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3年生編で~す
えぴそ~ど・おまけ
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(北瀬羽良の視点)
苦節十八年、勉強にしか打ち込まなかった人生が終わりを告げようとしている。
秋が春になろうとしているのよ。
昼休みに堂島くんに呼び出され「時間があったら俺と付き合ってくれないか?」と告白を受けた。断る理由などないし返事は即答でOKだ。
嬉しさのあまり、ダッシュで瑚暖に伝えに行ってしまっものよ。
だが、再び堂島くんの元へ戻ろうとしたら瑚暖が追ってきて何て言ったと思う。堂島くんは二股する気だから注意した方がいいよだって。
堂島くんが二股なんてするはず無いじゃない。
瑚暖は椎名くんと付き合っているから余裕なんでしょうけど、私にはこんなチャンス中々無いのよ。
でも、親友である瑚暖が私をからかうような真似をするはずが無いので、万が一のことを考えて堂島くんにそれとなく聞いてみることにしよう。
「ねえ?堂島くんって・・・」
「何?」
聞けねえー。これから付き合いだす相手に二股してるの?なんて私には聞けねー。
「明日なんかどう?」
「何が?」
「明日、俺ん家でどうかな?」
俺ん家でどうかな?・・・やべえ、いきなり家に招待されてしまったわ。堂島くんの両親と対面するということはお洒落に着こなしていかなければいけない。大人な印象よりも高校生らしい印象の服を着て行った方が好意的な印象を得られるわね。
・・・堂島くんの両親に挨拶した後、堂島くんの部屋で二人きり。あんなことやらこんなことやらって思考が追いつかないわ。勉強でこんな事になった覚えがないだけに心苦しいわ。
「で?どうなの」
「行く~」
明日は堂島くんの家に行く、今日は眠れないわー。
結局、興奮しすぎて2時間程度しか寝れなかった。目の下にクマが出来てしまっているがメイクで隠してやったわ。
弾む心で堂島くんの家に訪れた。
チャイム押すだけでも緊張するわ。
「こんにちわ」
「早かったね。上がって上がって」
堂島くんに誘導されて私は家に上がらせてもらった。どうやら両親はい無いようだ。顔合わせではなかったようね。
堂島くんの後について部屋に行く。ドキドキするわ男の子の部屋・・・。
ドアを開けた先には先着でしょうか?二人の女子がいる・・・まさか二股は本当だったのか?
「北瀬さんの登場です」
堂島くんに紹介されて挨拶をした。一体誰なのこの女子たちは。
「さあ、北瀬さん。勉強を分かりやすく教えてください」
なんか家庭教師的な扱いをされているわ。堂島くんにとって私は三番目の女ということなのか?二股じゃなくて三股。
よく知らない女子生徒に私は一生懸命に勉強を教えた。瑚暖に比べて理解してくれる分だけ教えがいはあるわ。時間はあっという間に過ぎていきました。
先に女子二人が帰って行きました。私も時間なので帰ろうとしたけど、堂島くんに聞いておかなければいけないわ三股のこと。
「堂島くん、私と付き合うなら他の子と別れて」
「・・・何の話?」
まさかしらを切るつもりか。
「私のこと好きって・・・」
「言ってませんけど。勉強に付き合ってとは言ったけど」
・・・ヤバい展開だわ。何か恥ずかしくなってきた。私は恐らく勘違いしていたんじゃね。
二股、三股以前の話・・・何も無かったかのように乗り切れないかしら。今後、学校で顔を合わした時や他の生徒に知られて恥ずかしい思いをさせられるのはゴメンなのよ。
「どう?ビックリしたでしょ。私の彼女ぶった演技のうまさに」
「・・・演技?」
「もうちょっと演技力を高めて驚かせてあげたかったわー。じゃあ帰るね」
半ば強引に演技である事を強調して私は堂島くんの家を後にした。
昨日の私の悩んだ時間、睡眠時間を返して欲しいし、この羞恥心を何とかして欲しいわ。
高校に入学して二回目の勘違い。私には男運がないのよ。以前も誓ったじゃない、私には勉強しかないと。もう振り返らない、前だけを見て勉強に精進するわ。
翌日の学校。
「羽良ちゃんって堂島くんに告白されたと思ってたんだってね~」
「・・・」
・・・て、堂島よ。言いふらしやがったな。乙女心を踏みにじったことを後悔させてやるわ。
苦節十八年、勉強にしか打ち込まなかった人生が終わりを告げようとしている。
秋が春になろうとしているのよ。
昼休みに堂島くんに呼び出され「時間があったら俺と付き合ってくれないか?」と告白を受けた。断る理由などないし返事は即答でOKだ。
嬉しさのあまり、ダッシュで瑚暖に伝えに行ってしまっものよ。
だが、再び堂島くんの元へ戻ろうとしたら瑚暖が追ってきて何て言ったと思う。堂島くんは二股する気だから注意した方がいいよだって。
堂島くんが二股なんてするはず無いじゃない。
瑚暖は椎名くんと付き合っているから余裕なんでしょうけど、私にはこんなチャンス中々無いのよ。
でも、親友である瑚暖が私をからかうような真似をするはずが無いので、万が一のことを考えて堂島くんにそれとなく聞いてみることにしよう。
「ねえ?堂島くんって・・・」
「何?」
聞けねえー。これから付き合いだす相手に二股してるの?なんて私には聞けねー。
「明日なんかどう?」
「何が?」
「明日、俺ん家でどうかな?」
俺ん家でどうかな?・・・やべえ、いきなり家に招待されてしまったわ。堂島くんの両親と対面するということはお洒落に着こなしていかなければいけない。大人な印象よりも高校生らしい印象の服を着て行った方が好意的な印象を得られるわね。
・・・堂島くんの両親に挨拶した後、堂島くんの部屋で二人きり。あんなことやらこんなことやらって思考が追いつかないわ。勉強でこんな事になった覚えがないだけに心苦しいわ。
「で?どうなの」
「行く~」
明日は堂島くんの家に行く、今日は眠れないわー。
結局、興奮しすぎて2時間程度しか寝れなかった。目の下にクマが出来てしまっているがメイクで隠してやったわ。
弾む心で堂島くんの家に訪れた。
チャイム押すだけでも緊張するわ。
「こんにちわ」
「早かったね。上がって上がって」
堂島くんに誘導されて私は家に上がらせてもらった。どうやら両親はい無いようだ。顔合わせではなかったようね。
堂島くんの後について部屋に行く。ドキドキするわ男の子の部屋・・・。
ドアを開けた先には先着でしょうか?二人の女子がいる・・・まさか二股は本当だったのか?
「北瀬さんの登場です」
堂島くんに紹介されて挨拶をした。一体誰なのこの女子たちは。
「さあ、北瀬さん。勉強を分かりやすく教えてください」
なんか家庭教師的な扱いをされているわ。堂島くんにとって私は三番目の女ということなのか?二股じゃなくて三股。
よく知らない女子生徒に私は一生懸命に勉強を教えた。瑚暖に比べて理解してくれる分だけ教えがいはあるわ。時間はあっという間に過ぎていきました。
先に女子二人が帰って行きました。私も時間なので帰ろうとしたけど、堂島くんに聞いておかなければいけないわ三股のこと。
「堂島くん、私と付き合うなら他の子と別れて」
「・・・何の話?」
まさかしらを切るつもりか。
「私のこと好きって・・・」
「言ってませんけど。勉強に付き合ってとは言ったけど」
・・・ヤバい展開だわ。何か恥ずかしくなってきた。私は恐らく勘違いしていたんじゃね。
二股、三股以前の話・・・何も無かったかのように乗り切れないかしら。今後、学校で顔を合わした時や他の生徒に知られて恥ずかしい思いをさせられるのはゴメンなのよ。
「どう?ビックリしたでしょ。私の彼女ぶった演技のうまさに」
「・・・演技?」
「もうちょっと演技力を高めて驚かせてあげたかったわー。じゃあ帰るね」
半ば強引に演技である事を強調して私は堂島くんの家を後にした。
昨日の私の悩んだ時間、睡眠時間を返して欲しいし、この羞恥心を何とかして欲しいわ。
高校に入学して二回目の勘違い。私には男運がないのよ。以前も誓ったじゃない、私には勉強しかないと。もう振り返らない、前だけを見て勉強に精進するわ。
翌日の学校。
「羽良ちゃんって堂島くんに告白されたと思ってたんだってね~」
「・・・」
・・・て、堂島よ。言いふらしやがったな。乙女心を踏みにじったことを後悔させてやるわ。
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