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 夕食時、何度もフレッドに体調は悪くないかと聞かれるが、大丈夫だと答える。

 「フレッド、あのね。指輪なんだけど、ごめんなさい」

 「ミーシャは、あの指輪をどうしたい?他の女の指にはまった指輪など、着けたくないだろ?新しいモノを贈ろうと思っているんだが」

 「いいえっ、私はフレッド様に贈っていたあの指輪がいいです。初めて頂いた大切な指輪なんです。他のどんな指輪も代わりにはなりません。取り戻せないかな?」

 「ふっ。ミーシャ、可愛いなっ!!指輪一つなのに、大切に思ってもらえてるなんてな」

 フレッドは近づいて来ると跪き、まるで指輪ん貰った時と同じ様に指にはめた後、指輪にキスを落とすか

 「マイ スィート ミーシャ。愛してるよ」

 「私もです、フレッド。愛してます」

 2人は見つめ合い、キスをする。

 甘い甘いキスで2人は給仕係を困らせれるのだった。




 ライラからフレッドとの婚約披露に向けて、衣装の作成と礼儀作法について学びはじめた。休憩時間にはフレッドやライムさんがお茶に来てくれる。因みに、フレッドがお茶に来れるのは1日1回だけだと言う。ライムさん曰く、

 「実は、マークが何度もお茶に現れてその度に婚約披露様のドレス作成を中断してたら、全然進まなくて、王妃様の耳に入って激怒されて、1日に会いに行くお茶は1回だけってなったのよ。ソレがあるからフレデリック殿下も1日1回までになったんだと思うよ?」

 と、話してくれた。クールに見えるマクシミリアン様も熱烈なのね。

 ミーシャの場合は既に王宮に住んでいるし、朝・夕は一緒に食事をする為、フレッドが付きまとう(?)事は無かった。




 準備は順調に進んで行く中、事件は突然起きる。

 王宮内の薔薇が踏み散らかされているのが発見されたのだ。最初は少ない面積だったのだが、数回起きる頃にはかなりの面積になり、王妃様がお気に入りのローズガーデンも荒らされしまったのだ。

 ミーシャも荒らされたローズガーデンを見たが、酷いものだった。

 「ミー、どこに悪意があるから分からない。くれぐれも身辺には気をつけてくれ。護衛は増やしてあるし、王宮内の警備も増えているが、用心するに越した事はないからね」

 「ええ。フレッドも気をつけてね?」

 2人はチュッとキスをし、フレッドは執務に、ミーシャは礼儀作法の勉強に向かった。

この時2人は、この別れが長いものになるとは思わなかった。


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