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 「でだ、お前らは何処からどうやって入って来たんだ?騎士塔には魔術での移転は出来ない筈だが?」

 グリフィン騎士団長・カミュが面白いモノを見つけた時の顔をした。

 「え~っと、明日ユパ師の所で報告しますので今日は帰って休んでもいいですか?書庫・・で疲れてしまって」

 それに、明日ユパ師の所でも話す事になるのだ。出来れば1度で済ませたい。ホントに疲れてしまったのだ。

 「うむ、わかった。アリア・リューク休んでいいぞ」

 「は~い、お疲れでした」

 リュークと共に食堂に向かう。疲れてはいるが、夕食を食べなければ体力も精神も回復しない。デザートも多目に食べなければ。




 「アリア、そんなに食べるのか?」

 「ん?だって疲れたし。ハンバーグ定食とプリンとケーキ2個だけだよ?」

 「お前、太るぞ」

 「大丈夫っ!」

 「式典とか『出ろ』って言われてもドレス入らないかもな?」

 「意地悪。大丈夫だもんっ、多分」

 ふんっ!と言いながら食べ始める。

 「銀のグリフィン、どう思う?」

 いきなりリュークは真面目に話し出す。

 「うん、アレに書かれていた事は事実なんだと思う。3冊目の事は私に間違いは無いし、ランチェスが絡んでるのも。ただ、2冊の書物にあった『風のナイフ』がさっぱりわからないの。『暗黒の空を引き裂きし時、星がこぼれる。輝く星が光りし時、魔獣達は息絶えん』だもん。聞いた事ないよ~」

 「だな~。でもユパ師は2度目は当事者だよな?『風のナイフ』の事も知ってるんじゃ無いのか?」

 「そうだね、ソレが分かれば何とかなりそうだよね。よっし、明日の為にケーキもう1個食べとこっ!」

 リュークがジト目をするけど、気にしない!




 翌日朝、出勤後直ぐにグリフィン騎士団長・リュークと一緒にユパ師の所に向かう。竜騎士団長・騎士団長にはそれぞれ式を送り、都合が付けば来て欲しいと伝えた。

 「一昨日の話しの件が分かったと?」

 「ええ。でもユパ師、その前におたずねしたい事があるんです。実は私達が銀のグリフィンの事を知ったのは、通常の書庫では無いんです」

 「ほう」

 「書庫の裏手から秘密の通路があり、ソコに導かれているかの様に辿り着きました」

 「うむ」

 「その書庫は不思議な空間でした。帰る時には自分の行きたい所を念じれば帰れると言う事で、リュークはグリフィン騎士団・・・・・・・・の執務室を敢えて・・・念じ、室内に移転しました。魔力の抵触を受けないと言われている場所です。ユパ師はこの書庫についてご存知ですか?」




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