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The Outer Worlds
第肆話EX 継る世界
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突如放ったオレの台詞に流石の魔帝も、『……何?』と若干呆けたような反応を見せる。
「オレが初めてドレッドノートの話を聞いた時、何故か違和感を覚えた……知っているような気がしたからだ」
『………………』
「つまり過去……前世に何らかの形で関わっていた可能性が高い。その証拠にドレッドノートの話が終わった後、オレは継ぎし者と呼ばれた経緯がある」
魔帝は腕を組みつつ、困惑したように小首を傾げだす。
やはり、無理があっただろうか……そもそも、あの時は魔帝の名だって挙がっていた。似たようなオーラを持ち合わせていることから考えても、魔帝の遺志を継いだ者という意味での発言かもしれない。
だが、魔帝からはそう言ったアプローチはない。あくまで似ていると言われただけ。仮に魔帝の遺志を継いだとて、後に待っているのは破滅だ。それにドレッドノートの名に違和感を覚えた説明だってつかない。
となると……このまま突っ切るしか手立てはない!
「未来の魔帝に気に入られてることや、死んだ途端に世界の崩壊が起きたこと……そして、叩き起こされてまで此処へ飛ばされたことを考慮すると、オレには何かしらの役目があるとみて間違いない」
『……役目?』
「そう……未来の魔帝はオレに対し、『自分にとって大事』だと発言した。アンタにとって大事なモンは何だ? ドレッドノートだろ? つまり、アンタ自身が認めてるんだ。オレとドレッドノートは繋がっていると……」
表情の読めぬ魔帝は、ただ真っ直ぐに此方を見据え――
「だからドレッドノートとの盟約はオレが引き継ぐ。その為にオレは此処まで来たんだ。そして、それがこの世界に転生してきたオレの……『使命』だ!」
――一世一代の誓いを聞いた途端、まるで笑っているかのように肩を揺らし始める。
「さあ、どうする? ここで寂しく無駄に生き永らえるか! それともオレと一緒に這い上がるか! 後は……アンタ次第だ」
それでも構わず、魔帝へと全てをぶつけた。もうこれ以上できることは何も無い。全部、出し尽くしてやった。
対する魔帝は満足気に腕組を解除し、再び頬杖をつくとリラックスしたように腰深く座る。
『随分と大きく出たな。盟約を継ぐということは、この俺と闘うということになるが?』
「いや、アンタとは闘わない。どうせ勝てないことは明白だし、未来のアンタは人間として暮らしている。つまり、そんな意思はもうないってことだ。だから闘う必要なんてない」
今度はハッキリと『ハッハッハッ!』と笑い声を発する魔帝。
邂逅した時に感じていたオーラは、いつの間にか何処かへと消え去り、穏やかな雰囲気に変わっていた。
『口がよく回る奴だ。何の確証もないくせに……』
「確証はオレの記憶の中にある。見たけりゃ、元に戻すしかないぜ?」
『それは分かっているが……お前こそ分かっているのか? 俺とお前の間には四十年という長い年月がある。例え元に戻したとて、どうやってそれを確かめる?』
それを聞いた瞬間、今までスラスラと流れ出ていたオレの言葉は、急遽塞き止められたように詰まってしまった。何故なら、その件に関しては全くもって無策だったからだ。
よくよく考えれば――いや、考えなくても分かることだ。なんせ目の前に居るのは四十年前の魔帝……策を実行するには少なくとも、四十年前に遡らなければならないということになる。勿論、そんな力はオレには無い。『レガーレ』がそこまで請け負ってくれる保証もない。くそっ……アドリブで繋いできた所為で、ボロが出てきちまった。ど、どうしよう……
『で? どうするんだ? お前のことだから何か策があるのだろう?』
考えるよりも先に魔帝から催促状が届き、額からは溢れんばかりの汗が零れ落ちる。
「さ、策ぅ? あ、あぁ……あるけど? え? 何? 聞きたいの?」
『ああ。是非、聞かせてくれ』
「え~っと~……それは~……」
『それは?』
もはや目ん玉が飛び出そうなくらい視線が定まらない。世界の命運という重圧が隙を見て、急に圧し掛かってきやがった。いかん……このまま黙っていては、オレが逆に言い包められてしまう。何でもいい……今、オレの中にある想いを真正面からぶつけるんだ。大丈夫! オレならやれる! 今まで、できてたんだ! 正直に言ってしまえッ!
「な……何とかしてくれ」
『………………』
ダメだったわ。思いの丈をぶつけようとしたら結果的に頼んじゃった。対等な交渉とは一体何だったのか。流石の魔帝も拍子抜けしたように肩を落としてるじゃないか。あぁ……やっぱオレに世界をどうこうするとか無理だったんだよ。ごめん、皆……オレたちの冒険は此処で終了のようだ。
『ハァ……考えてなかったのか? 一番重要なとこだぞ、それ……』
「しょ、しょうがないだろ? オレにそんな力はねえし……結構、頑張ったんだから、あとはアンタの方で何とかしてくれよ」
オレは唇を尖らせながら、少しばかりの抵抗を試みる。もはやそこにプライドなんてものはなかった。
『おいおい、さっきまでの達者ぶりはどうした? 最後らへん適当過ぎるだろ。まったく……』
「まあ、四捨五入したら、ほぼ成功みたいなもんでしょ? で、どうすんの? やるの? やらないの? っていうか、やるしかないよね? どうせ此処に居たって面白くないでしょ? 何? 一人遊びでもすんの? それくらいだったら、やった方が良いと思うけどな~、オレは。今なら結構、おすすめだよ?」
『減らず口だけはポンポン出るなコイツ……まあ、及第点と言ったところか。いいだろう……再構築してやる』
「え、マジで⁈ いいの⁈」
意外とすんなりいったな……正直、もうダメかと思って開き直ってたぞ。流石トップに君臨してるだけあって話が分かるぜ。
『だが、再構築するだけだ。俺の時代へアプローチする方法は、お前に任せる』
魔帝は緩やかに左腕を上げ、此方の方へと指差し――
「いや、任せるっつったって……どうすりゃいいんだよ?」
『ドレッドノートの遺志を継ぐ者なら、自ずと俺の前へ再び舞い戻れるはずだ。やり方は自分で考えろ』
「ちょ、ちょっと待っ――」
――オレの意見を遮るように、手の平を返して指をパチンと鳴らす。
すると、漆黒に染まっていた空間が瞬く間に真っ白へと塗り替わり、天を見上げれば多種多様の次元が産声を上げるかのように広がっていく。
色鮮やかな木々や蒼茫たる大海。そして、聳え立つ街並みと共に蘇る……数多の生命。
それらの光景を見ていると、まるで自分が空から真っ逆さまに落ちているかのような感覚にとらわれる。世界が逆転していくかの如き異様な光景だ。
『では、また会おう。救世主の遺志を継ぎし者……ダン・カーディナレ』
別れの挨拶をする暇もなく、魔帝のその言葉を最後に……時空が歪む――
◆
『外の世界』最深部――
宙に浮かぶ崩壊した玉座の間……そんな場所にブラザーは一人佇んでいた。
「ええ……どうやら『EX』次元に繋がったようです。これで最悪のケースは避けられるかと」
蟀谷に指を触れて青白く怪光させている。誰かと通信しているようだった。
「ええ……自害した時は、どうなるかと思いましたが……貴方の指示通り、早めに渡しておいて正解でしたよ」
緩やかに周囲を歩き、時たま宙を見上げる。その表情は一仕事終えたかのような、安堵に包まれたものだった。
「ええ……ええ……どうです? 肩の荷も下りたことでしょうし、少し休まれては? あぁ……何なら貴方の創った『レガーレ』は俺が継ぎますよ。兄ちゃんが居れば大丈夫でしょうし」
ブラザーは真面目な面持ちで徐に立ち止まると――
「そんな気はないですか……なら、お体に気を付けて。ええ……ええ……では、これで……我らが救世主……アリエル・ドレッドノートよ」
――敬虔の念を込めるように玉座の前で跪いた。
The Outer Worlds end
「オレが初めてドレッドノートの話を聞いた時、何故か違和感を覚えた……知っているような気がしたからだ」
『………………』
「つまり過去……前世に何らかの形で関わっていた可能性が高い。その証拠にドレッドノートの話が終わった後、オレは継ぎし者と呼ばれた経緯がある」
魔帝は腕を組みつつ、困惑したように小首を傾げだす。
やはり、無理があっただろうか……そもそも、あの時は魔帝の名だって挙がっていた。似たようなオーラを持ち合わせていることから考えても、魔帝の遺志を継いだ者という意味での発言かもしれない。
だが、魔帝からはそう言ったアプローチはない。あくまで似ていると言われただけ。仮に魔帝の遺志を継いだとて、後に待っているのは破滅だ。それにドレッドノートの名に違和感を覚えた説明だってつかない。
となると……このまま突っ切るしか手立てはない!
