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しまった!
朝から服を選び過ぎて遅くなっちゃった!
いつもの電車に乗れるかな!?
加奈は急いで駅の階段を降りる。しかし、いつもの通勤用の靴より少し高いので走りにくい。しかも人を避けながらなのでかなりバランスが悪い。気をつけなきゃと思っていたのに階段を踏み外し、落ちそうになる。
「きゃっ!?」
思わず悲鳴を上げた加奈だが、数段落ちた所で、咄嗟に前にいた男性が振り返り、加奈を抱きとめてくれる。
細身なのに、力強く安心する。
「あ、助かった~。すいませんっ、ありがとうございます」
ペコリと頭を下げる。
「加奈、お前相変わらずドジだな」
助けてくれた男性は、加奈の頭を撫でながら言う。
「は!?」
そして、その男性はスタスタ行ってしまったのだ。
いつもの電車にはギリギリ乗れ、加奈はいつも通りに出勤出来た。階段で転ばずに済んで良かったが、あの男性は誰だろう?
知り合い?
いやいや、あんなに背も高くて顔もいい人だったら忘れないよね?でも、『相変わらず』って言ったよね?
むむ~ん、全く覚えがないっ。
朝の出来事を考えながら、サクサク仕事をこなして行く。今日は仕事帰りに、親友が高級ディナーをご馳走してくれるらしいのだ。招待チケットが当たったらしい。るんるんっ♪定時で帰らなきゃ!あとちょっと、頑張るぞ~っ!
予定していた仕事を全て終わらせて、帰る準備をする。残業を頼まれる事も無く、会社を出て、待ち合わせのお店に向かう。
「あっ、加奈っ」
お店の入り口で加奈を見つけ、今日誘ってくれた都が手を振る。そばに行くと、都には連れがいるようだ。
その1人に見覚えがある。
朝、階段で加奈を助けてくれた男性だ。
朝から服を選び過ぎて遅くなっちゃった!
いつもの電車に乗れるかな!?
加奈は急いで駅の階段を降りる。しかし、いつもの通勤用の靴より少し高いので走りにくい。しかも人を避けながらなのでかなりバランスが悪い。気をつけなきゃと思っていたのに階段を踏み外し、落ちそうになる。
「きゃっ!?」
思わず悲鳴を上げた加奈だが、数段落ちた所で、咄嗟に前にいた男性が振り返り、加奈を抱きとめてくれる。
細身なのに、力強く安心する。
「あ、助かった~。すいませんっ、ありがとうございます」
ペコリと頭を下げる。
「加奈、お前相変わらずドジだな」
助けてくれた男性は、加奈の頭を撫でながら言う。
「は!?」
そして、その男性はスタスタ行ってしまったのだ。
いつもの電車にはギリギリ乗れ、加奈はいつも通りに出勤出来た。階段で転ばずに済んで良かったが、あの男性は誰だろう?
知り合い?
いやいや、あんなに背も高くて顔もいい人だったら忘れないよね?でも、『相変わらず』って言ったよね?
むむ~ん、全く覚えがないっ。
朝の出来事を考えながら、サクサク仕事をこなして行く。今日は仕事帰りに、親友が高級ディナーをご馳走してくれるらしいのだ。招待チケットが当たったらしい。るんるんっ♪定時で帰らなきゃ!あとちょっと、頑張るぞ~っ!
予定していた仕事を全て終わらせて、帰る準備をする。残業を頼まれる事も無く、会社を出て、待ち合わせのお店に向かう。
「あっ、加奈っ」
お店の入り口で加奈を見つけ、今日誘ってくれた都が手を振る。そばに行くと、都には連れがいるようだ。
その1人に見覚えがある。
朝、階段で加奈を助けてくれた男性だ。
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