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一章〈道端の隅に咲く小さい花〉
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「エイキが入校したのって二週間くらい前だったよね、それっていつ聞いたの?」
サイカは興奮気味で、口調は思わず早くなる。
「いつだったかな。 戦場を離れる一週間くらい前だったと思うんだけどねえ、調子に乗ってドラッグ使い過ぎて記憶がね」
あたかも、それが当たり前のように話すエイキに、シンエイは不機嫌を顕にした。
「お前は、自分の身体を少しは大切に扱えよ。 ドラッグは頻繁に使うもんじゃないだろ」
エイキはごめんごめんと、軽く笑って流したが、シンエイは、その態度も気に食わなかったが、それ以上は何も言えなかった。戦場を知っているのはエイキだからだ。
サイカは、我関せずと、別のことを考えていた。
「帰還から入校まで、一週間以上かかるよね……。 じゃあ、大体一ヶ月以上前には決まってたって事か。 第四世代が入校した時も、いち早く情報入手できた時期から一ヶ月経った頃だったから、そろそろかも。 準備はしといていいんじゃないかな」
「サイカがリーダーでよかったよな、このチーム。 むしろサイカしか出来るやついないけどな」
シンエイは笑って言うが、サイカは深い溜息をついた。
「ちょっとシンエイ、本当に笑い事じゃないよ。 僕たちのチームだけ、三人なんだからね。 本当にエイキは僕の仕事を増やしてくれるんだから」
「ちょっと待ってサイカ、僕が悪いみたいに言わないでよ。 いや僕が悪いんだけどさ、反省してるんだよ。 悪かったよ本当に。 ごめんなさい」
エイキは、二人から責められる前に、自虐的に自分を追い詰め、謝ってその場をやり過ごそうとしたが、サイカには通用しなかったようだ。不機嫌を全面に押し出した。
「謝ってやり過ごそうとしても駄目だからね。 エイキが入校して、まだ二週間経ってなのに、僕らの学級だけ何人の補充があったと思ってるんだよ。 それに、このチームだけ補充してもらえなくなったんだよ。 大体今日の訓練後のあれだってやり過ぎって」
「ごめんってば、ごめんなさい。 本当にごめん」
サイカの言葉を遮り、エイキはとりあえず謝れ作戦を決行。シンエイは笑いを堪えるのに必死のようだ。
サイカは興奮気味で、口調は思わず早くなる。
「いつだったかな。 戦場を離れる一週間くらい前だったと思うんだけどねえ、調子に乗ってドラッグ使い過ぎて記憶がね」
あたかも、それが当たり前のように話すエイキに、シンエイは不機嫌を顕にした。
「お前は、自分の身体を少しは大切に扱えよ。 ドラッグは頻繁に使うもんじゃないだろ」
エイキはごめんごめんと、軽く笑って流したが、シンエイは、その態度も気に食わなかったが、それ以上は何も言えなかった。戦場を知っているのはエイキだからだ。
サイカは、我関せずと、別のことを考えていた。
「帰還から入校まで、一週間以上かかるよね……。 じゃあ、大体一ヶ月以上前には決まってたって事か。 第四世代が入校した時も、いち早く情報入手できた時期から一ヶ月経った頃だったから、そろそろかも。 準備はしといていいんじゃないかな」
「サイカがリーダーでよかったよな、このチーム。 むしろサイカしか出来るやついないけどな」
シンエイは笑って言うが、サイカは深い溜息をついた。
「ちょっとシンエイ、本当に笑い事じゃないよ。 僕たちのチームだけ、三人なんだからね。 本当にエイキは僕の仕事を増やしてくれるんだから」
「ちょっと待ってサイカ、僕が悪いみたいに言わないでよ。 いや僕が悪いんだけどさ、反省してるんだよ。 悪かったよ本当に。 ごめんなさい」
エイキは、二人から責められる前に、自虐的に自分を追い詰め、謝ってその場をやり過ごそうとしたが、サイカには通用しなかったようだ。不機嫌を全面に押し出した。
「謝ってやり過ごそうとしても駄目だからね。 エイキが入校して、まだ二週間経ってなのに、僕らの学級だけ何人の補充があったと思ってるんだよ。 それに、このチームだけ補充してもらえなくなったんだよ。 大体今日の訓練後のあれだってやり過ぎって」
「ごめんってば、ごめんなさい。 本当にごめん」
サイカの言葉を遮り、エイキはとりあえず謝れ作戦を決行。シンエイは笑いを堪えるのに必死のようだ。
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