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本編

第17話 着々と準備が整ってきました

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 数日後、親方から連絡が入った。今日もお兄さまと一緒に行く。マジックバッグに、ケーキとサンドイッチ、お酒を持って行くということでおつまみなどを入れて、ドリガン親方の鍛冶屋に行った。

「できたぞ、期待通りならいいが、改良したいところがあったら、なんでも言ってくれ」

 お弟子さんがアフタヌーンティースタンドを持ってきた。

 思い描いていた通りであり、スタンドがおしゃれになっている。蔦と小鳥のデザイン。かわいい。さっそく、お皿にはお菓子を乗せ、置いてみた。

「おー、見栄えもすごくいい。いいじゃないか。ご婦人たちが喜びそうだな」

「ケーキの乗ったお皿をスタンドに置いても安定している。そしてかわいい。想像以上よ。色は白もいいし、金もいいわね。どちらがいいかしら」

「アイリ、両方お願いしょう。ドリガン親方、かなりの量をお願いすることになるが良いか?」

「材料もありますし大丈夫です。このくらいの品物は複雑ではないので、簡単な方ですよ。あはははは。ワッフル焼き器も試行錯誤し完成した。どうだい、嬢ちゃん」

きたー、これよこれ。

「これよー。すごいわ、ドリガン親方。思い描いていた通りよ。早速お皿に、お菓子など置いてみましょう」

 まさしくアフタヌーンティーの3段スタンド。

「アイリ、すごいな、これは。見映えがいい。おしゃれだし、優雅な気分になるな」

「映えるわー。」

「ばえる?また、わからない言葉使ってるよ。全く」

「ありがとう、ドリガン親方。ワッフル焼き器、試しに使ってみて良いかしら。デザートよ。いいかしら」

「ああ、いいぞ。わしはもらった酒を飲んでいるよ」

「では、おつまみを用意しますね。」

 マジックバッグからおつまみの枝豆や、きゅうりの漬物。焼き鳥。ミートボールも出し、さっきのサンドイッチなども出していった。

「こりゃーうまそうだ。いただくよ」

「奥の調理場借りますね」
 ワッフル焼き器にホットケーキミックスを流し入れた。数分すると、出来上がった。出来上がりにメープルシロップとバターを乗せて、お兄さまに試食してもらった。

「うまいな、ホットケーキとは違ったカリカリとした外側、これはうまいな」

 ワッフルも上手くいった。ワッフル焼き器は、ホットサンドも作れるので、朝食の幅が広がった。

 品物は数日でできるということだった。親方、早すぎるよ。そして注文をして、今後欲しい人がいるのならと、商会でミンサー、アフタヌーンティースタンドなど、今回作ったものを売る手筈が整った。着々と商会の方も整ってきた。
私たちがする催しを通して、ジワジワと広がっていけばいいという流れだ。

 そして、お母さまのお茶会のデザート、料理類、お父さまのおつまみ兼料理、お兄さまの昼食会兼お茶会の料理を模索中。

 お父さま、お兄さまには唐揚げ、マヨネーズ付きを作ろう。唐揚げが食べたくなった。お兄さまの方はこの前のハンバーガー、チーズバーガー、照り焼きチキンバーガー、フライドポテト、アップルパイ、バニラアイス、レモネード、ポップコーンで良いかな。お兄さまの方は肉ばかりだね。サンドイッチ、タルトも作ろう。これはお母さまと共通。サラダはみんな共通。

 お父さまのおつまみは、ワインにもエールにも合う食べ物。ブルスケッタ、エビがあったので、ガーリックシュリンプ。イカの炙り焼き、焼き鳥も作ろう。枝豆が欲しい。ジャーマンポテトも作ろうかな。それともスパニッシュオムレツかな。

 温野菜やきゅうりなどにマヨネーズの他、ディップできるものを作ろう。バーニャカウダをつくろう。ニンニクが入るから、お母さまの方に出すのはやめておいた方がいいかしら、ね?あとワインにはチーズ系。あとはお兄さまの方に作る照り焼きチキン、ハンバーグそしてフライドポテトなどあれば良いかしら。あっ、ローストビーフも作ろう。やっぱり肉が多いなぁ。野菜もあるから大丈夫かな。

 お母様の方は、サンドイッチの中身は、ローストビーフ、照り焼きチキン、卵にマヨネーズを和えたもの、レタスハムチーズ。

 チーズケーキ、モンブラン、プチシュー、カップケーキ。この前作ったシフォンケーキだが、魔道具のハンドミキサーで作ったメレンゲはふんわりとでき、より一層美味しいシフォンケーキにできたと思う。そして今回プリンのお披露目だ。お母さまのご希望はまた、フルーツタルトを作って欲しいということだ。あとは軽めのパスタとビシソワーズで良いかな。お茶会などを催す前にまた試食会をしよう。

 数週間後、厨房のみんなはレシピを覚え作れるようになり、さあ、試食会だ。

 それぞれの形式で、お披露目。 

 お父さまはおつまみとお料理類。

 お母さまはアフタヌーンティー。

 お兄さまはマッ◯、モ◯などの料理のほか、ポップコーン、甘いケーキ、お菓子類、子供が喜びそうなものを用意した。

 メインはピザと唐揚げ。私が食べたかった二つを作ってみた。この日のために庭にピザ窯を作ってもらったのよ。えへへ、すごいでしょ。風向きを考慮した場所にピザ窯。色々トッピングも用意して、好きなものを選んで焼くようにした。美味しい匂いをとくと味わってくれ。ふふふ、この世界は17歳成人というが、私からしたらまだまだお子様だ。お兄さまたち16歳なんて中学から高校進学した頃だよ。高校生よ。ジャンクフードの沼に陥ってくだされ。ヒャヒャヒャ。

 試食会で、みんなが沼に陥ったのは、やはりピザ。色々トッピングして、チーズとろりのピザ。お母さまもハマっていた。チーズ好きにはたまらない。バーニャカウダも試食したが美味しいけどニンニクが入るから、今回はやめておきましょうとなった。おいしいけどね。うん、わかる。

 希望する人全員にトッピングを選んでもらい、焼くようにした。

 もう、全て合同で良いのではということになってきたが、お父さまとお兄さまの方はビュッフェ スタイルにしようかな。自分で取りに行くことをしないお貴族様では無理かな。初めは味見がてら全て少量で出して、あとは好きなものを取りに行く、もしくは給仕に取ってきてもらう形式にしようかな。自分で取ることはワクワクするけど、さりとてお貴族様なのよね。そこは相談して決めていこう。

お母さまはやはりアフタヌーンティー形式。当日、お父さまやお兄さまの方の料理が欲しいなら、出すことにしよう。



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