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4章
作戦会議
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クーネル国の辺境にある砦の中にある一室で、私とコロ、そして合流したエリンシア、ディータ、ミャアの五人はクーネル国、王女、騎士団長、宰相の三人と話し合っていた。
「それでは、ツァインは我々の国を取り戻すことに協力してくれるというのですね?」
クーネル国の宰相である、レイモンドがそう尋ねる。彼は宰相でありながらも自らが槍を使える戦士として先の戦いでは活躍していた。砦の外の兵士たちをエリンシア達と共に撃退していたという。
「ええ、ワタクシ達が要請すれば兵なども出してもらえますわ」
「でした、すぐにでも―――――」
「駄目ですわ」
すぐにでも出して欲しいと言うレイモンドの言葉を遮り、エリンシアは言った。
クーネル国の兵士はすでに100に満たないほどの数になってしまっている。中には国どこかに逃げ延びている兵士たちもいるだろうが、少なくとも今、王女の元にいる兵士はその数しかいないのだ。
「な、なぜです!」
「敵には魔族がいるからよ」
そう、ディータの言う通り、敵には魔族がいるのだ、この砦の戦いでもわかるように、魔族の力は絶大だ。
恐らくかなりの幕下だったであろう魔族、カモメ手も足も出なかったあの魔族ですら、一人で砦を落とせるくらいの力を持っているのだ。
そんな魔族が何体いるかもわからない、城に兵士たちを連れて行っても被害が増えるだけである。
「だから、先ずは私たちが王都に潜入するよ、そして今の王都の状態を調べて奇襲をかける」
王都で何を調べるのかと言うと、先ずは敵の兵の数、正確な数ではなく大体どれくらいいるかという事である、そして、国民を逃がすことだ、敵の魔族が何をしてくるのかわからない。だから念のために国民は王都から逃がしておかなければならない。
人質に取られてもいけないし、国は救ったけど王都の人は全滅ですなんてのも後味が悪い。
「なるほど・・・しかし、敵の強さが凄まじいからという事は解りましたが、そんな相手にあなた方はたった4人で勝てるのですか?」
「ちょっと今、私を数からはずしたわね――――見た目がぬいぐるみだからって仲間外れにしないでよ5人よ五人!」
レイモンドさんの戦力の中に自分が入っていないことに気付き講義するディータ。こんな彼女も実は闇の女神というとてもすごい人です。
「魔族の数にもよりますわね、もし多いようでしたら応援を呼びますわ」
ここで言う応援はレディやラガナ達のことである。
今はツァインを護ってもらっているがもし、私たちの手に余るようであれば手伝ってもらうことになる。
「大丈夫でしょうよ、王女様のいるこの砦に来た魔族が雑魚だったのだもの」
そう、普通であれば確実に王女を亡き者にする為に、敵側でもそれなりの力を持つ者が来るはずだ。それが来なかったという事は――――いや、私の倒したあの魔族がそのレベルだったということだろう。
「だね、まあ、仮に違って強い魔族がいたとしても倒しちゃうだけだよ」
「あら、大きく出ましたわね」
「当然、魔王を倒さなきゃいけないのにその手下の魔族に負けるわけにはいかないからね」
「よく言ったわカモメ」
そう、魔王はどの魔族より強大だと言う、その魔王に勝つためにはこれくらいの事で負けるわけにはいかないのだ。
「カッコイイ!お姉さまカッコいいです!」
シェリーが瞳を輝かせながら言う・・・。
「ところで、先ほどから気になっているのですけれど、なぜ王女様はカモメさんの腕にしがみついてますの?」
「実は私も気になっておりまして・・・アルバート、どういうことです?」
そう、実は会議が始まった・・・いや、始まる前から、なぜかシェリーは私の腕にしがみついているのだ。余りの光景に今まで誰も突っ込まずにいられなかったのだが、エリンシアがとうとう切り出した。
「その、なんだ・・・シェリー様は王の一人娘である・・・だから、その、姉妹というものに憧れている・・・のではないか?」
いや、疑問形で言われても・・・ていうか普通の姉妹は腕にしがみついてきたりはしないんじゃないかな?
