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第62話
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その日、私はある仕事を済ませた。
「お世話になりました、失礼します」
そう言い、アパートの大家さんの部屋から出る。
私はこのアパートから出ることにした。
まあ元から資金難を理由にここに引っ越して来たのでそれがダンジョンによって解決したのなら出て行くのは普通の事だ。
ダンジョンで手に入る資源をコツコツとダンジョンセンターでお金に換え、そして貯金を増やしていたのだ。
ハルカもアヤメもある程度物欲が満たされるとそこまで何か欲しいという事は言わなくなったからね。
おかげで引っ越しに必要な資金も難なく貯まった。
勿論工藤さんや高校生探索者の彼女たちが日曜やたまには平日の放課後に来て採取をしてくれたおかげだ。
アルバイト代はしっかり払わせてもらっている。
アパートを出た私は後ろを歩くハルカに声をかける。
「ハルカ、あの場所に瞬間移動を頼めるかな?」
「ええっ構わないわ」
ハルカがスキルを発動すると視界が一変した。
気がつくと私は日本のとある山奥、そこにある一軒家に来ていた。
ここは私が買った新居である。
ダンジョンセンターへの近さとかならアパートの方が良いのだが、せっかくハルカが瞬間移動を使えるのならこんな風に田舎の山奥にあるようなあのテレビにでも取材を受けそうな一軒家に引っ越しするのもアリかと思ったのだ。
元から理想の一つとして働いてお金に余裕が出来たら田舎の一軒家でのんびりスローライフとかいいねっとそんな夢を見た事もあったし。
当たり前だが実際には色々と田舎には田舎の問題があったりする。
そう言うのを避けるために山奥のこの一軒家に来たのだ。
1人、なんの憂いもなく生活する。
なんかそう言うのに憧れるのが男という生き物なんだ。
「ヒロキ君~本当にここに住むの? 結構虫とか多いわよ?」
「アヤメ、家の中の掃除はもう済んでるかしら?」
家から中から表れたアヤメ、事前にハルカに送ってもらい家の中の内見と掃除を頼んでいたのだ。
ハルカの言葉にアヤメは明後日の方向を見て視線を泳がせてる。
あの様子だと内見はともかく掃除はしていないな。
あともう買ったので内見というのもおかしな話だった。
元から色々な物件を見て回っていて見つけたこの一軒家、周囲に他の人が全く住んでいないという私の求める条件にピッタリだったので直ぐに購入に踏み切った。
まだ荷物とかは運び込んでいないが基本的にあのアパートにあった大半の物はダンジョンの拠点に運び込んでいる。
後は冷蔵庫とか着替えとかをこちらに持ってくればいいだろう。
無論ハルカに助けてもらうつもりだ。
洗濯機は新しいのを買おうと思っている。
「とりあえず今日は家の中を可能な限り 掃除しようと思う、そしてバルさんを使って家の中の虫を殲滅する」
「なんなのそれ?」
家の中の虫を殲滅させるための必殺のアイテムである。
まだ本格的な生活を始める前の今だからこそ躊躇なく使えるアイテムの一つだ。
あとは家の周りに長期間殺虫効果を発揮するタイプの粉状の殺虫剤とか撒いて可能な限り虫たち侵入を阻止しようと思っている。
「ハルカ、悪いけど瞬間移動で買い物に行って欲しいんだ。殺虫剤とバルさんを買ってきて欲しい、その間に私たちは家の中が掃除をする」
「こんな山の中の家を買ったというのに虫に対しての殺意をすごく感じるわね~ヒロキ君…」
それは仕方がないよ。
田舎でのんびりしたい、自然の中で生活したいというのと虫と一緒に生きていきたいというのは全く別の話だ。
虫はノーサンキュー。
わがままかもしれないがそれが人間ってものなのさ。
「分かったわ、ついでに何か食べ物も買ってこようかしら…」
「食べ物ならワタシがキューブ化したやつがいくらでもあるじゃない」
「こっちのコンビニには今まで食べたことないものとかも置いてるかもしれないでしょ? そういうの買ってこようと思うの」
「確かにそれは一理あるわね…」
ダンジョンコアであるハルカとアヤメの食への探究心は大したものだ、日夜スマホでその手の動画を見ては研究をしている。
家の中に入る。
そこにはバケツや雑巾やほうき等が並んでいた。
事前にこっちに持ってきていたお掃除道具だ。
一応は売りに出されていた家なので完全放置というわけではない、家の周りの雑草とかは綺麗に抜いてあったのだが、家の中となると若干ね…。
そこはまあ新築一軒家とかではないのでしょうがない。
値段もだいぶお手頃価格だったし。
「それじゃあ掃除を始めようか」
「了解~!」
ダンジョンの方じゃなく、地球の方での夢のスローライフへ向けての第一歩だ、頑張ろう。
「お世話になりました、失礼します」
そう言い、アパートの大家さんの部屋から出る。
私はこのアパートから出ることにした。
まあ元から資金難を理由にここに引っ越して来たのでそれがダンジョンによって解決したのなら出て行くのは普通の事だ。
ダンジョンで手に入る資源をコツコツとダンジョンセンターでお金に換え、そして貯金を増やしていたのだ。
ハルカもアヤメもある程度物欲が満たされるとそこまで何か欲しいという事は言わなくなったからね。
おかげで引っ越しに必要な資金も難なく貯まった。
勿論工藤さんや高校生探索者の彼女たちが日曜やたまには平日の放課後に来て採取をしてくれたおかげだ。
アルバイト代はしっかり払わせてもらっている。
アパートを出た私は後ろを歩くハルカに声をかける。
「ハルカ、あの場所に瞬間移動を頼めるかな?」
「ええっ構わないわ」
ハルカがスキルを発動すると視界が一変した。
気がつくと私は日本のとある山奥、そこにある一軒家に来ていた。
ここは私が買った新居である。
ダンジョンセンターへの近さとかならアパートの方が良いのだが、せっかくハルカが瞬間移動を使えるのならこんな風に田舎の山奥にあるようなあのテレビにでも取材を受けそうな一軒家に引っ越しするのもアリかと思ったのだ。
元から理想の一つとして働いてお金に余裕が出来たら田舎の一軒家でのんびりスローライフとかいいねっとそんな夢を見た事もあったし。
当たり前だが実際には色々と田舎には田舎の問題があったりする。
そう言うのを避けるために山奥のこの一軒家に来たのだ。
1人、なんの憂いもなく生活する。
なんかそう言うのに憧れるのが男という生き物なんだ。
「ヒロキ君~本当にここに住むの? 結構虫とか多いわよ?」
「アヤメ、家の中の掃除はもう済んでるかしら?」
家から中から表れたアヤメ、事前にハルカに送ってもらい家の中の内見と掃除を頼んでいたのだ。
ハルカの言葉にアヤメは明後日の方向を見て視線を泳がせてる。
あの様子だと内見はともかく掃除はしていないな。
あともう買ったので内見というのもおかしな話だった。
元から色々な物件を見て回っていて見つけたこの一軒家、周囲に他の人が全く住んでいないという私の求める条件にピッタリだったので直ぐに購入に踏み切った。
まだ荷物とかは運び込んでいないが基本的にあのアパートにあった大半の物はダンジョンの拠点に運び込んでいる。
後は冷蔵庫とか着替えとかをこちらに持ってくればいいだろう。
無論ハルカに助けてもらうつもりだ。
洗濯機は新しいのを買おうと思っている。
「とりあえず今日は家の中を可能な限り 掃除しようと思う、そしてバルさんを使って家の中の虫を殲滅する」
「なんなのそれ?」
家の中の虫を殲滅させるための必殺のアイテムである。
まだ本格的な生活を始める前の今だからこそ躊躇なく使えるアイテムの一つだ。
あとは家の周りに長期間殺虫効果を発揮するタイプの粉状の殺虫剤とか撒いて可能な限り虫たち侵入を阻止しようと思っている。
「ハルカ、悪いけど瞬間移動で買い物に行って欲しいんだ。殺虫剤とバルさんを買ってきて欲しい、その間に私たちは家の中が掃除をする」
「こんな山の中の家を買ったというのに虫に対しての殺意をすごく感じるわね~ヒロキ君…」
それは仕方がないよ。
田舎でのんびりしたい、自然の中で生活したいというのと虫と一緒に生きていきたいというのは全く別の話だ。
虫はノーサンキュー。
わがままかもしれないがそれが人間ってものなのさ。
「分かったわ、ついでに何か食べ物も買ってこようかしら…」
「食べ物ならワタシがキューブ化したやつがいくらでもあるじゃない」
「こっちのコンビニには今まで食べたことないものとかも置いてるかもしれないでしょ? そういうの買ってこようと思うの」
「確かにそれは一理あるわね…」
ダンジョンコアであるハルカとアヤメの食への探究心は大したものだ、日夜スマホでその手の動画を見ては研究をしている。
家の中に入る。
そこにはバケツや雑巾やほうき等が並んでいた。
事前にこっちに持ってきていたお掃除道具だ。
一応は売りに出されていた家なので完全放置というわけではない、家の周りの雑草とかは綺麗に抜いてあったのだが、家の中となると若干ね…。
そこはまあ新築一軒家とかではないのでしょうがない。
値段もだいぶお手頃価格だったし。
「それじゃあ掃除を始めようか」
「了解~!」
ダンジョンの方じゃなく、地球の方での夢のスローライフへ向けての第一歩だ、頑張ろう。
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