「未来の魔帝に気に入られてることや、死んだ途端に世界の崩壊が起きたこと……そして、叩き起こされてまで此処へ飛ばされたことを考慮すると、オレには何かしらの役目があるとみて間違いない」
『……役目?』
「そう……未来の魔帝はオレに対し、『自分にとって大事』だと発言した。アンタにとって大事なモンは何だ? ドレッドノートだろ? つまり、アンタ自身が認めてるんだ。オレとドレッドノートは繋がっていると……」
表情の読めぬ魔帝は、ただ真っ直ぐに此方を見据え――
「だからドレッドノートとの盟約はオレが引き継ぐ。その為にオレは此処まで来たんだ。そして、それがこの世界に転生してきたオレの……『使命』だ!」
――一世一代の誓いを聞いた途端、まるで笑っているかのように肩を揺らし始める。
「さあ、どうする? ここで寂しく無駄に生き永らえるか! それともオレと一緒に這い上がるか! 後は……アンタ次第だ」
それでも構わず、魔帝へと全てをぶつけた。もうこれ以上できることは何も無い。全部、出し尽くしてやった。
対する魔帝は満足気に腕組を解除し、再び頬杖をつくとリラックスしたように腰深く座る。
『随分と大きく出たな。盟約を継ぐということは、この俺と闘うということになるが?』
「いや、アンタとは闘わない。どうせ勝てないことは明白だし、未来のアンタは人間として暮らしている。つまり、そんな意思はもうないってことだ。だから闘う必要なんてない」
今度はハッキリと『ハッハッハッ!』と笑い声を発する魔帝。
邂逅した時に感じていたオーラは、いつの間にか何処かへと消え去り、穏やかな雰囲気に変わっていた。
『口がよく回る奴だ。何の確証もないくせに……』
「確証はオレの記憶の中にある。見たけりゃ、元に戻すしかないぜ?」
『それは分かっているが……お前こそ分かっているのか? 俺とお前の間には四十年という長い年月がある。例え元に戻したとて、どうやってそれを確かめる?』
それを聞いた瞬間、今までスラスラと流れ出ていたオレの言葉は、急遽塞き止められたように詰まってしまった。何故なら、その件に関しては全くもって無策だったからだ。
よくよく考えれば――いや、考えなくても分かることだ。なんせ目の前に居るのは四十年前の魔帝……策を実行するには少なくとも、四十年前に遡らなければならないということになる。勿論、そんな力はオレには無い。『レガーレ』がそこまで請け負ってくれる保証もない。くそっ……アドリブで繋いできた所為で、ボロが出てきちまった。ど、どうしよう……
『で? どうするんだ? お前のことだから何か策があるのだろう?』
考えるよりも先に魔帝から催促状が届き、額からは溢れんばかりの汗が零れ落ちる。
「さ、策ぅ? あ、あぁ……あるけど? え? 何? 聞きたいの?」
『ああ。是非、聞かせてくれ』
「え~っと~……それは~……」
『それは?』
もはや目ん玉が飛び出そうなくらい視線が定まらない。世界の命運という重圧が隙を見て、急に圧し掛かってきやがった。いかん……このまま黙っていては、オレが逆に言い包められてしまう。何でもいい……今、オレの中にある想いを真正面からぶつけるんだ。大丈夫! オレならやれる! 今まで、できてたんだ! 正直に言ってしまえッ!
