19 / 120
高校生
第18話 学校イチ美少女とクリスマス
しおりを挟む
今日は十二月二十五日、クリスマスである。
俺たちは昼ごろ家に帰り着いた。
「六花……忘れてないよな……」
「……うん」
六花は辛そうな顔をして頷いた。
まあ、無理はない。だって、昨日は六花は眠れなかったみたいだし。
「少し寝るか?クリスマスパーティーの準備は俺がやっとくから」
そう。今日は、俺の家でクリスマスパーティーを開くことになっている。参加メンバーは俺と六花はもちろんのこと、美月と奈々、瑠璃の合計五人だ。
「……うん、お願い」
六花は今すぐにでも寝てしまいそうだ。
「ちょっと待って!交換用のクリスマスプレゼント買ってなくね?六花、買ってきてほしいプレゼントとかあるか?」
パーティーのあと、みんなでプレゼント交換をする約束をしていたことを思い出した。
だが、六花はもう準備していたらしく、
「……もう準備してるから……ふあー」
と、眠たそうにあくびをした。
なんか、人のあくびを見ると、自分まで眠くなるのは俺だけかな?
六花が自室で睡眠をとっている間、俺は部屋の掃除や飾り付けなどをし、気がつけば午後三時を回っていた。
「そろそろ、交換用のプレゼントでも買いに行くか……」
俺は家を出ると、近くのショッピングモールに向かった。
「やっぱ人多いなー……」
ショッピングモールに着くと、クリスマスということもあり、人がうじゃうじゃいた。これが俗にいう『人がゴミのようだ』だな。
とりあえず、プレゼントにぴったりな品などを見たが、なぜかピンとこない。
「んー……」
悩んでいると、店員さんがこちらに向かってきた。
正直、店員さんが近寄ってくるのって嫌じゃない?人が一生懸命悩んでいる最中に「こちらはいかがでしょう?」とか接客されるの嫌なんだよね僕は!なので、逃げました。
「やっぱ、あいつらと言ったら課金カードだな」
クリスマスプレゼントに課金カードはどうかなと思うが、それしかピンとこなかった。だって、他に趣味なさそうじゃん!
……いや、待てよ。六花は違うよな。六花だけ一生懸命選ぼう。
家に帰り着いたのは午後六時ごろだった。
あと一時間であいつらが来る。
そのころ六花はというと、睡眠をとったおかげか、すっかりいつも通りに戻っていた。そして、豪華な料理まで作っている。
「六花、このケーキはどうしたの?!」
ウエディングケーキ並の大きいケーキがダイニングテーブルの上にのせられていた。
「これさっき私が作ったんだよ!」
六花はすごいでしょ!と言わんばかりに自慢げにそう言った。
「……天才かよ」
なんか、上手く表現はできないけど、とにかくすごかった。プロが作ったみたいだった。
「そ、そこまで褒めないでよ!」
六花は顔を赤くしてそう言った。
ははぁん。お主照れておるの。
「そ、そーいえばプレゼント買えた?」
「うん、なんとか買えたよ」
「そっか」
そう言うと、六花は残りの食材を切り始め、それ以降料理に集中してしまった。
それから約一時間後、テレビを見ている最中でインターホンが鳴った。
俺は急いで玄関ドアを開けると、ゾンビと化したサンタがいた。
一旦、閉めよう。たぶん何かの見間違いだろう。
玄関ドアを閉めると再びインターホンが鳴り、玄関ドアを開けるとサンタの格好をした奈々と瑠璃がいた。そして、後ろにはやはりゾンビと化したサンタがいた。
とりあえず、二人だけを中に入れ、再び閉めた。
「お前らゾンビのサンタにでも取り憑かれてんじゃねーか?」
そう言うと、二人は不思議そうに「なんで?」と聞いてきた。
「だって、玄関ドアの目の前にゾンビのサンタがいるぞ」
俺はそう言い、玄関ドアを開けた。
「……隼人……酷いじゃないか」
ゾンビサンタが喋った。……というより、なぜ俺の名前をしっているんだ?!
俺は恐怖に慄いていると、
「ああ、なるほどですね。美月ですよ?」
奈々が納得してそう言った。
マジで?……そーいえば、顔をよくよく見たら美月に似てなくもない。
「お、お前なんでそんな姿になってるの?!」
ハロウィンと間違えているのか?
「奈々にボッコボコにされた…」
良かった!ハロウィンと間違えたわけじゃないんだね!
「わたくしは何もしてないですわ!」
「私も何もしてないです」
俺にとってはどうでもいいから誰がやったとかは気にしないけど。てか、瑠璃はいきなりどうしたの?!話の流れで君がやってないことは証明されてるのに!
こうして、なんやかんやでパーティーは始まり、六花の手料理をみんなで楽しくワイワイやりながら食べたのだった。
そして、プレゼント交換。
俺は美月と奈々、瑠璃に課金カードを渡すと喜んでいた。俺もみんなから貰ったプレゼントを開けてみると、課金カードだった。全員課金カードかよ!
午後十時を回るところでみんなはそれぞれ家に帰っていった。
途中、六花は帰らないのかと三人に聞かれていたが、なんとか切り抜けた。
六花は今、皿を洗っている。
「今日は楽しかったな」
「そーだね」
六花はまだ皿を洗っている。
「六花、プレゼントがあるんだけど……」
六花の手が止まり、顔を上げて驚いたような表情でこちらを見る。
「これ似合うと思って買ってきた」
俺が見せたのは、シンプルなデザインのネックレスだ。
なんとなくだが、これを付けたら似合うだろうなと思って即買いした。
俺は六花に付けてあげると、六花は顔を赤くして、俯いてしまった。
「隼人……あ、ああありがと」
小さい声でそう言った。
そのあと六花はなんだか嬉しそうににやけていた。
もしかして……俺のことが好きなのかな?…………いやいや、やっぱりそれはないな!
俺たちは昼ごろ家に帰り着いた。
「六花……忘れてないよな……」
「……うん」
六花は辛そうな顔をして頷いた。
まあ、無理はない。だって、昨日は六花は眠れなかったみたいだし。
「少し寝るか?クリスマスパーティーの準備は俺がやっとくから」
そう。今日は、俺の家でクリスマスパーティーを開くことになっている。参加メンバーは俺と六花はもちろんのこと、美月と奈々、瑠璃の合計五人だ。
「……うん、お願い」
六花は今すぐにでも寝てしまいそうだ。
「ちょっと待って!交換用のクリスマスプレゼント買ってなくね?六花、買ってきてほしいプレゼントとかあるか?」
パーティーのあと、みんなでプレゼント交換をする約束をしていたことを思い出した。
だが、六花はもう準備していたらしく、
「……もう準備してるから……ふあー」
と、眠たそうにあくびをした。
なんか、人のあくびを見ると、自分まで眠くなるのは俺だけかな?
六花が自室で睡眠をとっている間、俺は部屋の掃除や飾り付けなどをし、気がつけば午後三時を回っていた。
「そろそろ、交換用のプレゼントでも買いに行くか……」
俺は家を出ると、近くのショッピングモールに向かった。
「やっぱ人多いなー……」
ショッピングモールに着くと、クリスマスということもあり、人がうじゃうじゃいた。これが俗にいう『人がゴミのようだ』だな。
とりあえず、プレゼントにぴったりな品などを見たが、なぜかピンとこない。
「んー……」
悩んでいると、店員さんがこちらに向かってきた。
正直、店員さんが近寄ってくるのって嫌じゃない?人が一生懸命悩んでいる最中に「こちらはいかがでしょう?」とか接客されるの嫌なんだよね僕は!なので、逃げました。
「やっぱ、あいつらと言ったら課金カードだな」
クリスマスプレゼントに課金カードはどうかなと思うが、それしかピンとこなかった。だって、他に趣味なさそうじゃん!
……いや、待てよ。六花は違うよな。六花だけ一生懸命選ぼう。
家に帰り着いたのは午後六時ごろだった。
あと一時間であいつらが来る。
そのころ六花はというと、睡眠をとったおかげか、すっかりいつも通りに戻っていた。そして、豪華な料理まで作っている。
「六花、このケーキはどうしたの?!」
ウエディングケーキ並の大きいケーキがダイニングテーブルの上にのせられていた。
「これさっき私が作ったんだよ!」
六花はすごいでしょ!と言わんばかりに自慢げにそう言った。
「……天才かよ」
なんか、上手く表現はできないけど、とにかくすごかった。プロが作ったみたいだった。
「そ、そこまで褒めないでよ!」
六花は顔を赤くしてそう言った。
ははぁん。お主照れておるの。
「そ、そーいえばプレゼント買えた?」
「うん、なんとか買えたよ」
「そっか」
そう言うと、六花は残りの食材を切り始め、それ以降料理に集中してしまった。
それから約一時間後、テレビを見ている最中でインターホンが鳴った。
俺は急いで玄関ドアを開けると、ゾンビと化したサンタがいた。
一旦、閉めよう。たぶん何かの見間違いだろう。
玄関ドアを閉めると再びインターホンが鳴り、玄関ドアを開けるとサンタの格好をした奈々と瑠璃がいた。そして、後ろにはやはりゾンビと化したサンタがいた。
とりあえず、二人だけを中に入れ、再び閉めた。
「お前らゾンビのサンタにでも取り憑かれてんじゃねーか?」
そう言うと、二人は不思議そうに「なんで?」と聞いてきた。
「だって、玄関ドアの目の前にゾンビのサンタがいるぞ」
俺はそう言い、玄関ドアを開けた。
「……隼人……酷いじゃないか」
ゾンビサンタが喋った。……というより、なぜ俺の名前をしっているんだ?!
俺は恐怖に慄いていると、
「ああ、なるほどですね。美月ですよ?」
奈々が納得してそう言った。
マジで?……そーいえば、顔をよくよく見たら美月に似てなくもない。
「お、お前なんでそんな姿になってるの?!」
ハロウィンと間違えているのか?
「奈々にボッコボコにされた…」
良かった!ハロウィンと間違えたわけじゃないんだね!
「わたくしは何もしてないですわ!」
「私も何もしてないです」
俺にとってはどうでもいいから誰がやったとかは気にしないけど。てか、瑠璃はいきなりどうしたの?!話の流れで君がやってないことは証明されてるのに!
こうして、なんやかんやでパーティーは始まり、六花の手料理をみんなで楽しくワイワイやりながら食べたのだった。
そして、プレゼント交換。
俺は美月と奈々、瑠璃に課金カードを渡すと喜んでいた。俺もみんなから貰ったプレゼントを開けてみると、課金カードだった。全員課金カードかよ!
午後十時を回るところでみんなはそれぞれ家に帰っていった。
途中、六花は帰らないのかと三人に聞かれていたが、なんとか切り抜けた。
六花は今、皿を洗っている。
「今日は楽しかったな」
「そーだね」
六花はまだ皿を洗っている。
「六花、プレゼントがあるんだけど……」
六花の手が止まり、顔を上げて驚いたような表情でこちらを見る。
「これ似合うと思って買ってきた」
俺が見せたのは、シンプルなデザインのネックレスだ。
なんとなくだが、これを付けたら似合うだろうなと思って即買いした。
俺は六花に付けてあげると、六花は顔を赤くして、俯いてしまった。
「隼人……あ、ああありがと」
小さい声でそう言った。
そのあと六花はなんだか嬉しそうににやけていた。
もしかして……俺のことが好きなのかな?…………いやいや、やっぱりそれはないな!
0
お気に入りに追加
171
あなたにおすすめの小説
三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!
佐々木雄太
青春
四月——
新たに高校生になった有村敦也。
二つ隣町の高校に通う事になったのだが、
そこでは、予想外の出来事が起こった。
本来、いるはずのない同じ歳の三人の姉が、同じ教室にいた。
長女・唯【ゆい】
次女・里菜【りな】
三女・咲弥【さや】
この三人の姉に甘やかされる敦也にとって、
高校デビューするはずだった、初日。
敦也の高校三年間は、地獄の運命へと導かれるのであった。
カクヨム・小説家になろうでも好評連載中!
天ヶ崎高校二年男子バレーボール部員本田稔、幼馴染に告白する。
山法師
青春
四月も半ばの日の放課後のこと。
高校二年になったばかりの本田稔(ほんだみのる)は、幼馴染である中野晶(なかのあきら)を、空き教室に呼び出した。
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。
どうしてもモテない俺に天使が降りてきた件について
塀流 通留
青春
ラブコメな青春に憧れる高校生――茂手太陽(もて たいよう)。
好きな女の子と過ごす楽しい青春を送るため、彼はひたすら努力を繰り返したのだが――モテなかった。
それはもうモテなかった。
何をどうやってもモテなかった。
呪われてるんじゃないかというくらいモテなかった。
そんな青春負け組説濃厚な彼の元に、ボクッ娘美少女天使が現れて――
モテない高校生とボクッ娘天使が送る青春ラブコメ……に見せかけた何か!?
最後の最後のどんでん返しであなたは知るだろう。
これはラブコメじゃない!――と
<追記>
本作品は私がデビュー前に書いた新人賞投稿策を改訂したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる