39 / 42
第14-3話 悪夢は終わった……?
しおりを挟む
「へ、陛下っ!!」
目を開けた王様に、マドラさんはものすごい速さで抱きつくように覆いかぶさった。
当の王様は、目が覚めたばかりで何が何やら解っていない様子。
でも、こころなしか表情が晴れやかになってる気がするっ!
禍々しさを感じるほどに凶悪だった雰囲気が、まったく無くなってる。
「む……? そ、そなたは……」
「陛下……痛むところはございませんか? わ、私が……わかりますかっ?」
「あ……ああ、勿論だとも、マドラ。私がそなたを忘れる訳がなかろう……」
「あ、あぁぁっ……! 陛下……陛下っ……!!」
王様に名前を呼ばれ、マドラさんは笑顔になって再び王様を抱きしめた。
王様は未だに状況が飲み込めていない様子だったが、自分の胸元で涙を流しているマドラさんを片手でそっと抱き寄せた。
困惑しながらも穏やかな顔をして、マドラさんのさらさらな金髪を撫でる。
「……すまぬマドラよ、教えてくれ。私は今ここで何を……?」
「あんたは『悪夢』に突き動かされてたんだよ、王様」
マドラさんに抱きつかれながら呆然としている王様のすぐ横で、ネムちゃんが呟いた。
「おぉ……そなた等は、確か『悪夢祓いの聖女』殿と、幻獣殿……よな? 確か王城の謁見の間で見えたのを覚えてはいるのだが……むう、すまぬ。どうも頭がぼんやりとしていて……う、ぐ……」
「王様、そのまま横になっていてください。私とネムちゃんの魔法で、王様の頭の中に潜んでいた『悪夢』を消したですよっ!」
「わ、私の頭の中に、潜んでいた……? それに『悪夢』に突き動かされていたとは、一体……!?」
私は、マドラさんに膝枕をされながら横になった王様に、今までの経緯を説明した。
王様に呼ばれ、王城に行ったコト。
クエリちゃんが見ていた夢を『悪夢』と称して消そうとしていたコト。
私たちがクエリちゃんを連れて逃げ、このノルトアイルの地までやってきたコト。
そして、変貌した王様を止めたコト……。
すべての説明が終える頃には、真っ暗だった空は徐々に白みを帯びていた。
もうすぐ夜明けなのかな。天空に浮かぶ紫色の月も、空の明るさが増すごとに色を薄くしている。
順を追って説明をしてみたものの、不思議なことに王様はずべて朧げに覚えているかどうかといった様子だった。
それは今日のコトでさえも詳細には覚えていない有様で……。
「それは、実な話なのか……? どうも記憶が定かでなく、頭に霞がかかったように思い出す事ができぬ……」
横たわったまま、片手で額を抑える王様。
この様子からすると、どうやらすっとぼけてるとか、そういうのではなさそうだなぁ。
本人はどう頑張っても思い出せずに、悩んでいるカンジ。
記憶を引き出すコトができず唸っている王様に、ネムちゃんが静かに近づいて口を開いた。
「王様、あんたがおかしくなっていた原因は解った。恐らくだが、『夢魔』にやられたな」
「む、『夢魔』!?」
ネムちゃんの発した言葉に、私とマドラさんは顔を見合わせた。
王様も、目を剥いて驚いたような表情を浮かべている。
「な、なんと……『夢魔』とは、あの……人間の夢に入り込むと言われる……?」
「そうだ。人の夢に入り込んで生気を吸う悪魔の一種。あいつらは俺と違い、人の夢を自在にコントロールする能力を持っていて、取り憑いた人間に感情が大きく揺さぶられるような夢を見せるんだ。あいつらが入り込んだ夢は、さっきみたいに『もや』がドス黒く変化しちまう。前に一度だけ夢の中でかち合った事があったから覚えてたぜ」
「コントロールするって……見せたい夢を、その悪魔が好き勝手に変えられちゃうってコト?」
「ああ……見ている人間にとってショックがでかい夢を見せることによって、消耗した精神エネルギーを吸い取る最低の野郎どもだ。夢の中で発生した強烈な不安や快楽を得ることで、どんどんと力を増していくんだよ。逆に感情の振れ幅が大きい夢を見せ続けられた人間はみるみる衰弱していく。人間が見ている夢を食う俺にとっては、まさに天敵だな」
未だに疲れ切ったような表情をしているネムちゃんだが、少しずつ落ち着いてきたようで説明を続けてくれた。
「恐らくだが……マドラさんがお姫様を身籠ったあたりの時期に狙われたんだろう。王様、あんたは夢の中で予言じみたことを言われて、信じちまったんだろう? 『エルフ族を王室へ迎え入れると国が滅ぶぞ』とか、『王政に関われない場所にまで追放しろ』とかな」
「む、夢魔って、そんなコトまでするの……!?」
私は、あまりの衝撃で絶句してしまった。
それじゃ、王様がマドラさんに冷たくするようになったのも、人が変わったようになってしまったのも、夢の中でその夢魔にウソを吹き込まれたからってコト……!?
