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高校1年生
第26話 修学旅行最終日【前編】
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修学旅行最終日。
昨日は一昨日のゲーセンイチャラブデートで疲れたため、1日中部屋でゴロゴロしていた。
ゴロゴロしていたと言っても、頻繁に六花と愛が俺たちの部屋に出入りしていたため、あまり休むことができなかった。
「あぁ……帰りてぇ……」
なので今日の俺は朝からお疲れモードである。
「ほらほら、そんなこと言わずに早く行きましょ!」
俺は六花に引きずられながらもバスから降りた。
-----------------------------------------------------
修学旅行最終日は大阪城だった。
さすがに最終日だけは自由ではなかった。
「それにしても教科書で見たまんまだな」
「そうね……って、当たり前じゃない?」
正直なところ、あまり興味がない。
だから真っ先に俺は天守閣……ではなく、お土産店の方に行った。
「あれ?愛と美月は?」
疲れが取れてないせいで思考回路が麻痺しているのか、すっかり2人のことを忘れていた。
「ああ、2人なら天守閣の方に行ったわよ」
六花が店に並べられている数多くのお土産を品定めしながら言った。
――アイツら真面目だな。
「ねぇねぇ、お土産、ご両親にも送るの?」
「そうだな……俺は一応送るけど、六花はどうすんだ?」
念の為言っておくが、俺と六花の父さんは同じ会社の同僚だ。そして、出張先も同じである。
六花も送るのであれば、一緒に送った方が送料もいくらか節約になるだろう。
「私も送ろうかな」
「そうか。なら、一緒に送った方がいいな。でも、どんなのがいいのかな?」
あまり好きな食べ物とか聞いてなかったから、どういうお土産がいいのか分からない。
いっそのこと食料品じゃなくて、ストラップとかそっちの方にしようか迷っているところだ。
「なんでもいいんじゃないかな?」
「なんで?」
「だって、日本から離れてもう半年だよ?そろそろ何かしらの日本の物が食べたいって思ってるかも」
――なるほど。さすが六花だな。
でも、やっぱりそう言われても悩んでしまう。
「分かった。じゃあ、六花の選んだ物にしようかな」
この方が無難だろう。
六花の買ってくるものは全て美味しいし。
「分かった。私に任せなさい!」
六花も俺に頼られて嬉しいのか、小さい胸を張ったのだった。
昨日は一昨日のゲーセンイチャラブデートで疲れたため、1日中部屋でゴロゴロしていた。
ゴロゴロしていたと言っても、頻繁に六花と愛が俺たちの部屋に出入りしていたため、あまり休むことができなかった。
「あぁ……帰りてぇ……」
なので今日の俺は朝からお疲れモードである。
「ほらほら、そんなこと言わずに早く行きましょ!」
俺は六花に引きずられながらもバスから降りた。
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修学旅行最終日は大阪城だった。
さすがに最終日だけは自由ではなかった。
「それにしても教科書で見たまんまだな」
「そうね……って、当たり前じゃない?」
正直なところ、あまり興味がない。
だから真っ先に俺は天守閣……ではなく、お土産店の方に行った。
「あれ?愛と美月は?」
疲れが取れてないせいで思考回路が麻痺しているのか、すっかり2人のことを忘れていた。
「ああ、2人なら天守閣の方に行ったわよ」
六花が店に並べられている数多くのお土産を品定めしながら言った。
――アイツら真面目だな。
「ねぇねぇ、お土産、ご両親にも送るの?」
「そうだな……俺は一応送るけど、六花はどうすんだ?」
念の為言っておくが、俺と六花の父さんは同じ会社の同僚だ。そして、出張先も同じである。
六花も送るのであれば、一緒に送った方が送料もいくらか節約になるだろう。
「私も送ろうかな」
「そうか。なら、一緒に送った方がいいな。でも、どんなのがいいのかな?」
あまり好きな食べ物とか聞いてなかったから、どういうお土産がいいのか分からない。
いっそのこと食料品じゃなくて、ストラップとかそっちの方にしようか迷っているところだ。
「なんでもいいんじゃないかな?」
「なんで?」
「だって、日本から離れてもう半年だよ?そろそろ何かしらの日本の物が食べたいって思ってるかも」
――なるほど。さすが六花だな。
でも、やっぱりそう言われても悩んでしまう。
「分かった。じゃあ、六花の選んだ物にしようかな」
この方が無難だろう。
六花の買ってくるものは全て美味しいし。
「分かった。私に任せなさい!」
六花も俺に頼られて嬉しいのか、小さい胸を張ったのだった。
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