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本編

第115話 最終日 お疲れ様会 狩り順位発表

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 最終日だぁ。こらが終わったら家に帰れるぞー。

 朝、男性陣が昼食が物足りないと言っていたので、昨日の残り物を使って、カレーパンやパングラタン、コロッケパン、ホットドックなど惣菜パンを作ってみた。

「俺、それ今食べたいなぁ」
 安定の目敏いバイロンが催促してきた。それを機に男性陣がみんな来て、食べたいアピール。

「おはようみんな。先生もここで食べようと思って来てみたが正解だったな。あははは。俺、このカレーパン?とシチューのパンがいいな」
 先生また催促してきたわよ。はじめの入学式での先生と全く別人ですか?キーー、作っているそばから食べていくこの子達なんとかして!
「1人、2個だよ。朝食のお弁当もあるんだから、2個までよ。こっちはお昼用だからね」

「やった、昼も食べられるんだ」
 男性陣は大喜び。女性にはパウンドケーキとシフォンケーキ、クッキーを作った。優雅に紅茶を飲みながら食べましょう。コーヒーがないのが残念な私。

 先生に隅に呼び出され、全員分作れないか?と聞かれた。えー、1人1個なら作れるかも?女性の方は人数も多くないからパウンドケーキケーキとクッキーを作れる。男性陣は1個が限度かな。とりあえず作れるところまで作ってみた。Aクラスのみんなが手伝ってくれたので、なんとか惣菜パンを作り上げた。Aクラスのみんなだいぶ手際が良くなったよ。

「先生、これを男性に、こちらのお菓子を女性に渡してください。あとこれ先生たちの分です」

「ありがとう、渡してくるよ。剣舞の練習始めててくれ」
 それから剣舞の練習を通しで行った。

「さて、本当の仕上げだ。衣装を着よう。そして衣装を着て、動きを再度調整しよう。それぞれテント内で衣装に着替え、お互いおかしいところがないか確認して欲しい」
 セドリック様がみんなに指示した。いよいよだ。

 テント内で衣装確認。女性は色とりどりの漢服。華やか。髪型はツインテールにしたり、お団子にしたらポニーテールにした。みんなウキウキしていた。

 私は男装麗人よ。1人だけごめん。男装したかったの。

 さて、男性陣のテントに行くか。

「みんな着替えている?調整するから外に出てきて」

 ゾロゾロと漢服を着た男性陣が出てきた。うわっ、イケメンたちが漢服。マジかっこいい。これ絶対女性たちがキャーキャーいうわよね。

「きゃー、かっこいい」
 はいっ、欲しい言葉いただきました。ルーだね。

「髪の毛をまとめるから、椅子に座って。まずセドリックさん」
 長髪に少し髪の毛をとり軽く結い上げる。どうよ!

「ルー、どうこの髪型?」

「いい!すごくいい。アンディさんはやっぱり眼帯させよう。そしてエリオットさんははちまきっぽいのが似合いそう。ジョージさんは髪の毛を流した感じがいいかも」

 みんな勢揃いした。この出立だけで圧巻。仮装大賞でいいのでは?と思うぐらい。
 先生もびっくりしていた。

「なんだ、このクオリティの高さは。みんなかっこいいし、かわいいぞ。これであの演技をするのだろう。参ったな」
 先生の演技指導にも拍車がかかったようだ。熱血監督みたい。

「これをみんなの前で披露するのが楽しみだな。

 そして、お疲れ様会。

「みなさん、お疲れ様でした。クラスメイトと交友を深められたでしょうか?この野外活動を通じて、心も身体も成長したことでしょう。先生方は嬉しく思います。それでは2日目狩りの順位を発表します。

 3年 1位 Aクラス 1班
  2位 Cクラス 2班  
  3位 Bクラス 1班
 お兄さまたちの班が1位か。カイデール殿下が班長だったのね。

 2年 1位 Bクラス 2班
  2位 Aクラス 2班
  3位 Aクラス 1班

 1年 1位 Aクラス 2班
 私たち1位。やったー。みんなで讃えあった。
  2位 Bクラス 2班
 デボラさんの班だー。
  3位 Dクラス 1班

 個人賞 
3年 1位 カイデール ベルゼルム スカイプ ド フォールズ
2位 オスカー・トリオン・キルシェ
   3位 レオ・ティルズ・フェイノルズ
 カイデール殿下はさすがですね。お兄さまのご学友も連なっている。お兄さまは入らないね。魔道具コースだから弓は不得意かなぁ。

2年 1位 ロックス フェラー
   2位 ナタリー トリンプ ラクセール
 女性が入っている。かっこいい。
 3位 ヘリドット ルクス ハザール
 2年生は知らない人たちばかりだ。接点がないからね。

 つぎは1年の個人賞。
 1年  1位 ビリー ジャイルズ
  2位 ジョージ バークレイ
  3位 セドリック パルカス フォン セレンタール
  3位 イライザ ペンネル ベルフォード

「ビリー、すごいよ。1位だよ」
 みんなに背中をバシバシ叩かれるビリー。

「ジョージ、おめでとう。2位だよ。ビリーに負けたけど」
 苦笑いをしているジョージ。

「セドリック、イライザ、3位おめでとう。セドリック、すごいよ。午前中散々だったのに、何か秘策があったのか?」

「俺はアイリさんに言われて、予測して連射していたよ。そうしたら当たるようになって、いっぱい倒したと思っていたのだが、ビリーやジョージには勝てなかったか。アイリさん、午前中に気づいてくれればな、午前中からやっていれば良かったなぁ」

 ともあれ、1年の個人賞はAクラス2班で名前が連なった。優秀、優秀。

 さぁ、これから各班による催しが始まる。これから抽選で順番が決まるらしい。緊張するから早く終わりにしたい。セドリックさん、早め順番よろしくね。


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