「な……何とかしてくれ」
『………………』
ダメだったわ。思いの丈をぶつけようとしたら結果的に頼んじゃった。対等な交渉とは一体何だったのか。流石の魔帝も拍子抜けしたように肩を落としてるじゃないか。あぁ……やっぱオレに世界をどうこうするとか無理だったんだよ。ごめん、皆……オレたちの冒険は此処で終了のようだ。
『ハァ……考えてなかったのか? 一番重要なとこだぞ、それ……』
「しょ、しょうがないだろ? オレにそんな力はねえし……結構、頑張ったんだから、あとはアンタの方で何とかしてくれよ」
オレは唇を尖らせながら、少しばかりの抵抗を試みる。もはやそこにプライドなんてものはなかった。
『おいおい、さっきまでの達者ぶりはどうした? 最後らへん適当過ぎるだろ。まったく……』
「まあ、四捨五入したら、ほぼ成功みたいなもんでしょ? で、どうすんの? やるの? やらないの? っていうか、やるしかないよね? どうせ此処に居たって面白くないでしょ? 何? 一人遊びでもすんの? それくらいだったら、やった方が良いと思うけどな~、オレは。今なら結構、おすすめだよ?」
『減らず口だけはポンポン出るなコイツ……まあ、及第点と言ったところか。いいだろう……再構築してやる』
「え、マジで⁈ いいの⁈」
意外とすんなりいったな……正直、もうダメかと思って開き直ってたぞ。流石トップに君臨してるだけあって話が分かるぜ。
『だが、再構築するだけだ。俺の時代へアプローチする方法は、お前に任せる』
魔帝は緩やかに左腕を上げ、此方の方へと指差し――
「いや、任せるっつったって……どうすりゃいいんだよ?」
『ドレッドノートの遺志を継ぐ者なら、自ずと俺の前へ再び舞い戻れるはずだ。やり方は自分で考えろ』
「ちょ、ちょっと待っ――」
――オレの意見を遮るように、手の平を返して指をパチンと鳴らす。
すると、漆黒に染まっていた空間が瞬く間に真っ白へと塗り替わり、天を見上げれば多種多様の次元が産声を上げるかのように広がっていく。
色鮮やかな木々や蒼茫たる大海。そして、聳え立つ街並みと共に蘇る……数多の生命。
それらの光景を見ていると、まるで自分が空から真っ逆さまに落ちているかのような感覚にとらわれる。世界が逆転していくかの如き異様な光景だ。
『では、また会おう。救世主の遺志を継ぎし者……ダン・カーディナレ』
別れの挨拶をする暇もなく、魔帝のその言葉を最後に……時空が歪む――
◆
『外の世界』最深部――
宙に浮かぶ崩壊した玉座の間……そんな場所にブラザーは一人佇んでいた。
「ええ……どうやら『EX』次元に繋がったようです。これで最悪のケースは避けられるかと」
蟀谷に指を触れて青白く怪光させている。誰かと通信しているようだった。
「ええ……自害した時は、どうなるかと思いましたが……貴方の指示通り、早めに渡しておいて正解でしたよ」
緩やかに周囲を歩き、時たま宙を見上げる。その表情は一仕事終えたかのような、安堵に包まれたものだった。
「ええ……ええ……どうです? 肩の荷も下りたことでしょうし、少し休まれては? あぁ……何なら貴方の創った『レガーレ』は俺が継ぎますよ。兄ちゃんが居れば大丈夫でしょうし」
ブラザーは真面目な面持ちで徐に立ち止まると――
「そんな気はないですか……なら、お体に気を付けて。ええ……ええ……では、これで……我らが救世主……アリエル・ドレッドノートよ」
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