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第3章
#25本番当日
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…朝だ、まだ目覚まし時計は鳴っていないのか、誰も起きてない。
あ、話す約束してたのに寝ちゃってた、櫻さんが起きたら謝らないと。
とりあえずちょっと下に行こうかな、暇だし。
「おや、早いですね」
南島さんが既に下にいた。
「南島さんこそ、他に起きてる人はいるんですか?」
「私だけですね」
「そうですか、もうすぐで目覚まし時計鳴りますし、待ちましょう」
「…あの、少しお話をしてもいいですか?」
「ん、はい、いいですけど…」
「私ここに来てから今日まで毎回目覚まし時計が鳴る前に起きてるんです、体が反応するっていうか、不思議で仕方なくて」
「そういう体質なのかもしれませんね、そんなに深く考えないで良いと思いますよ、早起きは良い事ですし」
「そうですよね、ちょっと考えすぎてました、ありがとうございます」
ジリリリリッ
薄くではあるけど目覚まし時計の音が聞こえた。
「ちょっとチームの部屋に戻りますね、また後で!」
「はい、また後で」
南島さんは優しい笑顔で返した。
「あら、起きてたの稗田君」
櫻さんはもう起きていた。
「ほんっとごめんなさい、寝ちゃってて」
「いいのよ、眠たかったなら、もし話せる時があったら今日話しましょ」
「分かりました」
「おはよう…」
日向ちゃんも起きたようだ。
「ちゃんと起きれて偉いわね、日向」
「ふふ…」
日向ちゃんは櫻さんに褒められて喜んでる様子だ。
「相変わらず砕君は寝てるわね、今日も引っ張っていきましょうか」
僕達はいつも通り下の階に砕を運んだ。
「よし!集まったな~!ではこれから…なんてね、これ覚えてる人いるかな~?最初にみんなを集めた時に言ったセリフ~」
あの時はまだ何も分からなかったけど、今はある程度ここに慣れてきた気がしている。
「僕もあの時はちょっと作ってたからね、喋り方、1度は警官っぽい感じで喋ってみたかったんだよね~」
たしかにあの時以降は喋り方が優しくなっている気もする、今が素なのかな。
「とりあえず~、今日は本番当日~気を引き締めていきましょ~」
「時間は夜6時からスタート、それまでは最終準備とか、色々済ませておいてね~他に質問ある人~」
「朝ごはんっていつ食べれるんだぁ?」
いつの間にか砕が起き上がっていた、たしかにご飯がまだだ。
「一応僕が作ったのあるんだけど~、今持ってくるね~」
ウコイックはキイックの部屋に入っていった。
「おまたせ~、温め直してちょっと時間かかっちゃった~」
ウコイックが持ってきたのはパンケーキだった、1人1枚だけれど、チョコレートソースとバナナが乗っかっている。
「じゃ、取りに来て~」
僕達は並んで、お皿に乗せてあるパンケーキを取っていった。
細かいけれど、キイックはみんなに配っていたと考えるとキイックはほんとに優しかったんだろうと思った。
「美味しいぜぇ!ふわふわでよぉ!」
「そ、そう~?まあ、そうだよね~完璧に作れたから~」
ウコイックは照れてるようだ、まさに子供のようにモジモジしながら照れている。
「いただきます…」
僕も1口食べた、たしかにふわふわだ、美味しい、でも申し訳ないけど、普通って感じの味だ。
「どう~?」
「美味しいよ」
僕はそう答えた、さすがに普通とは言えない。
「やったね~、いぇ~い」
ウコイックはちょっと踊り出した、相当嬉しいんだろう。
「「ごちそうさまでした!」」
僕達は食器を片付け、それぞれ最終準備に取り掛かっていた。
「私たちはもう他にすることは無いかしらねー」
響子さんが暇そうに言った。
「舞台の背景とかっていつ付けるんですかね」
南島さんがそう言うと、響子さんはハッとした様子だった。
「僕聞いてきますね」
僕はウコイックの元へ向かった。
「あの、ウコイック」
「どうしたの~稗田君、質問~?」
「舞台の設置っていつやるの?」
「あ~、たしかに~アオイックと相談しとく~」
「ん、あぁ分かった、ありがとう」
まだ決まってないのか、とりあえずすぐ設置できるように準備しておこう。
僕は道具班の元へ戻った。
あ、話す約束してたのに寝ちゃってた、櫻さんが起きたら謝らないと。
とりあえずちょっと下に行こうかな、暇だし。
「おや、早いですね」
南島さんが既に下にいた。
「南島さんこそ、他に起きてる人はいるんですか?」
「私だけですね」
「そうですか、もうすぐで目覚まし時計鳴りますし、待ちましょう」
「…あの、少しお話をしてもいいですか?」
「ん、はい、いいですけど…」
「私ここに来てから今日まで毎回目覚まし時計が鳴る前に起きてるんです、体が反応するっていうか、不思議で仕方なくて」
「そういう体質なのかもしれませんね、そんなに深く考えないで良いと思いますよ、早起きは良い事ですし」
「そうですよね、ちょっと考えすぎてました、ありがとうございます」
ジリリリリッ
薄くではあるけど目覚まし時計の音が聞こえた。
「ちょっとチームの部屋に戻りますね、また後で!」
「はい、また後で」
南島さんは優しい笑顔で返した。
「あら、起きてたの稗田君」
櫻さんはもう起きていた。
「ほんっとごめんなさい、寝ちゃってて」
「いいのよ、眠たかったなら、もし話せる時があったら今日話しましょ」
「分かりました」
「おはよう…」
日向ちゃんも起きたようだ。
「ちゃんと起きれて偉いわね、日向」
「ふふ…」
日向ちゃんは櫻さんに褒められて喜んでる様子だ。
「相変わらず砕君は寝てるわね、今日も引っ張っていきましょうか」
僕達はいつも通り下の階に砕を運んだ。
「よし!集まったな~!ではこれから…なんてね、これ覚えてる人いるかな~?最初にみんなを集めた時に言ったセリフ~」
あの時はまだ何も分からなかったけど、今はある程度ここに慣れてきた気がしている。
「僕もあの時はちょっと作ってたからね、喋り方、1度は警官っぽい感じで喋ってみたかったんだよね~」
たしかにあの時以降は喋り方が優しくなっている気もする、今が素なのかな。
「とりあえず~、今日は本番当日~気を引き締めていきましょ~」
「時間は夜6時からスタート、それまでは最終準備とか、色々済ませておいてね~他に質問ある人~」
「朝ごはんっていつ食べれるんだぁ?」
いつの間にか砕が起き上がっていた、たしかにご飯がまだだ。
「一応僕が作ったのあるんだけど~、今持ってくるね~」
ウコイックはキイックの部屋に入っていった。
「おまたせ~、温め直してちょっと時間かかっちゃった~」
ウコイックが持ってきたのはパンケーキだった、1人1枚だけれど、チョコレートソースとバナナが乗っかっている。
「じゃ、取りに来て~」
僕達は並んで、お皿に乗せてあるパンケーキを取っていった。
細かいけれど、キイックはみんなに配っていたと考えるとキイックはほんとに優しかったんだろうと思った。
「美味しいぜぇ!ふわふわでよぉ!」
「そ、そう~?まあ、そうだよね~完璧に作れたから~」
ウコイックは照れてるようだ、まさに子供のようにモジモジしながら照れている。
「いただきます…」
僕も1口食べた、たしかにふわふわだ、美味しい、でも申し訳ないけど、普通って感じの味だ。
「どう~?」
「美味しいよ」
僕はそう答えた、さすがに普通とは言えない。
「やったね~、いぇ~い」
ウコイックはちょっと踊り出した、相当嬉しいんだろう。
「「ごちそうさまでした!」」
僕達は食器を片付け、それぞれ最終準備に取り掛かっていた。
「私たちはもう他にすることは無いかしらねー」
響子さんが暇そうに言った。
「舞台の背景とかっていつ付けるんですかね」
南島さんがそう言うと、響子さんはハッとした様子だった。
「僕聞いてきますね」
僕はウコイックの元へ向かった。
「あの、ウコイック」
「どうしたの~稗田君、質問~?」
「舞台の設置っていつやるの?」
「あ~、たしかに~アオイックと相談しとく~」
「ん、あぁ分かった、ありがとう」
まだ決まってないのか、とりあえずすぐ設置できるように準備しておこう。
僕は道具班の元へ戻った。
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