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8.Happy Birthday
19 *
しおりを挟む「大丈夫、気持ちよくなるだけだから」
「もう、あかんっ、あたま、あっ、おかしなるっ、からぁっ」
「いいよ、おかしくなって、麻琴」
「あっ、あ、ゆきよ、ふかい、っあ、まって、っ、あ、あああっ」
幸世が腰を突き上げると、亀頭がぐぽりと結腸にハマった。その瞬間麻琴は中イキした。麻琴は幸世の肩口に後頭部を押し当て、大きく口を開け、酸素を求める。しかし、再び突き上げられると、亀頭が結腸に入りこみ、酸素は逃げていった。麻琴は無意識で射精し、床に精液が落ちる。
幸世は蠢く肉壁をこじ開け、断続的に腰を突き上げる。結腸の入口で亀頭がしゃぶられ、その気持ち良さに熱い息を吐いた。
「麻琴、気持ちいい?」
「うんっ、あっ、っおく、ああっ、きもちいっ」
麻琴は結腸での快感の虜となる。幸世はストロークを続けると、麻琴の身体はびくびくと跳ねた。
「あっ、ゆきよ、イく、あ、ああっ、イくっ……!」
再びの絶頂に、麻琴は目を見開いた。意識が遠くなり、はふはふと呼吸をする。幸世は結腸に亀頭を押しつけて、白濁を吐き出した。何度か抽挿して、全て麻琴の中に出しきる。
幸世は一度性器を抜き、まだ意識がぼんやりとしている麻琴を抱えて、寝室へと移動した。
寝室のベッドに麻琴を寝転がせると、幸世は正常位で挿入した。二回中出ししているおかげで、麻琴の中はすっかり熟れている。先に出した精液がぐじゅりと結合部に滲んだ。
「んんっ……、ゆきよ……」
三度目の挿入に、麻琴は身じろぐ。まだ絶頂を漂っているせいで、声は甘い。
「もう奥は、あかんから……」
「どうして?」
「わけわからんくなるから。ちゃんと、幸世とセックスしてるって、感じたいから……」
麻琴の言葉に、幸世は嬉しく思ったが、反省もした。幸世だって誰彼構わずというわけではなく、麻琴と愛し合いたいのだ。
「わかった、ごめんね」
「えぇよ、気持ちいいのは気持ちいいから。でも、たまににしといて」
麻琴は苦笑し、力なく笑う。
幸世は慈しむように麻琴にキスを落とす。そして、麻琴の身体を抱きしめて、上体を起こした。いわゆる対面座位だ。麻琴の体重で幸世の性器が奥の壁を押し上げる。麻琴はひゅっと息を詰まらせた。
「大丈夫、動かないから」
幸世はそう言うと、繋がったままで、麻琴の身体を優しく撫でる。大きな手のひらが、麻琴の首筋や腹、背中や腰を這うと、麻琴の身体にじわじわと熱が生まれる。
「んっ……、あ……」
「ここは?」
幸世の手が麻琴の胸へとたどり着き、乳首に触れた。指の腹で乳首の周囲を優しく撫で、きゅっと摘まみ上げると、麻琴の肉壁が反応して締まる。
「麻琴、気持ちいい?」
「うん……」
麻琴はうっとりとした表情で答え、もっととねだるように、胸を突きだす。幸世はにやりと笑い、片方の乳首を口に含んだ。ちゅっと吸いあげ、舌で嬲り、時折歯を立てる。麻琴は身体をひくんと揺らし、内壁をきゅっと締めあげた。
「ちくび、きもちっ……、あっ、んぁ……」
幸世はもう一方の乳首も忘れずに指で刺激する。麻琴の乳首は、もう立派な性感帯だ。指で摘まみ、こりこりと捏ねると、ぷっくりと、いやらしく立ちあがる。
「あ、ひぁっ……あんまり、したら……」
「ここだけで、イく?」
「そこで、しゃべらんといて……」
乳首に幸世の吐息がかかり、くすぐったさと気持ち良さが生まれる。麻琴はいやいやと首を横に振った。
「可愛い」
幸世は麻琴と目を合わせ、見せつけるように乳首を舐め上げた。幸世が乳首を舐めている光景に、麻琴は優越感と背徳感と快感が混ざった感覚を覚え、背筋がぞくりとした。
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