でも、一番驚いているのは他でもない王様自身だ。
「あ、あぁ……そ、そうだ……幻獣殿の言う通りだ。私はある時から恐ろしい夢を見るようになって、その夢の中で誰かが絶え間なく叫んでいた……マドラを側室であっても迎え入れれば、国に不幸が訪れる、と……ああ、今こうして言われて思い出した……。な、なぜ私は、いままでそんな異様な夢のことを忘れていたのだろうか…………」
「夢ってのは、目が覚めたときに殆ど忘れちまうからな。きっと夢魔たちに、恐ろしい印象だけが頭に残るように仕向けられていたんだろう」
「な、なんと言う事だ…………わ、私は今日まで、悪魔どもの餌箱として扱われ続け、挙句マドラとクエリをこのような目に…………! ぐ、うぅぅぅぅぅっ……!」
仰向けに寝たままの王様から、唸り声が響く。
ぶるぶると全身を震えさせ、悔しさに歯を噛み締めている。
顔を真っ赤にして、両眼からは洪水のような涙を溢れさせた。
そうだよね……。
『夢魔』のせいとはいえ、マドラさんとクエリちゃんに辛い思いをさせてしまったのは紛れもない事実。
どんなに後悔しても、過ぎてしまった月日は取り返すことなどできない。
きっと王様は、今すぐ消え去ってしまいたいくらいに悔しいはずだ。
「マ、マドラっ……わ、私は愚か者だっ……! 自分が、夢魔に操られている事すら解らず、そなたに……わ、私はっ、取り返しのつかない過ちを、犯してしまった……! こ、こんな事、許される事ではないっ!! こんな……こんな……っ! ぐ、うぐぅぅっ……!」
「国王陛下…………」
「マドラ……どうか私を殺してくれ……! そなたの気の済むようにしてくれっ!! 私は、そなたに許しを乞う資格すら無い!! わ、私のような愚か者が、国王を……クエリの父親を名乗る事など、許されない……!!」
目を開けた王様に、マドラさんはものすごい速さで抱きつくように覆いかぶさった。
当の王様は、目が覚めたばかりで何が何やら解っていない様子。
でも、こころなしか表情が晴れやかになってる気がするっ!
禍々しさを感じるほどに凶悪だった雰囲気が、まったく無くなってる。
「む……? そ、そなたは……」
「陛下……痛むところはございませんか? わ、私が……わかりますかっ?」
「あ……ああ、勿論だとも、マドラ。私がそなたを忘れる訳がなかろう……」
「あ、あぁぁっ……! 陛下……陛下っ……!!」
王様に名前を呼ばれ、マドラさんは笑顔になって再び王様を抱きしめた。
王様は未だに状況が飲み込めていない様子だったが、自分の胸元で涙を流しているマドラさんを片手でそっと抱き寄せた。
困惑しながらも穏やかな顔をして、マドラさんのさらさらな金髪を撫でる。
「……すまぬマドラよ、教えてくれ。私は今ここで何を……?」
「あんたは『悪夢』に突き動かされてたんだよ、王様」
マドラさんに抱きつかれながら呆然としている王様のすぐ横で、ネムちゃんが呟いた。
「おぉ……そなた等は、確か『悪夢祓いの聖女』殿と、幻獣殿……よな? 確か王城の謁見の間で見えたのを覚えてはいるのだが……むう、すまぬ。どうも頭がぼんやりとしていて……う、ぐ……」
「王様、そのまま横になっていてください。私とネムちゃんの魔法で、王様の頭の中に潜んでいた『悪夢』を消したですよっ!」
「わ、私の頭の中に、潜んでいた……? それに『悪夢』に突き動かされていたとは、一体……!?」
私は、マドラさんに膝枕をされながら横になった王様に、今までの経緯を説明した。
王様に呼ばれ、王城に行ったコト。
クエリちゃんが見ていた夢を『悪夢』と称して消そうとしていたコト。
私たちがクエリちゃんを連れて逃げ、このノルトアイルの地までやってきたコト。
そして、変貌した王様を止めたコト……。
すべての説明が終える頃には、真っ暗だった空は徐々に白みを帯びていた。
もうすぐ夜明けなのかな。天空に浮かぶ紫色の月も、空の明るさが増すごとに色を薄くしている。
順を追って説明をしてみたものの、不思議なことに王様はずべて朧げに覚えているかどうかといった様子だった。
それは今日のコトでさえも詳細には覚えていない有様で……。
「それは、実な話なのか……? どうも記憶が定かでなく、頭に霞がかかったように思い出す事ができぬ……」
横たわったまま、片手で額を抑える王様。
この様子からすると、どうやらすっとぼけてるとか、そういうのではなさそうだなぁ。
本人はどう頑張っても思い出せずに、悩んでいるカンジ。
記憶を引き出すコトができず唸っている王様に、ネムちゃんが静かに近づいて口を開いた。
「王様、あんたがおかしくなっていた原因は解った。恐らくだが、『夢魔』にやられたな」
「む、『夢魔』!?」
ネムちゃんの発した言葉に、私とマドラさんは顔を見合わせた。
王様も、目を剥いて驚いたような表情を浮かべている。
「な、なんと……『夢魔』とは、あの……人間の夢に入り込むと言われる……?」
「そうだ。人の夢に入り込んで生気を吸う悪魔の一種。あいつらは俺と違い、人の夢を自在にコントロールする能力を持っていて、取り憑いた人間に感情が大きく揺さぶられるような夢を見せるんだ。あいつらが入り込んだ夢は、さっきみたいに『もや』がドス黒く変化しちまう。前に一度だけ夢の中でかち合った事があったから覚えてたぜ」
「コントロールするって……見せたい夢を、その悪魔が好き勝手に変えられちゃうってコト?」
「ああ……見ている人間にとってショックがでかい夢を見せることによって、消耗した精神エネルギーを吸い取る最低の野郎どもだ。夢の中で発生した強烈な不安や快楽を得ることで、どんどんと力を増していくんだよ。逆に感情の振れ幅が大きい夢を見せ続けられた人間はみるみる衰弱していく。人間が見ている夢を食う俺にとっては、まさに天敵だな」
未だに疲れ切ったような表情をしているネムちゃんだが、少しずつ落ち着いてきたようで説明を続けてくれた。
「恐らくだが……マドラさんがお姫様を身籠ったあたりの時期に狙われたんだろう。王様、あんたは夢の中で予言じみたことを言われて、信じちまったんだろう? 『エルフ族を王室へ迎え入れると国が滅ぶぞ』とか、『王政に関われない場所にまで追放しろ』とかな」
「む、夢魔って、そんなコトまでするの……!?」
私は、あまりの衝撃で絶句してしまった。
それじゃ、王様がマドラさんに冷たくするようになったのも、人が変わったようになってしまったのも、夢の中でその夢魔にウソを吹き込まれたからってコト……!?
でも、一番驚いているのは他でもない王様自身だ。
「あ、あぁ……そ、そうだ……幻獣殿の言う通りだ。私はある時から恐ろしい夢を見るようになって、その夢の中で誰かが絶え間なく叫んでいた……マドラを側室であっても迎え入れれば、国に不幸が訪れる、と……ああ、今こうして言われて思い出した……。な、なぜ私は、いままでそんな異様な夢のことを忘れていたのだろうか…………」
「夢ってのは、目が覚めたときに殆ど忘れちまうからな。きっと夢魔たちに、恐ろしい印象だけが頭に残るように仕向けられていたんだろう」
「な、なんと言う事だ…………わ、私は今日まで、悪魔どもの餌箱として扱われ続け、挙句マドラとクエリをこのような目に…………! ぐ、うぅぅぅぅぅっ……!」
仰向けに寝たままの王様から、唸り声が響く。
ぶるぶると全身を震えさせ、悔しさに歯を噛み締めている。
顔を真っ赤にして、両眼からは洪水のような涙を溢れさせた。
そうだよね……。
『夢魔』のせいとはいえ、マドラさんとクエリちゃんに辛い思いをさせてしまったのは紛れもない事実。
どんなに後悔しても、過ぎてしまった月日は取り返すことなどできない。
きっと王様は、今すぐ消え去ってしまいたいくらいに悔しいはずだ。
「マ、マドラっ……わ、私は愚か者だっ……! 自分が、夢魔に操られている事すら解らず、そなたに……わ、私はっ、取り返しのつかない過ちを、犯してしまった……! こ、こんな事、許される事ではないっ!! こんな……こんな……っ! ぐ、うぐぅぅっ……!」
「国王陛下…………」
「マドラ……どうか私を殺してくれ……! そなたの気の済むようにしてくれっ!! 私は、そなたに許しを乞う資格すら無い!! わ、私のような愚か者が、国王を……クエリの父親を名乗る事など、許されない……!!」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる