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11.大事な確認。
しおりを挟む「あ、梓さぁん........?ここどこ?」
「んー?俺の家。」
「え、あ、なんで梓んち........?」
「いやぁ、平太に不安がらせたのは俺の落ち度だからさ。しっかり安心させてあげようと思って。」
「へ、へぇ........?」
何でだろう。そこはかとなくやばい状況になっている気がするのは。
冷や汗をかいている俺なんて気にせずにスタスタ歩く梓にまたどこかへ連れていかれる。
カラララ........
「よいしょ」なんていいながら俺を下ろし、けれども腰は抱えたままで『絶対離さないマン』と化している梓が開けた扉の先には
「お風呂場............?」
なんで?と思っている間にグイグイと俺を押し込みながら自分もお風呂場に入ったところで、お風呂場の扉はしめられた。
よくわからなくて、助けを求めるように梓を見上げる。
「平太、今俺に大人しく脱がされるか、それともビシャビシャになって俺に脱がされるか、どっちがいい?♡」
いや、イキナリだな。ってかそれはもはや「梓に脱がされる」一択しかないじゃん。
「あ、梓に脱がされない選択肢って............」
「ないよ?♡」
「........................ふ、服濡れるのはこまる..........」
「はいはい、じゃあばんざぁい♡」
ひぃいぃぃ、ちょっと待ってぇえぇ!!
「ま........まぁッ!!!!」
「ん....なに.....?」
『て』まで発音出来なかったけど、意味は理解して貰えたみたいで安心した。................超不満そうだけど。
「あ、あの........脱ぐって............そ、そういうこと、するの?」
「そうだよ。」
キリッとしながら即答する梓。だ、だってそういうことするならさ、先に確認しとくことがあるだろ!?
「あ、あの........梓と俺って、両思い............で、いいんだよね?つ、つつつ付き合う、で、間違ってない、んだよね?」
「!! ふふ............うん♡そうだね♡平太は俺の彼氏だね♡」
「あぁ!」と納得したような顔をした後、優しい顔で微笑まれて、俺はやっと実感がわいた。
梓は、俺が好きなんだ........!!!か、彼氏!!!!
ぶわあぁ!っと体温があがる。目の前がキラキラしてみえる。それと同時に、叶わないと思ってた望みが叶ったからかな........どんどん自分がわがままになっていくのがわかる。
キスしてみたい!!!
「え、じゃ、じゃあ!ちゅ、ちゅー........キス、しよ............?」
伺うように梓を見上げる。
「........................」
え、まさかの無反応?
「え?ぁ、ごめ............おれ、調子のった......?」
不安になってそう聞くと、
「はーーーーーー.............。あーーーーーーー。なんっでそんなに可愛いの?はじめて平太を見た時から可愛すぎてほんと大好きだったけど、平太を知れば知るほどその沼に沈んでいくみたいだよ............。」
ひ、一目惚れってこと?じゃあ、最初の言葉も、嘘じゃなかったんだ........
嬉しくて嬉しくて、梓の首に手を回す。本当はそのままの流れでキスしたかったけど、身長差があって出来ないから............おねだり。
「あ、梓............ちゅー、して......?」
ただの男子高校生ができる限界の、甘えた声、媚びた上目遣い、そして必殺のキス待ち顔だ!!
これで来なかったら「んっ!」って声をだして急かすつもりだったんだけど................
「んっ!♡んふ、んん......っ♡」
ガブッってまるで食べられちゃうみたいなキスに、思わず違う意味の声をだしちゃったよね!(へへへへへ♡)
「ん、ふ、ちゅ♡ はぁ、くそッ!初めてのキスはもっと甘く....って思ってたのに!平太があんなに煽るから!」
「だ、だって先にそういうこと言い出したのそっちじゃん!順番ってあるだろうがよぉ!!」
「べ、ベッドでって思ってたんだよ!」
「............全裸でか?ケツの準備して死んでる時にか?」
「けっ........!! ............下でいいんだ?」
「へっ!?」
ドキーーーッとする。土日に体調悪いながらも考えていたことをサラッと言われて。
「平太が抱かれる側........俺に、抱かれてくれるんだ?」
「だ、だって!!俺お前抱えられる気がしないし!!普通女の子がこっちだから、そうなると......俺かなってさ.......わ、わかれよぉ!!!」
体格的に俺の方が小さいし、ってのと、ち........ちんこでかい方が気持ちいいとか....かいてあっ........ゴニョゴニョ
「いや、俺としては一悶着する前に丸め込んで抱いちゃおうと思ってたし、ってかそれよりも男同士のやり方知ってたこととか、俺とのそういうこと考えてくれたこととかが................やばい............滾る.........♡」
「え、だ、だって一応男子校だぜ??!1回はそういう話題になるもん。試したこととかはないから完全に知識だけ豊富になった感じ........だけど............」
「オナニー以外で経験あったら相手○してるから大丈夫♡」
「な、何が大丈夫なのそれ!?!」
「んふふ~♡ なーんにも心配なくなっちゃった♡じゃあゆぅっくり、イチャイチャお風呂、楽しもうね♡」
「ぎゃあぁああぁああ!!!!!」と、俺の悲鳴が響きわたることになるのだが....................まぁ、誰も助けには来なかった。
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