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8.部活説明会

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8.部活説明会



人は人の何を好きになるのだろう?

それはやはり顔なのだろうか?

男は異性の顔から入るとよく言われている。女は遺伝子的に強い男に惹かれる。

こう考えると俺は男だから顔から入るという事だろうか?

俺が七瀬嬢に抱く微かな憧れというか好意は、やはりあの美しい顔からくる気持ちなのだろうか?





七瀬嬢はそれはそれは美しい。くっきりとした二重瞼に黒目の大きなアーモンド型の瞳。

人形のように細い身体に、白い肌。それに控えめな性格も庇護欲を誘う。

同じ遺伝子を持ち、外見は美しいという共通点を持つが、性格はドエスという兄のリキとはまるで似ていない七瀬嬢。



「君はさっきから何、俺をガン見しているのかな?」

はっとした。目の前にはドエス王子こと菱形リキがいる。



「昼休みにわざわざこの俺様を呼び出して、熱い瞳で見つめてくるとは、さては君はド変態だね」

「違いますよ!」

全力で否定した。だがリキは俺をド変態の設定の上で話を進める。



「悪いが俺は男は愛せない主義だ。しかも相手が美少年ならまだしも、こんな庶民顔の貧乏神のような、不幸が背中ににじみ出た災厄の固まりのような男は考えるだけで吐き気を覚えるね」

「今のセリフちょっと失礼すぎませんかね!? 俺も一応人間なんで、いろいろ言われたら傷つくんですけど!?」

「ああ、すまない。真実は胸に突き刺さるものだからね。いや悪かった。虫けらには虫けらなりの矜持があるものなんだよね」

「更に悪口言ってますよね!?」

俺のつっこみをリキは軽くスルーした。



「で、この俺に何の用なんだ?」

「あ」

本題を思い出した。俺は意味もなくリキを呼び出したわけではなかった。

今は昼休み。俺達は人の少ない音楽室前の廊下で向かい合っていた。

「その……こないだ言ってた、七瀬さんが人間嫌いって事なんですけど」

「ああ」

リキは黒い髪をサラリとかきあげた。

「その話ね」

リキの目がふっと細められる。なんとなく聞きにくい雰囲気だったが俺は踏み込んでみる。

「七瀬さんはどうして人が苦手になったんですか?」

リキは黙って答えない。

「やっぱりこんなドエスな兄がいると、嫌な思いとかいっぱいしたとかですか? あ、もしや実の兄に不埒な感情を抱かれて、それで七瀬さんは……」

「君はこの窓から飛び降りたいようだね! 俺が手伝ってあげよう!」

リキは俺を窓の外にグイグイ押す。

「わ、ちょっとやめて下さいよ! 死んじゃいますよ!」

「人の悪口を言うような奴は死んでしまえ!」

「あんたさっき俺の悪口は散々言ってたじゃないか!?」

「美しい俺は何をやっても許されるが、下僕は許されないんだよ!」



俺は窓から地面を見て叫ぶように言った。

「ちょ、待って下さいよ! 不埒な感情は言い過ぎました! すみません、ぜんぜん思ってないです!」

その言葉にリキはようやく力を抜いてくれた。俺は窓枠から身体を離すと息をつく。

するとリキが呟くように言う。

「ま、確かに俺は七瀬を愛しているのは事実だかな」

俺がどん引きって感じで壁に張り付くと、リキはニヤリと笑った。





「誤解するなよ。兄妹って意味だよ。だいたい妹を愛していない兄なんていないものだろう?」

そうとも言い切れないのではないかと思ったが、突っ込まなかった。

だって根本に兄妹には愛があるという考え方は性善説のようなモノだ。

リキが本気でそう考えているなら、普段のドエスぶりとは違い純粋な部分を持っているんだなって思ってしまう。

俺はつい微笑みながらリキを見つめてしまった。するとそれに気付いたリキが眉を顰める。



「気味の悪い笑みだな。もしかして七瀬の事を考えて笑っていたのか? まさか七瀬の裸とか想像してないだろうな? 例え想像でも俺は許さないからな。もしそうなら生まれてきた事を後悔する程の拷問にかけてやる! どうかもう殺して下さいと懇願するほどの拷問だ!」

「あんたやっぱりドエスですね!」

俺は叫んだ。そして話を元に戻す事にする。



「呼び出して申し訳ないと思いますが、どうしても聞いておきたいと思ったんですよ」

訝し気にとリキが俺を見る。その瞳は先ほどまでと違い真剣なものに変わっている。

「七瀬さんがどうして人が苦手なのか教えてくれますね?」

「嫌だ」



即答されてしまって困惑する。

「な、どうしてですか? 俺は七瀬さんの騎士ですよ? 身体を張って彼女を守ってるんですから、それ位教えてくれても良いじゃないですか?」

「嫌だと言っただろう」

リキは冷たい瞳で俺を睨んだ。気温が数度下がったような気がした。

「第一、俺は七瀬が人が苦手だなんて言っていない。人と話すのが苦手だって言ったんだよ」

「あ……」

確かにそうだ。でもその違いって何だ? 人と、人と話す事、何かどこか違うだろうか?