「お姉さまか・・・レナを思い出すわね」
私たちが、戸惑っている中、一人、昔を思い出して遠い目をするディータである。え、レナさんてこんな感じなの?と思ったが、後で聞いたら全然違うらしい。呼び方だけで遠い目をしたのか・・・。
「それよりもお姉さま」
「え・・・えっと、何?」
「王都に潜入する際は、私も一緒に参ります」
「な、シェリー様、それは危険です」
シェリーがそう言うと、もちろん反対したのはアルバートである。聞くと、クーネル国が魔族によって制圧される前からアルバートはシェリーの護衛として働いていたらしい。
その為、シェリーが傷つかないよう考えているのだ。
「危険でも行かなければならないわ」
「どういうこと?」
「もし、お姉さまたちに頼んで王都を解放してもらってもそれでは民の不安を払うことができません」
「なるほど、そういうことですの」
「確かに」
「かもしれないですね」
「ニャ?」
「・・・・・・どゆこと?」
シェリーの一言にエリンシアとディータ、そしてコロが納得する。
だが、ミャアと私の頭の上にはハテナが浮かんだ、皆でわかってないでちゃんと教えてよっ!
「解っておりませんわね、つまり、ワタクシ達だけで解放しても国民にとっては魔族の支配から魔女の支配に変わるだけってことですわ」
「え、でもちゃんと王女様たちに協力したんだよって言えばいいんじゃ?」
国民にとっては支配者が変わるだけで真の解放とは言えないという意味らしいのだが、私にはよくわからなかった。なので、再度説明プリーズ。
「カモメなら、もし、グランルーンの大臣が魔族に支配されたツァインを解放したとして信用できるかしら?」
「え、出来るわけないじゃん・・・っていうか絶対罠だよそれ」
「でしょ?それはなぜ?」
「だって、あの大臣だもん。信用できな・・・あ」
そこまで言われて思い出す、私が世間で指名手配された闇の魔女であることを・・・世間一般では私も悪人なのだ。
「そっか、私が解放しても国民の不安は変わらないんだ」
「そう言う事ですわ」
「ニャ?」
未だ理解できていないミャア・・・いや、あれは理解する気ないな・・・すでにウトウトとしている。
「申し訳ありません、お姉さま。」
「ううん、私が闇の魔女なのは間違いないし、そう言う反応なのは仕方ないよ」
「お姉さま優しいです!」
そう言って抱き着いてくるシェリー、なんか「ぐふふふふ」とか聞こえるけど気のせいだろう。
「つまり、シェリーに一緒に来てもらって国民の人たちに私はシェリーの協力者だとアピールしないといけないんだね」
「そうなります、それに私がいれば国民を避難させるのも楽になると思います」
確かに、王女であるシェリーの言う事なら聞いてくれるだろう。ということは来てもらうしかないかな。
結果、シェリーとアルバート、そしてレイモンドも私たちに同行することになるのであった。
さて、やることも決まったし、王都に乗り込んで魔族をぶっ飛ばそう!
「それでは、ツァインは我々の国を取り戻すことに協力してくれるというのですね?」
クーネル国の宰相である、レイモンドがそう尋ねる。彼は宰相でありながらも自らが槍を使える戦士として先の戦いでは活躍していた。砦の外の兵士たちをエリンシア達と共に撃退していたという。
「ええ、ワタクシ達が要請すれば兵なども出してもらえますわ」
「でした、すぐにでも―――――」
「駄目ですわ」
すぐにでも出して欲しいと言うレイモンドの言葉を遮り、エリンシアは言った。
クーネル国の兵士はすでに100に満たないほどの数になってしまっている。中には国どこかに逃げ延びている兵士たちもいるだろうが、少なくとも今、王女の元にいる兵士はその数しかいないのだ。
「な、なぜです!」
「敵には魔族がいるからよ」
そう、ディータの言う通り、敵には魔族がいるのだ、この砦の戦いでもわかるように、魔族の力は絶大だ。
恐らくかなりの幕下だったであろう魔族、カモメ手も足も出なかったあの魔族ですら、一人で砦を落とせるくらいの力を持っているのだ。
そんな魔族が何体いるかもわからない、城に兵士たちを連れて行っても被害が増えるだけである。
「だから、先ずは私たちが王都に潜入するよ、そして今の王都の状態を調べて奇襲をかける」
王都で何を調べるのかと言うと、先ずは敵の兵の数、正確な数ではなく大体どれくらいいるかという事である、そして、国民を逃がすことだ、敵の魔族が何をしてくるのかわからない。だから念のために国民は王都から逃がしておかなければならない。
人質に取られてもいけないし、国は救ったけど王都の人は全滅ですなんてのも後味が悪い。
「なるほど・・・しかし、敵の強さが凄まじいからという事は解りましたが、そんな相手にあなた方はたった4人で勝てるのですか?」
「ちょっと今、私を数からはずしたわね――――見た目がぬいぐるみだからって仲間外れにしないでよ5人よ五人!」
