82 / 113
最終章
#81その先
しおりを挟む
なんでだ…?
なんで落ちない…?
……
とりあえず…進むか…
…思い返せば、今まであった靄が今回は無かったな。
なんて思ってるうちに向こうに光が見えてきた。
「やあ~!こんにちは~!」
「…」
光の先にはダイダイックとピンキックの姿は無く、代わりに黒いウコイックと、白いウコイックがいた。
「僕の名前は~!シロイック~!」
元気な印象のシロイック。
「クロイック…」
それとは反対に、暗い印象のクロイックだ。
「ここでは~!みんなと~!面談していくよ~!」
面談か…シンプルなのがまた怖い。
「じゃあ~!1人ずつ順番に面談していくから~!列に並んで~!」
そう言うと、シロイックとクロイックは奥の部屋に入っていった。
部屋までの床に足跡が並んでいる、ここに並べってことだろう。
「おいぃ、なんでいるんだぁ」
砕が泣きながら抱きついてきた。
「いや、それが分かんないんだ、ピンキックもいないから説明聞けないし」
「もしかしたらよぉ、人のためにポイントをあげたやつは落ちるのを免除してくれるのかもなぁ」
「そうだったらいいんだけど」
そんな話をしているとジョーさんが真っ青な顔で近づいてきた。
「なあ…おい…京見たか?」
「見てないぞぉ?」
「京がいない」
「「え??」」
いないことは無いと思うけど…
「あ~っ、言い忘れてたわ~っ」
突然部屋に声が響き渡った。
「あなたたちの中で最下位で、落ちた人を発表するわね~っ」
…え?僕じゃないのか…?
「最下位は~っ、-3ポイントの京って子~、最後にポイント全部あげてた子じゃないわよ~っ」
京君?しかも-3って…
「ちょっとかっこよかったから話すとね~っ、テストで星の問題以外全部白紙だったの~っ」
白紙…さすがに分からなかったわけじゃないだろう。
元からその気だったんだ、きっと。
「それじゃあね~っ」
「聞いたか…?」
ジョーさんは震えた声で言った。
「正直な…怪しかったんだよ…稗田っちに電話かけれなかったり、最後あんなに急いでたりな」
「京君が自分を犠牲にするなんて…」
「稗田っちもやってたじゃねえかぁ」
「まあ…たしかに…」
「ちなみになんでポイント全部あげたんだぁ?」
「今まで楽しい思い出だった、それはきっと他の人も同じだって思った、だから僕が落ちれば、みんなが良い思い出で終わると思って」
「いやぁ、それは俺たちは良い思い出にならねぇだろぉ」
「京も同じ気持ちだったのかもな…」
「そうだなぁ」
「そういえば、マイナスってことはもしかして窓から覗いたのは京君…?」
「きっとそうだろうな…」
「あの~!そこの3人~!並んで~!」
突然シロイックの声が聞こえた。
「あぁ、列に並ばないとだぜぇ」
「…ああ」
僕たちは話を中断し、列に並んだ。
なんで落ちない…?
……
とりあえず…進むか…
…思い返せば、今まであった靄が今回は無かったな。
なんて思ってるうちに向こうに光が見えてきた。
「やあ~!こんにちは~!」
「…」
光の先にはダイダイックとピンキックの姿は無く、代わりに黒いウコイックと、白いウコイックがいた。
「僕の名前は~!シロイック~!」
元気な印象のシロイック。
「クロイック…」
それとは反対に、暗い印象のクロイックだ。
「ここでは~!みんなと~!面談していくよ~!」
面談か…シンプルなのがまた怖い。
「じゃあ~!1人ずつ順番に面談していくから~!列に並んで~!」
そう言うと、シロイックとクロイックは奥の部屋に入っていった。
部屋までの床に足跡が並んでいる、ここに並べってことだろう。
「おいぃ、なんでいるんだぁ」
砕が泣きながら抱きついてきた。
「いや、それが分かんないんだ、ピンキックもいないから説明聞けないし」
「もしかしたらよぉ、人のためにポイントをあげたやつは落ちるのを免除してくれるのかもなぁ」
「そうだったらいいんだけど」
そんな話をしているとジョーさんが真っ青な顔で近づいてきた。
「なあ…おい…京見たか?」
「見てないぞぉ?」
「京がいない」
「「え??」」
いないことは無いと思うけど…
「あ~っ、言い忘れてたわ~っ」
突然部屋に声が響き渡った。
「あなたたちの中で最下位で、落ちた人を発表するわね~っ」
…え?僕じゃないのか…?
「最下位は~っ、-3ポイントの京って子~、最後にポイント全部あげてた子じゃないわよ~っ」
京君?しかも-3って…
「ちょっとかっこよかったから話すとね~っ、テストで星の問題以外全部白紙だったの~っ」
白紙…さすがに分からなかったわけじゃないだろう。
元からその気だったんだ、きっと。
「それじゃあね~っ」
「聞いたか…?」
ジョーさんは震えた声で言った。
「正直な…怪しかったんだよ…稗田っちに電話かけれなかったり、最後あんなに急いでたりな」
「京君が自分を犠牲にするなんて…」
「稗田っちもやってたじゃねえかぁ」
「まあ…たしかに…」
「ちなみになんでポイント全部あげたんだぁ?」
「今まで楽しい思い出だった、それはきっと他の人も同じだって思った、だから僕が落ちれば、みんなが良い思い出で終わると思って」
「いやぁ、それは俺たちは良い思い出にならねぇだろぉ」
「京も同じ気持ちだったのかもな…」
「そうだなぁ」
「そういえば、マイナスってことはもしかして窓から覗いたのは京君…?」
「きっとそうだろうな…」
「あの~!そこの3人~!並んで~!」
突然シロイックの声が聞こえた。
「あぁ、列に並ばないとだぜぇ」
「…ああ」
僕たちは話を中断し、列に並んだ。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
【完結】ツインクロス
龍野ゆうき
青春
冬樹と夏樹はそっくりな双子の兄妹。入れ替わって遊ぶのも日常茶飯事。だが、ある日…入れ替わったまま両親と兄が事故に遭い行方不明に。夏樹は兄に代わり男として生きていくことになってしまう。家族を失い傷付き、己を責める日々の中、心を閉ざしていた『少年』の周囲が高校入学を機に動き出す。幼馴染みとの再会に友情と恋愛の狭間で揺れ動く心。そして陰ではある陰謀が渦を巻いていて?友情、恋愛、サスペンスありのお話。
妖怪達の薬屋さん
いちみやりょう
ホラー
人の噂話や悪意は弱い妖怪に影響する。
悪意や噂話に飲まれ自我を失った妖怪達を旅をしながら健康に戻したり事件を解決したりする男の話。
投票やお気に入り登録ありがとうございます。
【本当にあった怖い話】
ねこぽて
ホラー
※実話怪談や本当にあった怖い話など、
取材や実体験を元に構成されております。
【ご朗読について】
申請などは特に必要ありませんが、
引用元への記載をお願い致します。
【完結】記憶喪失になってから、あなたの本当の気持ちを知りました
Rohdea
恋愛
誰かが、自分を呼ぶ声で目が覚めた。
必死に“私”を呼んでいたのは見知らぬ男性だった。
──目を覚まして気付く。
私は誰なの? ここはどこ。 あなたは誰?
“私”は馬車に轢かれそうになり頭を打って気絶し、起きたら記憶喪失になっていた。
こうして私……リリアはこれまでの記憶を失くしてしまった。
だけど、なぜか目覚めた時に傍らで私を必死に呼んでいた男性──ロベルトが私の元に毎日のようにやって来る。
彼はただの幼馴染らしいのに、なんで!?
そんな彼に私はどんどん惹かれていくのだけど……
ヘリオポリスー九柱の神々ー
soltydog369
ミステリー
古代エジプト
名君オシリスが治めるその国は長らく平和な日々が続いていた——。
しかし「ある事件」によってその均衡は突如崩れた。
突如奪われた王の命。
取り残された兄弟は父の無念を晴らすべく熾烈な争いに身を投じていく。
それぞれの思いが交錯する中、2人が選ぶ未来とは——。
バトル×ミステリー
新感覚叙事詩、2人の復讐劇が幕を開ける。
梟(フクロウ)の山
玉城真紀
ホラー
人を愛するという事は、とても素晴らしい事。
兄妹愛、親の愛、夫への愛、子供への愛。人は、様々な愛情を知っている。しかし、その「愛」を間違った使い方をしてしまうとそれは「憎しみ」へと変わる。
話をしてはいけないという奇妙な祭りの禁忌を犯してしまった事から始まる物語。
愛した男の裏切りから女の死、村の全滅。
それは、死んだ女の怨念がなしたものなのか、それともそれ以前からの呪詛のせいなのか・・・
やってはいけない危険な遊びに手を出した少年のお話
山本 淳一
ホラー
あるところに「やってはいけない危険な儀式・遊び」に興味を持った少年がいました。
彼は好奇心のままに多くの儀式や遊びを試し、何が起こるかを検証していました。
その後彼はどのような人生を送っていくのか......
初投稿の長編小説になります。
登場人物
田中浩一:主人公
田中美恵子:主人公の母
西藤昭人:浩一の高校時代の友人
長岡雄二(ながおか ゆうじ):経営学部3年、オカルト研究会の部長
秋山逢(あきやま あい):人文学部2年、オカルト研究会の副部長
佐藤影夫(さとうかげお)社会学部2年、オカルト研究会の部員
鈴木幽也(すずきゆうや):人文学部1年、オカルト研究会の部員
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる