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二章
71 番外 第一回戦少し前
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汗が吹き出るざんすね……。
馬鹿みたいに長い廊下に嫌気がでるざんす!
あの馬鹿皇帝め、なーにが滞在は許可するが、その話は聞かなかった事にしてやろうざんすかっ!
「なぜ僕ちんが……」
どいつもこいつも馬鹿してきて、しねざんす!
僕ちゃんは次期国王となる人物なんざんすよ!
「やーやー、マキシム君じゃないか。
今日は一段とご機嫌斜めだね」
赤毛の女……、人間じゃない化物女ざんす。
王国にもヒバリとかいうやつ化物女がいるけど、確かソイツの双子とかざんすよね。
「化物女には関係ないざんすっ!」
「はっはっは、手厳しいなあ」
化物女は僕ちゃんの首に手を回してきた。
「その化物女に、王都崩壊の案を持ってきたのは君じゃないか。
キミの言うとおりに、新薬の実験にも付き合ってあげた、人も金も出した、失敗を私のせいにされてもこまるなー。
それに私は特に見返りは求めなかったはずだよ?
それをわざわざ皇帝の前でいうだなんて……、お姉さん止まった心臓が動いたかと思ったよ」
そうなんす、共同交流という名で新たな資金援助を頼んだのに断りやがったざんす。
腹いせに全部喋ったのに、あのジジイは涼しい顔しやがってざんす。
「う、うるさいざんすっ! なれなれしく、くっつくな」
「はっはっは、私も別にくっつきたくてくっついたわけじゃない。
私は無能なキミがいつまで帝国にいるのか気になってね。
別に大きな声で言ってもいいけど、君のためをと思って小声で話したんだ。
おっと、そう怒らないでくれたまえ」
化物女はぼくちんから離れる。
化物女め……。
僕ちんを笑いやがって。
「そ、そうだ。
あの仮面の奴を貸してくれ、あれがいれば百人力ざんす!」
アイツは帝国でも強いと評判ざんす、アイツに暴れてもらえれば……。
「おや、資金が駄目なら武力で推そうかな?。
うーん、彼は私の部下でもないからなー、協力者と言ったほうがいいだろう。
面会の時間は上げるからキミから頼むといい。
後で部屋に行かせるよ、なに、それぐらいの事は私でも出来る」
化物女は僕から離れると、ひょこひょこと遠ざかっていく。
夕食も食べた、しかし帝国のご飯は不味いざんすねー。
一度厨房へ言って指示したほうがいいざんすね。
僕ちんは部屋で待つ。
あの仮面の男がいれば、僕ちんの命令に従わない第一部隊や第二部隊……、第七部隊は、うーん……美人なんだよなー、よし一人数人は毒を盛って力を無くして調教するざます。
客室の扉が突然開いた。
「な、なんざますっ! 僕ちんマキシムの部屋としってのっ――――」
「ここは帝国が貸し与えた客間にすぎん、用件はなんだ」
「なんざますか、顔無しざんすか。
聖騎士部隊の隊長、いや次期王になんたる口の聞き方ざんす!」
「…………」
「わかったのなら、ご用件はなんでしょうぐらい言えざます!」
「くだらん」
「な……帰るなざんす! 言う、言うざんすから。
用があるから呼んだんだんざんすっ!」
まったく、帝国の人間は冗談も通じないざんすね。
ともあれ、部屋に入ったって事は話を聞く気という事ざんすね。
「そのほう、望みはなんざんす?」
「……………………」
ああ、もうっ! 望みを言うざんす。
なんなんだこの男はっ!。
「金、地位、女なんでもいいざんす!。
僕ちんの右腕になれば毎日贅沢三昧ざんすよっ!」
「…………、さっきから何か言いたい?」
「簡単ざんすよ、まずこの国に来てる聖騎士達を殺してほしいざんす。
交流試合だったざんすよね、なに試合中の事故とみせかければ何も問題おきないざんすよ」
そうすれば、第七部隊で面倒なのはファーランス一人ざんす。
アイツ一人なら、女王を人質に取ればいう事きくざんす。
「…………他は?」
乗ってきたざんず!。
そうざんすよ、正義とかそんな馬鹿みたいな建前なんて誰も無いざんす。
人は金、女、食事この三つざんすよ。
なーにが、信念のために聖騎士をしていますので! ざんすか。
「そうざんずね……。
あの横にいた男も殺して欲しいざんす」
庶民の癖に僕ちんを睨むなんて、ここが王国なら即打ち首ざんす。
だったら帝国の人間にやらせればいいもんねー。
僕ちんあったまいい。
「それだけか?」
「何がざんす?」
「それだけかと言ったんだ。
元より政治や派閥になど興味がない」
「じゃぁなんで帝国で兵士長とよばれているざんす!」
「周りが呼ぶだけだ。
俺は帝国にも王国にも入った覚えは無い。
今の処遇に甘えているのは事実であるが、それも返上するを既に伝えてある」
バタンと扉が閉まった。
ななななななななんなんざんすかっ!
馬鹿にするのもいい加減にするざます。
僕ちんは次期王になる男ざんすよっ!!!
まてよ……。
たしかアイツは変な女が好きだって噂を聞いたな。
相手は庶民だったはず……。
ソイツを捕まえて人質。
いや手篭めでもすれば、アイツもいう事聞くんじゃないざんすか?。
鞄には痺れ薬も……、ふうちゃんとあったざんすね、こうしちゃいられない。
ええっと、交流試合の一回戦は、まだやってるざんすね。
ちょっと偵察にいくざんす。
馬鹿みたいに長い廊下に嫌気がでるざんす!
あの馬鹿皇帝め、なーにが滞在は許可するが、その話は聞かなかった事にしてやろうざんすかっ!
「なぜ僕ちんが……」
どいつもこいつも馬鹿してきて、しねざんす!
僕ちゃんは次期国王となる人物なんざんすよ!
「やーやー、マキシム君じゃないか。
今日は一段とご機嫌斜めだね」
赤毛の女……、人間じゃない化物女ざんす。
王国にもヒバリとかいうやつ化物女がいるけど、確かソイツの双子とかざんすよね。
「化物女には関係ないざんすっ!」
「はっはっは、手厳しいなあ」
化物女は僕ちゃんの首に手を回してきた。
「その化物女に、王都崩壊の案を持ってきたのは君じゃないか。
キミの言うとおりに、新薬の実験にも付き合ってあげた、人も金も出した、失敗を私のせいにされてもこまるなー。
それに私は特に見返りは求めなかったはずだよ?
それをわざわざ皇帝の前でいうだなんて……、お姉さん止まった心臓が動いたかと思ったよ」
そうなんす、共同交流という名で新たな資金援助を頼んだのに断りやがったざんす。
腹いせに全部喋ったのに、あのジジイは涼しい顔しやがってざんす。
「う、うるさいざんすっ! なれなれしく、くっつくな」
「はっはっは、私も別にくっつきたくてくっついたわけじゃない。
私は無能なキミがいつまで帝国にいるのか気になってね。
別に大きな声で言ってもいいけど、君のためをと思って小声で話したんだ。
おっと、そう怒らないでくれたまえ」
化物女はぼくちんから離れる。
化物女め……。
僕ちんを笑いやがって。
「そ、そうだ。
あの仮面の奴を貸してくれ、あれがいれば百人力ざんす!」
アイツは帝国でも強いと評判ざんす、アイツに暴れてもらえれば……。
「おや、資金が駄目なら武力で推そうかな?。
うーん、彼は私の部下でもないからなー、協力者と言ったほうがいいだろう。
面会の時間は上げるからキミから頼むといい。
後で部屋に行かせるよ、なに、それぐらいの事は私でも出来る」
化物女は僕から離れると、ひょこひょこと遠ざかっていく。
夕食も食べた、しかし帝国のご飯は不味いざんすねー。
一度厨房へ言って指示したほうがいいざんすね。
僕ちんは部屋で待つ。
あの仮面の男がいれば、僕ちんの命令に従わない第一部隊や第二部隊……、第七部隊は、うーん……美人なんだよなー、よし一人数人は毒を盛って力を無くして調教するざます。
客室の扉が突然開いた。
「な、なんざますっ! 僕ちんマキシムの部屋としってのっ――――」
「ここは帝国が貸し与えた客間にすぎん、用件はなんだ」
「なんざますか、顔無しざんすか。
聖騎士部隊の隊長、いや次期王になんたる口の聞き方ざんす!」
「…………」
「わかったのなら、ご用件はなんでしょうぐらい言えざます!」
「くだらん」
「な……帰るなざんす! 言う、言うざんすから。
用があるから呼んだんだんざんすっ!」
まったく、帝国の人間は冗談も通じないざんすね。
ともあれ、部屋に入ったって事は話を聞く気という事ざんすね。
「そのほう、望みはなんざんす?」
「……………………」
ああ、もうっ! 望みを言うざんす。
なんなんだこの男はっ!。
「金、地位、女なんでもいいざんす!。
僕ちんの右腕になれば毎日贅沢三昧ざんすよっ!」
「…………、さっきから何か言いたい?」
「簡単ざんすよ、まずこの国に来てる聖騎士達を殺してほしいざんす。
交流試合だったざんすよね、なに試合中の事故とみせかければ何も問題おきないざんすよ」
そうすれば、第七部隊で面倒なのはファーランス一人ざんす。
アイツ一人なら、女王を人質に取ればいう事きくざんす。
「…………他は?」
乗ってきたざんず!。
そうざんすよ、正義とかそんな馬鹿みたいな建前なんて誰も無いざんす。
人は金、女、食事この三つざんすよ。
なーにが、信念のために聖騎士をしていますので! ざんすか。
「そうざんずね……。
あの横にいた男も殺して欲しいざんす」
庶民の癖に僕ちんを睨むなんて、ここが王国なら即打ち首ざんす。
だったら帝国の人間にやらせればいいもんねー。
僕ちんあったまいい。
「それだけか?」
「何がざんす?」
「それだけかと言ったんだ。
元より政治や派閥になど興味がない」
「じゃぁなんで帝国で兵士長とよばれているざんす!」
「周りが呼ぶだけだ。
俺は帝国にも王国にも入った覚えは無い。
今の処遇に甘えているのは事実であるが、それも返上するを既に伝えてある」
バタンと扉が閉まった。
ななななななななんなんざんすかっ!
馬鹿にするのもいい加減にするざます。
僕ちんは次期王になる男ざんすよっ!!!
まてよ……。
たしかアイツは変な女が好きだって噂を聞いたな。
相手は庶民だったはず……。
ソイツを捕まえて人質。
いや手篭めでもすれば、アイツもいう事聞くんじゃないざんすか?。
鞄には痺れ薬も……、ふうちゃんとあったざんすね、こうしちゃいられない。
ええっと、交流試合の一回戦は、まだやってるざんすね。
ちょっと偵察にいくざんす。
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