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見参!正義の変態!
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核戦争で文明の崩壊した地球。
生き延びたわずかばかりの人々は、血で血を洗う闘争を繰り返していた!
今の世はまさに、弱肉強食!
「いやぁあっ!助けてっ!」
崩壊したビル街を、少女は悲鳴を上げて駆けていく。
それを追うのは、上裸チンピラ三人組だ。
モヒカン、スキンヘッド、ドレッドヘアーの悪漢三人は、斧やナイフを手に少女を追いかけていく!
「待ちなよおおおっ!そおおおこのおじょおおおうさあああんっ!」
「お兄さん達がいいこと教えてあげるからぁお待ちなあああっ!?」
「おっぱい大明神を拝ませておくれやすうううううっ!!」
下劣な叫び、笑い声。
薄汚い筋肉丸出しの汚い身なり。
少女が逃げ出すのも無理はなし。
しかし、嗚呼無情!
少女を救えるものも無し!
世は弱肉強食!
か弱き少女は肉になるしか道は無し!
嗚呼無情!
半裸マッチョの方がつよい!
少女が捕まるのも時間の問題だ!
「待て待てェェェイッ!!」
だがしかし、突如声が響き渡る!
それは底無しに凛々しく雄々しい声!
少女が思わず足を止め、半裸マッチョが聞き惚れる、涼やかなる男の声!
「だ、だれだ!どこだ!何奴だ!」
「姿を見せろ!曲者めが!」
自分達が曲者であることを棚上げし、モヒカンとドレッドが声を上げる。
「望むなら、見せてやろうぞこの姿!我が勇姿、心して見よッ!トォォォゥッ!!」
崩落した高層ビルの頂点から、その男は舞い降りる!
その身に纏うはボロ、しかし覇気に満ち溢れたその男、少女と半裸の間に降り立った!
嗚呼神よ、感謝しよう!
この世に、少女を救う光明を与えてくれたことを!!
「見過ごせぬ!貴様らのような悪党は!」
「ほざけ、妖怪ボロマント!貴様こそ、女を犯すことしか頭にあるまい!」
「誰が妖怪か!貴様らのような下餞な筋肉と一緒にするな!」
「人を筋肉しかないみたいに言うな!これでも食らえエエイッ!!」
モヒカンは、手にした斧を投げつける。
その速度はまさに、かつて存在した新幹線!
時速300kmオーバー!
常人には見切られぬ異常な速度!
「窮したか、悪党め!覇ァッ!!」
否ッッッ!!!
この男、断じて常人ではない!
突如響いた銃声と共に、投げ飛ばされた斧が弾け飛ぶッ!!
「今のは、銃声か!?バカな!そんなもの、とっくに現存など……!」
「いいや、しているのだ!見せてやろう、我が伝家の宝銃を!」
男はボロを脱ぎ捨てる!
そして、少女と半裸は驚愕する!!
強烈無比な、男の姿に!!!
「お、お前……なんて姿を……ッ!」
空を割り、男を照らす陽光に輝くそれは、黄金を辺りに放ち、高々とそびえ立っている!
それはバベル!
それはスカイツリー!
それはエッフェルオブザタワーッ!!!
しかし、どれもが否ッッッ!!!
それは一切の妥協を許さぬ大神が与えたもうた、最大級のビッグマグナム!!!
「そんな……こんなことがあるのか……?」
「あんなところに……あんなもんがついてるだなんて……ッ!」
半裸マッチョが恐怖に後ずさる!
男が一歩、前に出る!
マグナムが、更に仰角を上げるッ!!
「我が名は珍丹照ッ!そしてこいつは、人類最後のビッグマグナム!【エレファントマンモス】だアアアアアッ!!!」
珍の股間にそびえ立つそれは、ガウンと一声咆哮するッ!
股間に煌めく、人類の産み出した銃器が一つ、大型拳銃マグナム!!
それは何よりも雄々しく、気高く、堂々と!!
天に向かってそそり立っていたッ!!
「股間に……銃!?それもマ……マグナムだとォッ!?」
「あんなふざけたイチモツで勝てるもんか、俺達に!やっちまえっ!」
半裸マッチョ三人衆が、珍に向かって襲いかかる!
あまりに無謀!
防具も無しに、銃を相手に突進するなどとッ!!
「アタァッ!!」
エレファントマンモスがガウンと吠え、スキンヘッドが豆腐のように崩れ去る!
「ホアタァッ!!」
もうひと度ガウンと吠えれば、ドレッドの胸に風穴が空くッ!!
嗚呼、神よ許したまえ!
天に召された悪漢の罪を!
悪漢を殺めた珍と、エレファントマンモスの大罪をッ!!
「ひ、ひぃ……ヒイイイアアアアアッ!!」
「逃げるがいい!背を向けたものに、エレファントマンモスは吠えぬッ!」
モヒカンは小便を漏らし、涙と鼻水で顔面をぐっちゃぐちゃに汚し、奇声と共に逃げていくッ!!
珍は勝った、勝ったのだ!
圧倒的実力差をもってして、少女を救って見せたのだッ!!
しかしッ!!!
「もう大丈夫だ、お嬢さん」
「気安く話しかけんじゃねぇよ、変態がッ!」
嗚呼、無情!
手を差し伸べた珍の顔面に炸裂するは、少女の鉄拳ッ!!
嗚呼、無情!
うら若き乙女には刺激的すぎるその姿!
少女は顔を赤らめて逃げ出した!
「……フッ、こんなこともあるさ。行こうか、エレファントマンモス」
「ぱおん(珍の裏声)」
崩壊した都市に風が吹く。
生ぬるく、荒廃の臭いをはらんだ風が吹く。
されど珍の心に吹く風は、吹雪が如く冷たさであった!
それでも折れるな、珍!
進むのだ、珍!
お前を求める弱者のもとに!
弱者を貪る悪のもとに!
戦い続けるのだ、珍丹照よッ!!!
生き延びたわずかばかりの人々は、血で血を洗う闘争を繰り返していた!
今の世はまさに、弱肉強食!
「いやぁあっ!助けてっ!」
崩壊したビル街を、少女は悲鳴を上げて駆けていく。
それを追うのは、上裸チンピラ三人組だ。
モヒカン、スキンヘッド、ドレッドヘアーの悪漢三人は、斧やナイフを手に少女を追いかけていく!
「待ちなよおおおっ!そおおおこのおじょおおおうさあああんっ!」
「お兄さん達がいいこと教えてあげるからぁお待ちなあああっ!?」
「おっぱい大明神を拝ませておくれやすうううううっ!!」
下劣な叫び、笑い声。
薄汚い筋肉丸出しの汚い身なり。
少女が逃げ出すのも無理はなし。
しかし、嗚呼無情!
少女を救えるものも無し!
世は弱肉強食!
か弱き少女は肉になるしか道は無し!
嗚呼無情!
半裸マッチョの方がつよい!
少女が捕まるのも時間の問題だ!
「待て待てェェェイッ!!」
だがしかし、突如声が響き渡る!
それは底無しに凛々しく雄々しい声!
少女が思わず足を止め、半裸マッチョが聞き惚れる、涼やかなる男の声!
「だ、だれだ!どこだ!何奴だ!」
「姿を見せろ!曲者めが!」
自分達が曲者であることを棚上げし、モヒカンとドレッドが声を上げる。
「望むなら、見せてやろうぞこの姿!我が勇姿、心して見よッ!トォォォゥッ!!」
崩落した高層ビルの頂点から、その男は舞い降りる!
その身に纏うはボロ、しかし覇気に満ち溢れたその男、少女と半裸の間に降り立った!
嗚呼神よ、感謝しよう!
この世に、少女を救う光明を与えてくれたことを!!
「見過ごせぬ!貴様らのような悪党は!」
「ほざけ、妖怪ボロマント!貴様こそ、女を犯すことしか頭にあるまい!」
「誰が妖怪か!貴様らのような下餞な筋肉と一緒にするな!」
「人を筋肉しかないみたいに言うな!これでも食らえエエイッ!!」
モヒカンは、手にした斧を投げつける。
その速度はまさに、かつて存在した新幹線!
時速300kmオーバー!
常人には見切られぬ異常な速度!
「窮したか、悪党め!覇ァッ!!」
否ッッッ!!!
この男、断じて常人ではない!
突如響いた銃声と共に、投げ飛ばされた斧が弾け飛ぶッ!!
「今のは、銃声か!?バカな!そんなもの、とっくに現存など……!」
「いいや、しているのだ!見せてやろう、我が伝家の宝銃を!」
男はボロを脱ぎ捨てる!
そして、少女と半裸は驚愕する!!
強烈無比な、男の姿に!!!
「お、お前……なんて姿を……ッ!」
空を割り、男を照らす陽光に輝くそれは、黄金を辺りに放ち、高々とそびえ立っている!
それはバベル!
それはスカイツリー!
それはエッフェルオブザタワーッ!!!
しかし、どれもが否ッッッ!!!
それは一切の妥協を許さぬ大神が与えたもうた、最大級のビッグマグナム!!!
「そんな……こんなことがあるのか……?」
「あんなところに……あんなもんがついてるだなんて……ッ!」
半裸マッチョが恐怖に後ずさる!
男が一歩、前に出る!
マグナムが、更に仰角を上げるッ!!
「我が名は珍丹照ッ!そしてこいつは、人類最後のビッグマグナム!【エレファントマンモス】だアアアアアッ!!!」
珍の股間にそびえ立つそれは、ガウンと一声咆哮するッ!
股間に煌めく、人類の産み出した銃器が一つ、大型拳銃マグナム!!
それは何よりも雄々しく、気高く、堂々と!!
天に向かってそそり立っていたッ!!
「股間に……銃!?それもマ……マグナムだとォッ!?」
「あんなふざけたイチモツで勝てるもんか、俺達に!やっちまえっ!」
半裸マッチョ三人衆が、珍に向かって襲いかかる!
あまりに無謀!
防具も無しに、銃を相手に突進するなどとッ!!
「アタァッ!!」
エレファントマンモスがガウンと吠え、スキンヘッドが豆腐のように崩れ去る!
「ホアタァッ!!」
もうひと度ガウンと吠えれば、ドレッドの胸に風穴が空くッ!!
嗚呼、神よ許したまえ!
天に召された悪漢の罪を!
悪漢を殺めた珍と、エレファントマンモスの大罪をッ!!
「ひ、ひぃ……ヒイイイアアアアアッ!!」
「逃げるがいい!背を向けたものに、エレファントマンモスは吠えぬッ!」
モヒカンは小便を漏らし、涙と鼻水で顔面をぐっちゃぐちゃに汚し、奇声と共に逃げていくッ!!
珍は勝った、勝ったのだ!
圧倒的実力差をもってして、少女を救って見せたのだッ!!
しかしッ!!!
「もう大丈夫だ、お嬢さん」
「気安く話しかけんじゃねぇよ、変態がッ!」
嗚呼、無情!
手を差し伸べた珍の顔面に炸裂するは、少女の鉄拳ッ!!
嗚呼、無情!
うら若き乙女には刺激的すぎるその姿!
少女は顔を赤らめて逃げ出した!
「……フッ、こんなこともあるさ。行こうか、エレファントマンモス」
「ぱおん(珍の裏声)」
崩壊した都市に風が吹く。
生ぬるく、荒廃の臭いをはらんだ風が吹く。
されど珍の心に吹く風は、吹雪が如く冷たさであった!
それでも折れるな、珍!
進むのだ、珍!
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