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第9話
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昼休み。
俺はメールで結花に呼び出された。
あーちゃんと結花の三人で弁当を食べようと思っていたのだが、どうやら二人きりで話があるようで、俺はあーちゃんに軽く謝った後、指定された場所へと向かう。
その場所というのは図書室。
今の時代、インターネットや技術の発達で読書をする人が昔より減ってきていると言われている。
それはこの学校でも例外ではなく、図書室に通う生徒も全校生徒の百分の一にも満たない。
だから、この昼休みの時間はほとんどの日が暇で今日も閑散としていた。
ここなら二人きりで弁当を食べながら話し合うのにもうってつけだろう。
本当ならここでの飲食は禁止だが、先生も滅多に来ないと図書委員をしている結花からも聞いている。
「あ、ごめんね。急に呼び出したりして」
図書室に入ると、すぐにカウンターがある。
そこで座りながら読書をしていた結花が俺に気づき、軽くそう謝った。
「いいや、別にいいんだが……」
「そうだね。まずはあそこの席に座ろうか」
結花は一番奥にある窓側のテーブルを指で示す。
俺はそこの席へと向かい、適当な場所に座ると、結花はその対面に座った。
「話は食べながらでもいいよね?」
「あ、ああ、別にいいけど、話ってなんだよ」
「じゃあ、単刀直入で訊くけど、早坂さんとはどういう関係なんだい?」
結花の目がいつにも増して真剣さを物語っていた。
たしか結花にはまだあーちゃんのことを話していない。
昨日の放課後の光景を目の当たりにしたからには、気になっていたのだと思うのだが、そこまで真剣な表情をしなくてもいいのではないか?
とりあえず、俺はペットボトルのお茶を開け、一口飲んだ後、あーちゃんとの関係を話した。
「えーっと……俺の幼なじみなんだ」
「え? どういうこと?」
「その……つまり、なんというか、この街に引っ越してくる前の街の幼なじみなんだ。昨日の掃除時間にやっと思い出して……」
「へぇ~。だから、あんなにイチャイチャしてたわけだ」
結花が俺を蔑んだ目で見つめる。
「い、イチャイチャしてたわけじゃ——」
「あれのどこを見たらそうじゃないって言えるのかな? あれはどう見ても誰が見てもイチャイチャしていると捉えられるよ?」
結花の声がさっきから威圧感を含んでいる。
——なぜだ? 俺、何か悪いことでもしたか?
それから数分、沈黙が流れる。俺と結花は弁当のふたを開けたまま、手を付けようともせず、飲み物だけを口に含んでいる。
「な、なぁ……俺って、何か悪いことでもしたか?」
「したよ。幼なじみの舞ちゃんという人がいながら」
「いやいや、意味が分からん。どういう意味だよ」
「それは僕の口からは言えないし、そもそも亮介は鈍感すぎるんだよ」
「俺が鈍感?」
「そうだよ。僕でさえ、すぐに気づいたのに亮介はまだ気づいていない……いや、もしかして気づいているけど、あえて気づいていないふりでもしているのかな?」
「……いや、それはないと思う。現に結花が何について話しているのかすらも分からないからな」
そう言うと、結花は「はぁ……」と深いため息をつく。
結局のところ話とはこのことだったのだろうか?
だとすれば、結花は一体俺に何を訊きたかったのか……まったく理解できない。
「でも、まぁ、亮介がどちらを選ぼうが僕はとやかく言うつもりはないけどね」
最後に結花がそんなことを言った後、「早く弁当を食べよ」と言われ、この話は強制的に終了した。
俺はメールで結花に呼び出された。
あーちゃんと結花の三人で弁当を食べようと思っていたのだが、どうやら二人きりで話があるようで、俺はあーちゃんに軽く謝った後、指定された場所へと向かう。
その場所というのは図書室。
今の時代、インターネットや技術の発達で読書をする人が昔より減ってきていると言われている。
それはこの学校でも例外ではなく、図書室に通う生徒も全校生徒の百分の一にも満たない。
だから、この昼休みの時間はほとんどの日が暇で今日も閑散としていた。
ここなら二人きりで弁当を食べながら話し合うのにもうってつけだろう。
本当ならここでの飲食は禁止だが、先生も滅多に来ないと図書委員をしている結花からも聞いている。
「あ、ごめんね。急に呼び出したりして」
図書室に入ると、すぐにカウンターがある。
そこで座りながら読書をしていた結花が俺に気づき、軽くそう謝った。
「いいや、別にいいんだが……」
「そうだね。まずはあそこの席に座ろうか」
結花は一番奥にある窓側のテーブルを指で示す。
俺はそこの席へと向かい、適当な場所に座ると、結花はその対面に座った。
「話は食べながらでもいいよね?」
「あ、ああ、別にいいけど、話ってなんだよ」
「じゃあ、単刀直入で訊くけど、早坂さんとはどういう関係なんだい?」
結花の目がいつにも増して真剣さを物語っていた。
たしか結花にはまだあーちゃんのことを話していない。
昨日の放課後の光景を目の当たりにしたからには、気になっていたのだと思うのだが、そこまで真剣な表情をしなくてもいいのではないか?
とりあえず、俺はペットボトルのお茶を開け、一口飲んだ後、あーちゃんとの関係を話した。
「えーっと……俺の幼なじみなんだ」
「え? どういうこと?」
「その……つまり、なんというか、この街に引っ越してくる前の街の幼なじみなんだ。昨日の掃除時間にやっと思い出して……」
「へぇ~。だから、あんなにイチャイチャしてたわけだ」
結花が俺を蔑んだ目で見つめる。
「い、イチャイチャしてたわけじゃ——」
「あれのどこを見たらそうじゃないって言えるのかな? あれはどう見ても誰が見てもイチャイチャしていると捉えられるよ?」
結花の声がさっきから威圧感を含んでいる。
——なぜだ? 俺、何か悪いことでもしたか?
それから数分、沈黙が流れる。俺と結花は弁当のふたを開けたまま、手を付けようともせず、飲み物だけを口に含んでいる。
「な、なぁ……俺って、何か悪いことでもしたか?」
「したよ。幼なじみの舞ちゃんという人がいながら」
「いやいや、意味が分からん。どういう意味だよ」
「それは僕の口からは言えないし、そもそも亮介は鈍感すぎるんだよ」
「俺が鈍感?」
「そうだよ。僕でさえ、すぐに気づいたのに亮介はまだ気づいていない……いや、もしかして気づいているけど、あえて気づいていないふりでもしているのかな?」
「……いや、それはないと思う。現に結花が何について話しているのかすらも分からないからな」
そう言うと、結花は「はぁ……」と深いため息をつく。
結局のところ話とはこのことだったのだろうか?
だとすれば、結花は一体俺に何を訊きたかったのか……まったく理解できない。
「でも、まぁ、亮介がどちらを選ぼうが僕はとやかく言うつもりはないけどね」
最後に結花がそんなことを言った後、「早く弁当を食べよ」と言われ、この話は強制的に終了した。
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