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毎日更新したかったのですが、早速無理でした。
ごめんなさい。
なるべく、毎日更新したいです。
~~~~~
今し方部屋を出て行って兄の姿を思い出し、思わずニヨニヨとしてしまう。
セイラとは血が繋がっているが、今は私だ。
若いイケメンと普通?に話す機会なんて、アラフォーなんて全く無いからね~。あるとすれば会社の若い社員だ。私の若かれし時代には『近頃の若いもんは』なんて言って来るオジサン・オバサンいたけど、実際自分がオバサンになってみると。やっぱり、最近の若い子は~と言いたくなるもんだね~。仕事しながら常々思ってたわ。
まあ、終わった人生だからいいか。
散々寝たからもう眠くないし、どうしようかな?と思っていると、部屋のドアが勢いよく開いた。
「セイラ様っ!!ああっ!!ご無事で良かったです。痛い所はございませんか?気分は悪く無いですか?あっ、お食事はいかがでしょう?昨夕方から何もお召し上がりになってらっしゃいませんよね。す、すぐに支度をして参りますっ!!」
慌ただしくメイドのサリーが部屋を出ていく。
瞳からは大粒の涙が溢れていた、心配かけてしまったみたいね。
サリーほぼ、セイラ付きのメイドと言ってもいい程だ。サリーはセイラに恩を感じているのだろう。いつも大人しいセイラに付き添い、身の回りの世話を進んでしてくれる。歳はセイラよりも5歳程上だと思われるが、正確な歳はわからないのだ。
そう、あれは今から8年程前、セイラが王宮で王妃教育を学んだ帰りだ。いつもながら泣きながら馬車に乗っていたが、突然馬車が止まったのだ。もうすぐ森を抜ける場所で、普段止まる事はない。セイラは訝しげに思い、そっと窓にかかっているカーテンの隙間から外を除いた。馬車から降りた御者の歩いて行く方を見てみると、人が倒れている。
まだ若い女の人のようだ。
セイラは馬車からおり、女性の元に向かった。
男性よりもまだ小さいが女性であるセイラの方が、良い場合もある。
側によると、御者に止められる。
見ると、女性は身体のあちこちに刀で斬られた様な跡があり、流血も多い。
「お嬢様、平民です。医者にもかかれないし、そもそもこの状態ではもう・・・」
そのとき、女性の指がピクリと動いた。
「まだっ、まだ生きているわっ!!お願い、助けたいわ。屋敷に帰れば侍医がいるもの、大丈夫、助かるわっ!!」
日頃、自分の意見を言わない、話す事もほとんどないセイラの懇願に、御者は頷き女性を抱え、馬車に乗せた。
「セイラお嬢様、流石に御者席では落ちてしまうので、中に運びました。中に2人きりになりますが、大丈夫でしょうか」
御者の心配は、セイラの人見知りと身分差がある者との同乗だ。
「大丈夫よ、放ってはおけないもの」
この女性こそがサリーである。
シャーロック家の人々に助けられたサリーは、怪我の回復後シャーロック家のメイドとして働かせて貰える事になった。怪我のせいでサリーは記憶を無くしてしまっていたのだ。
ごめんなさい。
なるべく、毎日更新したいです。
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今し方部屋を出て行って兄の姿を思い出し、思わずニヨニヨとしてしまう。
セイラとは血が繋がっているが、今は私だ。
若いイケメンと普通?に話す機会なんて、アラフォーなんて全く無いからね~。あるとすれば会社の若い社員だ。私の若かれし時代には『近頃の若いもんは』なんて言って来るオジサン・オバサンいたけど、実際自分がオバサンになってみると。やっぱり、最近の若い子は~と言いたくなるもんだね~。仕事しながら常々思ってたわ。
まあ、終わった人生だからいいか。
散々寝たからもう眠くないし、どうしようかな?と思っていると、部屋のドアが勢いよく開いた。
「セイラ様っ!!ああっ!!ご無事で良かったです。痛い所はございませんか?気分は悪く無いですか?あっ、お食事はいかがでしょう?昨夕方から何もお召し上がりになってらっしゃいませんよね。す、すぐに支度をして参りますっ!!」
慌ただしくメイドのサリーが部屋を出ていく。
瞳からは大粒の涙が溢れていた、心配かけてしまったみたいね。
サリーほぼ、セイラ付きのメイドと言ってもいい程だ。サリーはセイラに恩を感じているのだろう。いつも大人しいセイラに付き添い、身の回りの世話を進んでしてくれる。歳はセイラよりも5歳程上だと思われるが、正確な歳はわからないのだ。
そう、あれは今から8年程前、セイラが王宮で王妃教育を学んだ帰りだ。いつもながら泣きながら馬車に乗っていたが、突然馬車が止まったのだ。もうすぐ森を抜ける場所で、普段止まる事はない。セイラは訝しげに思い、そっと窓にかかっているカーテンの隙間から外を除いた。馬車から降りた御者の歩いて行く方を見てみると、人が倒れている。
まだ若い女の人のようだ。
セイラは馬車からおり、女性の元に向かった。
男性よりもまだ小さいが女性であるセイラの方が、良い場合もある。
側によると、御者に止められる。
見ると、女性は身体のあちこちに刀で斬られた様な跡があり、流血も多い。
「お嬢様、平民です。医者にもかかれないし、そもそもこの状態ではもう・・・」
そのとき、女性の指がピクリと動いた。
「まだっ、まだ生きているわっ!!お願い、助けたいわ。屋敷に帰れば侍医がいるもの、大丈夫、助かるわっ!!」
日頃、自分の意見を言わない、話す事もほとんどないセイラの懇願に、御者は頷き女性を抱え、馬車に乗せた。
「セイラお嬢様、流石に御者席では落ちてしまうので、中に運びました。中に2人きりになりますが、大丈夫でしょうか」
御者の心配は、セイラの人見知りと身分差がある者との同乗だ。
「大丈夫よ、放ってはおけないもの」
この女性こそがサリーである。
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