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ローリンウルドの話
裏側では
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メイアーナを信じ、シルクという令嬢のことは関わらないようにしてきた。
だが、そんな私の態度を見てシルクの幼馴染である側近の一人が我慢出来なかったようだ。
彼はシルクのことが大切だから尚更なのだろう。
彼は私の婚約者が問題を起こしているのだから、私が婚約者を諌めなければいけないのだと言ってきた。
だから、言い返したのだ。
そんなに言うならメイアーナが虐めているという確固とした証拠を見せろと。
そもそも虐めているというなら、噂になっているはずだと。
メイアーナは王子妃で将来は王妃となる存在なのだから常に注目されているのは仕方ないことであり、それこそ虐めているなら王子妃として相応しくないと噂になるはずだと。
もし...虐めていないにも関わらずにメイアーナを糾弾し、評判等を落とすつもりなら覚悟するようにと。
彼は納得していなかったが、一時は収まった。
だが、私が見ていない時にシルクという令嬢が彼に色々と言っていたらしい。
制服を一部切られた、教科書をぐちゃぐちゃにされた、筆記用具を高いところに置かれて取るのに苦労した等。
シルクはローリンウルド様に話し掛けていたり近づいているのが原因で、自分が悪いのだと泣いていたらしい。
...原因が分かっているなら何故解決しようとしないのだろうか?
そこが不思議でならない。
ただ、もし...もしもメイアーナが私に女性が近づいているという理由で虐めているのなら...正直嬉しい。
嫉妬しているほど私のことを好いてくれているってことだろう?
そんなこと...嬉しくって心踊ることはないじゃないか!
もしそんな理由で虐めているのなら、嫉妬する暇がないぐらい溺愛したいと思うのに...。
と、話を戻して...シルクが彼に色々言っていたからか、彼は流石に我慢出来なくなったようだ。
申し訳ないという顔をしているが、目がギラついている。
...彼もこれで現実を見れるようになるといいが。
という軽い気持ちで、メイアーナにシルクという令嬢を虐めているか聞いたら...メイアーナ自身が自分を監視しろと言い出して焦った。
私が焦っている間にメイアーナは周りへ声掛けも始めてしまい、取り返しがつかなくなってしまった。
だが、これはこれで良い状況かもしれない。
抵抗している彼をメイアーナの監視要員として無理矢理引き込んで、別の私の側近の一人にシルクを任せた。
別の側近の一人は真面目で厳しいから、色々と任せられるだろう。
それに、シルクの側には頼んだことをきちんとやってくれる者ばかり置いた。
護衛も監視も証拠も...君達、頼んだよ?
私がシルクのほうに行くはずがないのにも関わらずに、シルクは私が護衛してくれるのではと期待していたようだ。
ショックを受けた顔をしている。
私が大切にしたいのも、大事にしたいのもメイアーナだけなのだから...それこそあり得ないだろう?
だが、そんな私の態度を見てシルクの幼馴染である側近の一人が我慢出来なかったようだ。
彼はシルクのことが大切だから尚更なのだろう。
彼は私の婚約者が問題を起こしているのだから、私が婚約者を諌めなければいけないのだと言ってきた。
だから、言い返したのだ。
そんなに言うならメイアーナが虐めているという確固とした証拠を見せろと。
そもそも虐めているというなら、噂になっているはずだと。
メイアーナは王子妃で将来は王妃となる存在なのだから常に注目されているのは仕方ないことであり、それこそ虐めているなら王子妃として相応しくないと噂になるはずだと。
もし...虐めていないにも関わらずにメイアーナを糾弾し、評判等を落とすつもりなら覚悟するようにと。
彼は納得していなかったが、一時は収まった。
だが、私が見ていない時にシルクという令嬢が彼に色々と言っていたらしい。
制服を一部切られた、教科書をぐちゃぐちゃにされた、筆記用具を高いところに置かれて取るのに苦労した等。
シルクはローリンウルド様に話し掛けていたり近づいているのが原因で、自分が悪いのだと泣いていたらしい。
...原因が分かっているなら何故解決しようとしないのだろうか?
そこが不思議でならない。
ただ、もし...もしもメイアーナが私に女性が近づいているという理由で虐めているのなら...正直嬉しい。
嫉妬しているほど私のことを好いてくれているってことだろう?
そんなこと...嬉しくって心踊ることはないじゃないか!
もしそんな理由で虐めているのなら、嫉妬する暇がないぐらい溺愛したいと思うのに...。
と、話を戻して...シルクが彼に色々言っていたからか、彼は流石に我慢出来なくなったようだ。
申し訳ないという顔をしているが、目がギラついている。
...彼もこれで現実を見れるようになるといいが。
という軽い気持ちで、メイアーナにシルクという令嬢を虐めているか聞いたら...メイアーナ自身が自分を監視しろと言い出して焦った。
私が焦っている間にメイアーナは周りへ声掛けも始めてしまい、取り返しがつかなくなってしまった。
だが、これはこれで良い状況かもしれない。
抵抗している彼をメイアーナの監視要員として無理矢理引き込んで、別の私の側近の一人にシルクを任せた。
別の側近の一人は真面目で厳しいから、色々と任せられるだろう。
それに、シルクの側には頼んだことをきちんとやってくれる者ばかり置いた。
護衛も監視も証拠も...君達、頼んだよ?
私がシルクのほうに行くはずがないのにも関わらずに、シルクは私が護衛してくれるのではと期待していたようだ。
ショックを受けた顔をしている。
私が大切にしたいのも、大事にしたいのもメイアーナだけなのだから...それこそあり得ないだろう?
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