2 / 2
蛇の中(その後)
しおりを挟む「へへへ♡ かなちょろ~♡ いっぱい食べろよ♡」
俺を快楽の海から救ってくれたのは唯一の家族であるカナヘビだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ぐちゃぐちゃどろどろの快楽で前後も夢か現かもわからない時、ふと、『あれ、俺、お腹減らないな』、と思った。
その次の瞬間に電撃が走る。
「かなちょろ!!!!!!!!!!!!」
ビクッッッ!!!!!
「え!?な、なに........?しずかちゃんどうしたの....?ってか完璧に意識戻ったね....うわぁすご。嬉しい............」
「んッ♡ ね、ねぇ、蓮見!!!!家に、はぁあ♡帰して.....!ちょっとだけで、いいからぁ!!!お願い!!!!!」
「はァ゛........? ....................なんで。」
嬉しそうにとけた表情から一変してすごい怖い顔になる蓮見。い、いや、ここで負けちゃダメなんだ....!
「か、かなちょろ........俺の部屋に、カナヘビがいるんだ。可愛いやつでさ、俺の唯一の家族。ご飯....せめて逃がしてやらないと........ぐずっ俺の....俺のせいで....しんじゃ........」
「............誰かさんの尻拭いで自分は人権ないみたいな扱いされてんのに........意識戻ってすぐにカナヘビの話か............妬けるね。(ボソッ)」
「ね........お願い........一緒、ついてきていいから........」
「カナヘビ........大体あれから3日か........そろそろ餌やりたい頃だな................ふぅ。しょうがない。連れてきていーよ。」
「....................ほんと?」
「うん。しずかちゃんの唯一の家族なんでしょ?」
「う、うん!!!!ありがとう!!蓮見!!!!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そんなこんなで無事に元気だったかなちょろを保護し、1日1回(よく2日に1回になるけど)はかなちょろを愛でるという平和な時間を過ごせるようになった。
.........................蓮見を背中に巻き付けた状態で。
いや、正しくは、俺を背後からぎゅうぎゅうと抱きしめてくる蓮見をくっつけた状態で、なんだけど。肩にぐりぐり頭擦り付けてくるのやめてほしい。強い。可愛くない。
「................どしたの蓮見。」
「....................カナヘビずるい。」
「は?何が?」
何が狡いのか。セックスしなくていいことか?それはたしかに狡いわくそが。
「................僕もしずかちゃんに愛されたい。」
「....................は?」
スペースキャット。ちょっと何言ってるか分からない。色んなネタが頭の中を流れた。
「お前........何言ってんだ?」
「............しずかちゃん僕の嫁でしょ....?僕を愛してよ............」
「.........いや................バチボコに犯してくる相手を愛するって........病気だろ........なんだっけ、ストックホルム症候群?」
「.....................」
ぎゅうぅうぅぅぅっっ
「い、いててててててててて仕方ないだろ暴力的な快楽で気持ちまで堕ちると思ったら大間違いなんだよ!!もっと繊細なんだよ人間は!!!」
「................じゃあ、今から僕のことを愛せるように優しくする。」
「? お、おー?」
「まずはゆっくりトロトロセックスで........」
「お前はヤることしか考えてねぇのか!!?!!?!!あっ♡ ちょ、乳首こりこりする、なぁっ♡ ひ、ひっぱっちゃ........ゃ、んぅうぅぅ~~~っっ♡♡」
「しずかちゃんの身体、もう完堕ちしてるもんね........♡ ちょっと刺激したらすーぐえっちなおつゆぴゅっぴゅして.....かーわいい♡」
「はっ、はぁっ♡や、やぁ♡かなちょろの時間っ♡約束、やぶるやつは、き、らいだぁ....♡」
「嫌い....................」
沈黙のまま、また背中に巻きついた蓮見。お、俺の言うことを聞いた....!?!そんな普通なことで感動してしまう俺はもう末期だと思う。いや、だってずっと俺の意思なんてガン無視で快楽地獄に堕とされてたから........。
こんな普通のカップルみたいな状態に、ドキドキしている自分がいる。セックスしなくても蓮見は俺に執着してくれるんだなぁ、とか。
「ね、かなちょろ.....」
俺、もう、ストックホルム症候群、罹ってるかもしれないや。
(ま、この状況、嫌いじゃないからまだ言わないけど、さ。)
今度ヤってる時、キスくらい、俺からしてやっても、いいかな。
その後-終
12
お気に入りに追加
83
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
生贄として捧げられたら人外にぐちゃぐちゃにされた
キルキ
BL
生贄になった主人公が、正体不明の何かにめちゃくちゃにされ挙げ句、いっぱい愛してもらう話。こんなタイトルですがハピエンです。
人外✕人間
♡喘ぎな分、いつもより過激です。
以下注意
♡喘ぎ/淫語/直腸責め/快楽墜ち/輪姦/異種姦/複数プレイ/フェラ/二輪挿し/無理矢理要素あり
2024/01/31追記
本作品はキルキのオリジナル小説です。
配信ボタン切り忘れて…苦手だった歌い手に囲われました!?お、俺は彼女が欲しいかな!!
ふわりんしず。
BL
晒し系配信者が配信ボタンを切り忘れて
素の性格がリスナー全員にバレてしまう
しかも苦手な歌い手に外堀を埋められて…
■
□
■
歌い手配信者(中身は腹黒)
×
晒し系配信者(中身は不憫系男子)
保険でR15付けてます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
蛇っていいですよねぇ…
なんかもう…うん…好きです…ほんと(語彙力)
思わず衝動でお気に入り登録しましたw
あの蛇さん、受けちゃんを本気で好きにならないかなぁ…そしたら絶対萌えるのに
あ、あと、蛇さんはヤンデレだったら尚良き(願望)
【尚、この感想は承認しなくていいです】