2 / 2
2
しおりを挟む
翌月曜日、セキュリティの前には翔さんがいる。
「おはようございますっ」
いつもの様に挨拶してくれる。
「おはようございます」
にっこり笑って返す。
「城田さん、おはよう」
「西河さん、おはよございます」
いつもはもっと早く出勤する西河さんにしては珍しい時間の出勤だ。
「城田さん、警備の人と仲いいの?」
「え?」
「昨日、カフェで見かけたから」
「あ。本屋で偶然会ってお茶したんですよ~。甘党らしくて、来週もカフェ行こうって。ずっと行きたかったお店なんですよ~」
「ふ~ん?付き合ってるの?」
「えっ、付き合ってないですよ?お茶友達?みたいなもんですよ」
「じゃ、俺がカフェ誘っても一緒に行ってくれる?」
「はい、もちろんですよ。西河さんも甘党なんですね?」
話してるうちに部署に着く。
「じゃ、詳しくはまたね」
その週末の金曜日、西河さんから社内メールが届く。明日の土曜日、カフェに行かないかと。西河さんが行ってみたい所があるらしい。
『行きます』
返事をすると、すぐに待ち合わせ場所と時間が送られてきて、了解の返事をする。
翌日、待ち合わせ場所に向かうと、すでに西河さんはいた。落ち着いた雰囲気の西河さんは安心する。向かった先はホテルの高級アフタヌーンティーだ。
うわ~っ。憧れのアフタヌーンティーだぁ!3段のお皿にスコーン・サンドイッチ・ケーキが沢山乗っていて、紅茶も沢山の種類から選び放題!しかも、イケメン西河さん付き!
もぐもぐとご機嫌で食べ始める。
「城田さん、美味しい?」
「はい、おいしいです」
「スコーンも?」
「はい、美味しいです」
「お茶も美味しい?」
「はい、美味しいです」
「俺と付き合う?」
「はい、付き合いま・・・す?え?」
えっ!?
にやりと西河さんが笑う。
「ありがと、付き合ってくれるんだ?」
「は、あ、いや、違っ・・・?」
「明日、もし警備の人に告られても『恋人います』って言ってね?」
ウィンクしながら頭を撫ででくる。
そして、おもむろに小さな箱を取り出すと、亜美の指に指輪をはめる。サイズはピッタリだ。
「え?」
「俺のモノの証し。仕事にもちゃんとして来てね」
そして翌日、翔と待ち合わせ場所に向かった亜美だが、翔を見た瞬間、謝る。
『ごめんなさい、彼が出来たので2人でお茶は出来ない』
そんな亜美に翔は、『いいよ』と言ってくれる。優しい人だ。
すぐに別れ、亜美が振り返るとそこには西河さんがいる
「亜美、よく出来ました」
満面の笑みで頭を撫で、甘く優しいキスをする。
「おはようございますっ」
いつもの様に挨拶してくれる。
「おはようございます」
にっこり笑って返す。
「城田さん、おはよう」
「西河さん、おはよございます」
いつもはもっと早く出勤する西河さんにしては珍しい時間の出勤だ。
「城田さん、警備の人と仲いいの?」
「え?」
「昨日、カフェで見かけたから」
「あ。本屋で偶然会ってお茶したんですよ~。甘党らしくて、来週もカフェ行こうって。ずっと行きたかったお店なんですよ~」
「ふ~ん?付き合ってるの?」
「えっ、付き合ってないですよ?お茶友達?みたいなもんですよ」
「じゃ、俺がカフェ誘っても一緒に行ってくれる?」
「はい、もちろんですよ。西河さんも甘党なんですね?」
話してるうちに部署に着く。
「じゃ、詳しくはまたね」
その週末の金曜日、西河さんから社内メールが届く。明日の土曜日、カフェに行かないかと。西河さんが行ってみたい所があるらしい。
『行きます』
返事をすると、すぐに待ち合わせ場所と時間が送られてきて、了解の返事をする。
翌日、待ち合わせ場所に向かうと、すでに西河さんはいた。落ち着いた雰囲気の西河さんは安心する。向かった先はホテルの高級アフタヌーンティーだ。
うわ~っ。憧れのアフタヌーンティーだぁ!3段のお皿にスコーン・サンドイッチ・ケーキが沢山乗っていて、紅茶も沢山の種類から選び放題!しかも、イケメン西河さん付き!
もぐもぐとご機嫌で食べ始める。
「城田さん、美味しい?」
「はい、おいしいです」
「スコーンも?」
「はい、美味しいです」
「お茶も美味しい?」
「はい、美味しいです」
「俺と付き合う?」
「はい、付き合いま・・・す?え?」
えっ!?