考え込む俺の前で腕を組んでリキは言う。





「七瀬の悩みを君に話すかどうかは、俺ではなく七瀬が決める事だ。俺の領分じゃないね。悩んでいる事をお前に相談したいと七瀬が思うなら俺は止めない。それだけだ」

リキの言う事はとても筋が通っている。

俺が七瀬嬢の相談に乗れる程の人間かどうか、それは七瀬嬢が決める事。

リキに話だけ聞いたって仕方がない。七瀬さんに俺に聞いてもらいたいと思ってもらわないと。

「了解しました」

そう答えると強い意思を込めて言う。

「俺、七瀬さんの相談にのれる位の男になってみせますよ。力になれるかどうかは分からないけど、でも素直に気持ちを話したいと思えるようなそんな器の大きな男になります」

リキはフっと微笑んだ。そして前髪をかきあげてわざわざポーズをつけながら言う。

「良い心がけだ。だが言っておくが、俺は君を弟にする気はないからな。七瀬の相談相手は許せても、友人以上になろうなんて考えた日には、この俺が直々に制裁を加えてやるからな」

「な、なんですかそれ!?」

「だから言っただろう。七瀬にお前のような虫けら、ゴミ屑、ミジンコ、お尻かじり虫が近付く事を許さない!」

「俺はお尻かじり虫が許せません! その例えはないでしょう!」

「じゃあ、だんごかじり虫」

「なんか混ざっちゃってます!」

「うるさいな、これでどうだ、泳げかじり虫」

「もう意味が分かりません!」

相変わらず俺とリキは会話が噛み合わない感じだった。

いや、人と話すのが苦手って、リキさん貴方の事じゃないですかねぇ?







放課後。

今日はどんなバトルをするハメになるんだろうと考えながら、カバンに荷物を詰め込んでいた。

「久世君」

呼ばれて振り向いた。

その瞬間、天国に連れてこられたのだろうかと思った。

青い空に白い鳥が飛んでいる。花畑が広がるそこには天使、いやいや七瀬嬢が立っていた。

俺は現実の世界に戻ると、七瀬嬢にぎこちない笑顔で声をかける。

「や、やあ」

何を話したら良いものか。ドギマギしていると七瀬嬢は何か布に包まれたモノを取り出した。



「あの、いつも私の為にいろいろしてくれるから、その、お礼です」

七瀬嬢は赤い顔でそれを差し出した。胸がキュンって鳴った。

「あ、ありがとう。なんだか気を遣わせちゃって悪かったね」

差し出した物を受け取ると、七瀬嬢は俯いて頬を染めたまま言った。

「それ、私が作ったスコーンなんです。良かったら食べて下さい」

「スコーン?」

先日のスコーン大食い大会を思い出した。

食べても食べてもおかわりが出てくるスコーン。あのもそもそとした感触、腹持ちの良さ、多少トラウマになっている。

そんな俺の前で七瀬嬢は言う。



「この前、授業で習ったから家で作ってみたの。その、あんまり形が綺麗じゃないし、ふくらみも足りないんだけど」

俺は首を振った。

「ぜんぜん見た目なんか気にしないよ。俺の為に作ってくれたって思うだけですごく嬉しいよ」

七瀬嬢の顔がほころんだ。そんな彼女を本当にかわいいなと思う。

「そうだ、良かったら一緒に食べようよ。一人で家で食べるのも良いけど、せっかくだから七瀬さんと食べたいな。あ、ジュースは俺が奢るよ。購買前のホールに行こうか?」

七瀬嬢は頷いてくれた。嬉しくて勢いよく椅子から立ち上がると七瀬嬢の手を引いた。

「じゃ、行こう」

彼女は黙ってついてきてくれた。浮かれていた俺は廊下を歩きながら、自分が七瀬嬢の手を掴んだままだった事に気付いて慌てて手を放した。

「あ、ごめんね」

謝ると七瀬嬢は頬を染めて首を振った。

なんだかその様子もかわらしくて、胸がまた高鳴ってしまった。





俺達は校舎の一階にある購買前のホールにやってきた。

七瀬嬢の為に自販機で紅茶のペットボトルを買うと、ベンチに横並びに座った。

真ん中には七瀬嬢の作ってくれたスコーンを置く。そのスコーンは確かにちょっと不恰好だった。

先日食べたスコーンに比べても大分形が悪い。



「ごめんなさい、私不器用で」

「あ、いやいや、大事なのは形じゃなくて味だし」

言うと俺は一個を掴む。

「頂きます」

口に入れた。

「!」

微妙な味がした。だけど目の前で七瀬嬢がじっと俺を見ている。ここで美味しくないなんて言えない。

「ど、どうかな?」

「え、ああ、うん。そうだね、目の前に蒼い海が広がっていたんだけど、いきなり海が割れた感じだ。そこからは巨大ロボットが現れるんだよ、まあ、システムは立体駐車場と同じなんだけどね」

「?」

七瀬嬢がきょとんとした顔をしている。

「つまる所、巨大ロボが口から炎を吐くようなインパクトがある味だったよ」

「えっと……久世君てハイセンスな比喩を使うんだね」

「そう取ってくれたら、うん、嬉しいよ」

なんとか誤魔化せたようだ。



七瀬嬢は俺の感想を聞くと安心したのか、スコーンを掴むと普通の顔で食べた。

なんだろう、この味を何も疑問に思わないのか?

も、もしや言ってはいけないが七瀬嬢は味覚音痴なのでは?



マジマジ見ていると、七瀬嬢はそれに気付いて微笑んだ。

「いつもお兄ちゃんも美味しいって言って食べてくれるの」

リキが味覚音痴なのか、やさしいお兄ちゃんなのか確認したくなった。



「リキさんてさ、家でもいつもあんな感じなの?」

「あんな?」

七瀬嬢が首をかしげる。

「いや、だからドエス王子なのかなって……」

「お兄ちゃんは家でもすごくやさしくしてくれる、かな。でも王子って?」

「あ、いや、なんか外見が王子様っぽいから。でもあんな王子様風の外見で実は部屋は汚部屋とか、裸でヘソかいて大の字に寝てるとか、そんなんだったらちょっと親近感わくかな、なんて」

「うーん、お兄ちゃんはいたって普通かも。お兄ちゃんの裸とか見たことないし。裸で歩いてた事はないと思う。たまに変わった衣装着て、馬乗りしてくるって外に出かけたり、庭で空中ブランコの練習してたりはするけど」

「それって十分普通じゃないと思うよ!」

つい突っ込んでしまった。つーか七瀬嬢かなり天然だ。



「そっか、そうね、確かにおかしいかもね」

七瀬嬢は納得したように頷いた。けれどすぐに向き直ると、微笑を浮かべて言った。

「でも、ちょっとおかしな事はするけど、お兄ちゃんてすごくやさしくて、真面目な人だと思うんだ」

その笑顔に魅了されながら、リキの事を思い出しだ。

「うん、そうだね、確かに目茶苦茶な性格ではあるけど、根は良い人だと思うよ」

七瀬嬢は嬉しそうに頷いた。

「やっぱり久世君はすごく良い人だね」

「え?」

言われた言葉に戸惑った。良い人? 俺が? いやいやそれよりもやっぱりって何だ?



「俺、なんか良い人って思われるような事したかな?」

七瀬嬢の顔がはっとした表情になる。そしてちょっと視線をそらして、何か考えた後で口を開く。

「あのね……騎士に久世君を選んだのは実は私なの」

「え?」

衝撃の言葉に固まった。七瀬嬢が俺を騎士に選んだ? でもなんで?

中学だって違う学校だったし、七瀬嬢が俺の事を知っていたわけがない。

入学してからだってクラスも離れていたし、第一俺はすっごい地味だ。

普通も普通で、目立った特技は何もないし部活動にも入っていない。そんな俺を七瀬嬢がどこで知るというんだ?





「久世君を知ったのは、部活紹介で一年生全員が体育館に集まった時なの」

「部活説明会?」

確かにそれは入学早々体育館で行われた。

でもあそこで壇上に上がっていたのは部活を紹介する先輩達であって、俺はまったく目だっていない。

ただ一生徒として体育館で説明を聞いていただけだ。



「説明会が終ると、クラスごとに教室に戻る事になったでしょう? 順番が公平になるようにって、先生達は1組から順ではなくランダムに生徒を退出させた。その時、私のクラスと久世君のクラスがほぼ一緒になったの」

そう言えばそうだっただろうか?



「一年生達はみんな、今聞いたばかりの部活の事を口々に話しながら歩いていた。自分が入りたい部活の事とか、目立った人とか説明がヘタだった人の事。その中でも漫画研究部の人の事をみんなが面白ろおかしく話してた」

そう言えばそうだった。だって漫研の部長はおどおどと部活内容を説明した後で、場を盛り上げようとしたのか秘密戦隊ミツレンジャーの変身ポーズを決めたりして、みんなを唖然とさせていた。

それは当日、説明途中で腕を骨折した柔道部と一二を争う話題だった。



「みんなは、廊下を歩きながら漫画研究部の部長さんの事をすごく酷く言ってたの」

七瀬嬢は悲しそうに目を伏せた。

「話の意味が分からない、何が言いたいのか支離滅裂、どもってたし、どうしてあんな人が説明するんだって、それはみんな酷い事を言ってたの。それを聞いて、私すごく苦しくなって、嫌な気持ちで泣き出しそうになってたの。でもその時、久世君が言ったの」

「俺が言った?」

七瀬嬢は俺を見上げて頷いた。

「久世君は、悪口を言う人たちに、それは自然に、普通に言ったの。別にどんな話し方でも良いだろうって。一生懸命説明しようとしてるのは伝わったし、変身ポーズだって面白かったじゃないか。だから今、みんなこうして語ってんだろう? だったら部活紹介は大成功じゃないか。意外とあの部長キレモノでこうなると読んでの行動だったのかもなって、そう言ったの」



七瀬嬢の言葉に驚いていた。言われてみればそんな内容の言葉を俺は言った。

だけどそれを七瀬嬢が聞いていて、そして俺を覚えてくれていたなんて。

「私、久世君の言葉に感動したの。すごく嬉しかったの」

「嬉しい?」

なんで七瀬嬢が漫研の部長を庇った事を喜ぶんだ?

まさか、あの部長を好きとか、そんなオチか?

そう思いながら七瀬嬢の整った顔を見つめる。その顔はどこかいつもとは違った感じに見えた。



「お兄ちゃんが私に騎士をつけるって言いだした時、最初は断ったんだけど、断り切れなくて、思わず久世君の名前を言ってしまったの。そのせいで迷惑かけて本当にごめんなさい。でも久世君が引き受けてくれて、すごく嬉しかった」

その言葉は俺の胸に沁みた。

ああ、本当に、こんな風に言ってくれるなんて、今まで生きてきて良かった、頑張ってよかったってそう思える。

俺は照れ隠しに頭をかくと、軽い気持ちで聞いてしまった。



「でも、どうして七瀬さんはそんなに俺の言葉に感動してくれたの? 俺、別に普通の事を言っただけだと思うよ」

その瞬間、七瀬嬢の顔が曇った。

「え?」

その変化に一気に周りの空気が凍った気がした。

七瀬嬢はさっきまで俺に向けていた美しい顔を下に向けてしまった。空き箱となったスコーンの箱を見るように、七瀬嬢は俯いている。

俺の胸がなんだか嫌な感じにザワつく。七瀬嬢の身体は震えているようだった。な、なんで?

「私……」

七瀬嬢は俯いたまま口を開く。



「私、あんまり話すの得意じゃないの。人見知りするし、やっとしゃべれるようになっても、話があっちこっちにいっちゃうし、途中からまとまらなくなるの」

黙って震える七瀬嬢を見つめる。なんだか胸が苦しい。

「私は普通に話しているつもりなのに、友達には変わっているねって言われちゃうの。不思議ちゃんだって、それでね」

七瀬嬢は顔を上げた。けれどその顔を見て胸が詰まる。

泣きそうなのに、今にも涙が零れそうなのに、必死で笑顔を作ろうとしている。



「それで、よく言われるの。顔はかわいいのに変な子だねって。どうせならしゃべらなきゃ良いのにって……」

後半、七瀬嬢は泣いていた。涙は零れなかったけれど声が震えていた。心が泣いているのに必死に耐えていた。俺は黙っていられなかった。



「そんな奴らの言う事なんか気にしないで良いよ!」

七瀬嬢の肩を掴んだ。

「君は話してもすごく魅力的だよ。一生懸命気持ちを伝えようとしてくれてる。ちゃんと俺に正面から向いてくれてる。それだけで十分だよ。上手く話せなくてもぜんぜん良いんだよ。そんな事言う奴らの事なんか気にしないで、素のままでいてくれよ」

七瀬嬢は呆然といった顔で俺を見ていた。

彼女の肩を掴んでいる事に気付いて慌てて手を引いた。



「ご、ごめん、いろいろ言って……肩も触って……」

後半はちょっと後ろめたくて小声になってしまった。

けれど七瀬嬢は黙って首を振った。そして真正面から俺を見ると、笑みを浮かべてくれた。



「やっぱり久世君は優しい人だね。あの日と同じように、私の事を励ましてくれた。あの日、久瀬君は漫画研究部の人を庇ってくれていたけど、私は自分の事を庇ってくれているように感じたの。でもやっぱりそうだった。久世君は私の思った通りの人だった。ありがとう」

七瀬嬢は微笑んでいた。けれどその目には涙がある。



俺はこの瞬間に恋に落ちた。それは本当の恋。この世界で出会うべき一人の人。

七瀬嬢を命かけて守りたい。生まれてきた理由はそれだけ。



七瀬嬢を愛するために俺は生まれてきたんだ。



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