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 深夜『ピーッ』と笛の音が聞こえ、目が覚めた。多分誘拐犯が再びやって来たのだ。

 ああ、これで犯人が捕まり明日からはフレッドと一緒にいられるようになる。

 早く明日になって欲しい、待ち遠しい。

 そう思いながら再び睡眠に入る。部屋の扉が開く開き、誰がが入ってくる。

 あっ、フレッドだ。フレッドの甘い香りがする。甘い匂いが濃くなり、ミーシャの頭が優しく撫でられる。夢の中の様な現実の様な、美味な感覚の中でフレッドを感じ。

 唇に柔らかい唇が合わさる。

 チュッ・チュッと優しく啄ばんだ後は唇を破り、甘い舌が入り込んでくる。

 「んん、フレッド・・・」

 「起こしちゃったね?でも、これ以上は我慢出来ないっ」

 そういうと、再び甘いキスをされ、溺れしまいそうになる。

 「んっ、フレッド大好きっ」

「俺もだ、ミーシャ!愛してるっ!」

 2人は見つめ合う。

 長い長いキスをする。

 ミーシャは掛布の中で、フレッドは布団の上に乗り上げるが、決して中には入らない様にする。

 「初めては初夜と決めているからな。だから、沢山キスをさせてくれっ」




 ミーシャは凄く満たされた気分で目を覚ました。フレッドと沢山キスをする夢を見た。

 あれ?薔薇の匂いが凄い?

 ミーシャの布団の上には腕が乗っている?

 ぼや~っと腕を眺め顔を横に向けると、

 「フレッド!?」

 「ふっ、おはようミーシャ」

 「お、おはよう、フレッド」

 何でフレッド!?ベッドにいるの!?

 「昨日、誘拐犯が捕まったミーシャの顔を見に来たんだ。それでついキスしたら離れられなくて、そのまま寝ちゃったんだ。さて、帰るよ。マイ スィート」

 フレッドは優しくミーシャにキスをし、ベッドを降りた。




 朝の支度をしてもらい、朝食の席に向かう。

ダイニングにいるフレッドはキラキラとした笑顔を向けてくる。

 「おはようミーシャ。あ、さっき言ったね。さあ、膝においでよ」

 「えっ、自分で食べるよ?」

 「ほらおいで。ミーシャ不足なんだ」

 両手を広げて呼んでいる。

 フレッドの意思は硬そうだ。膝に座り、まずは紅茶ーーー。

 と思っていると、フレッドが紅茶を口に含み唇を合わせてくる。

 「んっ・・・」

 コクリと飲み干してから反論する。

 「フレッド!普通に食べさせてくれないなら席に戻るから!」

 「ふふっ、照れて可愛いな。ほら」

 サラダを差し出され、パクリと食べる。

 甘々な時間が始まったーーー。

 「ミーシャちゃんは無事なのっ!?」

 その声がやって来るまで。



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