にやりと西河さんが笑う。
「ありがと、付き合ってくれるんだ?」
「は、あ、いや、違っ・・・?」
「明日、もし警備の人に告られても『恋人います』って言ってね?」
ウィンクしながら頭を撫ででくる。
そして、おもむろに小さな箱を取り出すと、亜美の指に指輪をはめる。サイズはピッタリだ。
「え?」
「俺のモノの証し。仕事にもちゃんとして来てね」
そして翌日、翔と待ち合わせ場所に向かった亜美だが、翔を見た瞬間、謝る。
『ごめんなさい、彼が出来たので2人でお茶は出来ない』
そんな亜美に翔は、『いいよ』と言ってくれる。優しい人だ。
すぐに別れ、亜美が振り返るとそこには西河さんがいる
「亜美、よく出来ました」
満面の笑みで頭を撫で、甘く優しいキスをする。
0
お気に入りに追加
35
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
王太子殿下が好きすぎてつきまとっていたら嫌われてしまったようなので、聖女もいることだし悪役令嬢の私は退散することにしました。
みゅー
恋愛
王太子殿下が好きすぎるキャロライン。好きだけど嫌われたくはない。そんな彼女の日課は、王太子殿下を見つめること。
いつも王太子殿下の行く先々に出没して王太子殿下を見つめていたが、ついにそんな生活が終わるときが来る。
聖女が現れたのだ。そして、さらにショックなことに、自分が乙女ゲームの世界に転生していてそこで悪役令嬢だったことを思い出す。
王太子殿下に嫌われたくはないキャロラインは、王太子殿下の前から姿を消すことにした。そんなお話です。
ちょっと切ないお話です。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
初恋をこじらせたやさぐれメイドは、振られたはずの騎士さまに求婚されました。
石河 翠
恋愛
騎士団の寮でメイドとして働いている主人公。彼女にちょっかいをかけてくる騎士がいるものの、彼女は彼をあっさりといなしていた。それというのも、彼女は5年前に彼に振られてしまっていたからだ。ところが、彼女を振ったはずの騎士から突然求婚されてしまう。しかも彼は、「振ったつもりはなかった」のだと言い始めて……。
色気たっぷりのイケメンのくせに、大事な部分がポンコツなダメンズ騎士と、初恋をこじらせたあげくやさぐれてしまったメイドの恋物語。
*この作品のヒーローはダメンズ、ヒロインはダメンズ好きです。苦手な方はご注意ください
この作品は、小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
処刑された王女は隣国に転生して聖女となる
空飛ぶひよこ
恋愛
旧題:魔女として処刑された王女は、隣国に転生し聖女となる
生まれ持った「癒し」の力を、民の為に惜しみなく使って来た王女アシュリナ。
しかし、その人気を妬む腹違いの兄ルイスに疎まれ、彼が連れてきたアシュリナと同じ「癒し」の力を持つ聖女ユーリアの謀略により、魔女のレッテルを貼られ処刑されてしまう。
同じ力を持ったまま、隣国にディアナという名で転生した彼女は、6歳の頃に全てを思い出す。
「ーーこの力を、誰にも知られてはいけない」
しかし、森で倒れている王子を見過ごせずに、力を使って助けたことにより、ディアナの人生は一変する。
「どうか、この国で聖女になってくれませんか。貴女の力が必要なんです」
これは、理不尽に生涯を終わらされた一人の少女が、生まれ変わって幸福を掴む物語。
俺の妖精すぎるおっとり妻から離縁を求められ、戦場でも止まらなかった心臓が止まるかと思った。何を言われても別れたくはないんだが?
イセヤ レキ
恋愛
「離縁致しましょう」
私の幸せな世界は、妻の言い放ったたった一言で、凍りついたのを感じた──。
最愛の妻から離縁を突きつけられ、最終的に無事に回避することが出来た、英雄の独白。
全6話、完結済。
リクエストにお応えした作品です。
単体でも読めると思いますが、
①【私の愛しい娘が、自分は悪役令嬢だと言っております。私の呪詛を恋敵に使って断罪されるらしいのですが、同じ失敗を犯すつもりはございませんよ?】
母主人公
※ノベルアンソロジー掲載の為、アルファポリス様からは引き下げております。
②【私は、お母様の能力を使って人の恋路を邪魔する悪役令嬢のようです。けれども断罪回避を目指すので、ヒーローに近付くつもりは微塵もございませんよ?】
娘主人公
を先にお読み頂くと世界観に理解が深まるかと思います。
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
早稲 アカ
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~
石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。
食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。
そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。
しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。
何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。
扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
【完結】夫もメイドも嘘ばかり
横居花琉
恋愛
真夜中に使用人の部屋から男女の睦み合うような声が聞こえていた。
サブリナはそのことを気に留めないようにしたが、ふと夫が浮気していたのではないかという疑念に駆られる。
そしてメイドから衝撃的なことを打ち明けられた。
夫のアランが無理矢理関係を迫ったというものだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる