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攻防9日目

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ガヤガヤガヤ。
『失礼ながら公爵様、本当にここに…?』
『あぁ、長年探していた妻の忘れ形見、娘を見つけたんだ。』
『本当ですか?!いやぁ…よかったですね。きっと奥方様に似てとてもお美しいのでしょう。』
『ああ。妻に似ている。』


ワイワイワイ
『王太子様!このような下賤な民が住むところになんのようですか!』
『運命の人を見つけたんだ。私の唯一だ。』
『なんと…!それなら仕方ありませんね。さぞやお美しく美しい体つきなのでしょう。』
『あぁ、見惚れるほどに美しい。』
下心満載の男の声。彼女が聞いたらこいつらゲスいって顔をされ、引かれることだろう。
だが、それが男だ。仕方がない。

そして彼らはやってくる。今回はお供を連れて。ワイワイと騒がしく。
 
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そして朝はやってきます。変人さん達は………
『ワイワイガヤガヤドッシンドッシンバタンバタン』
いらっしゃっているようですね。しかもなんだかいつもより騒がしい気がするのですが?

それと…どうやら二度寝のつもりがそのまま夜が明けてしまったようですね。日の光や鳥の鳴き声、何より私のお腹がそれを伝えています。自分で言うのもなんですが、凄い疲れたまってたんですね。もともと寝るのは大好きでしたけど。
こうなったのはどれもこれもあの変人さんたちのせい。うざいんですよ。私はスラムで育った子供で、少し体つきがよくて容姿が綺麗なだけです。きっと貴族様はもっと綺麗ですよ。それに、思考が平民以下の私に玉の輿だきゃーなんて思考ないんですよ。逆になんかの策略か?それか、奴隷にでもしたいのか?なんて感じのことしか考えられませんよ。
思考が平民以下の私にはヤンデレでうざいやたら言い寄ってくるお貴族様も(どうせ、恋なんて勘違いですよ。現実逃避にちょっと目が止まって興味が湧いたから、それを恋と勘違いしたんです。)親ばかのしつこくて面倒なお貴族様もいらないんです。(仮に本当に私の親だったとして、今までスラムに住んでいた娘をわざわざ自分から引き取りますか?自分の評判が落ちるだけじゃないですか。きっと何か策略があるんですよ。)

な~んて私が考えていると、変人さん達は、すぐ近くにやってきて何やら別の人に話しかけているようです。
ほんと、うざいです。不快です。疲れがたまります。出ていってほしいです。高貴なお方なのはわかってますけど、スラムの馬鹿な子供ですから関係ありませんよ。

ふーんだなんてやってました私が必死につけたタオルを取られそうになって慌てて防ごうとしたらまた別の人に手を拘束されてしまいました。
なるほど、理解しました。
私の人生、短かったですね。きっと不敬罪か何かで捕まって処刑なんでしょう。あぁ、さようなら私の未来。

ズルっ 私の巻いたタオルが取れて視界がクリアになりました。そこに写っていたのは…
見るからに庶民お断りのお抱え医者みたいな方二人と変人さんといかにもな騎士様と……………その他諸々!えーぃ説明めんどくさい。終わり。

なんで医者がいるのですかー!

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次は主人公の名前を出そうと思っています。
名前は募集をかけます。
よろしければ案を教えて下さい。
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