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第四章 迫る魔の手
第97話
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ミルティのやつめ、言いたいことだけ言ってさっさと消えやがった。
まあいい、ダンジョンの奥に来いって言うなら行ってやろうじゃないか。
こちとら称号からもらったステータス補正の強さだけなら大抵のやつには負けない自信があるからな、今回も負ける気はしない。
俺は天空に現れた石の道を進む、左右を確認すると落ちてしまえば下の雲海まで真っ逆さまというのがひと目で分かる高度である。
そんな想像をすると俺の息子がスンってなってしまった。
ステータスがどれだけ高かろうが高いところは怖いのだ。
何でこんな落ちたらゲームオーバーみたいなのをリアルにしました的な悪意の塊みたいなダンジョンがあるんだろうな……。
ローグライクゲームだとわりと落ちたりとかしない見えない壁とかがあるのだがリアルだったら一度でも吹っ飛ばされたらそのまま……。
うん、やっぱりこういうのはスンってなるな、こういう仕様のダンジョンはリアルになるべきじゃないんだよ。
内心愚痴りながら浮いた石の道を進んでいくと結構大きめで平べったい岩の上にたどり着く。
「…………!」
岩に乗ったらいきなり魔法陣がいくつも出現した。
なんかこのパターンはあれだよな、どっかで見たことがある気がする…。
魔法陣から召喚されたものは大小、そして様々な色合いをした─。
プルルルンプルルルン!
そうっスライムたちである。
「……やっぱりここってスライムダンジョンなんだな」
そんなことを俺はしみじみ思ったのだ、そしてキングオーラブレードを発動し構える。
相手はスライムだからこっちが動かなくても勝手にこちらに接近すると思ったのだ……しかし連中の周囲には魔法陣が出現した。
そして放たれるのは炎の塊だったり氷の塊だったりカマイタチだったり雷だったりだ。
「いや体当たりしないのかよスライムの分際で!」
俺は叫んだ、しかしそんなことは関係ないとばかりのスライム共はスキルによる遠距離攻撃ばっかりしてきやがった。
俺はオーラの刃でその全てを斬りまくる、ザンザンザーンと斬りまくる。
連中の攻撃はもまたスキルだらならば同じスキルで相殺することは決して不可能ではない。
もちろん相性次第じゃ無理な時は無理なんだがな、何かやってみたらできたので別にいいだろう。
「このクソスライム共が! 雑魚モンスターの分際でそんな強力なスキルを使っていいなんて思うなよ!」
どいつもこいつも良さげなスキルをこれみよがしに使ってくる、ちょっとイラついた俺だ。
俺のスキルはオーラの刃の長さを変えることができる、距離を取ったところで意味はない。
やつらの魔法を捌きながら一気にオーラブレードを伸ばした。
「オーラブレードスラッシュ!」
なんとなく意味のないわざ名を叫ぶ。
別にスキルじゃないので叫ぶ必要はないのだが叫ぶ俺だ。
俺の攻撃は瞬く間にスライムたちを切り刻む。小さいスライムは一撃なのだが 大きめのスライムは何度か切りつけてもすぐにやられない奴らが現れた。
そんなやつらはどうすればいいのか、それは簡単な事だ。
「よいっしょおぉおおっ!」
俺と距離を取りたい為か、わざわざ落とされやすいように岩の端っこに寄りやがって。だったらお望み通り叩き落としてやる!
俺はオーラの刃を何本も突き刺した大きめのスライムをグッと押した。
そうすると大きなスライムたちは岩の端っこからドンドン落ちていった。
ヒュゥゥンと言う効果音が聞こえてきそうな感じで落ちていった。
「さらばだ、スライム共…」
そんな感じで小さいクライムはバラバラに、大きめのスライムは岩の外に力任せに押し出していく。
今回の探索では最早スライムの魔石なんてのは執着するつもりはない。
金になるのは分かっているがそれでも今は今宮と守咲の安否を確認するのが優先だ。
しかし……落とされたされたスライムたちの魔石は回収不可能…それは悲しい事実だ。
そしてバラバラにされた小さなスライム、あの魔法を使う強めのスライムたちが魔石になった。
それらが俺の視界に止まった。
「……こっちの方は回収しとくか」
あの2人を助けた後にでも何か奢ってやるかなと思う。
懐には余裕を作っておきたいからな、もんじゃ焼きとかいいかもと思うのだが。
そんなことを考えながら召喚されたスライムたちが全滅するまで俺はオーラブレード振り続けた。
そしてようやくスライムたちを全滅させることができた。
「にしても、先は長いな…」
この広めの岩は一番向こうに行くまで何カ所かある。
最初の一個目にしては現れるスライムの数が異常に多すぎる気がした。
大方ミルティのやつも内心はビビっているんだろう。
だから数に物を言わせた感じで俺を攻めたのだ。
まさに七光りによくあるパターンだな。
自分に自信がないやつほど信用出来るのか出来ないかも分からない変なのを周りに置いて自分を強く見せようとしやがる。
憎むべきは馬鹿な七光りだ。
以前ヤツとの戦いで手に入れたレインボーフレアのステータス超強化も踏まえた俺の攻撃があの野郎をぶっ潰してやるからな。
そんなことを考えながら俺は再び石の通路を進み始めた。
まあいい、ダンジョンの奥に来いって言うなら行ってやろうじゃないか。
こちとら称号からもらったステータス補正の強さだけなら大抵のやつには負けない自信があるからな、今回も負ける気はしない。
俺は天空に現れた石の道を進む、左右を確認すると落ちてしまえば下の雲海まで真っ逆さまというのがひと目で分かる高度である。
そんな想像をすると俺の息子がスンってなってしまった。
ステータスがどれだけ高かろうが高いところは怖いのだ。
何でこんな落ちたらゲームオーバーみたいなのをリアルにしました的な悪意の塊みたいなダンジョンがあるんだろうな……。
ローグライクゲームだとわりと落ちたりとかしない見えない壁とかがあるのだがリアルだったら一度でも吹っ飛ばされたらそのまま……。
うん、やっぱりこういうのはスンってなるな、こういう仕様のダンジョンはリアルになるべきじゃないんだよ。
内心愚痴りながら浮いた石の道を進んでいくと結構大きめで平べったい岩の上にたどり着く。
「…………!」
岩に乗ったらいきなり魔法陣がいくつも出現した。
なんかこのパターンはあれだよな、どっかで見たことがある気がする…。
魔法陣から召喚されたものは大小、そして様々な色合いをした─。
プルルルンプルルルン!
そうっスライムたちである。
「……やっぱりここってスライムダンジョンなんだな」
そんなことを俺はしみじみ思ったのだ、そしてキングオーラブレードを発動し構える。
相手はスライムだからこっちが動かなくても勝手にこちらに接近すると思ったのだ……しかし連中の周囲には魔法陣が出現した。
そして放たれるのは炎の塊だったり氷の塊だったりカマイタチだったり雷だったりだ。
「いや体当たりしないのかよスライムの分際で!」
俺は叫んだ、しかしそんなことは関係ないとばかりのスライム共はスキルによる遠距離攻撃ばっかりしてきやがった。
俺はオーラの刃でその全てを斬りまくる、ザンザンザーンと斬りまくる。
連中の攻撃はもまたスキルだらならば同じスキルで相殺することは決して不可能ではない。
もちろん相性次第じゃ無理な時は無理なんだがな、何かやってみたらできたので別にいいだろう。
「このクソスライム共が! 雑魚モンスターの分際でそんな強力なスキルを使っていいなんて思うなよ!」
どいつもこいつも良さげなスキルをこれみよがしに使ってくる、ちょっとイラついた俺だ。
俺のスキルはオーラの刃の長さを変えることができる、距離を取ったところで意味はない。
やつらの魔法を捌きながら一気にオーラブレードを伸ばした。
「オーラブレードスラッシュ!」
なんとなく意味のないわざ名を叫ぶ。
別にスキルじゃないので叫ぶ必要はないのだが叫ぶ俺だ。
俺の攻撃は瞬く間にスライムたちを切り刻む。小さいスライムは一撃なのだが 大きめのスライムは何度か切りつけてもすぐにやられない奴らが現れた。
そんなやつらはどうすればいいのか、それは簡単な事だ。
「よいっしょおぉおおっ!」
俺と距離を取りたい為か、わざわざ落とされやすいように岩の端っこに寄りやがって。だったらお望み通り叩き落としてやる!
俺はオーラの刃を何本も突き刺した大きめのスライムをグッと押した。
そうすると大きなスライムたちは岩の端っこからドンドン落ちていった。
ヒュゥゥンと言う効果音が聞こえてきそうな感じで落ちていった。
「さらばだ、スライム共…」
そんな感じで小さいクライムはバラバラに、大きめのスライムは岩の外に力任せに押し出していく。
今回の探索では最早スライムの魔石なんてのは執着するつもりはない。
金になるのは分かっているがそれでも今は今宮と守咲の安否を確認するのが優先だ。
しかし……落とされたされたスライムたちの魔石は回収不可能…それは悲しい事実だ。
そしてバラバラにされた小さなスライム、あの魔法を使う強めのスライムたちが魔石になった。
それらが俺の視界に止まった。
「……こっちの方は回収しとくか」
あの2人を助けた後にでも何か奢ってやるかなと思う。
懐には余裕を作っておきたいからな、もんじゃ焼きとかいいかもと思うのだが。
そんなことを考えながら召喚されたスライムたちが全滅するまで俺はオーラブレード振り続けた。
そしてようやくスライムたちを全滅させることができた。
「にしても、先は長いな…」
この広めの岩は一番向こうに行くまで何カ所かある。
最初の一個目にしては現れるスライムの数が異常に多すぎる気がした。
大方ミルティのやつも内心はビビっているんだろう。
だから数に物を言わせた感じで俺を攻めたのだ。
まさに七光りによくあるパターンだな。
自分に自信がないやつほど信用出来るのか出来ないかも分からない変なのを周りに置いて自分を強く見せようとしやがる。
憎むべきは馬鹿な七光りだ。
以前ヤツとの戦いで手に入れたレインボーフレアのステータス超強化も踏まえた俺の攻撃があの野郎をぶっ潰してやるからな。
そんなことを考えながら俺は再び石の通路を進み始めた。
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