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3 〜日菜子2〜
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そして数日後、京のスマホにショートメールが届く。
『今からお店に行っても大丈夫ですか?』
ヒヨコからだ。
思わず『ふっ』と笑みがこぼれる。
『ああ、待ってる。気をつけてな』
約1時間後ーーー。
『こんばんは』
店の扉を開けながらヒヨコが声をかけてくる。
「ああ、ヒヨコ待ってた。いらっしゃい」
ヒヨコの目を見つめ微笑む。
「ど、どうも」
少しオドオドしながらスツールに座る。
「オーダー決まってる?」
京が聞くと
「カクテルの本見てみたんだけど、味の想像がつかなくて。お任せしてもいいですか?」
「甘めのお任せな」
そう言って京は何か作りはじめる。手際よく混ぜ合わせ、ロンググラスをすっとヒヨコの前に滑らす。
「いただきます」
そう言いグラスに口を付ける。
「うん、これも美味しいですね」
「『バレンシア』と言ってアプリコットブランデーをベースにオレンジジュースで割ってる。もちろんブランデー少な目な」
「ホント、京さんのカクテル飲みやすくて美味しいです。お酒飲むのがこんなに楽しくなるなんて思ってなかった。あ、本で読んだらカクテルに意味もあるんですね、ロマンチックですね。こないだの『ブルドッグ』も『あなたを守りたい』って意味があるって読んで、ドキドキしちゃいました。あ、もちろん京さんがそんな意味を込めて作ってくれた訳じゃないって分かってますけど・・・」
ふ~ん、意味は分かってくれたか。
ニヤリ。
じゃあ、今回の意味は俺が直に教えてやるよ。
「『バレンシア』の意味は『お気に入り』だ。俺はヒヨコがーーー、日菜子を気に入っるよ。で、次のカクテルは『スクリュードライバー』どうぞ」
ヒヨコの前にグラスを置く。
「意味はーーー」
「『貴方に心を奪われた』私も貴方に奪われてます、京さん」
日菜子が言うと、京はカウンターから出てきて、そっと日菜子を抱きしめる。そして、頤を掴み上を向かせ、屈み込み『チュッ』とキスをする。
そして見つめ合い、ゆっくり甘いキスを味わうのだった。
『今からお店に行っても大丈夫ですか?』
ヒヨコからだ。
思わず『ふっ』と笑みがこぼれる。
『ああ、待ってる。気をつけてな』
約1時間後ーーー。
『こんばんは』
店の扉を開けながらヒヨコが声をかけてくる。
「ああ、ヒヨコ待ってた。いらっしゃい」
ヒヨコの目を見つめ微笑む。
「ど、どうも」
少しオドオドしながらスツールに座る。
「オーダー決まってる?」
京が聞くと
「カクテルの本見てみたんだけど、味の想像がつかなくて。お任せしてもいいですか?」
「甘めのお任せな」
そう言って京は何か作りはじめる。手際よく混ぜ合わせ、ロンググラスをすっとヒヨコの前に滑らす。
「いただきます」
そう言いグラスに口を付ける。
「うん、これも美味しいですね」
「『バレンシア』と言ってアプリコットブランデーをベースにオレンジジュースで割ってる。もちろんブランデー少な目な」
「ホント、京さんのカクテル飲みやすくて美味しいです。お酒飲むのがこんなに楽しくなるなんて思ってなかった。あ、本で読んだらカクテルに意味もあるんですね、ロマンチックですね。こないだの『ブルドッグ』も『あなたを守りたい』って意味があるって読んで、ドキドキしちゃいました。あ、もちろん京さんがそんな意味を込めて作ってくれた訳じゃないって分かってますけど・・・」
ふ~ん、意味は分かってくれたか。
ニヤリ。
じゃあ、今回の意味は俺が直に教えてやるよ。
「『バレンシア』の意味は『お気に入り』だ。俺はヒヨコがーーー、日菜子を気に入っるよ。で、次のカクテルは『スクリュードライバー』どうぞ」
ヒヨコの前にグラスを置く。
「意味はーーー」
「『貴方に心を奪われた』私も貴方に奪われてます、京さん」
日菜子が言うと、京はカウンターから出てきて、そっと日菜子を抱きしめる。そして、頤を掴み上を向かせ、屈み込み『チュッ』とキスをする。
そして見つめ合い、ゆっくり甘いキスを味わうのだった。
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とても楽しく読ませて頂きました。この後の展開がとても気になりますが、この作品はこれで終わりなのでしょうか? ところで私はSpoonという音声ライブ配信アプリで朗読のライブ配信を行なっています。ぜひこの作品をライブ配信の朗読で読ませて頂きたいのですが、ご許可頂けないでしょうか?
この作品を読んで頂きありがとうございました。
体調があまり良くなくて、他の作品と共に止まっている状況です。
朗読の件は大丈夫ですが、一つ条件があります。朗読の際には必ず作者は『安室雪』と伝えて貰う事です。
よろしくお願いします。