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『ヒール123』
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『ヒール123』
勇者パーティー編
勇者パーティー、サリオスは町の中の宿屋にいた。
3人が宿泊している宿屋で、部屋は一番高い価格を選んだ。
金には困らないし、狭い部屋はジェンティルが嫌うのが理由だ。
ジェンティルは女性なのもあるが、部屋の内装にまでチェックする。
自分が気に入らない部屋なら金を払った後でもキャンセルしたこともあった。
サリオスと向かい合って座っている人物がいるからで、募集した雑用係に応募してきた冒険者だ。
冒険者は面接しているわけで緊張していた。
「今までに冒険者の経験はあるかい?」
「はい、あります。冒険者ランクはDランク。パーティーでは後方支援してました。頑張ります!」
「Dか。そして支援経験ありか。よし採用する」
「あ、ありがとうございます!」
喜んでいるのはまだ若い男性冒険者だった。
隣にはもうひとりの男性冒険者がいる。
「僕もパーティー経験はある。同じくDランクですが、主に攻撃魔法が使えます」
「攻撃魔法は使わなくていい。森の王パーティーでは俺の言った通り行動したらいい。俺達を支援することだ。いわゆる雑用係だ。いいか?」
「はい、森の王に所属できるなら、何でもします!」
「採用する」
「ありがとうございます!」
もうひとりは攻撃魔法を得意としていたが、雑用係で採用された。
基本的に雑用係しか採用枠はないのが森の王だった。
過去にはトレイルも採用された一人であった。
サリオスは採用試験で冒険者を二人決定した。
定期的にギルドから依頼があるからだ。
採用した冒険者が宿屋から去った。
ジェンティルが今回の採用に、
「前回は雑用係なしだった。3人だけでクエストに行った。今回は2人いるから問題なしね」
「前回は雑用係なしは痛かった。やはり俺たちには雑用係は必要なのが痛いほどわかった。トレイルほどに優秀かはわからないけどな」
ジェンティルとムジカは反省するようにして話した。
前回3人で行き、失敗に近い経験をしたのが、今回の2人採用になった。
「2人ともパーティー経験はあるし、トレイルの代わりにはなれると思う」
サリオスも2人いればさすがにトレイルと同等の雑用係になれると判断していた。
「それでクエストの依頼が正式にあったの?」
「あった。クエストは森でのアンデッドの始末だ。なんでも森の中に大量にアンデッドが発生したらしい」
「おいおいアンデッドくらいなら、他の冒険者パーティーに依頼したらいいと違うか?」
「俺もそう思った。ギルドに断るつもりで言ったら、他のパーティーに依頼したが、全滅に近い状態になったらとか。数が多く、アンデッドのランクも高いと判明して、Aランクパーティーに依頼したが、あいにく他のクエストで今は遠征中。この町には俺たちのパーティーしか依頼する能力のあるパーティーがいないと言われた」
ギルドは森の王以外に最初は相談した結果、Cランクのパーティーでは対応できない強い相手だった。
なるべく森の王以外に声をかけるも、現在は依頼対応中だった。
最後ののぞみで森の王に声掛けしたところで、仕方なくサリオスは承諾した。
「まぁなアンデッド魔物は放置はしたくないもんね。放置するどんどんとアンデッドの影響が広がるから。酷いとみんなアンデッドにされちゃう。放置していたら町がみんなアンデッドになってしまぅた話は聞いたことある。早目に手を打つのが得策ね」
アンデッドは周りに影響を与える魔物。
死んだ魔物がアンデッドになるのだが、アンデッドが付近にいるとアンデッド化しやすいと言われる。
人族はアンデッドに襲われるとアンデッドとなる。
町ごとアンデッドにされたことも過去にはあった。
そのためギルドはアンデッドには常に早く始末するのを徹底していた。
早く全滅させればそれだけ被害は少なくて済むからだ。
「ジェンティルもやる気だな」
「あら、私はいつもやる気あるわよ」
「どうだかな」
サリオスは疑問に思った。
ジェンティルのワガママな態度に前回は苦労した。
パーティーが崩壊しかかったからだ。
雑用係を必ず採用することと決めた。
ジェンティルは集めた時は機嫌が悪かったが、現在は仲は少し修復されていた。
しかし完全に修復したわけではなく、表面的な修復であったのはサリオスも感じていた。
ちょっとしたことで、再びジェンティルとムジカとケンカ別れする可能性があると。
「今回は上手くいこう。ギルドは俺たちのパーティーが仲間割れしたのを噂で聞いている。もし本当に仲間割れしたとなれば、パーティーは戦力ダウンされたとみなすだろう。その結果は森の王はSランクから降格もあり得るだろう。大変な危機にあるので、絶対に失敗せずに依頼を成功させたい。ムジカ、ジェンティルわかったな?」
せっかくSランクまで成功させたのが消えてしまうからだ。
ジェンティルとムジカに約束させる。
「今度の雑用係君に期待するわ。せいぜい頑張ってもらおう」
ジェンティルの性格はアップダウンが激しくサリオスの予想できるものではなかった。
「2人いたらトレイルと同じくらいは頑張るはずだ。本来ならトレイルがいたらな」
「あの子は連れ戻すわ私が。無理やりにでも」
「トレイルの竜の守りは、またも評判を上げたらしいぜサリオス」
「聞いた。領主に続き、商人も騎士団に送り込んだらしいな。俺たちを超えることはないが、目障りな存在になりつつある。すでにギルドからはCランクを得ているらしく近いうちにBランクになる可能性もある」
「早すぎるだろう。ギルドがトレイルにだけそんな早いランクアップしたら他のパーティーは文句を言うに決まっている。バランスが取れない」
「まさかあのトレイルにこんな力があったとはな。俺も見抜けなかった。雑用係をしている時は、単なるFランク冒険者だった。理由がわからない」
「サリオスがわからない物をトレイルは隠している。異常なランクアップ速度は昔のトレイルではない、まるで別人だ。何かがあったに違いない」
「とにかく出発は明日。目的はアンデッドの一掃だ」
勇者パーティー編
勇者パーティー、サリオスは町の中の宿屋にいた。
3人が宿泊している宿屋で、部屋は一番高い価格を選んだ。
金には困らないし、狭い部屋はジェンティルが嫌うのが理由だ。
ジェンティルは女性なのもあるが、部屋の内装にまでチェックする。
自分が気に入らない部屋なら金を払った後でもキャンセルしたこともあった。
サリオスと向かい合って座っている人物がいるからで、募集した雑用係に応募してきた冒険者だ。
冒険者は面接しているわけで緊張していた。
「今までに冒険者の経験はあるかい?」
「はい、あります。冒険者ランクはDランク。パーティーでは後方支援してました。頑張ります!」
「Dか。そして支援経験ありか。よし採用する」
「あ、ありがとうございます!」
喜んでいるのはまだ若い男性冒険者だった。
隣にはもうひとりの男性冒険者がいる。
「僕もパーティー経験はある。同じくDランクですが、主に攻撃魔法が使えます」
「攻撃魔法は使わなくていい。森の王パーティーでは俺の言った通り行動したらいい。俺達を支援することだ。いわゆる雑用係だ。いいか?」
「はい、森の王に所属できるなら、何でもします!」
「採用する」
「ありがとうございます!」
もうひとりは攻撃魔法を得意としていたが、雑用係で採用された。
基本的に雑用係しか採用枠はないのが森の王だった。
過去にはトレイルも採用された一人であった。
サリオスは採用試験で冒険者を二人決定した。
定期的にギルドから依頼があるからだ。
採用した冒険者が宿屋から去った。
ジェンティルが今回の採用に、
「前回は雑用係なしだった。3人だけでクエストに行った。今回は2人いるから問題なしね」
「前回は雑用係なしは痛かった。やはり俺たちには雑用係は必要なのが痛いほどわかった。トレイルほどに優秀かはわからないけどな」
ジェンティルとムジカは反省するようにして話した。
前回3人で行き、失敗に近い経験をしたのが、今回の2人採用になった。
「2人ともパーティー経験はあるし、トレイルの代わりにはなれると思う」
サリオスも2人いればさすがにトレイルと同等の雑用係になれると判断していた。
「それでクエストの依頼が正式にあったの?」
「あった。クエストは森でのアンデッドの始末だ。なんでも森の中に大量にアンデッドが発生したらしい」
「おいおいアンデッドくらいなら、他の冒険者パーティーに依頼したらいいと違うか?」
「俺もそう思った。ギルドに断るつもりで言ったら、他のパーティーに依頼したが、全滅に近い状態になったらとか。数が多く、アンデッドのランクも高いと判明して、Aランクパーティーに依頼したが、あいにく他のクエストで今は遠征中。この町には俺たちのパーティーしか依頼する能力のあるパーティーがいないと言われた」
ギルドは森の王以外に最初は相談した結果、Cランクのパーティーでは対応できない強い相手だった。
なるべく森の王以外に声をかけるも、現在は依頼対応中だった。
最後ののぞみで森の王に声掛けしたところで、仕方なくサリオスは承諾した。
「まぁなアンデッド魔物は放置はしたくないもんね。放置するどんどんとアンデッドの影響が広がるから。酷いとみんなアンデッドにされちゃう。放置していたら町がみんなアンデッドになってしまぅた話は聞いたことある。早目に手を打つのが得策ね」
アンデッドは周りに影響を与える魔物。
死んだ魔物がアンデッドになるのだが、アンデッドが付近にいるとアンデッド化しやすいと言われる。
人族はアンデッドに襲われるとアンデッドとなる。
町ごとアンデッドにされたことも過去にはあった。
そのためギルドはアンデッドには常に早く始末するのを徹底していた。
早く全滅させればそれだけ被害は少なくて済むからだ。
「ジェンティルもやる気だな」
「あら、私はいつもやる気あるわよ」
「どうだかな」
サリオスは疑問に思った。
ジェンティルのワガママな態度に前回は苦労した。
パーティーが崩壊しかかったからだ。
雑用係を必ず採用することと決めた。
ジェンティルは集めた時は機嫌が悪かったが、現在は仲は少し修復されていた。
しかし完全に修復したわけではなく、表面的な修復であったのはサリオスも感じていた。
ちょっとしたことで、再びジェンティルとムジカとケンカ別れする可能性があると。
「今回は上手くいこう。ギルドは俺たちのパーティーが仲間割れしたのを噂で聞いている。もし本当に仲間割れしたとなれば、パーティーは戦力ダウンされたとみなすだろう。その結果は森の王はSランクから降格もあり得るだろう。大変な危機にあるので、絶対に失敗せずに依頼を成功させたい。ムジカ、ジェンティルわかったな?」
せっかくSランクまで成功させたのが消えてしまうからだ。
ジェンティルとムジカに約束させる。
「今度の雑用係君に期待するわ。せいぜい頑張ってもらおう」
ジェンティルの性格はアップダウンが激しくサリオスの予想できるものではなかった。
「2人いたらトレイルと同じくらいは頑張るはずだ。本来ならトレイルがいたらな」
「あの子は連れ戻すわ私が。無理やりにでも」
「トレイルの竜の守りは、またも評判を上げたらしいぜサリオス」
「聞いた。領主に続き、商人も騎士団に送り込んだらしいな。俺たちを超えることはないが、目障りな存在になりつつある。すでにギルドからはCランクを得ているらしく近いうちにBランクになる可能性もある」
「早すぎるだろう。ギルドがトレイルにだけそんな早いランクアップしたら他のパーティーは文句を言うに決まっている。バランスが取れない」
「まさかあのトレイルにこんな力があったとはな。俺も見抜けなかった。雑用係をしている時は、単なるFランク冒険者だった。理由がわからない」
「サリオスがわからない物をトレイルは隠している。異常なランクアップ速度は昔のトレイルではない、まるで別人だ。何かがあったに違いない」
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