14 / 100
第14話
しおりを挟む
そして翌日新たな事件が起きた。
「これはまた……随分と変わったな~」
「確かにね~ここまでは予想外だったわ~」
昨日のスケルトン退治によってダンジョンが成長するだろうという話は聞いていた、遂にその時がとか思っていた。
そして翌日再び我がダンジョンを訪れると本当にその姿は激変していた。以前のダンジョンがこじんまりした丸い島だったのだがそれが立派のダンジョンに成長していたのだ!
全長のほどはわからないが砂浜から先が広がり割と草木が生えていて森のようになっている。昨日一日見なかっただけでなんか立派な無人島になったって感じだ。
……立派なダンジョン?
「そうね、 確かに立派な無人島って感じになったわ」
あっやっぱりダンジョンってより島の度合いがレベルアップした感じですか。
「…ダンジョンが成長したのは喜んで良いことだよ」
しかしいまだにダンジョンっぽい感じが禄にしないのは何でだろうか。考えてもしょうがないよな、小島ダンジョンから無人島ダンジョンに進化したとでも考えよう。
そうっ問題は島の大きさではない、採取ポイントが新たなに出来てるか否かだ。
ダンジョン産のお金になるアイテムがゲットできる場所が増えたかどうか確認するのも大事なのである。
「というわけでこれから私たち3人で探索しようと思います」
「私は構わないわ、このダンジョンのダンジョンコアとしてダンジョンの現状を視察するのは大事なことですもの」
「良いじゃないの~なんか探索者になったみたいだわ! 面白そうだからワタシも行く!」
「そこで2人にいくつか質問したいんだ、このダンジョンってぶっちゃけモンスターとかどうなってるの?」
以前の小島ダンジョンだった時はモンスターなんか何もいなかった。
しかしこれだけ一気に規模が大きくなるとやはりダンジョンだしモンスターくらい 現れるのではないかと思う。
その考えをハルカは否定した。
「このダンジョンに少なくとも人間を襲う者はいないわ」
「どうしてそう言えるんだい?」
「このダンジョンはダンジョンと繋がるスキルを持つあなたの精神が影響された世界でもあるの、だからあなたが人間をよほど強くに憎んだりしない限りはそういう攻撃的なモンスターが生成されることはないのよ」
「……なるほど」
今なんか結構重要なことを言われた気がする。
このダンジョンで私の精神が影響してんの?
どういう理屈だよ、いや自分が持っているスキルは『ダンジョン』である、よく心の中で我がダンジョンとか言っているが実質その通りだったりするのだろうか。
「大丈夫、大丈夫、危険なモンスターが出現するダンジョンって普通もっと剣呑な感じのはずよ、こんなのんびりした雰囲気じゃないから安心してちょうだい」
「それにダンジョンコアである私たちがいる以上、そのダンジョンのモンスターが私たちに攻撃してくることは有り得ないわ」
アヤメとハルカが胸を張って自信満々に言ってくる。そこまで言い切られては疑うことはできないな。
「分かった、それじゃあ2人を信じるよ」
そんな感じのやり取りをして私は我がダンジョンの探索に乗り出した。
ずっと放置していたダンジョン探索者たちの装備を装備しようかと思ったが……なんか久しぶりに着ると重かったのでやめた。
とりあえずいつもの家にいる私服の格好で行こうと思う靴だけ 探索者用のブーツに変えた。
そして森に入ろうとして気づいたことがある。
「なんか森のあっちの方、森が途切れてるね」
「確かにそうみたいね」
アヤメと共に近づいてみてみると、左右に森が切り開かれ石畳が引かれた1本の道があった。
ダンジョンって普通こういう道があるのか…そう言えばネットかなんかではそういうダンジョンもあるって聞いたことがあったな。
「道も何もないところへ行くよりかはこっちに行った方がいいかな?」
「そうだと思うわよ~少なくともダンジョンのトラップなんてことはないから安心するといいわ」
人間は楽な方へ楽な方へと行きたがる生き物である。
自分もそうだ、通路があるのならそちらの方を行かせてもらおう。
というわけでその通路を歩いて行くことにした、常に回りを観察しながら行く。
自然豊かな感じだ。
さすが我がダンジョンであるしかしこれだけ緑が多いと虫とか結構多そうなんだけど、そういう存在は果たしているのだろうか。
いや、いたらなんか気分が害されるので2人には聞かないでおこうかな。
「あっヒロキ君!」
「…何だい?」
「あそこにある大きめの木、わかるでしょう?」
指を指している方を見る。すると他の木とは明らかに種類が違う太くて高さのある一本の木があった。
「わかるけど、あれがどうかした?」
「あの木は多分採取ポイントよ、行ってみましょう」
木の方へ歩いて行くと少しいい香りがした、そして見てみるとこの木の皮の亀裂から樹液がこぼれ出ている。
「もしかしてこのいい香りのする樹液が採取できるって言うのかい?」
地球にも特定の木の樹液が樹脂となり長い時間をかけてバクテリアの働きによって独特の香りを持った物を沈香《じんこう》と言い、中にはとんでもない値がつく代物もあるけど、それに近い代物なのか?
「……多分ね、私もよく知らないけどこういったものが売れるんじゃない? ヒロキ君の世界だと」
確かに流石に沈香並にレアだとは言えないかもだけどダンジョン産の香料の類というのは高値取引されるものの一つだ。
これをダンジョンセンターに持って行ってみる価値はありそうだな。
「採取ポイントらしきものは確実に増えていってるね、これは探索のしがいがありそうだ」
「これはまた……随分と変わったな~」
「確かにね~ここまでは予想外だったわ~」
昨日のスケルトン退治によってダンジョンが成長するだろうという話は聞いていた、遂にその時がとか思っていた。
そして翌日再び我がダンジョンを訪れると本当にその姿は激変していた。以前のダンジョンがこじんまりした丸い島だったのだがそれが立派のダンジョンに成長していたのだ!
全長のほどはわからないが砂浜から先が広がり割と草木が生えていて森のようになっている。昨日一日見なかっただけでなんか立派な無人島になったって感じだ。
……立派なダンジョン?
「そうね、 確かに立派な無人島って感じになったわ」
あっやっぱりダンジョンってより島の度合いがレベルアップした感じですか。
「…ダンジョンが成長したのは喜んで良いことだよ」
しかしいまだにダンジョンっぽい感じが禄にしないのは何でだろうか。考えてもしょうがないよな、小島ダンジョンから無人島ダンジョンに進化したとでも考えよう。
そうっ問題は島の大きさではない、採取ポイントが新たなに出来てるか否かだ。
ダンジョン産のお金になるアイテムがゲットできる場所が増えたかどうか確認するのも大事なのである。
「というわけでこれから私たち3人で探索しようと思います」
「私は構わないわ、このダンジョンのダンジョンコアとしてダンジョンの現状を視察するのは大事なことですもの」
「良いじゃないの~なんか探索者になったみたいだわ! 面白そうだからワタシも行く!」
「そこで2人にいくつか質問したいんだ、このダンジョンってぶっちゃけモンスターとかどうなってるの?」
以前の小島ダンジョンだった時はモンスターなんか何もいなかった。
しかしこれだけ一気に規模が大きくなるとやはりダンジョンだしモンスターくらい 現れるのではないかと思う。
その考えをハルカは否定した。
「このダンジョンに少なくとも人間を襲う者はいないわ」
「どうしてそう言えるんだい?」
「このダンジョンはダンジョンと繋がるスキルを持つあなたの精神が影響された世界でもあるの、だからあなたが人間をよほど強くに憎んだりしない限りはそういう攻撃的なモンスターが生成されることはないのよ」
「……なるほど」
今なんか結構重要なことを言われた気がする。
このダンジョンで私の精神が影響してんの?
どういう理屈だよ、いや自分が持っているスキルは『ダンジョン』である、よく心の中で我がダンジョンとか言っているが実質その通りだったりするのだろうか。
「大丈夫、大丈夫、危険なモンスターが出現するダンジョンって普通もっと剣呑な感じのはずよ、こんなのんびりした雰囲気じゃないから安心してちょうだい」
「それにダンジョンコアである私たちがいる以上、そのダンジョンのモンスターが私たちに攻撃してくることは有り得ないわ」
アヤメとハルカが胸を張って自信満々に言ってくる。そこまで言い切られては疑うことはできないな。
「分かった、それじゃあ2人を信じるよ」
そんな感じのやり取りをして私は我がダンジョンの探索に乗り出した。
ずっと放置していたダンジョン探索者たちの装備を装備しようかと思ったが……なんか久しぶりに着ると重かったのでやめた。
とりあえずいつもの家にいる私服の格好で行こうと思う靴だけ 探索者用のブーツに変えた。
そして森に入ろうとして気づいたことがある。
「なんか森のあっちの方、森が途切れてるね」
「確かにそうみたいね」
アヤメと共に近づいてみてみると、左右に森が切り開かれ石畳が引かれた1本の道があった。
ダンジョンって普通こういう道があるのか…そう言えばネットかなんかではそういうダンジョンもあるって聞いたことがあったな。
「道も何もないところへ行くよりかはこっちに行った方がいいかな?」
「そうだと思うわよ~少なくともダンジョンのトラップなんてことはないから安心するといいわ」
人間は楽な方へ楽な方へと行きたがる生き物である。
自分もそうだ、通路があるのならそちらの方を行かせてもらおう。
というわけでその通路を歩いて行くことにした、常に回りを観察しながら行く。
自然豊かな感じだ。
さすが我がダンジョンであるしかしこれだけ緑が多いと虫とか結構多そうなんだけど、そういう存在は果たしているのだろうか。
いや、いたらなんか気分が害されるので2人には聞かないでおこうかな。
「あっヒロキ君!」
「…何だい?」
「あそこにある大きめの木、わかるでしょう?」
指を指している方を見る。すると他の木とは明らかに種類が違う太くて高さのある一本の木があった。
「わかるけど、あれがどうかした?」
「あの木は多分採取ポイントよ、行ってみましょう」
木の方へ歩いて行くと少しいい香りがした、そして見てみるとこの木の皮の亀裂から樹液がこぼれ出ている。
「もしかしてこのいい香りのする樹液が採取できるって言うのかい?」
地球にも特定の木の樹液が樹脂となり長い時間をかけてバクテリアの働きによって独特の香りを持った物を沈香《じんこう》と言い、中にはとんでもない値がつく代物もあるけど、それに近い代物なのか?
「……多分ね、私もよく知らないけどこういったものが売れるんじゃない? ヒロキ君の世界だと」
確かに流石に沈香並にレアだとは言えないかもだけどダンジョン産の香料の類というのは高値取引されるものの一つだ。
これをダンジョンセンターに持って行ってみる価値はありそうだな。
「採取ポイントらしきものは確実に増えていってるね、これは探索のしがいがありそうだ」
21
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
前回は断頭台で首を落とされましたが、今回はお父様と協力して貴方達を断頭台に招待します。
夢見 歩
ファンタジー
長年、義母と義弟に虐げられた末に無実の罪で断頭台に立たされたステラ。
陛下は父親に「同じ子を持つ親としての最後の温情だ」と断頭台の刃を落とす合図を出すように命令を下した。
「お父様!助けてください!
私は決してネヴィルの名に恥じるような事はしておりません!
お父様ッ!!!!!」
ステラが断頭台の上でいくら泣き叫び、手を必死で伸ばしながら助けを求めても父親がステラを見ることは無かった。
ステラは断頭台の窪みに首を押さえつけられ、ステラの父親の上げた手が勢いよく振り下ろされると同時に頭上から鋭い刃によって首がはねられた。
しかし死んだはずのステラが目を開けると十歳まで時間が巻き戻っていて…?
娘と父親による人生のやり直しという名の復讐劇が今ここに始まる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
全力で執筆中です!お気に入り登録して頂けるとやる気に繋がりますのでぜひよろしくお願いします( * ॑꒳ ॑*)
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる