4 / 61
呼んでいる声がするその4
しおりを挟む
その時連花さんの携帯が鳴った。すると彼女の顔色が変わった
「あ、わたし行かなくっちゃ」
そう言うとこちらに会釈して立ち去った。
その後ろ姿を見送りながら彼女どうしたんだろう、せっかく笑顔になったのにと思った。
この前も泣いていたし、それにしても奇遇だな、瑠子は雨を歩きながら考えた。
駅を降り立つと朝来たばかりの海岸に来た。
海の向こうが赤く染まってなんている。冬の海岸はひとけが無い
わたしだけの海だ、波の音が心地良い。
その時、脳裏に猫男が浮かんだ。
いけない、あんな奴の顔が浮かぶなんて、海に悪いわ
そう思った瑠子は、首を横に振った
仕事が終わってこの海を見る時が瑠子には至福の時なのだから。
潮騒の匂い、よせては返す波の音を目つむって聞いていた。
すると突如として騒がしい声が聞こえて来た
目を開けると、驚いた。なんとそこには、猫男と女達がいた。詳しくは、猫男と3人の女達だ
猫男の大学の人達であろうか、関係ないわ。
そう思って、立ち去ろうとすると
猫男がこちらに向かって手を振った
「やあ、」
それと同時に女子達がじろじろとこちらを見た
「どうも。」
それだけ言うと瑠子は今度こそ立ち去ろうとした
けれど、猫男は尚もまた声をかけて来た
「君も、こっちで海を見ようよ。」
「はい?いえあたし。用があるので。」
冗談じゃない、何を言うか瑠子は怒りを誰があんた達と言ってやりたかったが
それだけ言った。
「そう残念。またやろう。」
猫男がそう言った時、女子達の指す様な視線を感じた。
「どうかな。」
と言って立ち去った
後ろから
「どこの子?」
と甘える様な声がした
どこの子って、失礼な言い方だと怒りながら海岸を立ち去った
森林公園を通ってイエローハウスに向かう
その前の坂に辿り着いた
中腹まで行くと茶色い猫がちょこんと座って待っていた
「あ、猫ちゃん、君はチャトラちゃんね」
猫男が言っていたわかりやすい名前を思い出した
チャトラはにゃと鳴いて瑠子の頭をこすりつけて来た
その可愛さに胸がときめいた。
もう当たりは暗く街灯が当たりを照らしているだけだが心がほっこりした。
たぶんお腹空いているのだろうな、でも猫男が帰って来てあげるよねと思い
暫くチャトラの頭を撫でていた。
「じゃあね。」
挨拶をすると坂を上った
数点の星が瞬いていた。
イエローハウスに到着すると昨日作ったカレーを冷凍庫に凍らせてある
ご飯を解凍して食べた。
スマホの海岸を撮った写真を見ているとスマホの表示時刻は8時を指していた。
はっと思った。まだ猫男帰って来てないな
チャトラお腹空いているかなと思ったので見に行こうと瑠子は思った。
夜のイエローハウスの外階段は少し怖いかった、なぜなら隙間から足が落ちそうだからだ。
やっと地面まで下りていつもの坂を引力の力で脱力しても下って行った。
チャトラが居た坂の中腹に辿り着いた
「チャトラ~。」
瑠子は夜なので声を潜めて呼んでみた
すると6匹の猫が顔をした
にゃあ、にゃあと一斉に鳴き出した
「わあ、猫ちゃん達。」
また、チャトラが、足に頭を擦り付けて来た
猫男まだ、来ないのね、わかったわ、よし
お姉さんが用意するわ
まったく、あの男は、猫男の癖にダメだな
瑠子は、小声でぶつぶつ呟きながら森林公園の大きい坂に向かった。
下った所にスーパー、まりもが有るからあそこで買って来るかと早足で歩きだした。
辺りは暗いし呑気に歩いている場合では無い。
森林公園は風でゆらゆら揺れていて坂を下りて行くと暗い海は、いよいよ近く見えて来た。
坂の下に辿りついて、交差点の斜め向かいのスーパーマリモの明かりを見つけた時は、ほっとした。
「いらっしゃいませ。」
眼鏡をかけて一つに髪を結った女の人の声がした
奥の方に行くと幸いな事に猫のご飯コーナーは、有った。
良かった、瑠子はほっとした。
レジに持って行くと40代後半位の2代目ぽい店主がにっこり微笑みながら、
「おや、猫飼ってるんですか?」
と、聞いて来た。
「いいえ、あの。」
「あ、もしかして路上猫に?かわいがっている人いるよ。」
「えっ。」
「大学生。確かいつも買って行きますよ。」
それは猫男の事かしら
ふん、あんな人、関係ないわ。
と、思い直した
「そうなんですか。」
と、愛想笑いをした。
まりもから出るとよりいっそう暗闇は深まっていた。
えっ、もうこんな時間と瑠子は焦った。
風が吹いてくる早足で家路に向かった、後ろから波の音がする
うん?その時瑠子ははっとした
何か音がする?何だろうかさかさ音がする
よく聞くと私が歩く時だけ音が聞こえるなんだ、歩く時自分のスカートの擦れる音だった。
「なんだ。」
ほっとしてため息をついた
時計を見ると、9時半である
チャトラ達のいた場所に着くと
猫はもういなかった、愕然として重い足取りでアパートに戻った。
部屋に入る時、猫男のドアの横の台所の明かりを見た
灯って無い事を確かめると素早くドアを自分の部屋に戻った
帰って来てないのかな、時計を見ると10時近かった。
はあ、明日も仕事かと落胆した。
ぼーと座りこんでいると
「おーいサークル仲間」
そう叫びながら瑠子の部屋のドアをドンドン叩く者がいた。
呂律が回っていない
酔っぱらっているのかな瑠子は思った
非常識な男だな、
無視していると自分の部屋に入ったらしきドアの音がした。
サイテーだ、瑠子は呟いた
「あ、わたし行かなくっちゃ」
そう言うとこちらに会釈して立ち去った。
その後ろ姿を見送りながら彼女どうしたんだろう、せっかく笑顔になったのにと思った。
この前も泣いていたし、それにしても奇遇だな、瑠子は雨を歩きながら考えた。
駅を降り立つと朝来たばかりの海岸に来た。
海の向こうが赤く染まってなんている。冬の海岸はひとけが無い
わたしだけの海だ、波の音が心地良い。
その時、脳裏に猫男が浮かんだ。
いけない、あんな奴の顔が浮かぶなんて、海に悪いわ
そう思った瑠子は、首を横に振った
仕事が終わってこの海を見る時が瑠子には至福の時なのだから。
潮騒の匂い、よせては返す波の音を目つむって聞いていた。
すると突如として騒がしい声が聞こえて来た
目を開けると、驚いた。なんとそこには、猫男と女達がいた。詳しくは、猫男と3人の女達だ
猫男の大学の人達であろうか、関係ないわ。
そう思って、立ち去ろうとすると
猫男がこちらに向かって手を振った
「やあ、」
それと同時に女子達がじろじろとこちらを見た
「どうも。」
それだけ言うと瑠子は今度こそ立ち去ろうとした
けれど、猫男は尚もまた声をかけて来た
「君も、こっちで海を見ようよ。」
「はい?いえあたし。用があるので。」
冗談じゃない、何を言うか瑠子は怒りを誰があんた達と言ってやりたかったが
それだけ言った。
「そう残念。またやろう。」
猫男がそう言った時、女子達の指す様な視線を感じた。
「どうかな。」
と言って立ち去った
後ろから
「どこの子?」
と甘える様な声がした
どこの子って、失礼な言い方だと怒りながら海岸を立ち去った
森林公園を通ってイエローハウスに向かう
その前の坂に辿り着いた
中腹まで行くと茶色い猫がちょこんと座って待っていた
「あ、猫ちゃん、君はチャトラちゃんね」
猫男が言っていたわかりやすい名前を思い出した
チャトラはにゃと鳴いて瑠子の頭をこすりつけて来た
その可愛さに胸がときめいた。
もう当たりは暗く街灯が当たりを照らしているだけだが心がほっこりした。
たぶんお腹空いているのだろうな、でも猫男が帰って来てあげるよねと思い
暫くチャトラの頭を撫でていた。
「じゃあね。」
挨拶をすると坂を上った
数点の星が瞬いていた。
イエローハウスに到着すると昨日作ったカレーを冷凍庫に凍らせてある
ご飯を解凍して食べた。
スマホの海岸を撮った写真を見ているとスマホの表示時刻は8時を指していた。
はっと思った。まだ猫男帰って来てないな
チャトラお腹空いているかなと思ったので見に行こうと瑠子は思った。
夜のイエローハウスの外階段は少し怖いかった、なぜなら隙間から足が落ちそうだからだ。
やっと地面まで下りていつもの坂を引力の力で脱力しても下って行った。
チャトラが居た坂の中腹に辿り着いた
「チャトラ~。」
瑠子は夜なので声を潜めて呼んでみた
すると6匹の猫が顔をした
にゃあ、にゃあと一斉に鳴き出した
「わあ、猫ちゃん達。」
また、チャトラが、足に頭を擦り付けて来た
猫男まだ、来ないのね、わかったわ、よし
お姉さんが用意するわ
まったく、あの男は、猫男の癖にダメだな
瑠子は、小声でぶつぶつ呟きながら森林公園の大きい坂に向かった。
下った所にスーパー、まりもが有るからあそこで買って来るかと早足で歩きだした。
辺りは暗いし呑気に歩いている場合では無い。
森林公園は風でゆらゆら揺れていて坂を下りて行くと暗い海は、いよいよ近く見えて来た。
坂の下に辿りついて、交差点の斜め向かいのスーパーマリモの明かりを見つけた時は、ほっとした。
「いらっしゃいませ。」
眼鏡をかけて一つに髪を結った女の人の声がした
奥の方に行くと幸いな事に猫のご飯コーナーは、有った。
良かった、瑠子はほっとした。
レジに持って行くと40代後半位の2代目ぽい店主がにっこり微笑みながら、
「おや、猫飼ってるんですか?」
と、聞いて来た。
「いいえ、あの。」
「あ、もしかして路上猫に?かわいがっている人いるよ。」
「えっ。」
「大学生。確かいつも買って行きますよ。」
それは猫男の事かしら
ふん、あんな人、関係ないわ。
と、思い直した
「そうなんですか。」
と、愛想笑いをした。
まりもから出るとよりいっそう暗闇は深まっていた。
えっ、もうこんな時間と瑠子は焦った。
風が吹いてくる早足で家路に向かった、後ろから波の音がする
うん?その時瑠子ははっとした
何か音がする?何だろうかさかさ音がする
よく聞くと私が歩く時だけ音が聞こえるなんだ、歩く時自分のスカートの擦れる音だった。
「なんだ。」
ほっとしてため息をついた
時計を見ると、9時半である
チャトラ達のいた場所に着くと
猫はもういなかった、愕然として重い足取りでアパートに戻った。
部屋に入る時、猫男のドアの横の台所の明かりを見た
灯って無い事を確かめると素早くドアを自分の部屋に戻った
帰って来てないのかな、時計を見ると10時近かった。
はあ、明日も仕事かと落胆した。
ぼーと座りこんでいると
「おーいサークル仲間」
そう叫びながら瑠子の部屋のドアをドンドン叩く者がいた。
呂律が回っていない
酔っぱらっているのかな瑠子は思った
非常識な男だな、
無視していると自分の部屋に入ったらしきドアの音がした。
サイテーだ、瑠子は呟いた
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる