花笑みの庭で

ゆきりん(安室 雪)

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 その後、等々力さんから連絡が入り、明日の13時から撮影開始との事だった。

 はぁ~、気が重いよ~。

 夜ご飯も部屋で一人で食べる。アヤトがいないご飯は凄く寂しく感じる。

 また、ため息が出る。

 ご飯を食べ終わり、最近、あまり出来てなかった作詞をしようと思っても、こんな気分じゃ、いいのが浮かばない。

 アヤト、やっぱり怒ってて今日は帰って来ないのかなぁ?

 ソファーでゴロゴロしながら、歌詞を考えるがやっぱり浮かんで来ない~。

 う~ん、アヤトと明日キスの撮影。

 憧れのアヤト。

 憧れ?

 ううん、憧れ通り越しちゃったかも。

 どうしよう。

 好きになりかけてるの!?

 愛しはじめてるのかも・・・。

 グルグル考えながらソファーで眠り込んでしまうのだった。


 
 う・・・ん・・・?

 ふわふわと心地いい。

 唇に優しく触れているのは誰?

 この、嗅ぎ慣れた安心する匂い、アヤト?

 「アヤト・・・?」

 ぼんやりと眼を開けると、至近距離で見つめているアヤトがいる。

 凄く幸せだ。

 アヤト・・・。

 腕を伸ばし抱きしめる。彩音からアヤトに手を伸ばすのは初めてだった。

「彩音・・・」

 アヤトの唇が近づいて、ゆっくりとキスする。甘く、甘く・・・。

 「待ってた、彩音」


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