒れると、後ろにいた魔鬼が、その倒れた魔鬼を食べ始めた。
「な、何をしてますの……」
「失敗作……と言ったところなのかしら?生きてる魔鬼も共食いを始めたわね」
ディータの言う通り、まだ倒れていない魔鬼同士も共食いを始めていた。
その光景を気味悪がりながらも止めることをせず、しばらく傍観していたエリンシア達だが、異変に気付く。
「なんか、大きくなってない?」
「ワタクシもそう思いましたわ……」
共食いを始めた魔鬼達が一回り大きく見えるのだ。
いや、確実に大きくなっている。共食いを始めた魔鬼の数が片手で足りる頃になると、魔鬼の大きさは元の倍くらいになっていた。
だが、それでも共食いは終わらない。最後の一匹になるまで続けようというのか、数の少なくなった魔鬼達は依然、お互いを食べ始めた。
「これはマズいんじゃありませんの?」
「ええ、嫌な感じね」
最後の一匹になった時には、その大きさは元の三倍くらいになり、かなり広く天井の高い地下室であったが、ギリギリの大きさにまでなっていた。
そして、その邪悪さも数倍に跳ね上がっており、エリンシアとディータですら戦慄するほどであった。
「数が減って楽になったわね」
「おほほほ、本当ですわね」
軽口をたたく二人であるが、その表情には焦りが見える。
二人の背中には不安と緊張からか一筋の汗が流れ落ちていた。
「グオオオオオオオ!!!」
今までの魔鬼のような甲高い声ではなく、低い地獄の悪魔のような声が地下部屋に響き渡る。
「エリンシア!全力で行くわよ!」
「解りましたわ!!」
武器を構え、魔法の準備をする二人、だが、そこにその場にいる者とは違う声が聞こえる。
「エ……リ゛ンシア゛……」
「……え?」
声はしゃがれ、まともな言葉とも言い難い声が、エリンシアの耳に届いた。
「どうしたの、エリンシア?」
「いえ、そんな筈ありませんわね……なんでもありませんわ!」
気のせいだ、その人物の声がこんなところで聞こえるわけがない。そう思い戦いに集中し直すエリンシア。二人が再び構えた時、目の前の大きな魔鬼、あえて表現を変えるなら『大魔鬼』とでも言える存在がエリンシア達に向かい歩き始めた。
「図体が大きい分、動きが鈍いわね!闇の刃!」
「食べ過ぎでお腹が重いんじゃありませんの!聖滅弾!!」
巨大なため、命中を定める必要もなく、エリンシア達の攻撃が当たる……だが。
「嘘でしょ!?」
「怯みもしませんわね……」
直撃したはずである、現に当たった場所からは血のような緑の液体が出たのだが、大魔鬼はその攻撃に怯むこともない……いや、攻撃されたと認識しているかも解らないほどそのまま、行進を続けていた。
そして、今しがた傷つけ血が出ていた場所も次の瞬間には自然治癒をしましたと言わんばかりの回復力で塞がってしまっている。
「これは……」
「ちょっとおデタラメ過ぎますわね……」
大魔鬼が二人に近づくと、その巨大な腕を振るう。
二人はその攻撃を躱すが、唯、振っただけの腕の攻撃の風圧で二人は弾き飛ばされてしまった。
「くっ」
「やってくれますわね」
地下の部屋は頑丈に作られているのか、それだけの衝撃を受けても崩れることはない。
それを見た二人はお互いに頷きあうと、全力の一撃を放った。
「今、私が使える最大の呪文よ!闇魔滅砲!!!」
「こちらも全力全開ですわ!!聖滅全力魔弾!!」
二人の最大攻撃が同時に大魔鬼へと襲い掛かる。
大魔鬼はその巨体から攻撃を避けることも出来ず、直撃を受ける。
「どうよ!」
ディータの攻撃は大魔鬼の右腕を消し飛ばし、エリンシアの攻撃は大魔鬼のどてっ腹に風穴を開けた。
「ワタクシ達に掛かればただ大きいだけの魔鬼なんて敵ではありませんわ!」
脅威であろう大魔鬼ではあるが、動きが鈍ければ倒す方法はある、そう言うエリンシアであったが、次の瞬間――――――絶句した。
魔鬼は消し飛ばされた右腕、風穴の空いた腹を一瞬で元に戻してしまったのだ。
「デタラメ過ぎるでしょ……」
「どうやって倒せと言うんですの……」
呆然とする二人、だが、瞬時に生えた腕が、エリンシアに襲い掛かる。
「エリンシア!」
「しまっ……きゃああああ!!」
理不尽な状況に動きを止めてしまったエリンシアはまとも大魔鬼の攻撃を喰らってしまい、床を跳ね壁へと叩き付けられた。
そして、そのエリンシアに止めを刺そうと、近づく大魔鬼。
「させない!!闇魔滅砲!!!」
そうはさせじと、今度は足を消し飛ばすディータだが、大魔鬼は左足の膝から下が無くなろうとも、気にせず歩く。そして次の一歩の時には消し飛ばされた左足はまた生えていた。
「そんな!エリンシア、逃げて!」
「くっ……」
思いっきり壁に叩きつけられたエリンシアはそのダメージからすぐに動くことが出来ない。
そして……大魔鬼はエリンシアの元に辿り着くと拳を握り天高く持ち上げた。
―――――――そして、エリンシア目掛けて振り下ろすのであった。
「エリンシア!!!!」
大魔鬼の拳はエリンシアのいた場所に正確に振り下ろされる。
だが、振り下ろされたときにはエリンシアはその場にいなかった。
エリンシアが避けたのではない、何者かがエリンシアを抱え、その場を離れたのだ。
「だ、誰ですの?」
「エ゛……エリンジア゛」
「……え?」
エリンシアにはその声に聞き覚えがある……いや、間違うわけもない。子供の頃から何度も聞いた声なのだ。多少、しゃがれ、聞き取りにくい喋り方だとしても、間違うわけがなかった。
「おとう……さま?」
「ブジ……カ?」
しっかりとした背広は所々破れているが、それは父親のお気に入りの服の一つである。エリンシアには見慣れた服であった。
「お父様なぜこのような場所に!……え……そんな……」
戦う力のない父親がなぜこんな危険な場所にいるのだろう、自分を助ける為?そう思い、父親に問いただそうとしたエリンシアだったが、その父親の姿を見て、絶望する。
なぜなら、今、自分を助けた父親は、いつもの青い瞳ではなく、その色は赤。そして色白であった肌はどす黒く変わっていたのだ……そう、その姿は先ほど何十匹も現れた魔鬼の姿そのものであった。
「嘘!いやですわ、お父様!!」
「ズ……マナイ゛……」
魔鬼に成り果てながらも正気を保っているエリンシアの父アレクセイは悲しそうな表情を浮かべるも、エリンシアを見ることはなかった。
そして、獲物を逃がしたことに気付いた大魔鬼が再び、エリンシアの方へと歩き始めるのであった。
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