レイモンドさんの戦力の中に自分が入っていないことに気付き講義するディータ。こんな彼女も実は闇の女神というとてもすごい人です。
「魔族の数にもよりますわね、もし多いようでしたら応援を呼びますわ」
ここで言う応援はレディやラガナ達のことである。
今はツァインを護ってもらっているがもし、私たちの手に余るようであれば手伝ってもらうことになる。
「大丈夫でしょうよ、王女様のいるこの砦に来た魔族が雑魚だったのだもの」
そう、普通であれば確実に王女を亡き者にする為に、敵側でもそれなりの力を持つ者が来るはずだ。それが来なかったという事は――――いや、私の倒したあの魔族がそのレベルだったということだろう。
「だね、まあ、仮に違って強い魔族がいたとしても倒しちゃうだけだよ」
「あら、大きく出ましたわね」
「当然、魔王を倒さなきゃいけないのにその手下の魔族に負けるわけにはいかないからね」
「よく言ったわカモメ」
そう、魔王はどの魔族より強大だと言う、その魔王に勝つためにはこれくらいの事で負けるわけにはいかないのだ。
「カッコイイ!お姉さまカッコいいです!」
シェリーが瞳を輝かせながら言う・・・。
「ところで、先ほどから気になっているのですけれど、なぜ王女様はカモメさんの腕にしがみついてますの?」
「実は私も気になっておりまして・・・アルバート、どういうことです?」
そう、実は会議が始まった・・・いや、始まる前から、なぜかシェリーは私の腕にしがみついているのだ。余りの光景に今まで誰も突っ込まずにいられなかったのだが、エリンシアがとうとう切り出した。
「その、なんだ・・・シェリー様は王の一人娘である・・・だから、その、姉妹というものに憧れている・・・のではないか?」
いや、疑問形で言われても・・・ていうか普通の姉妹は腕にしがみついてきたりはしないんじゃないかな?
「お姉さまか・・・レナを思い出すわね」
私たちが、戸惑っている中、一人、昔を思い出して遠い目をするディータである。え、レナさんてこんな感じなの?と思ったが、後で聞いたら全然違うらしい。呼び方だけで遠い目をしたのか・・・。
「それよりもお姉さま」
「え・・・えっと、何?」
「王都に潜入する際は、私も一緒に参ります」
「な、シェリー様、それは危険です」
シェリーがそう言うと、もちろん反対したのはアルバートである。聞くと、クーネル国が魔族によって制圧される前からアルバートはシェリーの護衛として働いていたらしい。
その為、シェリーが傷つかないよう考えているのだ。
「危険でも行かなければならないわ」
「どういうこと?」
「もし、お姉さまたちに頼んで王都を解放してもらってもそれでは民の不安を払うことができません」
「なるほど、そういうことですの」
「確かに」
「かもしれないですね」
「ニャ?」
「・・・・・・どゆこと?」
シェリーの一言にエリンシアとディータ、そしてコロが納得する。
だが、ミャアと私の頭の上にはハテナが浮かんだ、皆でわかってないでちゃんと教えてよっ!
「解っておりませんわね、つまり、ワタクシ達だけで解放しても国民にとっては魔族の支配から魔女の支配に変わるだけってことですわ」
「え、でもちゃんと王女様たちに協力したんだよって言えばいいんじゃ?」
国民にとっては支配者が変わるだけで真の解放とは言えないという意味らしいのだが、私にはよくわからなかった。なので、再度説明プリーズ。
「カモメなら、もし、グランルーンの大臣が魔族に支配されたツァインを解放したとして信用できるかしら?」
「え、出来るわけないじゃん・・・っていうか絶対罠だよそれ」
「でしょ?それはなぜ?」
「だって、あの大臣だもん。信用できな・・・あ」
そこまで言われて思い出す、私が世間で指名手配された闇の魔女であることを・・・世間一般では私も悪人なのだ。
「そっか、私が解放しても国民の不安は変わらないんだ」
「そう言う事ですわ」
「ニャ?」
未だ理解できていないミャア・・・いや、あれは理解する気ないな・・・すでにウトウトとしている。
「申し訳ありません、お姉さま。」
「ううん、私が闇の魔女なのは間違いないし、そう言う反応なのは仕方ないよ」
「お姉さま優しいです!」
そう言って抱き着いてくるシェリー、なんか「ぐふふふふ」とか聞こえるけど気のせいだろう。
「つまり、シェリーに一緒に来てもらって国民の人たちに私はシェリーの協力者だとアピールしないといけないんだね」
「そうなります、それに私がいれば国民を避難させるのも楽になると思います」
確かに、王女であるシェリーの言う事なら聞いてくれるだろう。ということは来てもらうしかないかな。
結果、シェリーとアルバート、そしてレイモンドも私たちに同行することになるのであった。
さて、やることも決まったし、王都に乗り込んで魔族をぶっ飛ばそう!
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