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第6章
#79最終日
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「は~い、お疲れ様~」
「最後のところ~っ、騙しちゃってごめんなさ~いっ」
僕たちは噴水広場に戻った。
噴水は全員出たところで、また動いて閉じた。
「いよいよ明日はここを出る日よ~っ」
ここ…この遊園地からなのか、本当に出れるのか。
「とりあえず今日は解散だ~」
「また明日ね~っ」
「なあ稗田っちぃ」
「どうしたの?」
「…終わるぜぇ」
砕はちょっと寂しそうだった。
「ちなみに砕は、このまま出れると思う?」
「出れるってなんだぁ?」
「外にだよ、外に」
「外って言ってもここはどこなんだって話だよなぁ」
「このまま出たとしてその後どうなるのか」
「っていうか外に出るってなんなんだろうなぁ、記憶があったのはこっからなのによぉ」
…たしかにそうだ、外ってなんだ?なんで出ようとしてるんだ?
…いや、危ない危ない。
櫻さんは死んだ、そうだ、死んだんだ。
だからこそ…ここから出ないと…生きるために…
「まぁ、明日またここから出た時に考えりゃいいんじゃないかぁ?」
「そうだね…」
僕は家に帰った。
まあ、帰るって言葉が合ってるか分からないけど。
「はぁ~」
とりあえずベッドに倒れ込む。
「明日…明日…」
僕はすぐ眠りにつこうとした。
「明日…分かる…」
寝れない。考えすぎて寝れない。
修学旅行の前の日みたいな。
そういうモードだ。
…遊園地で過ごした時間はほんとに修学旅行みたいだったな。
……
「はっ…」
いつの間にか寝ていたらしい。
いつもより早い時間、早寝早起きだ。
「何しよう…」
寝ぼけた頭でどうにか考えた結果、家の外に出た。
「あ…スマホ…」
忘れてた。
ん?昨日の夜、砕から電話が来てた。
まあまた窓から覗く誘いだろう。
「よし…」
寝ぼけたまま歩いてたら階段があった。
「ああ…」
噴水だ、ここ。
「よいしょ…」
ゆっくり階段を上がる。
「うわ…おっと…」
足がフラフラする。
「んぶ…」
あ、噴水に突っ込んだ。
「ぶはぁ」
一気に目が覚めた。
元から家で顔洗っておけばよかったな。
「大丈夫か~?」
「うお…あ、ウコイック」
驚くことにウコイックがいた。
「早起きだな~」
「あ、そうだ、いつここから出るの?」
「あとちょっとでみんな集めるから~、その時に説明するつもり~」
「ウコイックって、なんか最初と全然違うよね」
「まあ~、成長したってことだね~」
一瞬、目が合った時のことを思い出したけど、聞くのはやめておいた方がいいだろうな。
「まあ~…あの~…またね~」
ウコイックは去っていった。
僕は完全に目は覚めたけど、することがないからまだ散歩を続けてる。
今まで通ったところをもう1回行って懐かしんだり。
「チャレンジゾーン全然使わなかったな…」
って思ったり。
すると突然、電話が鳴った。
「起きて~っ、広場~っ、来て~っ」
そして切れた。
…行くか。
「説明始めるぞ~」
少しして全員が集まった。
「これから外に出る~、だけどあなたたち忘れてないよな~」
「ポイント最下位の人は~っ、落ちるってこと~っ」
「そこでだ~今から軽いゲームをする~」
まだあるのか…ゲーム。
「今からこの遊園地からの出口を開けるわ~っ、だけどそこにはゲートが用意されてるの~っ」
「そのゲートは出たらもうここには戻ってこれない~」
「そしてこのゲーム最大のポイント~っ、それは~っ、人にポイントを恵んだり貰ったりすることができるの~っ」
「ただし、それはこの遊園地内にいる人だけでできる~、だから自分のポイントを確定させたい時はここから出ろ~」
「逆に恵んで欲しかったり~っ、誰か助けたい人がいる人はまず残ってもいいかも~っ」
「ということで~、早速スタートだ~」
「最後のところ~っ、騙しちゃってごめんなさ~いっ」
僕たちは噴水広場に戻った。
噴水は全員出たところで、また動いて閉じた。
「いよいよ明日はここを出る日よ~っ」
ここ…この遊園地からなのか、本当に出れるのか。
「とりあえず今日は解散だ~」
「また明日ね~っ」
「なあ稗田っちぃ」
「どうしたの?」
「…終わるぜぇ」
砕はちょっと寂しそうだった。
「ちなみに砕は、このまま出れると思う?」
「出れるってなんだぁ?」
「外にだよ、外に」
「外って言ってもここはどこなんだって話だよなぁ」
「このまま出たとしてその後どうなるのか」
「っていうか外に出るってなんなんだろうなぁ、記憶があったのはこっからなのによぉ」
…たしかにそうだ、外ってなんだ?なんで出ようとしてるんだ?
…いや、危ない危ない。
櫻さんは死んだ、そうだ、死んだんだ。
だからこそ…ここから出ないと…生きるために…
「まぁ、明日またここから出た時に考えりゃいいんじゃないかぁ?」
「そうだね…」
僕は家に帰った。
まあ、帰るって言葉が合ってるか分からないけど。
「はぁ~」
とりあえずベッドに倒れ込む。
「明日…明日…」
僕はすぐ眠りにつこうとした。
「明日…分かる…」
寝れない。考えすぎて寝れない。
修学旅行の前の日みたいな。
そういうモードだ。
…遊園地で過ごした時間はほんとに修学旅行みたいだったな。
……
「はっ…」
いつの間にか寝ていたらしい。
いつもより早い時間、早寝早起きだ。
「何しよう…」
寝ぼけた頭でどうにか考えた結果、家の外に出た。
「あ…スマホ…」
忘れてた。
ん?昨日の夜、砕から電話が来てた。
まあまた窓から覗く誘いだろう。
「よし…」
寝ぼけたまま歩いてたら階段があった。
「ああ…」
噴水だ、ここ。
「よいしょ…」
ゆっくり階段を上がる。
「うわ…おっと…」
足がフラフラする。
「んぶ…」
あ、噴水に突っ込んだ。
「ぶはぁ」
一気に目が覚めた。
元から家で顔洗っておけばよかったな。
「大丈夫か~?」
「うお…あ、ウコイック」
驚くことにウコイックがいた。
「早起きだな~」
「あ、そうだ、いつここから出るの?」
「あとちょっとでみんな集めるから~、その時に説明するつもり~」
「ウコイックって、なんか最初と全然違うよね」
「まあ~、成長したってことだね~」
一瞬、目が合った時のことを思い出したけど、聞くのはやめておいた方がいいだろうな。
「まあ~…あの~…またね~」
ウコイックは去っていった。
僕は完全に目は覚めたけど、することがないからまだ散歩を続けてる。
今まで通ったところをもう1回行って懐かしんだり。
「チャレンジゾーン全然使わなかったな…」
って思ったり。
すると突然、電話が鳴った。
「起きて~っ、広場~っ、来て~っ」
そして切れた。
…行くか。
「説明始めるぞ~」
少しして全員が集まった。
「これから外に出る~、だけどあなたたち忘れてないよな~」
「ポイント最下位の人は~っ、落ちるってこと~っ」
「そこでだ~今から軽いゲームをする~」
まだあるのか…ゲーム。
「今からこの遊園地からの出口を開けるわ~っ、だけどそこにはゲートが用意されてるの~っ」
「そのゲートは出たらもうここには戻ってこれない~」
「そしてこのゲーム最大のポイント~っ、それは~っ、人にポイントを恵んだり貰ったりすることができるの~っ」
「ただし、それはこの遊園地内にいる人だけでできる~、だから自分のポイントを確定させたい時はここから出ろ~」
「逆に恵んで欲しかったり~っ、誰か助けたい人がいる人はまず残ってもいいかも~っ」
「ということで~、早速スタートだ~」
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